オーヴァードノヴァ『Day41』



PC1:“F-Phalaenopsis(ファレノプシス)昏色(くらしき)イザヤ(キャラシート)PL:深見
PC1
PC2:“懺悔室(クリィド)加賀智(かがち)ニコル(キャラシート)PL:いーさにうむ
PC2
PC3:“密航王(ロード・フリーライド)島原(しまばら)メルク(キャラシート)PL:氷山
PC3
PC4:“天声王(ロード・アンセム)()シレーナ・F・リトミカ(キャラシート)PL:すらい
PC4
PC5:“眠らない梟(ルルフィポウリ)()ルルフィポウリ(キャラシート)PL:ファッツ
PC5
GM:もやし炒め
メインログ雑談ログ

目次

OP1:「シレーナ・F・リトミカ&ルルフィポウリ」

GM:▼OP1「シレーナ・F・リトミカ&ルルフィポウリ」
GM:さて……このOPで登場する魅力的なPCは一体どんなヤツラなのか。シレーナさんから自己の紹介をお願いします!
シレーナ・F・リトミカ:(袖からフリップを取り出す)
GM:ひぇ~~~~"美"
シレーナ・F・リトミカ:『承知致しました。只今よりキングダム諸王第二十席放送部部長、"天声王ロード・アンセム"シレーナ・F・リトミカがお送り致します。』
シレーナ・F・リトミカ:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYhui_pgUM
GM:天声王様~ッ!リクエスト曲流して~ッ!
シレーナ・F・リトミカ:というわけで第二十席を戴くキングダム諸王です。
シレーナ・F・リトミカ:元々はグレゴリオの古参である"次女達ウィゾルト"であり、聖歌隊兼広報としての活動をしておりました
シレーナ・F・リトミカ:とても良い声をしているのですが、ある日王鍵に適正があることが発覚し、そのまま諸王へと戴冠。代償の一環として声を発することにリスクが伴うようになったのと、法王様の元にいることが政教分離的によくないと判断し脱会
シレーナ・F・リトミカ:グレゴリオはそれくらい大きい派閥ですし、諸王になっても残り続けるのは無用に警戒されるものだという判断なのですね。
GM:理性的……組織の事を大事にしてくれて嬉しいな~
シレーナ・F・リトミカ:愛する皆を護るためならば、所属そのものは関係ありません。教えが胸にあれば同じグレゴリオなのです。
シレーナ・F・リトミカ:しかし据えられたのは放送部!報道機関は平等が命!
シレーナ・F・リトミカ:キングダム側に睨まれないか…グレゴリオの皆に恨まれないか…毎日毎日そういう板挟みに(勝手に)悩まされております。
GM:お腹痛そう
シレーナ・F・リトミカ:今日も紅茶と胃薬が美味しいです
シレーナ・F・リトミカ:元次女なだけあって法王様には大変な尊崇の念があり、また現在も席が上の王として敬っており
シレーナ・F・リトミカ:奔放な行動をなさるたびに胃をキリキリさせながら申し訳なく思いつつ呼び出しを行うなどしております
シレーナ・F・リトミカ:大変…
GM:与えられた役割に誠実過ぎる……うちの王がいつも暴れてすまない
シレーナ・F・リトミカ:それはそれとして暴力は凄く強いです。
シレーナ・F・リトミカ:次女達たる実力はそのまま、王鍵の適合によって強力な広域破壊能力が更に強化。
シレーナ・F・リトミカ:殲滅します。
GM:シンプルイズベスト、火力の権化~~~!怖すぎる
シレーナ・F・リトミカ:性能は恥も外聞も無い雷神サイレン!!!
シレーナ・F・リトミカ:なにも言うことはありません。ダブルクロスプレイヤーならどういう存在か一瞬でわかると思います。
GM:遺伝子に刻み込まれた恐怖。王は強くてなんぼですからね
シレーナ・F・リトミカ:王鍵の効果によって意味有る発声に電荷が乗る能力です。喋るとバチバチ!
シレーナ・F・リトミカ:なので普段は喋らず、思ったことを描いてくれる魔法のフリップで筆談をします。
GM:かわいい
シレーナ・F・リトミカ:なので皆さんもそのおつもりでどうかよろしくお願いいたします。
シレーナ・F・リトミカ:『以下スタッフロール………』フリップに沢山の名前が流れていく
シレーナ・F・リトミカ:『and you!』 以上です
GM:良い映画だったな~。そんなシレーナさんのハンドアウトはこちら!
PC4:シレーナ・F・リトミカ
シナリオロイス:グレゴリオ
かつての古巣、グレゴリオ。その王である五辻モモカからキミへ"頼み事"がなされたのはいつぶりだろうか。アジール生物圏保護区へ向かった昏色イザヤの支援を君へ依頼した彼の王の真意は君には測りかねるが、事実としてその学区では原生生物による大規模な破壊が起きており支援を必要としている事は事実だ。五辻モモカの話によるとアジール生物圏保護区に住む原生生物たちの支配者、"王種"も動き出しているとの情報もある。

彼女は君に"元グレゴリオのシスター"ではなく、"20番目の王"としての振る舞いを期待しているのかもしれない。君は復興支援に参加する事になった生徒、ルルフィポウリと共にアジール生物圏保護区へと向かった。
GM:法王が貴方にお手伝いを頼みたいそうです。アジールで後釜のシスターを助けてあげて!
GM:てな感じです。
シレーナ・F・リトミカ:承知しました
シレーナ・F・リトミカ:20番目の王…つまり
シレーナ・F・リトミカ2・0ジ・オウとして頑張ります。
GM:そうだったのか……魔王にはならないでくださいね、もう居るので
シレーナ・F・リトミカ:ほんとだ…!
GM:では続いて、ルルフィポウリさん!
ルルフィポウリ:はい!
ルルフィポウリ:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYz9qC1QQM
ルルフィポウリ:キャラクターシートはこちら、お招きに預かりましたルルフィです!
ルルフィポウリ:キングダム連合学院傘下、ノヴァリスの田舎姉妹校から本校にやってきた留学生!大自然生まれ戦場育ち、生きるも死ぬもは大体トモダチ、ルルフィポウリ!
GM:可愛いお顔に見合わずサバイブ経歴!
ルルフィポウリ:野生児であった過去から己が属するセルの差し金でノヴァリスにやってきたチルドレン。革命まではそんな田舎校で特筆すべきこともなく暮らしていたものの、
ルルフィポウリ:その後はキングダムへの交換留学生に抜擢、都会へやってきました!
GM:面白い設定だな~
ルルフィポウリ:いつもニコニコ、色んな方面に大変素直、キングダムの生活は見るも聞くも刺激的でとても楽しく、部活のみんなもよくしてくれて、毎日楽しく暮らしています!
GM:正しくブルーなアーカイブを過ごしている
ルルフィポウリ:そう、世間はキングダム内外の動乱やイースターエッグ、ノヴァリスを狙うノドスの暗躍など非常に、非常に大変ですが……時にそれに関わらざるを得ませんが……!
ルルフィポウリ:でもでも、そう、ブルーアーカイブなのです。楽しい青春を……過ごしたい!
GM:残念ですが……その願いは今回は叶いそうにもありませんね(ラスボス)
ルルフィポウリ:アイエエエ……!!
ルルフィポウリ:……と、そんなノリでお掃除部に所属、優しい部長や楽しい仲間と共に日々学生生活(戦後処理)に勤しんでいます!!
ルルフィポウリ:能力的には起源種による起源の力で、エフェクトLVをあげた射撃と支援が武器。砂の加護や砂塵霊で、他人のサポートもできるぞ!
GM:えら~い!
ルルフィポウリ:色々……がんばりたい!
ルルフィポウリ:そして、今回は大規模破壊に見舞われたアジール生物圏保護区にいてもたってもいられず、復興ボランティアにやってきました。
GM:偉すぎる。今回もその善性を存分に発揮してほしいですね
ルルフィポウリ:しかしこの事故……事件……どうにも一筋縄ではいかず、きな臭いようで……?一体どうなっちゃうの~~~!?
ルルフィポウリ:というわけで、故郷の密林と荒野によく似たアジール保護区のため、何とかしたいです!やります!
ルルフィポウリ:以上ですよろしくお願いします!
GM:お願いします!そんなえらかわルルフィポウリちゃんのハンドアウトはこちら!
PC5:ルルフィポウリ
シナリオロイス:リルトリッチ・アブー
植民姉妹校への復興支援。キングダムの一般生徒からも参加者を募ったそのボランティアに参加した君は遅れて発つ事になったシレーナ・F・リトミカと共にアジール生物圏保護区へとやってきた。

広いサバンナをガイドの生徒と共に移動していた君は、突然現れた原生生物たちに襲われる事となる。何とか撃退する事には成功した君達だが、ガイド生徒が恐れをなして逃げ出したお陰で路頭──いや、荒野に迷う事となる……筈だった。
GM:いきなり襲われちゃうみたいですね。大変だな~
ルルフィポウリ:ヒエ~~~~~
ルルフィポウリ:荒野に投げ出されちゃいました!遭難です!
ルルフィポウリ:これはサボテンとサソリを食べて生き永らえざるを得ません……
GM:そんな感じで初めて行きましょう、Day41!祈りな!自分の為に!

GM:登場侵蝕は纏めて振ってもらいましょう。お二方、お願いします
ルルフィポウリ:30+1d10
DoubleCross : (30+1D10) → 30+3[3] → 33

シレーナ・F・リトミカ:31+1d10
DoubleCross : (31+1D10) → 31+5[5] → 36


GM:─グレゴリオ大聖堂─
GM:白く磨き上げられた床面を、天井から差し込むステンドグラスを通した光が彩っている。
GM:キングダム連合学院に聳える時計塔。その最上階に君は立っている。
GM:平時は多くの末妹、あるいは訪れる一般生徒で賑わうここも、今は君ともう一人を除いては誰もおらず静寂に包まれていた。
GM:君をここに呼び出し人払いを行なったのは他でもない。目の前に立つ小さな王、五辻モモカだ。法王と呼ばれる彼女は、君にとってかつての王でもある。
NPC1
五辻モモカ:「久しいな、シレーナ。お前も忙しい身であろうに、呼び出しに応じてくれて私は嬉しい」
シレーナ・F・リトミカ:恭しい礼。
シレーナ・F・リトミカ:意図した緩やかな所作にて頭を上げ、申し訳無さそうに袖を探る
シレーナ・F・リトミカ:『法王様もお変わり無く、大変に意気軒昂の事とお見受け致します。』取り出したフリップに流麗な文字列が浮かぶ。
シレーナ・F・リトミカ:『この間、聖堂にてお姿が見当たらないとのことで、多くの生徒が陳情に入り、放送にてお呼び出しをさせていただいた事が記憶に新しいです。』
五辻モモカ:「む…………」
五辻モモカ:「お前には世話をかけるな……私も自分を律するべきだとは理解しては居るのだが……どうにも」
シレーナ・F・リトミカ:冷や汗が浮かぶ
五辻モモカ:大聖堂の椅子に腰かけると、シレーナにも隣を示して着席を勧める。
五辻モモカ:「"声"が聞こえるとな、難しい」
シレーナ・F・リトミカ:『いえ、いえいえいえいえいえ』
シレーナ・F・リトミカ:『けして法王様の御意志を咎めたいというような意図は一切なく…しかしながら、諸王としての立場もあり……』
シレーナ・F・リトミカ:『…失礼致します。』
シレーナ・F・リトミカ:朱が差したかのような頬を、ハンケチで汗を軽く拭って、それから椅子にかける。
シレーナ・F・リトミカ:大変バツの悪い顔をしている
五辻モモカ:「理解している。お前が気に病むことなど何一つとしてありはしない」
五辻モモカ:嬉しそうに、俯き加減で微笑む。
五辻モモカ:「天声王。ここ最近はよく名を聞くようになった」
シレーナ・F・リトミカ:『課された努めを為すだけのことです。次女達であった頃と変わりはありません。』
シレーナ・F・リトミカ:藤色の髪を撫でて、フリップを差し替える
シレーナ・F・リトミカ:『"誓い"を違えず、忘れず、己が使命を果たす。ここで学んだことです。』
五辻モモカ:「……ここでの暮らしが、お前の心に残っている事は何よりも嬉しい」
五辻モモカ:「私も、お前のように──それに能う王であるように努めるとしよう」
五辻モモカ:「さて。天声王」
五辻モモカ:す、と声色が入れ替わる。慈愛に溢れた"姉"としてではなく、王同士の対話を望む凛とした声色に。
シレーナ・F・リトミカ:『はい。』居住まいを正す。私服は白黒を基調とし、布地の多いその服は知らず修道服に近しいデザインとなっている。
五辻モモカ:「貴公に、我がグレゴリオへの助力を頼みたい」
シレーナ・F・リトミカ:『承知致しました。』
シレーナ・F・リトミカ:一も二も無く。まずは是とする。
シレーナ・F・リトミカ:尊崇の対象として、序列上位の王として、そうあるべきだと思うが故。
五辻モモカ:「…………」
五辻モモカ:何事かを口にしようと、小さく開いたその口を閉じ。再び語り始める。
五辻モモカ:「アジール生物圏保護学区で起きた原生生物の被害……その復興支援にグレゴリオが動いている」
五辻モモカ:「先遣でイザヤ……次女達を一名向かわせてはあるが」
五辻モモカ:「どうにもあの学区できな臭い動きが見える。唯の獣害にはとどまらない気配があるようだ」
シレーナ・F・リトミカ:『私と入れ違いで選ばれた方ですね。』
五辻モモカ:「うむ、そうだな」
五辻モモカ:「あちらでは……王種メレフと呼称される大型の原生生物の動きも活発化しているようだ」
シレーナ・F・リトミカ:『"王種"…。恐れながら。大型の原生生物に限るならば、多くの生命体がこの地には生息しております。』
シレーナ・F・リトミカ:『如何な対象の特性を以て"王"を冠するに至るのか、差し支えなければお教えいただけませんでしょうか。』
五辻モモカ:「王種は──同族を持たない。生殖も行わない」
五辻モモカ:「そして、私たちの誰も。彼らがいつから存在するのか知らない」
シレーナ・F・リトミカ:『一匹一種族。まさに君臨せし王、と。』
五辻モモカ:「ただ一匹、アジールで繁栄する全ての生物種を震え上がらせ生き続ける彼らは……うむ、王と呼んで差し支えないだろうよ」
五辻モモカ:「イザヤの腕を疑う訳ではないが、王種が絡むとなると手が届かない事柄もあろう」
五辻モモカ:「そこで……旧知の貴公に助力願えればと思ったのだが」
五辻モモカ:ふと、苦笑を漏らす。
五辻モモカ:「返事はとうに聞いていたな」
シレーナ・F・リトミカ:『はい。』
シレーナ・F・リトミカ:『委細承知致しました。重ね、謹んで拝命致します。』
シレーナ・F・リトミカ:恭しい礼
五辻モモカ:「……感謝する」
シレーナ・F・リトミカ:『急ぎ、出立を致します。』
シレーナ・F・リトミカ:『此度は私単独で向かえばよろしいのでしょうか。』
シレーナ・F・リトミカ:単独が当然の択として入る。
シレーナ・F・リトミカ:戦闘があるという前提を差し引いて、尚単独を選べる。そういう力が、諸王として備わっている。
五辻モモカ:「む。そうだな、世話ついでと言っては何だが」
五辻モモカ:法王も、当然。天声王の力を理解している。故に──
五辻モモカ:「珍しい事に、ボランティアに外部生徒からの参加希望があった」
五辻モモカ:「出立の手続きで遅れてしまっていたのだが……送ってやってくれないか?」
シレーナ・F・リトミカ:『承知致しました。お任せ願います。』

GM:─アジール生物圏保護学区 居住エリア 近郊─
GM:法王からの"頼み事"を受けたシレーナ・F・リトミカは急ぎアジール生物圏保護区へ足を運び……
アジールモブ生徒:「いやァ、すみませんね。お二方!ちょうどジープが出払ってまして……」
MOB
GM:地上を走る鳥類に引かれ、ガタガタと揺れる荷車に二人で乗り込むこととなっていた。
シレーナ・F・リトミカ:『いえ。こちらのほうが風を感じられて私は好みです。』
シレーナ・F・リトミカ:文字がうかびでる魔法のフリップであるため、振動する座席の上でも文字はブレない
シレーナ・F・リトミカ:お尻はけっこう痛いが
ルルフィポウリ:「いえいえ、大丈夫です!」にこやかな顔で言う
ルルフィポウリ:褐色の肌に、荷車にあわせて黒い髪がゆれる。快適とは言えないだろう旅でも、非常に楽しいそうな様子。
シレーナ・F・リトミカ:(ああ…しかし操縦をしながら後ろを振り向かせるのは手間でしょうね……しかしルルフィ様に読み上げていただくというのも骨ですし…)
シレーナ・F・リトミカ:煩悶
GM:サバンナを思わせる広陵とした大地には背の低い木々がポツポツと生えるばかり。空には鳥類の群れ、地上には草食動物の群れ、あちこちの生き物の姿がある。
ルルフィポウリ:パッと天声王さまの方に顔を向け。
ルルフィポウリ:「あ!!」
シレーナ・F・リトミカ:『?』おおきいはてな
ルルフィポウリ:「天声王さま、やっぱりそのスケッチブック……」フリップである。
ルルフィポウリ:「文字が浮かんでくるんですね、すごいです!」
シレーナ・F・リトミカ:『あ…はい。魔法局の方に依頼を致しまして、制作していただいたものです。』
シレーナ・F・リトミカ:『よろしければ使われてみますか?』
シレーナ・F・リトミカ:1枚差し出す。
ルルフィポウリ:「わあ~~~」心から感心!みたいな顔!
ルルフィポウリ:「いいんですかっ!」
シレーナ・F・リトミカ:『予備は充分にあります。』何しろ言葉の伝達手段。無くしては大変だ。
ルルフィポウリ:「……こ、こほん。では、では……!」仰々しい挙動で受け取り。
シレーナ・F・リトミカ:『言葉を心に思い浮かべて…"表に出したい"と意識をしてください。考えが全て外に出るわけではございませんのでご安心を。』
ルルフィポウリ:『わあ~こちら懐かしいですね鳥の皆さんもシカの皆さんもいます結構暑いですけど乾いてる感じがお外の故郷そっくりですそうそうアジールさん『ジャングル』あるんです『ジャングル』ルルフィそっちはもっとなじみ深くて』
シレーナ・F・リトミカ:『おや…』
ルルフィポウリ:『ああああああホントですほんとに文字が出てきますすごいすごいこれが魔法なんですねきゃーっすごいすごいもっと出てくるんですかええでも声を全然出してないのにこれは何だか不思議ですでもでも嫌ってわけじゃなくてわあああああ』
ルルフィポウリ:『ええと、ええと、どうしましょうどうしましょうこれ止まらないかもしれませんどうしましょうどうしましょうウウンと、ウンと……!!』
ルルフィポウリ:「……ぷはーっ!!」
ルルフィポウリ:フリップをばばっと天声王さまに返す。息が止まっていた!!
シレーナ・F・リトミカ:『ご無事ですか?』水筒を取り出して、紅茶を注ぐ。
シレーナ・F・リトミカ:天声王は…ボトル紅茶でも平気なタイプである!
ルルフィポウリ:「あ、ありがとうございます……ぜえぜえ、えへへ……」
ルルフィポウリ:「魔法のフリップ、『たいけん』させてもらいました。すごいです!!」
ルルフィポウリ:「こういったものなんですね……!」
シレーナ・F・リトミカ:『向き不向きと、修練を要するものですね。ルルフィ様の楽しみの一助となったのでしたら、望外の幸いです。』
シレーナ・F・リトミカ:微笑みを浮かべる。
ルルフィポウリ:「えへへ……でも、そうですね、本当に声には出ないんですね。こちら」思いついたようにフリップを見。
ルルフィポウリ:「……こちらのフリップに出た文字、運転手さんには聞こえないかもですね……」
シレーナ・F・リトミカ:『はい…振り向いていただくのも申し訳なく…ほとほと困っておりました。』
ルルフィポウリ:「……もし、必要でしたら、お申し付けください!」ぱっと顔を輝かせ。
ルルフィポウリ:「ルルフィでよかったら、どんどん伝えます!!」
シレーナ・F・リトミカ:『ああっ、お気遣いを……大変助かります。』
シレーナ・F・リトミカ:結局お願いする形になったことに、少しの後悔はあるものの、はにかむような笑顔を返す。
シレーナ・F・リトミカ:『ルルフィ様は、公明正大で優しい素敵な方なのですね。』
ルルフィポウリ:「はい!この程度、ルルフィ全然どんとこいです!」胸を張る!
ルルフィポウリ:「……え、えへへ、そんなことは、そんなことはないかもしれませんが……!」優しい素敵な方という評価に、照れくさそう。
GM:その時、ガタンと音を立てて荷車が止まる。
アジールモブ生徒:「……おっと。どうした?」
シレーナ・F・リトミカ:『ああっと』
シレーナ・F・リトミカ:『石が噛んだのでしょうか…。運転手の方、ご無事ですか?』
シレーナ・F・リトミカ:立ち上がって、荷台から確認してみようとする
アジールモブ生徒:「いや、私は問題ないんですが……」
ルルフィポウリ:「『ああっと』!……じゃ、ありません!どうしましたかっ」声をかける。
GM:困ったように首を傾げるガイド生徒の視線の先には、先程まで荷車を引いていた鳥が不安そうにあたりを見回す姿。
GM:落ち着きなく視線をあちこちに巡らせている。
ルルフィポウリ:「……」ガイド生徒に並んで首を出し、鳥と同様に、周囲を見渡してみる。
シレーナ・F・リトミカ:『警戒をしているかのような様子…』
アジールモブ生徒:「なんだ…………」
GM:その時。
GM:突然、辺りが暗くなる。
GM:太陽が雲に隠されたのか、視線を空へ向けると──
ルルフィポウリ:「っ!」反射的に見上げる!
voruke
???:「キィィィィィィィッ!!!!」
GM:全長20m近くはあろうかという、鋼の鱗を身に纏う──鳥類のような怪物が君達の頭上を飛んでいる。
アジールモブ生徒:「め、メレフ……ッ!?!?居住エリアだぞ、ここッ!」
アジールモブ生徒:大声で叫んでのけ反った結果として、荷車から転がり落ちて地面へ叩きつけられる。
シレーナ・F・リトミカ:『あれが…"王種"』
ルルフィポウリ:「あれはっ!!」声を上げる。
シレーナ・F・リトミカ:素早く倒れた生徒の下へ駆け込む
ルルフィポウリ:「あれが"メレフ"!アジールさんに住んでいる、王様のけものですかっ!」
シレーナ・F・リトミカ:《空の楽器》。意味を持たない音声は問題なく出せる。
ルルフィポウリ:王種!先日メサイアで知り合った雄々しき獣とは、また別種の巨大生物!
シレーナ・F・リトミカ:サイレンのような音で威嚇をしつつ、生徒の覚醒を確認します
アジールモブ生徒:「……いつつ」頭部を打ったようだが、意識はある。
ルルフィポウリ:怪鳥から目を離さない。可能であればすぐさま二人とこの場を離脱できないか、そんな構えだが……。
アジールモブ生徒:「ありゃ、"ヴォルケ"って呼ばれてる王種なんですが……」
ルルフィポウリ:外で会った動物相手には、まずガンのつけ合いだ!視線をそらさないのは、一つの挨拶でもある!
ルルフィポウリ:「ぶぉるけ……」
ヴォルケ:「………」君達を警戒するように、頭上を周回する。
シレーナ・F・リトミカ:『気性の程は如何でしょうか。こちらに襲いかかるのならば、相応の対応をせねば…』
シレーナ・F・リトミカ:『我々3人と、荷馬車の鳥様の安否に関わります。』
ルルフィポウリ:「……ガイドさん、ルルフィ四つの脚がついた鳥さんとにらみ合うのは初めてなんですが」
ルルフィポウリ:「どうでしょう、こちらの王さまは。このまま黙ってれば逃がしてくれるんでしょうか」
アジールモブ生徒:「……分かりません」
アジールモブ生徒:「ヴォルケは本来、縄張り意識の強いヤツで、侵入者には容赦がないんですが」
アジールモブ生徒:「これじゃ、コイツの方が侵入者だ。今までコイツが縄張りの外に出る事なんて無かったのに……」
シレーナ・F・リトミカ:『となると、向こうとしても事を荒立てたくは無い…というのは、希望的観測に過ぎますでしょうか。』
シレーナ・F・リトミカ:『何にせよ、"対応"の方はいつでも出来るように、少しずつこの場から離脱をすることを提案致します。』
ルルフィポウリ:「そうですか……」強大な獣なのは明らかだ。襲ってくるなら、戦って逃げなければ。最悪、十字冠での退避もなくはないが……。
アジールモブ生徒:「……です、ねッェッ!?」
シレーナ・F・リトミカ:一匹一種ならば、みだりに殺傷をしたくはない。荒事にならなければ一番だが…
GM:その言葉がきっかけだったように、荷を引いていた原生生物がガイド生徒を咥えて猛スピードで走りだす。
GM:放り出された荷車が地面へと転がった
ルルフィポウリ:「あっ!!」
シレーナ・F・リトミカ:『ああ……』
アジールモブ生徒:「馬鹿ッ!まだ仕事が終わって────」
シレーナ・F・リトミカ:『不覚でした。王種に気を取られこの有様とは…』
シレーナ・F・リトミカ:『法王様に顔向けが出来ません…!』
GM:声はあっという間に地平線へと消えていき、残ったのは君達を見下ろすのはヴォルケのみ。
ルルフィポウリ:「いいえっ!助かります!ガイドさん、後で適当な合流地点電話してくださーい!してくださーぃ……」遠ざかるガイドに、声!エコー!!
シレーナ・F・リトミカ:『冠無き鳥様が離脱出来たことは不幸中の幸いでしたが…』
シレーナ・F・リトミカ:裾を払いながら立ち上がり、王種たるヴォルケへと相対する
ルルフィポウリ:「ではでは、天声王さま、後はルルフィたちだけです!ここを何とかしましょう!」
ヴォルケ:空の王は、ゆっくりとはばたくと君達の眼前へと着地する。
シレーナ・F・リトミカ:『承知致しました。出来れば争いの無い解決を望みますが…』
シレーナ・F・リトミカ:既に先程の紅茶で喉は湿らせてある。"武器"はいつでも抜刀可能だ。
ヴォルケ:君達よりもはるかに大きな瞳をぎょろぎょろと動かし──シレーナへと視線を向ける。
シレーナ・F・リトミカ:王たる威を備えた対手に、物怖じはしない。
ルルフィポウリ:(「……。これは……?」)
ヴォルケ:「────ィキ」
シレーナ・F・リトミカ:むしろ今まで争いを起こさなかった対象に対して、感謝さえしている。
シレーナ・F・リトミカ:そういう慈愛の視線を返している。
GM:数時間にも思える静寂の後。ヴォルケは小さく鳴くと、翼をはためかせて空へと昇っていく。
ヴォルケ:「…………」
ヴォルケ:その視線には敵意のようなものは込められていないと、相対した君達は何となく理解できるだろう。
ルルフィポウリ:「……わ……」
シレーナ・F・リトミカ:『…王らしい、寛大な振る舞いでしたね。』
ルルフィポウリ:「ふぅーっ。助かりましたね、天声王さま」
シレーナ・F・リトミカ:『はい。何事も無く…いえ、何事かは起こりましたが』
シレーナ・F・リトミカ:『一滴の血も流れずに済んだことに感謝をせねばなりませんね。』
ルルフィポウリ:「……鳥が襲ってくるなら、空から一気に『きゅうこうか』してきます。こんな風にゆっくり目の前に降りてきてはくれません。ですから……『あれっ?』とは思ったんですけど……」
シレーナ・F・リトミカ:『見定める意図があったかのように感じました。』
ルルフィポウリ:「それは、はい。でも、よかったです。全然、大した『ひがい』じゃありませんでしたっ」
シレーナ・F・リトミカ:『はい。大した怪我も無く…ああ、しかし、困りましたね。』
シレーナ・F・リトミカ:『この場所にて、けいたいは果たして通じるのでしょうか?』
ルルフィポウリ:「………………あっ」今そこに気づいた。
ルルフィポウリ:「……ど、どうしましょうかっ……」
シレーナ・F・リトミカ:『ふむ……』
シレーナ・F・リトミカ:地面をよく見てみる。荷台の鳥の足跡が残っていませんか?
シレーナ・F・リトミカ:あとは轍とか
GM:見える範囲で足跡は残っていますが、柔らかな砂で覆われたソレは少しの時間で風に攫われて消えてしまうでしょう。
シレーナ・F・リトミカ:『水はけのいい土地ですね…』
ルルフィポウリ:「はい……」
シレーナ・F・リトミカ:『大きな音を出し続けて移動することも出来ますが…』《空の楽器》
シレーナ・F・リトミカ:『一部の興奮した動物の方に襲われるやもしれません。』
シレーナ・F・リトミカ:『ルルフィ様。お知恵等はございませんでしょうか?』
ルルフィポウリ:「……天声王さま、王さまに『ていあん』するのは気が引けてしまいますが、」
ルルフィポウリ:来た道と、行く道を交互に見て。
ルルフィポウリ:「何が起こるか分かりません。一度戻って『たいせい』を整えるのも『て』ですが……」
ルルフィポウリ:ただ……ただ予感がある。根拠はないが……。
シレーナ・F・リトミカ:沈黙に合わせて、周囲へ気をやる
GM:そうやって、君達が今後の方針について思案していると──
GM:再び、空から音が響く。ヴォルケが戻ってきたのか?否。
ルルフィポウリ:「アジールさんの事故に、今の”メレフ”の様子……何か、何かおかしい気がするんです。何だか、何だかありそうな……」
ルルフィポウリ:「……進んでみませんか?すごく、すごく大変かもしれませんけど」
ルルフィポウリ:「天声王さまには、ルルフィが出来るだけ苦労を掛けないように……えっ!?」
GM:何しろ、その音は……
ルルフィポウリ:音に反応する!なんだ、これは――!
シレーナ・F・リトミカ:眉根をわずかにひそめる
???:「アワワワワワワ ッア~ッ!!!」
???:少女の、声だ。
GM:褐色の肌に、橙色の瞳……の、少女が空から降ってきている!
GM:いったいどれほどの高度から落下しているのか、既にかなりのスピードが付いているように見えた。
???:「オチオチオチ!だ、誰かッ~~!」
ルルフィポウリ:「あれはっ!」
シレーナ・F・リトミカ:『このままでは地面に激突してしまいます…』
???:「つ、潰れ………る~ッ!!」
GM:高度はどんどんと下がっていき、地面が近づいてくる。
ルルフィポウリ:駆けだす!ええと、ええと、どうすればいいんだっけ。こんな時、こんな時は……!!
ルルフィポウリ:「と、取りあえず!」
シレーナ・F・リトミカ:続いて駆け出します
シレーナ・F・リトミカ:(…手は無くはない。)
ルルフィポウリ:目測で落下地点と思われる周囲に骨肉の杭を投げつける!複数本!そしてその間に張り渡すように、網!クッションだ!
シレーナ・F・リトミカ:助けてあげたいです。何か判定は必要ですか?
GM:判定は……無くても大丈夫です!好きにやってしまってください!
シレーナ・F・リトミカ:承知しました。
シレーナ・F・リトミカ:軽く喉を撫でて
ルルフィポウリ:そして……!
ルルフィポウリ:「天声王さま、ルルフィ受け止めに行きます!何か、何か……ええと、ええと……とにかくおねがいします!!」
シレーナ・F・リトミカ:フリップが仕舞われ
シレーナ・F・リトミカ:小さな口が開く
シレーナ・F・リトミカ:「《お任せください》」
シレーナ・F・リトミカ:一言で言えば、"魔的"。
シレーナ・F・リトミカ:質量を持った音声。実在性が濃く滲む響き。ただ会話のための発声を行う、それが歌唱の一環かのように、他者を音響の視聴へ集中させてしまう。
シレーナ・F・リトミカ:「《Op.36b》」「《時化にて漱ぐエレジー》」
シレーナ・F・リトミカ:波濤の如くほとばしる音が空間へ流れ出し、網の下部にある地面を震わせる
シレーナ・F・リトミカ:「《そのまま受け止められてください。》」
シレーナ・F・リトミカ:液状化現象。クッション下部の地面を精密に、固有振動数ぴったりに震わせることで液体へと変貌させる。
シレーナ・F・リトミカ:帯電した音声は精密に、土台となる骨の埋まった地面を溶かしたりはしない。
ルルフィポウリ:「たすっ、かり、ます!!」細かな実態はよくわからない。だが、とにかくキングダムの『王』がその威の一旦を示してくれたことだけはわかる!
ルルフィポウリ:跳躍!ぐぐっとしなるクッションからさらに上へ跳ぶ!ぶつかるようにキャッチし……。
ルルフィポウリ:そのまま落ちる!
???:「のわわわ…………わ?」
シレーナ・F・リトミカ:じゃぶん、と、プールに飛び込んだかのような感触。
シレーナ・F・リトミカ:精密に振動させた大地はぬかることすらせず、落下の衝撃を綺麗に吸収しきった。
???:「……お?」
ルルフィポウリ:「あわわっ……!」声も途中で消える!液状化されているからだ。
???:「…………おお!痛くない!」
???:「元気!痛いの無かった!」
???:ぬかるんだ地面の上で飛び上がり、君達へ向き直る。
???:「えー、どうも、どうも……ありがとう……ございます」
???:ぺこり、と一礼。
ルルフィポウリ:「……いいえ、いいえ。けほけほっ」ぬかるんだ地面からせき込みながら這い出てきて。
シレーナ・F・リトミカ:声を細く続けながら、手を差し伸べる
シレーナ・F・リトミカ:声を途切れさせれば地面が固まる故に
???:「……あ、お姉さん綺麗だから。俺、汚れてるから、ええ……触らない方が良い」
???:伸ばされた手に首を振りながら、木に掴まって立ち上がる。
シレーナ・F・リトミカ:「………」
???:服についた泥を払って、首を傾げる。
シレーナ・F・リトミカ:声を閉じ…袖からハンケチを取り出す。
ルルフィポウリ:「……えへへ。でも無事でよかったです」同じく泥を払い。
シレーナ・F・リトミカ:『召したものは、いずれ汚れます。お気になさらず。』フリップも取り出す。
ルルフィポウリ:「どうしてこんなことになってしまったのか分かりませんが……」にへらっとした顔。よかった、何事もなくて……。
???:「……あんたも、ありがとう。汚れて、ごめん」
???:ルルフィに頭を下げていたが、その言葉に顔を上げる。
???:「ヴォルケの上で寝てたら、いつの間にか飛んでて」
???:「落ちた!はは!」
???:「あんたら、ここで何してる?家、いっぱいあるとこもう少し先だぞ」
シレーナ・F・リトミカ:『なんと、まあ……』
シレーナ・F・リトミカ:小さい口を大きく空けて
ルルフィポウリ:「……ぶぉるけのっ!?」素直に驚く!
シレーナ・F・リトミカ:『…質問をしたいことが増えましたが、まずは、2点』
???:「うん?」
ルルフィポウリ:「あなたっ、あなたはじゃあ……」ヴォルケの飛び去った方と、目の前の子を交互に見て。
シレーナ・F・リトミカ:『お名前をお教えください。そして、家のあるところにご案内ください。』
シレーナ・F・リトミカ:『そちらにて、詳しいお話を伺わせていただきます。』
???:「ええと……俺は」
???:「リルトリッチ・アブー!」
リルトリッチ・アブー:「案内も、良いぞ。助けてくれて、ありがとうだしな」

GM:シーンカット。ロイスの取得のみ可能です
シレーナ・F・リトミカ:ルルフィポウリ様/誠意◯/負い目/ロイス
シレーナ・F・リトミカ:リルト様はまた詳しい話を聞いてからで
ルルフィポウリ:天声王さまに取ります!リルトリッチさんはシナリオロイスなので後で必ず取りますが、ここは一旦、まだ!
ルルフィポウリ:天声王さま 〇感嘆/心配 で!以上です!
GM:OK!

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OP2:「島原メルク」

GM:自己の紹介から入ってもらいましょうか……
GM:どうぞ!
島原 メルク:https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY3ZawpAUM
島原 メルク:(ひょいっ!) 「ちょいと失礼。私は”密航王”島原メルクって者だ。少しばかりドライブに付き合ってもらうぜ」
島原 メルク:”密航王ロード・フリーライド”島原メルク。キングダム連合学院所属の諸王の一人です。
島原 メルク:キングダム内部の政治闘争に負けたりなんだのの理由で落ちぶれ打ち捨てられた生徒たちを纏め上げ、
島原 メルク:大廃棄場を拠点として”DIY部”という廃物利用の互助集団を作り上げたストリートチルドレンの王様とのこと。
GM:ガレージキッズ

島原 メルク:所有する王鍵は『オールマイティー・フリーパス』。
島原 メルク:催眠術によって電車やバスにタダ乗り出来る程度のチンケな遺産で、周囲からは
島原 メルク:「まぐれで王になった雑魚」「威厳も何もないただのチンピラ」「(シンプルに)カス」と散々な評価……
GM:龍馬!キセルはいかんぜよ!
島原 メルク:「へへへ……乗っちまえばこっちのものよ」

島原 メルク:……というのが世間一般に知られる表向きの評判です。
島原 メルク:実際の所、本当に契約した王鍵が別にあるのですが……それはまた追々お話していきましょう。
GM:何が隠されてるんだ……
島原 メルク:肝心な事は彼女はノヴァリス各地を巡回し、汎学区的に”なにものでもない者”たちのネットワークを繋ぐ……有象無象たちの王だという事です
島原 メルク:「ただのチンピラじゃないよ」
島原 メルク:今回はアジール生物圏保護区から救難信号が届くという事で……ヤバいぜ!
島原 メルク:性能的には《バックスタブ》で強化した運転攻撃を《タブレット》で遠くに飛ばしたりします。
GM:乗り物王
GM:働き過ぎのくるま
島原 メルク:うおーっ!ハイアーチケットもあるから宇宙にでも行ける!
島原 メルク:そんなこんなで天声王とは打って変っての威厳ゼロ王……よろしくお願いします!
GM:よろしくお願いします!そんなどこでも王のハンドアウトはこちら!
PC3:島原メルク
シナリオロイス:戒行者フォルシュトレッカー
君を取り巻く世界に、妙な気配が漂い始めていた。DIY部だけに限らず、拠り所を持たない名も無き者達の王である君の元には様々な生徒達が集う。後ろ暗い過去や出自を持つが故に誰も頼る事が出来ずアジール生物圏保護区へと逃げ込んだ彼女らもそんな集団の一つだった。

物資の運搬、あるいは散り散りになった仲間の捜索。君へ依頼を幾度も出していた彼女らからある情報が齎される。"元理事会派"としてアジールへ逃げ込んだ生徒が凄惨な姿で発見されたというものだ。錆びつき、全身が思うままに動かせない状態となりながらも致命には至らぬ故に飢えるまで倒れ伏すしかない者。あるいは外傷がないにもかかわらず視界と思考の一切を奪われ、"自害による離脱を試みる"という手段すら暗く曇らされた者。

自由を奪われた者達からの救難信号がまさに今、君の手元で鳴り響いていた。

君は──王だ。

どんな道を切り拓くのかは、全て君の手に委ねられている。
GM:誰の加護も受けられない有象無象が襲われてるらしいぜ!
島原 メルク:なにぃ~~~~~!? チッ、仕方ないな……見に行ってみるか!
GM:慈悲~☆
GM:てな訳で……アジールへGO!

GM:─キングダム連合学院─
GM:何者でもない者達、アノニマスの王。
GM:王と呼ばれながらも殆どの生徒達に顧みられることがない故に、打ち棄てられた彼らに最も寄り添う貴方。
GM:大廃棄場にて、そんな君の端末が鳴り響いている。
GM:発信元は"物部リクト"。DIY部ではないものの、アジールに潜む何者でもない者たちの一人として君に仕事を依頼する事が幾度かあった生徒だ。
GM:"助けて"。位置情報だけが添えられたそれは、緊迫した状況で彼女が打つことのできた最長の文であろうことが察せられる。
島原 メルク:「ふわあ~ぁ…………うん?」
島原 メルク:青い空の下、運搬用軽トラックの荷台に揺られながら大口を開けて欠伸をする少女が居る。
島原 メルク:大きめの帽子を被り、短い髪をそよ風になびかせて、端末に表示された文面に視線を落とす。
島原 メルク:ガロロロロロ・・・・・
島原 メルク:少女の名前は”密航王ロード・フリーライド”。勝手気ままに旅をする『自由』の王……だ。
島原 メルク:今は……廃棄場へ向かう運搬トラックにゴミと一緒に乗せられながら”密航ヒッチハイク”中。
島原 メルク:「穏やかじゃないなあ……」 「ねえ、佐仰院野(さぎょういんの)オバちゃん」
島原 メルク:右手で端末を弄りながら、トラックを運転している生徒に話しかける。
島原 メルク:「アジールって知ってる?」
佐仰院野オバ:「あん?そりゃあんた……あれでしょ、こっからちょっと西にいったとこのしけた学区さね!」
佐仰院野オバ:「あんな田舎がどうしたってぇ?」
島原 メルク:「ふぅん……」 島原自身も旅の過程で何度か立ち寄った事のある学区ではあるが、オバちゃんと同程度の認識しかない。
島原 メルク:(怪獣みたいな大きな獣がうろついてるだけの田舎学区の一つのはずだけど)
島原 メルク:「最近、何か大きな事があったとか。そういう噂はあるかな?」
佐仰院野オバ:「あん?そうさねぇ……何だったかな、ああそうだ」
佐仰院野オバ:「気分のいい話じゃないけどね、あそこの連中が妙な状態で見つかったとかいう話は聞いたことあるね」
佐仰院野オバ:「目が見えなくなってたり、体があちこち錆びてたり……」
佐仰院野オバ:「なんでも見つかったのは元理事会派の連中らしいから……怨恨かねぇ?おお、こわ」
佐仰院野オバ:身震いしながら、ハンドルを切る。
島原 メルク:「怖い話だ。十字冠の保護をどうにかして擦り抜けようって考えが見えて、質が悪いな」
島原 メルク:とはいえ、生命に支障がない”後遺症”を残すというのは、十字冠の保護を擦り抜ける恐ろしい手段である事には変わりがない。
島原 メルク:この”救難信号”もその手のトラブルが原因だろうか、と内心で思索を紡いでいく。
島原 メルク:(ラス・ヴィダス……いや、最近はジェネシスの方でも疫病が……)
佐仰院野オバ:「急にどうしたい?次の旅行……密航先の勘案かね」
島原 メルク:「ははは、そんなトコ」
佐仰院野オバ:「燃料代だってタダじゃないんだがね」ふん、と鼻息
島原 メルク:「大丈夫。大丈夫。”密航”ルートにはそれなりに検討はついてるから」
島原 メルク:そうなるとこのトラックをどこで降りようか、と脳内で算段を付け始める。
島原 メルク:(少し進めば燃料ステーションがあったはず……まだ営業していればの話だけど)
GM:その時、エンジンの出す音が僅かに変質する。
佐仰院野オバ:「あん?ガス欠かね……」
島原 メルク:「え~~~、メンテナンスはしっかりしてくれよ~~~」
島原 メルク:やれやれ、と首を振りながら周囲を観察。こんな所で立ち往生してしまっては時間がいくらあっても足りはしない。
佐仰院野オバ:「うるさいね!こっちだってうっすい給料袋で必死にやりくりしてんだよ!」
島原 メルク:「ちょっと見せてよ。乗り物については少しは詳しいんだ」
島原 メルク:などと言いながら車を降りる。
佐仰院野オバ:「あん?まだもう少しくらいは走るだろ、ステーションまで行けば……なんだい」
佐仰院野オバ:面倒くさそうにブレーキを踏む
島原 メルク:ちゃり…… 懐から真鍮の質感を持つ手のひら程の大きさの小物を取り出し。
島原 メルク:「    」 ぶつぶつと、何事かを唱えると
佐仰院野オバ:「──?」
島原 メルク:ガロ・・・・ ガロロロロ・・・・
島原 メルク:”何か”の後押しを受けるかのように、ガス欠気味だった車が動き出す。(《猫の道》)
島原 メルク:「おお! 意外といけるじゃん!」
島原 メルク:先程よりも少しだけ強くなった風に吹かれながら、再び荷台に飛び乗る。
佐仰院野オバ:「おお、こりゃ……たまにはやるじゃないか、無賃王!」
佐仰院野オバ:満足そうにハンドルを握り直す
島原 メルク:「無賃王じゃねえ!密航王!」 「まあ……ニュアンス的には大して違いはないけど」
島原 メルク:(燃料ステーションまでは持つだろ……あとは)
島原 メルク:寝転がる背中に振動を受けながら、これから向かうべき場所に思いを馳せる。
佐仰院野オバ:「はいはい、そうだったね。しかしやけに調子いいね……」
佐仰院野オバ:ブツブツと言いながら視線を進行方向へ戻し、運転へ集中する。

GM:─アジール生物圏保護学区 放棄エリア─
GM:放棄エリアとは、王種を始めとした凶暴な原生生物たちの住処を指す場所の名称だが……
GM:危険生物の監視や撃退を活動内容に定める”レンジャー部”ですら滅多に近寄らない危険エリアに、好んで住まう者達が居る。
GM:かつて”理事会派”とタグ付けされた生徒。キングダムから何らかの理由で脱走、あるいは権力抗争からドロップアウトした生徒。
GM:何かから逃げ続ける力なき者達は、誰も寄り付かない放棄エリアで凶暴な原生生物達から隠れて生きる術をお互いに共有し合い、寄り添って生きている。
GM:仲間の誰かを追う”部外者”の侵入を受けようとも、住まう生徒達が一つの軍隊となって追手を退ける共同体として確立された彼らを仕留める事は容易ではない。
GM:当然、この時もそうだった。ただ──

NPC1
メル・ウガ:「はいはい、皆様ご協力ありがとうございます」
メル・ウガ:広がる硝煙の香りの中で一人のシスターが微笑む。その笑みが嗜虐的に映るのは、彼女の周囲に幾人もの生徒が倒れ伏している事が要因の一つだろう。
メル・ウガ:「初めからご清聴頂けたらもっと助かったのですが……そこはこれから変えていきましょうね」
GM:掌を合わせ、歌うような調子で続ける言葉に応える者は居ない。ただ、うめき声のようなものが微かに聞こえるだけだ。
メル・ウガ:「おほん」
メル・ウガ:「えー、罪人の皆様。私達戒行者は皆様に贖罪のチャンスを授けにきました」
メル・ウガ:「大人に尻尾を振り仲間を傷つけた屑、あるいはもっと酷い……同じ仲間である生徒を手に掛けた塵にも更生の余地はあります」
メル・ウガ:「実行した者でなくとも、そういった輩の仲間であったり……協力者であったり」
メル・ウガ:語り続けながら、ゆっくりと倒れ伏す生徒達の間を歩いて抜けていく。
メル・ウガ:倒れ伏す彼女らの傍にはホログラムのように”パーソナリティ”が表示されており、時々それを見ては嬉しそうに微笑んでいる。
メル・ウガ:「自らの罪に相応しい罰を受ける事で貴方達はようやく真っ当な”生徒”となるのです」
メル・ウガ:「ですから──」
GM:誰の返答もないまま言葉を続けていた彼女に。
GM:ズ
     ダ
           ンッ!!

GM:物陰から弾丸が飛来する。
メル・ウガ:「おやおやおやおや……?」
メル・ウガ:自らの目の前で完全に静止し、"係争中シュトライト"と書かれたホログラムが弾丸へタグ付けされるのを確認して首を傾げて物陰へ視線を向ける。
メル・ウガ:「レンジャー部は人間の保護も始めたのでしょうか?」
NPC1
物部リクト:「……黙れ」
物部リクト:“レンジャー部”に与えられるオレンジの制服に身を包んだ生徒が怒りに肩を震わせ、物陰から姿を現す。
メル・ウガ:「おや?おやおや!」
メル・ウガ:丸めた指をレンズのように構えてその生徒を見つめていたが、突然声を上げる。
メル・ウガ:「物部リクト、元放棄エリア居住……”元理事会派”!」
メル・ウガ:「贖罪の機会を逃さずいらっしゃるとはなんと敬虔な塵でしょう!」
メル・ウガ:「ウルル、仕事の機会を与えます。物部さんを動けないようにしてもらえますか?」
メル・ウガ:突然背後へ振り返る。
NPC1
ウルル・スタンジェスター:「………………蠅叩きはお前が一人でやれ。某は興味がない」
ウルル・スタンジェスター:瓦礫の山の上で寝そべり、退屈そうに煎餅を齧る和装の少女。傍には無造作に投げ出された日本刀が転がっている。
メル・ウガ:「はぁ。たまには働かないと本当にクビになりますよ?タダ飯ぐらいは罪です」
ウルル・スタンジェスター:「ふん」五月蠅そうに寝返りを打って背を向ける。
物部リクト:「……ッ!」明らかな隙を見せた和装の少女へ照準を付ける。
物部リクト:(──あの女に弾丸は効果がない。だったら仲間から削ってやるッ!)
メル・ウガ:その瞬間。タグ付けされた弾丸のホログラムが"係争中シュトライト"の文字が"判決ウアタイル"へ変化し──
メル・ウガ:「──有罪」
物部リクト:「な……ッ!?」
物部リクト:銃を構えていた両腕がモザイクでもかかったかのように揺らぎ、全身の力が抜け落ちる。突然の事に思わず体勢を崩して地面へと倒れ伏した。
メル・ウガ:「貴方の名も、力も、何の意味もない。ただ逃げ隠れするだけのアノニマス」
メル・ウガ:両腕を広げ、より一層嗜虐的に笑う。
メル・ウガ:「罪を償わない限り、貴方達に救いは無い。誰も貴方達を視ない。誰も気に留めない。どこにも行けない。ただ、そうやって地面へ這い蹲るだけ」
メル・ウガ:「悔いなさい。お前達の全てを」
GM:その言葉と同時、静止していた弾丸が逆再生でもするように物部へと向けて射出される。
物部リクト:(──ああ、クソ。)
物部リクト:(思い付く限り助けを呼んで……後は大人しく隠れて、それでよかったじゃないか)
物部リクト:(……誰も来るはずないって、分かってたとしても)
物部リクト:飛来する弾丸を躱す余力はない。ただ、静かに目を瞑る。
島原 メルク:ギャ
        オオォ
            ンッ!

島原 メルク:      キュルルルィィイイイイインッ!!!
島原 メルク:物部リクトが銃弾から目を逸らした……その一瞬の内に
島原 メルク:彼女の目の前で、嘶く様なエンジン音……そして金属同士が削り合う擦過音が同時に響く。
島原 メルク:「あ~~~~~っ!! てめぇ~~~~~~~~!!」
島原 メルク:口汚い罵声が飛び出したのは、その直後だ。
メル・ウガ:「───」
メル・ウガ:驚いたように目を見開く。
島原 メルク:「おま……お前!どうしてくれるんだよ!”借り物”なのにこんなにしてくれちゃって!!」
島原 メルク:目の前にはジェネシス製のオフロードバイクに跨る少女が一人。物部リクトが先刻、救援を出した……”密航王”に他ならない。
メル・ウガ:「……どなたでしょうか」
島原 メルク:「どなたも何も……ああ……そういえば紹介も何もまだだったな」
島原 メルク:「私の名前は”密航王”島原メルク。そこで情けなくへたり込んでる物部リクトの……」
島原 メルク:あれ?そういえばどういう関係性だったか?と一瞬返答に躊躇し
島原 メルク:「ダチだ!」
物部リクト:「……………取引、しただろ。覚えとけよ」
物部リクト:安心したような苦笑を零す。
島原 メルク:「減らず口を叩けるようなら心配はいらねえな」
島原 メルク:「で、だ」 「聞かせてもらおうか」
メル・ウガ:「誰に、何をでしょうか。取るに足らない小さな王」
メル・ウガ:その顔には笑みが戻っている。
島原 メルク:小さな王という言葉に一瞬だけいらっとした表情を見せるも追及する事はない。その程度の言葉は言われ慣れている。
島原 メルク:「『理由』だよ。お前らとコイツが単に喧嘩をしてるってだけなら私が手出しする理由なんてありゃあしない」 「せいぜいがリクト、頑張れー!って応援するくらいだ」
島原 メルク:「でもな……」 ちらりと周囲に目をやる。
島原 メルク:死屍累々。状況的にそれだけではない事は明白だ。
島原 メルク:「”それ以外”が理由だとすれば……そん時は私にもやらなきゃあならない事が出来る」
メル・ウガ:「"コレ"が、罪人だから。私達が救いを与えようとしているだけですよ」倒れ伏す生徒の頭を踏んで示す
島原 メルク:「罪人だあ?」
メル・ウガ:「はい。ああ、でも……問答をする時間はなさそうですよ?」
GM:凍り付くような殺気が君の背後から突き刺さる。
島原 メルク:「―――――ッ!?」
島原 メルク:キュルルルルル――――――ッ!!
島原 メルク:急ぎ、アクセルを握りしめ、車体を倒すようにしてターン。
ウルル・スタンジェスター:「シ──ッ!!!!!」
ウルル・スタンジェスター:先程まで君が居た場所を、刃が凄まじい勢いで通過する。
ウルル・スタンジェスター:振り抜いた刀を返し、着地する。
島原 メルク:(――――やべっ!剣客が潜んでやがった!)
ウルル・スタンジェスター:「メル。コレは某がもらう」
ウルル・スタンジェスター:「王は某の得物と言ったのはお前だ」
メル・ウガ:「いえ、それは法王の事であって……まあどっちでも良いですね。やる気を出すのは善い事です」
ウルル・スタンジェスター:刃を鞘へ納めると、そのまま地面へ突き立てる。
島原 メルク:「人の事を勝手にゲームの標的にしてるんじゃあないぜ!」
島原 メルク:言いながらも、まるで自身の身体の一部であるかのようにバイクを操る。
島原 メルク:攻撃意思は明白。剣客相手の戦闘は一瞬の判断が死線を分ける。
ウルル・スタンジェスター:す、と視線をメルクへ戻し。冷え切ったように白く濁る吐息を吐き出すと──
ウルル・スタンジェスター:「"外典鍵杖起動"」
ウルル・スタンジェスター:ダンッ、と地面を踏み込んで前方へ向けて加速する。
ウルル・スタンジェスター:「"樽俎返して華散らし、名聞踏みしだいて打ち笑へ──"」
GM:ギギ、と。どこからともなく、金属が歪むような音が響く。
ウルル・スタンジェスター:「鳴礫コルキノル
ウルル・スタンジェスター:引き抜かれた筈の刀身はなく、そこには虚ろがあるのみ。
ウルル・スタンジェスター:だが、それに構うことなく柄を振るうと──
GM:ズガガガガガッ!!!
ウルル・スタンジェスター:空間の隙間から、凍てつく雹の弾丸が嵐となって君へと襲い掛かる。
島原 メルク:「待て待て待て待て!いくらサムライの格好をしてるからって、その喧嘩っ早さは……!!」
島原 メルク:「ああ、くそっ!!」
島原 メルク:雹の弾丸の間を擦り抜ける様に、人馬一体と化した機体がジグザグの軌道を描いて通り抜ける。
島原 メルク:だが、どれ程達人的な技能を持とうとも、乗り回す機体は特別なカスタムもされていない普及品。
島原 メルク:(――やばっ!)
島原 メルク:一撃。良いのがバイクの横っ腹に入る……次の瞬間。
島原 メルク:――――ズガガガガガガガガッ!!
島原 メルク:絶え間ない雹の弾幕が次々に襲い掛かり……!
島原 メルク:もうもと立ち込める土煙の中で、バイクを構成していたパーツがバラバラになって弾け飛ぶのが見えた。
ウルル・スタンジェスター:「……ふん。避けようとしたのは正解だったが」
ウルル・スタンジェスター:「拍子抜けにも程があるぞ、王」
ウルル・スタンジェスター:刀を構えたまま、ゆっくりと煙へ近づいていく。
島原 メルク:「私の事を王だと呼ぶのなら」  ひゅっ……! 土煙の中で小さく風が渦を巻く。
島原 メルク:「その距離はちょいと悪手だぜ……サムライガール!」
ウルル・スタンジェスター:「──!」
島原 メルク:ひゅっと、鋭く、風が切れる音とともに……
島原 メルク:土煙の中から、目には見えない”何か”に跨る島原が飛び出す。
島原 メルク:エンジン音も無ければ一切の駆動音もなく、ただ空気の揺らぎだけでそこに”何か”がある事がわかるだけの、そんな”乗騎”。
ウルル・スタンジェスター:「それがお前の王鍵か……!」
島原 メルク:ニヤリと笑う。
島原 メルク:「さあな!」
島原 メルク:ウルルの目の前で短く、くるりと己の姿を反転し
島原 メルク:「乗れ、リクト!」
島原 メルク:地面に座り込む物部リクトの腰を抱える様にして彼女を回収。
物部リクト:「他の連中は……ッ」
物部リクト:力なく抱き留められながら、呻くように声を漏らす
島原 メルク:「後だ!後!十字冠があるんだ……死にはしないだろ!」
島原 メルク:「それよりもお前には聞きたい事が山ほどあるんだ!」
物部リクト:「…………分かった」
物部リクト:振り落とされぬよう、しっかりとメルクの身体にしがみ付く。
ウルル・スタンジェスター:「逃げるか、王よ」
ウルル・スタンジェスター:ダン、と地面を踏んで急加速し君達へ迫る。
島原 メルク:「逃がさねえって言うのなら……」 さらに、加速する。
島原 メルク:「それは流石に”密航王”を甘く見過ぎだ」
島原 メルク:”密航王”には……他の王たちのように苦難を打ち払う刃も、敵を悉く滅び尽くす茨も持たない。
島原 メルク:ただひとつ……彼女に持てる物があるとすれば。
島原 メルク:「飛ばすぜ」
島原 メルク:それは彼女が”自由”へと繋がる”翼”を持っているという事だけだ。
島原 メルク:その宣言通りに、島原メルクの姿は砂漠が見せる幻の様に掻き消える。
ウルル・スタンジェスター:「な………」
ウルル・スタンジェスター:驚愕に目を見開いたのも束の間、先程までメルクが居た空間を狙って雹の弾丸を飛ばす。
島原 メルク:雹の弾丸は空を切る。まるでその場に何も居なかったかのように、静かなそよ風が返ってくるのみだ。
ウルル・スタンジェスター:「……目くらましの類ではないか」
メル・ウガ:「あらら。逃げられましたね」
メル・ウガ:一部始終を手出しせずに眺めていたが、口を開く。
ウルル・スタンジェスター:「……すぐに追う」
メル・ウガ:「密航王はともかく、罪人はまだ足りませんしねぇ」
メル・ウガ:「ともかく、私は貴方がやる気になってくれて嬉しいですよ、ウルル」
ウルル・スタンジェスター:「…………必ず、斬ろう」

GM:シーンカット。ロイスの取得のみ可能です
島原 メルク:ロイスはウルル・スタンジェスターさんに 興味/〇脅威 で取得します
島原 メルク:あのサムライめちゃくちゃ怖いぜ……
GM:承知!

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Prequel:グレゴリオ

GM:過去シーンの為登場侵蝕は必要ありません。

GM:第二次紛争。学区間の対立が激化し始め、ついには死者すら出してしまったノヴァリスに深く残る傷の一つ。
GM:その、ほんの少しだけ前のお話。

GM:─グレゴリオ大聖堂─
GM:出自、所属問わず常に生徒を受け入れるこの大聖堂は、不安定化しつつある情勢に追い詰められた生徒達の逃げ場となっている。
GM:傷ついたものだけでなく、悩みを抱えた生徒も途切れることなく訪れていた。
GM:君も、その1人──ではなく。
izaya0
昏色 イザヤ:パラパラと分厚い本を捲りながら、眉間に皺をよせて薄紫の瞳を細める少女。
昏色 イザヤ:纏う雰囲気には何処と無く棘があり、近寄りがたい印象を周りに与えている。
昏色 イザヤ:「はぁ……」パタリ、本を閉じて眼をつむる。
昏色 イザヤ:流石に手持ちの本、それも何度も読んだ物では暇潰しにもならない……まあ、だからと言って今は不用意にこの聖堂から出るわけにもいかないのだが。
乙黒イチカ:「……何、読んでるの。イザヤさん」
昏色 イザヤ:「全く、厄介なことに……」どうしてこうなった……と憂鬱そうにぼやく。
昏色 イザヤ:「ん?」
乙黒イチカ:ぬ、とイザヤが腰かけるベンチの横から年の割には大柄なシスターが顔を出す。
乙黒イチカ:グレゴリオ、末妹の一人。大聖堂に入り浸る君に何故か懐いている後輩たちの一人だった。
昏色 イザヤ:「あぁ、乙黒ですか」「これは……細胞学とかクローニング技術とか……」
昏色 イザヤ:「ま、この街ではあまり意味の無い学問の本」
乙黒イチカ:「……意味ないのに読んでるの?」
乙黒イチカ:ゆらり、と体を傾けてイザヤの隣に腰かける。短く切りそろえられた赤髪が光を反射して揺れた。
昏色 イザヤ:「それは……なんというか……未練というかどうに良い感じにならないかというか……」モゴモゴと言う。よく聞こえない。
乙黒イチカ:「……?」首を傾げている
昏色 イザヤ:「先輩命令、これ以上突っ込むな……おーけー?」苦虫を噛み潰したような顔。
乙黒イチカ:「おーけー」
乙黒イチカ:頷き、視線をずらすが君の隣からは動かない。
昏色 イザヤ:「で、そっちはどうした?暇なの?」
乙黒イチカ:「僕は……別に……イザヤさんが居たから、何してるのかなって」
乙黒イチカ:「暇と言えば暇かも。もうすぐ礼拝の時間だけど……」
昏色 イザヤ:「そ、そう……可愛いやつだなぁ」
GM:その時、イザヤの視界が小さな手で覆われる。
昏色 イザヤ:「げ、もうそんな時間……どう時間潰すかな」
ディジー:「だーれだ!」
ディジー:ふにゃふにゃとした特徴的な声。
昏色 イザヤ:「めんどくさい彼女?」
ディジー:「違うよう!いい加減覚えてよ!」
昏色 イザヤ:「ごめんごめん、ディジーの反応可愛いから」
昏色 イザヤ:「つい…ついね」悪びれてない
昏色 イザヤ:「まあ。隣に座りなさい」
ディジー:透き通る青髪の小さなシスターは、不満げにイザヤの隣へどしんと腰かける。
昏色 イザヤ:「よしよし」可愛い子に囲まれ気分よさげ。
ディジー:「……イチカ!」
GM:突然ディジーが声を上げると。
乙黒イチカ:「うん」
昏色 イザヤ:「?」
乙黒イチカ:がし、と左腕を
ディジー:がし、と右腕を
昏色 イザヤ:「…あれれ~?」
GM:掴む。重心を移動させられないよう、拘束されたような格好になる。
昏色 イザヤ:「な、なんですかー?力つよ…っ!?」
ディジー:「ふふん。今日こそは礼拝に出てもらうんだから。法王様におやつもらったし!」
昏色 イザヤ:「え、なに?ほんとに!?」冷や汗が
乙黒イチカ:「もうすぐ、"次女達"のお姉さま達も来る……から。挨拶だけでもしてもらいなさいって」
昏色 イザヤ:「シスターが買収されるなよ…ってやだ、礼拝!?行きたくない!」
乙黒イチカ:掴むだけでなく腕を絡めてもたれ掛かる。体重をかけてより強固な拘束に!
昏色 イザヤ:「離せ!小娘ども…ぎゃあ」筋力、無い
ディジー:「今日はニコルお姉さまも来るんだから!逃げられないわよ!」
昏色 イザヤ:「あ、あの邪悪系暗黒微笑シスターもですか!?」
昏色 イザヤ:「処される…」
昏色 イザヤ:「五辻め…まさかかわいい後輩を餌にするとは…ううん」ジタバタする元気もなくなってるぞ
シレーナ・F・リトミカ:《空の楽器》
シレーナ・F・リトミカ:カラァーーン…カラァーーン
シレーナ・F・リトミカ鐘つきズヴォナールに代わり、作法に則った鐘を鳴らす。礼拝への呼びかけである。
sirena0
シレーナ・F・リトミカ:厳かな所作と共に、次女達ウィゾルトたる少女が君たちの前へと歩み出てくる。歳はそう変わらないことがわかるだろう。
シレーナ・F・リトミカ:「皆様。」「礼拝の刻が訪れます。程無くしてニコル様方も御来堂為されますので、是非ご挨拶の程を。」
シレーナ・F・リトミカ:ただ会話のための発声を行う、それが歌唱の一環かのように、他者を音響の視聴へ集中させてしまう。
シレーナ・F・リトミカ:玻璃のように透き通り、雲雀の如く清冽な響きがあり、尚且つ湿った絹のような柔らかさと、母の微睡みのような優しさをも併せ持つ。
シレーナ・F・リトミカ:背反条件に見える要素が奇跡の加減で成立している、天恵の逸物たる美声であった。
昏色 イザヤ:(この子も“次女達”でしたか…ううん、もう逃げられそうにないか…)
昏色 イザヤ:いや、まだ何とかなるのではないか…諦めなければ希望はある…
ディジー:「きれ~な声……あの方がシレーナ様だよ、イザヤさん」ひそひそ
ディジー:がっしりと腕を掴んだまま語り掛ける
昏色 イザヤ:「美人&美声ですね」
シレーナ・F・リトミカ:がっちりと両サイドから固定されている有様を見やる
昏色 イザヤ:「う…」
乙黒イチカ:「うん……あ」
シレーナ・F・リトミカ:「そちらの皆様。」
ディジー:「ひゃ、はい!」
シレーナ・F・リトミカ:「何故そのような拘束を?"愛の誓い"に悖るような所業であるならば、今すぐお止めください。」
シレーナ・F・リトミカ:響く声はよく感情を反映させる。小さい訝しみ。
昏色 イザヤ:(だって?お姉さんちょっと腕痛いです…離そう…離そう)
シレーナ・F・リトミカ:翠玉色の曇り無き瞳が、今は僅かに下がった眉根で小さく陰っている。
ディジー:「え、えっと……」
ディジー:「こ、この人はイザヤさんで……えっと」
シレーナ・F・リトミカ:「落ち着いて。事情があるならばしかと聞き届けます。」
ディジー:"次女達"に叱られるかもしれない、という焦りで言葉が続かない。
ディジー:「ひゃ、はい」
シレーナ・F・リトミカ:「私は、信じております」
シレーナ・F・リトミカ:「濫りに他者を傷つけるような真似を、信徒の皆様はしないと」
シレーナ・F・リトミカ:幼いが故か。危うい言葉を美声で素直に紡ぐ。
ディジー:「えっと、えっと……法王様のお願いで……"イザヤは多分嫌がるだろうが、礼拝に出てもらいなさい"って」
ディジー:「"それが、彼女には必要だ"って」
昏色 イザヤ:不思議な圧があるなあ…と聞いている。
シレーナ・F・リトミカ:瞬き一つ
ディジー:「えっと、仰ってたので……その。捕まえました!」
昏色 イザヤ:「ええ…」いやそう
シレーナ・F・リトミカ:「偽りは、すぐに見定められます。」
昏色 イザヤ:「人の嫌がることはよしましょうよ…いや、確かに五辻には世話になりましたが…ごにょごにょ」
シレーナ・F・リトミカ:瞬き二つ
シレーナ・F・リトミカ:「―――程なく、ニコル様がおいでくださります。」
シレーナ・F・リトミカ:「罪の有無に関わらず、判断を私一人が行うことはしません。」
シレーナ・F・リトミカ:「ですので、今だけは。双方拘束を解き、その場にお待ち下さい。」
乙黒イチカ:「……分かりました」
シレーナ・F・リトミカ:「ご理解いただきありがとうございます。」
乙黒イチカ:口をパクパクさせているディジーの代わりに返答し、腕を離す。
昏色 イザヤ:(とはいっても内輪裁判では?)自由になった両腕をプラプラと振る。
乙黒イチカ:「ごめん、イザヤさん。痛かった?」
昏色 イザヤ:「まあまあ」そんなでもない。
昏色 イザヤ:「役得感と対消滅ですかね」
乙黒イチカ:「……なにそれ」ふっ、と笑う
シレーナ・F・リトミカ:仮に逃げ出したとして、その場に縫い留めるくらいのことは可能である、という判断も込である。
シレーナ・F・リトミカ:それだけの実力と、それを躊躇なく行う精神性を持ち合わせているのがこの時のシレーナであった。
GM:懺悔室の到着まであと僅か──というタイミングで、バチバチと空間が音を立てて開く。
シルヴィア・ステファノプロス:「のわッ……っととと。ギリギリセーフ?」
シルヴィア・ステファノプロス:「……ん?なんか空気悪い?お、イザヤさんじゃん」《ディメンジョンゲート》
シルヴィア・ステファノプロス:軽薄な口調のシスター。君の両隣に座るシスターの同期である。
昏色 イザヤ:軽く微笑んで手を振る。
シルヴィア・ステファノプロス:開いた空間から転がるように飛び出して……シレーナを認めて固まる。
シルヴィア・ステファノプロス:「ち……遅刻じゃ、ない、です、よね?」
昏色 イザヤ:「ギリアウト…かもですよ」にやり
シルヴィア・ステファノプロス:「シレーナ様に怒られるのは……」
シルヴィア・ステファノプロス:機嫌を伺うように表情を覗こうとしたところで──
GM:時間が訪れる。
シレーナ・F・リトミカ:瞬き
シレーナ・F・リトミカ:「刻です。」
シレーナ・F・リトミカ:カラァーン
シレーナ・F・リトミカ:「多少の前後には目をつぶりましょう。」
nikoru0
加賀智 ニコル:鐘の音とともに、控えめな足音が確かに、規則正しく進む。
加賀智 ニコル:集まった少女たちの眼前に現れた其れは、白が形を持っているような姿をしていた。
加賀智 ニコル:真っ白な染み一つない純白の修道服。髪も光に融けるように白い。
加賀智 ニコル:白磁の肌に、ただ瞳だけが虚ろに赤く在った。
シレーナ・F・リトミカ:「一同。礼。」
シレーナ・F・リトミカ:うやうやしく頭を下げる
昏色 イザヤ:しれっと、きれいな礼をする。礼儀作法はしっかりしているのだ。
昏色 イザヤ:(逃げ切れなかったな…)
加賀智 ニコル:白蝋のように表情を伴わなかった面が、緩やかに笑みを形取る。
加賀智 ニコル:「皆。顔を上げて」
シレーナ・F・リトミカ:ゆるやかに面を上げる
加賀智 ニコル:年の頃は集まった少女たちの中でも最も高いくらいで、然程の差はないはずだが。
昏色 イザヤ:(ふむ…雰囲気がありますね)
加賀智 ニコル:その柔らかな──慈愛に満ちた笑みが、不思議と”違うものだ”と錯覚させるような感覚を与える。
昏色 イザヤ:一応は“部活動”の枠にあるはずだがあまりにも空気が作られすぎている。
昏色 イザヤ:(ただものじゃなさそう)思わず出そうになるため息を噛み殺しながら
加賀智 ニコル:「祈りの時間です。──日々の苦しみ、悲しみ、すべて。一時は忘却し、ただ祈ることに心を委ねましょう」
加賀智 ニコル:「……どうやら、今日は。初めての方もいらっしゃるようですね」
加賀智 ニコル:集まっている生徒の数は少なくはないが、イザヤの顔を認めると、確かに貴女に向けて微笑んだように見えた。
昏色 イザヤ:「……」やば、ばれた。
加賀智 ニコル:「作法、など難しいことは考えずとも構いません。ただ、目を閉じ──皆の声に耳を傾け、」
加賀智 ニコル:「自身の心が穏やかになっていくことを感じていただければ、これ以上のことはありません」
昏色 イザヤ:少し歪だがこちらも微笑み返す…正直あまりこういう場にいていい人間じゃないという自覚はある。
昏色 イザヤ:今の自分は…少しだけ“立場”が良くないのだ。
加賀智 ニコル:「失礼、申し遅れましたね。私は"懺悔室クリィド"」
加賀智 ニコル:「法王様の代理として、この祈りの場を執り行わせて頂く者です」
昏色 イザヤ:「あー」少しバツの悪そうな顔で見つめ返す。
昏色 イザヤ:「昏色イザヤです…先日、そちらのトップに助け…拾われ…とにかく最近この聖堂でお世話になっています」
昏色 イザヤ:「今まで挨拶もなく失礼をいたしました」
加賀智 ニコル:「ああ……貴女がそうでしたか」 得心したように一つ頷く
加賀智 ニコル:「法王様がいつになく楽しそうだったので、どのような方がいらしたのかと思っていましたが」 くすり、と笑む
昏色 イザヤ:少し前にゴミ捨て場で回収されたのが懐かしく感じる。それだけ平穏だったともいえるが。
加賀智 ニコル:「……ふふ。礼拝の後、またお話できれば幸いです」
昏色 イザヤ:「五辻…」しっかり話を通しておいてくれ…
加賀智 ニコル:「──では、始めましょう」
加賀智 ニコル:祈りが始まる。外の喧騒も諍いも、このひとときだけは全てを忘却し。
加賀智 ニコル:グレゴリオの教義、四つの誓い──ある者は辿々しく文字を目で追い、ある者は朗々と高らかに暗唱し。
加賀智 ニコル:愛、信仰、安眠、戒め。
加賀智 ニコル:安寧を望む者たちの祈りが、少女たちのことばに乗り大聖堂に静かに響き渡る。
シレーナ・F・リトミカ:読み上げる側の人間である。あたかもそのために開発されたかの如く、教義を掲げ脈々と謳う
シレーナ・F・リトミカ小教会オラトリオは聖歌隊。広報たる存在である。
昏色 イザヤ:そういった様子を観察するように眺めながら。
昏色 イザヤ:聖堂の外、キングダム特有の雰囲気とは隔絶された空気を感じ…少しだけ
昏色 イザヤ:悪くない。そう、感じた。
加賀智 ニコル:「──わたしは赦しを決して忘れません」
加賀智 ニコル:最後の一節が、終わる。時間にしてただ数分の、静謐なとき。
加賀智 ニコル:ただ、そのことばが終わった時、私語を発する者はただの一人もいない。
加賀智 ニコル:その──時が止まったような一瞬を。加賀智ニコルは、誰よりも愛していた。

GM:礼拝が終わり、生徒達が散り散りになった大聖堂は静けさを取り戻していた。
GM:ただ……
昏色 イザヤ:(帰りたい…あ、帰る場所無いんだった…)
加賀智 ニコル:にこにこ、といつもより表情豊かに、少女を囲む一団の一人となっている。
昏色 イザヤ:打って変わって、居心地の悪さに苛まれている。
加賀智 ニコル:こうして近付けば、他の生徒たちより背が高いことが分かる。すらりとした肢体を真っ白い修道服が覆う様は浮世離れしているものの、表情は確かに年頃の少女であるように見えた。
昏色 イザヤ:「あの…」
昏色 イザヤ:「なぜ、包囲?」
加賀智 ニコル:「うふふ。いえ、囲っているつもりはないのですが」
シレーナ・F・リトミカ:その後方に藤色の頭部が控える形になる。
加賀智 ニコル:「なぜだか、同じようにされている方が他にもいらっしゃるので」
シレーナ・F・リトミカ:体躯は小さく、今は翠玉の瞳が閉じられている
昏色 イザヤ:「じゃあ、包囲じゃない」
昏色 イザヤ:「ええと、うぃぞ…うぃぞ…」
昏色 イザヤ:「お名前聞いてもよろしい?」
シレーナ・F・リトミカ:「私ですか。シレーナと申します。」一礼。
シレーナ・F・リトミカ:「ニコル様。皆様の分のお茶と軽食をご用意致しました。」
昏色 イザヤ:「次女ちゃんはシレーナちゃんね」
加賀智 ニコル:「ありがとう」 薄く微笑む。
加賀智 ニコル:「彼女は”次女達”ウィゾルトの一人よ。他にもあと3人いるから、機会があれば会ってあげて頂戴」
昏色 イザヤ:「四天王みたいな体制なんだ」
加賀智 ニコル:くす、と笑う。「初めて言われたわ」
シレーナ・F・リトミカ:「ニコル様。四天王とは一体如何用な組織なのでしょうか。」
昏色 イザヤ:「ニコル様…さん?」同学年くらいか?スタイルは完全敗北してるが
加賀智 ニコル:「……悪の組織の、幹部?」 知識が少し偏っている。
加賀智 ニコル:「悪だけじゃないかもしれないけれど」
シレーナ・F・リトミカ:「成程。訂正をお願いするところでした。」
昏色 イザヤ:シレーナちゃん、チルドレン仕草だあ。
加賀智 ニコル:「私は、加賀智ニコルと申します。お好きに呼んで下さいね」
昏色 イザヤ:「好きにでいいですか?」
加賀智 ニコル:「ええ。『シスター・ニコル』だったり、”懺悔室クリィド”だったり……たまに、『マザー』なんて呼ぶ子もいるけれど」
昏色 イザヤ:「じゃあ、加賀智。聞きたいんですけど…何か御用?私、幹部に囲まれてて正直ビビってます」まあ、苗字呼びでいいか。
加賀智 ニコル:ほんの一瞬だけ表情が固まる。そう呼ばれることは滅多にないので。
加賀智 ニコル:「……怖かったですか?」
昏色 イザヤ:「ええ、はい」笑顔とかね
加賀智 ニコル:「それは……申し訳ないことをしたわ。いえ、ただ少し……貴女とお話がしたくて」
シレーナ・F・リトミカ:じっ……
加賀智 ニコル:「……だめよ、シレーナ?」
シレーナ・F・リトミカ:翠玉の視線が、対象を焼くかの如く見定めている
シレーナ・F・リトミカ:「はい」瞑目
昏色 イザヤ:「お話」もう面貸せや的な意味にしか聞こえないよ~
加賀智 ニコル:「……だって、法王様があんなに楽しそうだったの、久々だったんだもの」 少し拗ねたように言う。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「みんな、君に興味津々なのさ」
GM:当然のように会話へ混ざる声。
昏色 イザヤ:「ん?」
加賀智 ニコル:「とても気になっていたのに、礼拝に顔を出すでもないし……かといって、私が急に来たら驚いてしまうだろうと思って……」 ぶつぶつ言っている
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「ニコル程でないにしても……私も君とは話してみたかったよ」ずい、と君の背後から顔を突き出す。
NPC1
昏色 イザヤ:「ひゃあ」
昏色 イザヤ:「…この美人は?」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「礼拝はもう終わってしまったかな。悪いね、顔を出せなくて」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「私は……うん、クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ」
GM:イザヤは知らない事だが──"ラーヤ"と呼ばれる彼女と次女達が顔を合わせる事は殆どない。
GM:グレゴリオにおいて完全に独立した"教義の出自解析"を担当する"元"魔法局の外部人員。
GM:彼女が大聖堂に現れる事自体、珍しい事ではあった。
加賀智 ニコル:「貴女の顔を見られないのは残念だけれど……ラーヤ。教義を忘れずにいてくれれば、どこにいたって構わないわ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「勿論……片時も忘れる事はないとも」
シレーナ・F・リトミカ:視線を注ぐ。
昏色 イザヤ:「?」何となく空気感の違いを察しつつ。
昏色 イザヤ:「あー」「ええと」
昏色 イザヤ:「聖堂でお世話になってる、昏色 イザヤです」
昏色 イザヤ:「…よろしく」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「よろしく。抱えている仕事も大方済んだし、これからは顔を合わせる事もちょくちょくあるだろう。仲良くしてくれると嬉しいな」

GM:【"グレゴリオ"第二次紛争における被害報告】
GM:行方不明:1名
GM:脱会:13名
GM:死亡:1名

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OP3:「昏色イザヤ」

GM:まずは自己を紹介してもらいましょう。
昏色 イザヤ:https://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY0caanwUM
GM:可愛いフェイスだね
昏色 イザヤ:キングダム連合学園 所属 高等部 3年生(留年) 昏色イザヤです。お見知りおきを。
GM:ニコルさん、法王、イザヤちゃん仲良く三人で留年してしまったなぁ
昏色 イザヤ:キングダム連合学院における最大の宗教派閥『グレゴリオ』幹部生徒”次女達”の一人。主に組織内の雑務の取り纏めなどを担当しています。
昏色 イザヤ:人員が多いのと引き換えに結構雑多な感じの派閥を率いており頻繁に説教とかかましてます。
昏色 イザヤ:あと、法王にもよくお小言言ってますね。
GM:よく怒られている
昏色 イザヤ:性格は真面目できっちりとしている……かと思いきやほどほどにノリもよく、多趣味で楽しく生きてます。
GM:後輩に好かれそ~
昏色 イザヤ:関わる相手ごとに若干印象が変わるかもしれませんが別に意図などはなく、自然にそういう振る舞いになっているだけ。
昏色 イザヤ:回想と若干性格が違うように思えてもそんなに深い理由とかはないです。そういうロールをしてるのだ。
GM:現実でTRPGをしている……まあ人間ってそんなもんかぁ
昏色 イザヤ:オーヴァードとしての性能は器用貧乏より。魔術師であり、物質/現象の再現を行う再現式という術式をメインで用います。
GM:キングダムに馴染めそうな能力ですね!きっと楽しい学園生活を送ってたんだろうなぁ
昏色 イザヤ:ノヴァリスに来てから……というかグレゴリオに入ってからは事務仕事とかのが多いから正直弱く……ゴニョゴニョ
昏色 イザヤ:部活動は楽しいよ()
昏色 イザヤ:データとしてはオルトロスに乗ってRC攻撃をしたり、運転でひき逃げしたりします。無形の影でミドルも安心。
GM:ほんとに何でもできるわね……
昏色 イザヤ:高経験用にコピーエフェクトも異世界の因子をチョイス。あと蘇生エフェクトや細々としたアイテムなんかももってきました。地味に仕事をしてくれるといいな♪
昏色 イザヤ:そんな感じで頑張ります。よろしくお願いいたします~
GM:こわ~い!よろしくお願いします!
GM:そんなイザヤさんのHOはこちらだぜ
PC1:昏色イザヤ
シナリオロイス:乙黒イチカ
第二次紛争。多くの生徒の例に漏れず、グレゴリオもその日大きな傷を負った。君が法王を"姉"と呼ぶより少し前の話。冠を砕かれ楽園へと旅立った仲間と、その喪失に耐えきれず大聖堂を去った妹達。アジール生物圏保護区を走るジープに揺られながら君は在りし日の事を思い出していた。

しかし、今の君はグレゴリオのシスターの中でも立場ある"次女達"だ。君に与えられた仕事である『アジール生物圏保護区の復興支援』をこなさなければならない。隣で騒ぎ立てる下級生を余所に、何故法王はこの仕事を第三者を通して伝えてきたのか、という事についても考えを巡らせるかもしれない。やけに、最近すれ違いが多いような──そんな君の思考は"何者かの斬撃によって両断されたジープ"という目の前の光景で停止する。
GM:イザヤちゃんはジープで移動してるみたいですね
昏色 イザヤ:こ、後輩…
昏色 イザヤ:さっきまでの回想ではあんなにほわほわしてたのに
GM:OPでは……とある理由でゴミ捨て場でぐったりしているイザヤちゃんと法王が出会う所から始めます。
GM:よろしくね!
昏色 イザヤ:過去編再び
昏色 イザヤ:よろしくお願いいたします!

GM:─キングダム連合学院内─
GM:市街地のどこか。打ち棄てられるばかりで誰も顧みない、全てのモノの行き着く先──
GM:平たく言ってしまうなら、ゴミ捨て場。そんな所で、空に浮かぶ月を眺めている少女が一人。
昏色 イザヤ:(寒い)(怠い)(頭が痛い)
昏色 イザヤ:暖かい部屋で柔らかな布団にもぐって寝たい。そんな些細な願いが果てしなく遠い。
昏色 イザヤ:部屋も何も、今の自分は追い立てられる身であり下手に自室などには戻れない。
昏色 イザヤ:(まあ、自業自得か…甘く見たわけじゃないんですが…詰めが甘かったなあ)
昏色 イザヤ:自分はつい先日、重傷を負い十時間の保護を受けて帰還したばかりだ。
昏色 イザヤ:────致命傷は”王”によるもの。
昏色 イザヤ:キングダムの学区内における”王”との直接戦闘。その代償だった。
昏色 イザヤ:「はあ、まあ…もとはといえばこの学校が悪いな…息苦しすぎるし」
昏色 イザヤ:肌に合わない、気が向かない、そういった反抗心がまわりまわって大事になってしまい…今ではこの様だ。
昏色 イザヤ:虎の子の礼装も全損し、抗う手段をなくして今では淘汰される側だ。
昏色 イザヤ:「師匠が悪い…もっと青春!みたいなとこって言ってたのに…」
昏色 イザヤ:ディストピアよりじゃないか。ばーか。
NPC1
???:「今日は月が良く見える。中々どうして、良い場所じゃないか」
???:頭上から声が響く。
???:君の横たわっているゴミ捨て場の塀に腰かける、煌びやかな衣装に身を包む小柄な少女。
昏色 イザヤ:「…だれ?」
???:「お前の姉だ」
???:当たり前のように口にする。
昏色 イザヤ:いや、あの女の手下か?掌印出術式を編みつつ警戒を……は?
昏色 イザヤ:「あの、私長女なんですけど」
昏色 イザヤ:いやなんか違うな。真面目に答えてしまった。
???:「そうか」
???:だからどうしたとでも言いたげな様子で頷く
???:「しかし……月が見えるのは良いがこんな所で寝ていると風邪をひいてしまうぞ」
???:たん、と塀から降りて君の隣へ立つ。
昏色 イザヤ:「好きで寝てるわけじゃありませんよ…」
???:「む、立てないのか。どれ……」
???:顎に手を当て悩んだ後に、君を抱える。
昏色 イザヤ:「ひゃ…な、なにを!?」
???:「何を?妙な事を聞くな」
???:そのまま屋根へ飛び上がる。
昏色 イザヤ:「お姫様抱っこの実績を勝手に開けられた…しかも女子に…」
???:「帰るぞ。名は何という」
昏色 イザヤ:「わわ…な、なんなんですか!本当に」
昏色 イザヤ:「名前って…ほんとに知らないんですか」
???:「生憎な。なに、一度聞けば二度と忘れないさ」
昏色 イザヤ:一応…敵ではなさそうだ。いや、それよりも厄介かもしれない。
昏色 イザヤ:こっちの話がちゃんと通じてるかわからないし…
昏色 イザヤ:「…ザヤ」
???:「む?」
???:「恥ずかしがる事はない。私にお前の名を呼ばせてくれ」
昏色 イザヤ:「昏色 イザヤ…少し前にこの学校に転入してきました」
昏色 イザヤ:「率直に最悪の学校生活を送っています」
昏色 イザヤ:「で…そんな女のもとに颯爽と現れた貴女はどちら様です?」
???:「……イザヤ、イザヤ。うむ、良い名だ」
???:噛みしめるように繰り返し、体を片手で支えたまま君の髪の乱れを整える。
???:「私は──」
???:「五辻、モモカ」
五辻モモカ:「最悪の学校生活と言ったが……それも今日を持って閉幕だ」
昏色 イザヤ:訝しむようにその顔を見る。
五辻モモカ:「何があろうともお前を、お前の幸せを、お前の居場所を護ろう」
昏色 イザヤ:「…いきなり、なにを」
昏色 イザヤ:キザな台詞を聞きながらも、なんだか少女漫画のヒーローみたいだとも感じる。
五辻モモカ:「今を"最悪"、と称するのなら。お前にも、あるのだろう?お前にとっての"最高"の学校生活が」
五辻モモカ:「私はそれが見たい」
昏色 イザヤ:「まあ、それは…」あるにはあるが、正直難しいと思う。青春だとか…恋愛だとか、今の自分には遠すぎる。
昏色 イザヤ:「なんで、そんなことを…初対面ですよね」
昏色 イザヤ:「五辻には関係がないでしょう」
五辻モモカ:「あるさ。私はお前達の──この地に住まう全ての者の"姉"なのだから」
五辻モモカ:「世に理由のない悪意があるなら、理由のない愛があってもよかろう」
昏色 イザヤ:「……まぁ」正直全然納得は言ってないが
昏色 イザヤ:「その言葉は、悪くないかな」
昏色 イザヤ:「いや、妹ではありませんが」
昏色 イザヤ:そこはノーだ。
五辻モモカ:「ふ」
五辻モモカ:「良い。私に姉である責務はあっても、お前に妹である責務はない」
五辻モモカ:そこで、月に煌々と照らされる時計塔を指し示す。
五辻モモカ:「見えるか、イザヤ」
五辻モモカ:「あれが、グレゴリオ。私の"国"であり──」
五辻モモカ:「お前の家だ」
昏色 イザヤ:この時
昏色 イザヤ:出会ったばかりのこの少女の言うことは半分以下もわかってなかったし…今でも思い返すたびに『滅茶苦茶言ってるなあ』と感じるけれど。
昏色 イザヤ:荘厳な時計塔と夜空、月の光が作り出す景色はどこか神秘的で美しく。
昏色 イザヤ:冷たいだけの風や、髪に触れる手の温度も心地よく。
昏色 イザヤ:「お前の家だ」その言葉が耳に届いて
昏色 イザヤ:なんだか、泣きそうになったことだけは……今でも覚えている。

GM:現代に戻ってきたので登場侵蝕を振って頂きましょうか。決して忘れていたわけではありません
昏色 イザヤ:38+1d10
DoubleCross : (38+1D10) → 38+9[9] → 47

GM:ハイだねぇ……

GM:──アジール生物圏保護学区 居住エリア──
GM:背の低い草木が立ち並ぶ砂の大地。そこに細く伸びる僅かに舗装された道路には古ぼけたラジオから流れる音声を聞く猿のような生き物が群れになって座り込んでいた。
GM:「──意しなければならないのは原生生物達は必ずしも友人というわけではなく……ふふ、私も以前"原生生物名"にお気に入りのラジカセを盗まれたことがあって……」
GM:パーソナリティの相槌を理解しているのか定かではない様子で、一匹がラジオを突くとノイズ音が響く。
GM:「と、言うのが…………圏保……区の特色でして─」
GM:止むことなく響くノイズに、どこからか車両の走行音が混じったことに猿達は気付かない。
GM:ノイズを飲み込むほどに車両の走行音が大きくなったことで猿達がふっと顔を上げるのと同時、道路を走る薄汚れたジープがクラクションを鳴らし、群れを追い払う。
GM:放置されたラジオを踏んだジープがガタン、と小さく揺れた。
MOB
アジールモブ生徒:「……なんか踏んだかァ!?猿ども轢いちまったんじゃねえだろうな!」
アジールモブ生徒:「揺らしちまったな、すまん!」
アジールモブ生徒:運転席に座る生徒が君へ振り向いてエンジン音に負けじと叫ぶ。
昏色 イザヤ:「ん”ん”」
昏色 イザヤ:しまった。うとうとしていた…懐かしい夢を見たような……いや我ながらこの状況で寝そうになるなよ。
昏色 イザヤ:「いえ、お構いなく…」
bera
伊佐平良ベラ:じぃ、と君の顔を覗き込んでいる
昏色 イザヤ:「…」
昏色 イザヤ:微笑む。
昏色 イザヤ:「どうかしましたか?伊佐平良」
伊佐平良ベラ:「………おはようございます!!」
伊佐平良ベラ:ガタン、と跳ねて天井に頭を打つ。
昏色 イザヤ:ごまかせなかった。
伊佐平良ベラ:「い、いえ……お姉さまが居眠りしている所なんて初めて見たので……記憶に刻んでおこうかと……えへへ……」
昏色 イザヤ:「消しなさいそんな記憶。やすり掛けしますよ」
昏色 イザヤ:ありがたい物じゃないだろう。上司の居眠り。
伊佐平良ベラ:「ひぃぃぃい……でもいやです!もうしまっちゃいましたので!」
伊佐平良ベラ:誤魔化すように窓から景色を眺め始める。
昏色 イザヤ:「遅かった…」やすり掛けのモーションで頭をなでる。
伊佐平良ベラ:「えへへ……」ただ撫でられていると思って頬を緩める
伊佐平良ベラ:「あっ、ほらお姉さま!虹!」
伊佐平良ベラ:「夜でも虹がかかっているそうですが……夕暮れとの組み合わせも綺麗ですねぇ」
昏色 イザヤ:「わあ、ほんと……私が言えたことじゃないですが、緩んでますね…」
伊佐平良ベラ:「う……」
昏色 イザヤ:ほかにも妹たちはいますか?
GM:いません!
昏色 イザヤ:「まあ、今回は二人きりですし…多少は大目に見ましょう」お互いに、と付け加えながら。
伊佐平良ベラ:「へへ……」
アジールモブ生徒:「そろそろ着くぜ~。今回は食料品積んでねえから獣は寄ってこねえだろうが……」
GM:君達はアジールの居住エリアから、怪我人や住居を失った生徒の為の避難キャンプへの物資の運搬に付き添っていた。
昏色 イザヤ:「では、降りてからの作業の準備でもしますか」
アジールモブ生徒:「……だな。キャンプまで付きゃ他のシスターもうちの連中もいるからそんな大した作業にゃならねえと思うが……ん」
昏色 イザヤ:「どうかなさいましたか?」
GM:ジープの進路の先。西日に照らされ、見にくくはあるが人影が映っている。
アジールモブ生徒:「動物……じゃねえな」クラクションを鳴らす。
GM:しかし、人影は動く様子がない。
アジールモブ生徒:「ったく……なんだぁ?急いでるってのに、轢いちまうぞこの野郎」
アジールモブ生徒:ぶつくさ言いながら、ブレーキへと足をかける
昏色 イザヤ:…違和感。そもそも人が歩くような場所だろうか?
昏色 イザヤ:警戒に越したことはない。伊佐平良に目配せをして様子を伺う。
伊佐平良ベラ:「……」静かに頷く
GM:ブレーキに体重が掛かり、車が減速に入る僅かな間。瞬きと同時に、人影が消失する。
GM:否。
GMバックミラーに映っている、、、、、、
昏色 イザヤ:「────!」
GM:立ち位置が変わった事で、姿が確認できた。剣を振り抜いたような姿勢で静止する黒いフードを被った人影。
昏色 イザヤ:どうする?ここから全員でバラバラに回避?できるわけがない。
アジールモブ生徒:「なん──」
GM:回避。そのタイミングは───
GM:既に逸している。
GM:金属が擦れる音。正確には、"両断されたジープの断面が擦れる音"
GM:ジープが、半分に割れている。減速していたとはいえ、スピードを殺しきれずに君達は地面へと投げ出された。
昏色 イザヤ:一か八か。
昏色 イザヤ:切断は避けられない。全員が助かるには?
昏色 イザヤ:瞬時に別空間に納めていた”再現品”を展開。
昏色 イザヤ:多脚戦車を空間に配置。全員を”搭乗した”状態で出現させることで地面との衝突を回避する。
伊佐平良ベラ:「な、なななな……な……なー?」慌てふためいていたが徐々に落ち着いていく
昏色 イザヤ:生憎急な操作に沿って車内は愉快にシェイクされている。
昏色 イザヤ:そしてムリヤリな起動の反動でしばらくは乗り物としての運用は厳しそうだ。
???:「………」
???:黒く染まった剣を手に持ったまま、静かに多脚戦車を見上げる。
昏色 イザヤ:操縦室から這い出る。
昏色 イザヤ:「…ご挨拶ですね」
伊佐平良ベラ:「ぷは……ッ」
アジールモブ生徒:「何しやがんだ……」
GM:二人も君に続いて這い出てきた。
???:「挨拶は、印象に残る方が良いでしょ?」
???:フードを、僅かに持ち上げる。
itika
乙黒イチカ:「こんなに──久しぶりなんだからさ、イザヤさん」
昏色 イザヤ:目を見張る。
昏色 イザヤ:最後にその姿を見たのはいつだったか、思い出せないが忘れるはずはない顔と声。
昏色 イザヤ:「乙黒…」
乙黒イチカ:「うん、そうだよ。イザヤさん」
乙黒イチカ:人懐っこい笑みを浮かべる彼女は、成長してはいるものの昔の面影を失ってはいない。
昏色 イザヤ:「貴女…今までどこで…いや、それよりも何で…」落ち着け、思考を濁らせるな。
乙黒イチカ:「それ、あたらしい後輩?可愛いね」
昏色 イザヤ:「…」息をのみこみ。切り替える。
乙黒イチカ:笑みはそのまま、君の問いには答えずに伊佐平良へ視線を向ける
昏色 イザヤ:「…乙黒イチカ」「先ほどの攻撃、いったいどのようなつもりですか」
昏色 イザヤ:伊佐平良を背後に隠しながら、再度問う。
アジールモブ生徒:「そうだぞテメェ!ジープが一台いくらすると思ってんだ!!」叫び、怒りのままホルスターから拳銃を抜く。
乙黒イチカ:「それは……」
乙黒イチカ:姿が、ぶれる。
乙黒イチカ:また、君達の背後に。先ほどの違いは──
アジールモブ生徒:「……ッぐァ!?」
GM:切断されたのが、ジープではなく拳銃を構える生徒の"右腕"だという点。
乙黒イチカ:剣を振り抜いた姿勢を捻ってガイド生徒の側頭部を蹴り飛ばす。
昏色 イザヤ:「乙黒!」
乙黒イチカ:「Shh」
乙黒イチカ:人差し指を唇へと当てる。
乙黒イチカ:「後輩ちゃんを斬った方が分かりやすかったかな」
乙黒イチカ:「"こういうつもり"だよ」
昏色 イザヤ:「”そういうつもり”なら」
昏色 イザヤ:眼帯をほどき、黄金の魔眼が露になる。
昏色 イザヤ:「止まりなさい、痛い目を見なければわかりませんか?」
乙黒イチカ:「優しいのは変わってないんだね、イザヤさん」
乙黒イチカ:黒剣を地面へ突き立てる。
乙黒イチカ:「"外典鍵杖起動"」
乙黒イチカ:「揺れろ、賛幕晩歌ラシスライラ
昏色 イザヤ:「────っ」
乙黒イチカ:どろり、と周囲が垂れ落ちるドーム状の暗闇に包まれる。
乙黒イチカ:夕暮れは掻き消え、夜が広がる。
GM:ギギ、とどこかで金属の歪むような音がした。
乙黒イチカ:「痛い目を見るのはどっちかな」
乙黒イチカ:姿が、ぶれる。先ほどとは比べ物にならないレネゲイドの昂ぶり。背後に庇った後輩へ死の刃が迫るのを感じるだろう。
昏色 イザヤ:相手の力は未知数…守りながらでどこまでやれるか…
伊佐平良ベラ:「ひっ──ッ」
昏色 イザヤ:「安心しなさい」
昏色 イザヤ:否、守って見せるし…止めて見せる。
昏色 イザヤ:そうでなくて何が”次女達”か
乙黒イチカ:背後に揺れる影のように出現すると屈み、黒剣を横なぎに振るう。
昏色 イザヤ:「───再現率73%連立型AIDAゲリュオネス搭載型オルトロス」
昏色 イザヤ:多脚戦車を自動運転に切り替え守らせる。
乙黒イチカ:ギリギリと、多脚戦車へ刃が食い込む音がするが──それが君達へ届くことはない。
乙黒イチカ:「ふぅん……"再現式"か」
乙黒イチカ:剣を振り払い、距離を取り耳元へ手を添える。
昏色 イザヤ:「…あまり、見せたことはありませんでしたね」
乙黒イチカ:「…………そうだね。よく考えれば僕、イザヤさんの事何も知らないや」
昏色 イザヤ:「というか、当時はバトれる体調じゃなかったですし」
昏色 イザヤ:「ふふ、実はまだ奥の手がいくつもあるかもですよ?」嘘だ、そんなにはない。
乙黒イチカ:ス、と目を細めると一歩下がる。
乙黒イチカ:「再現式、確認取れたよ。捕まえて帰ろうか?……そう」誰かと会話しているような仕草で
昏色 イザヤ:(念話の術式?あるいは装備か…テレパスの能力者が中継してる?)
昏色 イザヤ:(いや、それよりも)
昏色 イザヤ:「一人じゃないようですね…」
乙黒イチカ:「一人は寂しいからね」笑顔を浮かべて、耳元から手を降ろす。
昏色 イザヤ:「そうですね、その点は少し安心…はできませんが」
昏色 イザヤ:「悪いお友達だったら、心配なので」
乙黒イチカ:「どうだろうね。変な人たちだけど……ま、善くはないか」
乙黒イチカ:また一歩、下がる。
昏色 イザヤ:逃がすつもりはない。簡易的なドローン兵を展開し、囲もうとする。
乙黒イチカ:「また、会いに来るよ。イザヤさん」
昏色 イザヤ:「待ちなさい…!」抑え込もうとするが、しかし…
乙黒イチカ:ドローン兵に囲まれる前に、とぷんと音を立てて君達を包む暗幕を抜ける。
乙黒イチカ:「元気そうでよかった」
昏色 イザヤ:「それは…」
乙黒イチカ:小さく、それだけが聞こえて周囲を囲む夜が夕暮れの日差しで溶けていった。そこに彼女の姿はもう無い。
昏色 イザヤ:「こっちのセリフですよ…」
昏色 イザヤ:人影の消えた地平線を眺めながら、言葉がこぼれる。
伊佐平良ベラ:「あの人は……」
伊佐平良ベラ:少しの沈黙を過ぎて、吹き飛ばされたアジール生を膝で寝かせながら君へ声をかける。
伊佐平良ベラ:「お知り合い、ですか?」
伊佐平良ベラ:腕を切断された生徒はうめき声を上げているがベラによって止血は施されている。
昏色 イザヤ:「…貴女の先輩だったかもしれない子です」
伊佐平良ベラ:「………そう、ですか」それだけ言って、俯く。
GM:ジープは失ってしまったが、避難キャンプまでそう遠くはない。
GM:もう少し──歩く必要があるだろう。

GM:シーンカット。シナリオロイスの取得が可能です
昏色 イザヤ:乙黒イチカ 安堵/隔意〇
昏色 イザヤ:距離を感じるよぁ
乙黒イチカ:「そんな事無いよ、イザヤさん」

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OP4:「加賀智ニコル」

GM:さぁ……自己を紹介してもらいましょうかねェ
GM:http://character-sheets.appspot.com/dx3/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY9fGdnQUM
加賀智 ニコル:はい。
加賀智 ニコル:「罪人にこそ理解と親愛を示しましょう」
加賀智 ニコル:加賀智 ニコル(かがち・-) 18歳。キングダム連合学院3年、『グレゴリオ』所属。
加賀智 ニコル:"懺悔室クリィド"、『シスター・ニコル』、或いは『マザー』と呼ばれる、真っ白な礼服と髪、白磁のような肌、赤い瞳を持つ美女。
加賀智 ニコル:先だって卒業に失敗し仲良く留年。引き続き"法王"を支える立場に在ることを選びました。
GM:仲良しトリオの一柱!
加賀智 ニコル:"懺悔室クリィド"とはその名の通り、グレゴリオ大聖堂の一階に位置し一般生徒の来訪が赦された領域である"懺悔室"の管理者。
加賀智 ニコル:また、"法王"不在時に大聖堂の留守を預かる人物であり、平時は大聖堂から離れることは殆どありません。
加賀智 ニコル:特定の派閥を持たず、集う生徒を須らく愛し、傷ついた"妹達"や一般生徒の悩みや不安に寄り添いケアすることに努めています。
GM:人気の高そうなシスターだぜ……美しいしな
加賀智 ニコル:グレゴリオの教義たる『四つの誓い』に加え、『罪と人を分け隔てることで、人は必ず楽園に辿り着く』という思想を持ちます。
加賀智 ニコル:多忙で不在がちな"法王"に代わり、"懺悔室"を介して他組織との交渉事の窓口になっていることも多いとか。
加賀智 ニコル:能力は「英雄作成」と呼称されるもの。
加賀智 ニコル:誰しもに平等に力を与え、奮い立たせる能力。また、立ち上がった彼らを守護することも能力の一つ。
加賀智 ニコル:データ的にはバロール/ウロボロスのピュアサポーター。
加賀智 ニコル:IA導入でブーメランアスピスの応用力が下がった影響を受けてエフェクト構築の変更を余儀なくされましたが、基本的にやることは同じ。
GM:シンドロームが悪いヤツですね
加賀智 ニコル:そんな……
加賀智 ニコル:ミドルはフローズンリリーの財産ポイント融通により有利に進めつつ、
加賀智 ニコル:戦闘時は単体に火力バフを撒きつつ、《さらなる力》・「D:触媒」による再行動に加え、《虚:ナーブジャック》を擬似再行動エフェクトとして誰かを過労死させます。
GM:ひぇ~~~ッ
加賀智 ニコル:状況次第ですが、恐らくはイザヤにたくさん働いてもらうことになるでしょう。
GM:燃費いいもんな、イザヤちゃん
加賀智 ニコル:その分、カバーリングや《孤独の魔眼》、更には「強制起動者」で2回まで使える《時の棺》によってロイスを守ります。
GM:出たなIA筆頭ヤバ過ぎエンブレム……
加賀智 ニコル:やや尖った性能ではありますが、上手く活かして貢献したい所存です。
加賀智 ニコル:どうぞよろしくお願いいたします。
GM:よろしくお願いします!そんなニコルさんのハンドアウトは……こちら!
PC2:加賀智 ニコル
シナリオロイス:バッドハット・フライバージェス
常に他勢力の脅威に晒されるキングダム連合学院において、留守を預かるというのは額面通りの意味ではない。
『全生徒の共生』という教義を掲げるグレゴリオであろうともそれは変わる事は無く、君は常に敵対者の襲撃に対して警戒を怠ることはない。その筈だ。

アジール生物圏保護区の復興支援にイザヤを含んだ幾人かのシスターが向かい、法王は不在。最も大聖堂の守りが薄いその瞬間に、ソレは現れた。

不遜な態度で法王の椅子に腰かける黒いフードを被った生徒。彼女は暗い笑みを湛えたまま、"戦争"において最も厄介な力を持つ君を捕らえに来たと語る。

君は大聖堂を──グレゴリオを、護らなければならない。
GM:大聖堂への……敵襲!
GM:法王が居ないピンチを何とか乗り越えて頂きたい。
加賀智 ニコル:わ、わァ……ッ!
加賀智 ニコル:法王様の椅子に腰掛けるなど不遜極まりない輩ですね……厄介な力? ちょっとわからないです
加賀智 ニコル:ともかく、留守を預かる以上このような者を放置はできませんね。対処に尽くしましょう
GM:頑張って~!そんでは早速スタートだ!

GM:シーンプレイヤーはニコルさん。登場侵蝕をお願いします。
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を1D10(→ 8)増加(41 → 49)
GM:エンジンがかかっている

GM:──キングダム連合学院 グレゴリオ大聖堂──
GM:静まり返った大聖堂。それは、君にとって一日の終わりを意味する。
GM:相談に訪れる生徒達の足が途絶え、夕暮れの暖かな日差しがステンドグラスを通して大聖堂を彩る。
GM:そんな、いつも通りの終わりを感じ取った君は懺悔室の戸を開く。
加賀智 ニコル:常に憂いを湛えたような赤い瞳が、一抹の安堵に閉じられ、再度開かれる。
加賀智 ニコル:静謐の中、扉の開く音だけが大きく響いた。
GM:空っぽの大聖堂ではやけに響くその音。
GM:視線を巡らせれば、大聖堂の端に人影が見える。
シルヴィア・ステファノプロス:「…………すぅ」
加賀智 ニコル:「……あら」 人影を認め、そちらに視線を遣る。
GM:どこからどうみても居眠りしているようにしか見えない彼女。ここ最近はよく見る光景だった。
加賀智 ニコル:慣れ親しんだ大聖堂の空間内では、目を閉じていても偏差把握により人となりを把握することも容易だ。
GM:末妹である彼女が大聖堂に残る理由は分からないが、彼女はいつも君が懺悔室から出てきたことを確認すると帰っていく。
加賀智 ニコル:「シルヴィア。もう、今日はお終いにしますよ」
加賀智 ニコル:穏やかな呼吸。驚かさないよう、優しく声を掛ける。
シルヴィア・ステファノプロス:「んぁ……あ、ニコル様」
シルヴィア・ステファノプロス:「おはようございまっす」
シルヴィア・ステファノプロス:ごしごし、とメイクが施された目を擦って君を見やる。
加賀智 ニコル:「ええ、おはようございます」
シルヴィア・ステファノプロス:「今日は結構遅くまでっすね。お疲れ様で~す」ふぁ、と欠伸。
加賀智 ニコル:「職務ですから」
加賀智 ニコル:「盛況なのは、あまり好ましくないのですけれどね。求められる分、応えられていると良いのですが」
シルヴィア・ステファノプロス:「……あんま、無理しないでくださいね。休むのも大事っすよ。てーきゅーびとか」
シルヴィア・ステファノプロス:「職務なら休みがあってもおかしくないっすよ」立ち上がりググ、と背伸びをする。
加賀智 ニコル:「ふふ。気遣ってくれているのかしら」
シルヴィア・ステファノプロス:「そりゃ、まあ……尊敬するセンパイですし?」気恥ずかしそうに頬をかく。
加賀智 ニコル:目を細める。慕われるということは、嫌な心地ではない。
加賀智 ニコル:「ありがとう」
加賀智 ニコル:「そういえば──最近は随分と、ここにいる時間が長いようだけれど」
加賀智 ニコル:「なにか、心配事でもあるのかしら?」
シルヴィア・ステファノプロス:「……いや、別に。居心地良いんすよ、ここ。そうでしょう?」
加賀智 ニコル:少女が掛けている備え付けベンチの逆側の端に、修道服の裾をす、と整えて腰掛ける。
加賀智 ニコル:「そう」 一つ頷く
加賀智 ニコル:「末妹達あなた達がそのように感じてくれているのは、とても嬉しいわ」
加賀智 ニコル:「ここは、広く開かれた場所ではあるけれど。同時に、あなた達の安息の場であることにも違いないのだから」
シルヴィア・ステファノプロス:「……そう、っすね」
シルヴィア・ステファノプロス:何かを思い悩むような表情を一瞬浮かべて、ニコルを見る。
GM:だが。
???:「泣けるなァ?美しい姉妹関係ってやつはよ」
GM:懺悔室よりも、奥。法王のみが座る事を許された玉座から声が響く。
加賀智 ニコル:瞳が細く閉じられる。明瞭としない視界の中でも、その声の方向、位置。思い違うことはない。
加賀智 ニコル:「……申し訳ありませんが、”懺悔室”は本日、既に閉室しております」
加賀智 ニコル:「これより先は、私達のみの穏やかな時間。機を改めていただけますか」
PC1
???:「あたしの人生に懺悔する事なんてな~~~~~~~んにもありゃしねえよ」
???:玉座で肘をつき、脚を組んでヘラヘラと笑う黒衣の生徒。
???:「お前らは悔いる事がいっぱいあって大変な人生だなァ?可哀想で仕方ねえ」
加賀智 ニコル:その言葉には、ほんの僅か。唇の端を片側だけ吊り上げて、歪に微笑った。
加賀智 ニコル:ほんの一瞬。すぐに表情は元の穏やかな顔に戻る。
加賀智 ニコル:「ふふ。罪は、常に人とともに在りますから」
加賀智 ニコル:ゆるり、と立ち上がる。
加賀智 ニコル:「どのような目的でいらしたのかは存じませんが、その座に座ることを赦されるのはただ一人」
加賀智 ニコル:「大聖堂はどのような者も受け入れますが、その場所だけは”別”です」
???:「そうかい。どかしてみるか?」
???:じゃら、と首元に下げられた十字架が揺れる。
シルヴィア・ステファノプロス:「……ニコル様。許可してもらえればすぐ撃ちます」
シルヴィア・ステファノプロス:修道服の裾をたくし上げ、太腿に取り付けられたホルスターから拳銃を取り出す。
加賀智 ニコル:(……十字架の音) ほんの僅か、違和感を覚えながら。
加賀智 ニコル:「……もう一度だけ問いましょう。その座から、退くつもりはありませんか?」
???:「唾でも吐いてやろうか?」
???:小馬鹿にしたように笑う。
加賀智 ニコル:「残念です」
加賀智 ニコル:ふぅ、と一つ深く息を吐く。
加賀智 ニコル:「ええ──知っての通り、私は戦う力を持ちません。……ゆえに、《貴女を”英雄”と呼びましょう》」
加賀智 ニコル:手に持つ杖が、しゃん、と一つ大聖堂の床を叩き、瞳と同じ色の宝玉が淡く輝く。
加賀智 ニコル:”英雄作成”。戦う力を持たない者であれその力の劣る者であれ。一人の戦士として遜色ないような力を与えるのが、加賀智ニコルの”能力”だ。
加賀智 ニコル:夕刻の長く伸びた影が、シルヴィアの影と混じり合う。
加賀智 ニコル:溶け合う影がレネゲイドを写し込み、その力を昂らせる。
シルヴィア・ステファノプロス:(とんでもない出力補強。これなら──)
シルヴィア・ステファノプロス:ふ、と息を吐き。
シルヴィア・ステファノプロス:「"私は貴方の御しるしを見逃さないエル・シジル"」
シルヴィア・ステファノプロス:照準を壁にずらし、射撃。
???:「───あぁ?」
シルヴィア・ステファノプロス:壁にぶつかった弾丸は跳弾を繰り返し、"世界の正しい形"をなぞり図形を描き出す。
GM:弾丸の終着点は玉座のすぐ傍。ギリギリを掠めて着弾すると同時に、ニコルによって強化された拘束魔術が展開される。
???:「………………なんだこりゃ」
???:描き出された図形から伸びる光の鎖に体を絡めとられて首を傾げる。
シルヴィア・ステファノプロス:「ニコル様の強化付きなら生け捕りも狙えます。どこの誰か、吐かせましょーよ」
加賀智 ニコル:「そうね。名前は、大事だわ」
シルヴィア・ステファノプロス:身動きが取れない侵入者に対し、ゆっくりと近づいていく。
???:「あたしの名は──」天を仰ぐように視線を頭上へと向ける。
バッドハット・フライバージェス:「バッドハット・フライバージェス。錆びついた脳に良く刻んどけ」
バッドハット・フライバージェス:その言葉の直後、口に含んでいた何かを頭上へ勢い良く吐き出す。
加賀智 ニコル:「っ、下がりなさい!」
GM:宙を舞うのは──十字架。君の瞳では細部までは捉えきれないが、酷く錆びついていた。
バッドハット・フライバージェス:「"外典鍵杖起動"」
バッドハット・フライバージェス:「這い蹲れ」
バッドハット・フライバージェス:「隷錆荒架エヴェルドス
シルヴィア・ステファノプロス:「──ッ!?」
バッドハット・フライバージェス:空中へ打ち上げられた十字架が、突如赤黒い暴風を巻き起こす。
バッドハット・フライバージェス:風に撫でられたものが次々に錆びつき、朽ちていく。
バッドハット・フライバージェス:そして──
バッドハット・フライバージェス:ガン、と耳障りな音を立てて地面へと突き立った十字架は彼女の背丈をゆうに超える大きさへと変化していた。
バッドハット・フライバージェス:「改めてごきげんよう、グレゴリオのカス共」
バッドハット・フライバージェス:「戒行者、バッドハット・フライバージェスだ」
バッドハット・フライバージェス:「加賀智ニコル、お前にはあたしと来てもらう」
バッドハット・フライバージェス:赤黒い風を背に受けながら、錆びついてボロボロになった鎖を引き千切る。
加賀智 ニコル:シルヴィアに視線を遣る。
シルヴィア・ステファノプロス:「……ッ」暴風によって壁に叩きつけられたようだが、意識はある。
加賀智 ニコル:(シルヴィア……あれでは、次の攻撃を受ければ離脱は必至。無理はさせられません)
加賀智 ニコル:「何故、私の身が必要なのでしょう」
バッドハット・フライバージェス:「お前の"英雄詐欺"は面倒だ。戦争においては特に、な」
バッドハット・フライバージェス:「一つの駒として数えるには影響力がデカすぎる」
バッドハット・フライバージェス:「面倒だから、ゲーム前に盤から弾いとこうって寸法だ」
加賀智 ニコル:「…………成程」
加賀智 ニコル:「”また”戦争を始めるつもりですか」
加賀智 ニコル:緩やかに首を振る。「嘆かわしい」
バッドハット・フライバージェス:「全くだな」笑いを零す
バッドハット・フライバージェス:「嘆かわしいなァ!人間と罪を分けるなんざ──無理ってこった!」
加賀智 ニコル:「いいえ、いいえ」
加賀智 ニコル:「それは、理解が足りないからです。親愛が足りないからです」
加賀智 ニコル:「罪人は──必ず。救われます」
加賀智 ニコル:「その為に──大聖堂が、祈りが、父が。が在ります」
バッドハット・フライバージェス:「嬉しいぜ……つまんねえ仕事だと思ってたけどよ」
バッドハット・フライバージェス:「サンドバッグにゃちょうどいいイカレ具合だなァ!」
バッドハット・フライバージェス:突き立った十字架を力任せに蹴り飛ばす。
加賀智 ニコル:(さて──誰かが到着するまで。持たせなければなりませんね)
加賀智 ニコル:純白の修道服は、己自身が戦わぬ者であるという証である。
加賀智 ニコル:「丈夫さに掛けては保証しかねますが──これで結構、意地は張る方ですよ。私」
加賀智 ニコル:「どのような理由であれ、戦争を口にする者に助力は出来かねます」
加賀智 ニコル:「むしろ、その時にこそ。傷付いた者たちのため、大聖堂の守護者たらねばなりませんから」
バッドハット・フライバージェス:「涙が出そうなくらい健気な心意気だなぁ?勘弁してくれよ、あたしは涙もろいんだから──よッ!」
バッドハット・フライバージェス:高速で回転する十字架が君の傍を掠めて大聖堂の壁に突き刺さり、錆がじわじわと侵蝕していく。
シルヴィア・ステファノプロス:「く……そ……ッ」
バッドハット・フライバージェス:「あんまり壊しちゃ悪いからな、次は当てるぜ」
バッドハット・フライバージェス:突き刺さった十字架が、彼女の傍へと一瞬で移動する。
加賀智 ニコル:薄く微笑む。痛みをその身で甘受するように、両手を拡げて。
加賀智 ニコル:それは聖母のようであり。守護者のようであり。痛みを待つ死刑囚か、或いは被虐主義者のようでもあった。
バッドハット・フライバージェス:「………気色わりぃんだよテメェ」
加賀智 ニコル:「……ふふっ」
バッドハット・フライバージェス:十字架が再びニコルの身体へ向かって蹴り出される。
バッドハット・フライバージェス:死の錆を振りまきながらソレは正確にニコルへの身体へと迫っていき──
???:「"嘆け、私が赦す"」
???:十字架が割り込んだ人影によって打ち払われる。
五辻モモカ:「……遅くなったな、ニコル」
五辻モモカ:手には聖剣と──スイーツ店の袋。
五辻モモカ:「以前話していた店のものを買ってきた。お茶にするとしよう」
加賀智 ニコル:「あら……法王様。お帰りなさいませ」 拡げていた腕を少し残念そうに下ろし、いつものように笑む。
五辻モモカ:「うむ」
五辻モモカ:そして、背後にいるフライバージェスへと振り返る。
加賀智 ニコル:「申し訳ありません。大聖堂に、あまり良くない輩の侵入を許してしまっておりまして」
加賀智 ニコル:「如何対処しようかと考えていたところです」
五辻モモカ:「構わん。時には理由もなく暴れたくなる事もあろうさ」
五辻モモカ:「だが……この大聖堂は私の愛する妹が丹精込めてデザインしたのだ」
五辻モモカ:「控えてくれると私は嬉しい」
バッドハット・フライバージェス:「………………………ァ」
バッドハット・フライバージェス:「アァァァ~~~~~~~~めんどくせえ」
バッドハット・フライバージェス:「五辻モモカと加賀智ニコル」
バッドハット・フライバージェス:「"こういうの"が起きないようにあたしが出張ってきたんじゃねえのか?」
バッドハット・フライバージェス:「ひでぇよなぁ?あたしは毎日一生懸命生きてるってのによ。何やっても上手くいかねえ」
バッドハット・フライバージェス:「こいつが帰ってくるのはもっと後じゃねえのかよ。話が違うじゃねえか、、、、、
加賀智 ニコル:「……はて。どなたからお聞きになられたかは存じませんが」
加賀智 ニコル:「まだ。その暴虐、続けるおつもりですか?」
バッドハット・フライバージェス:ぐったりとしゃがみ込むと、大きくため息を吐く。
バッドハット・フライバージェス:「いいよアホくせえ。あたしって見た目の割に結構賢いんだ」
バッドハット・フライバージェス:「帰る。やってられるか」
バッドハット・フライバージェス:「あ~、そうだ。懺悔室様。最後に一つ聞いて良いか?」
加賀智 ニコル:「私にお答えできることであれば」
バッドハット・フライバージェス:ふらふらと立ち上がり、君達に背を向けようとしたところで振り返る。
バッドハット・フライバージェス:「昏色イザヤは無事にアジールへ着いたか?」
加賀智 ニコル:「はて……どうでしょう」
加賀智 ニコル:彼女がアジール生物圏保護学区への復興支援に向かったことは、当然知っている。
加賀智 ニコル:「いえ、彼女のことです。問題はないと思いますが──さて、」
加賀智 ニコル:「何故・・、貴女がそれをご存知なのでしょう?」
バッドハット・フライバージェス:「……ハハ」
バッドハット・フライバージェス:「ゴミみてえに小さい虫でもよ」
バッドハット・フライバージェス:「踏みつぶす前には下調べをする主義なんだ」
バッドハット・フライバージェス:ひらひら、と手を振りながら。身体が錆のようにボロボロと風に吹かれて消えていく。
バッドハット・フライバージェス:《瞬間退場》
加賀智 ニコル:「…………」
加賀智 ニコル:「バッドハット・フライバージェス」
加賀智 ニコル:「確かにその名。覚えましたよ」
五辻モモカ:「ニコル」
五辻モモカ:そのやり取りを黙って見守っていたが、静かに口を開く。
加賀智 ニコル:その身体の最後の一片すら失われたのを見届け、向き直る。
五辻モモカ:「イザヤの様子を見に行ってくれまいか」
加賀智 ニコル:「御心のままに」
加賀智 ニコル:「……アジール生物圏保護学区。電波が一切届かないとは聞いておりませんが」
加賀智 ニコル:「今のところ。”無事に着いた”旨の連絡は、届いていないようですね」
加賀智 ニコル:「イザヤのことですから、信頼はしていますが……不穏な空気は拭い切れませんね」
五辻モモカ:「……シレーナも居る。滅多な事は起きまいが」
五辻モモカ:「お前も居れば復興も捗る。たまには外を歩くのもいいだろうさ」
加賀智 ニコル:「シレーナも?」 イザヤを始め数人が向かうとは聞いていたが、初耳だったらしくほんの少し眼を見張る。
五辻モモカ:「うむ」少しだけ、穏やかな微笑みを取り戻す。
五辻モモカ:「積もる話もあるだろう」
五辻モモカ:「私も同行できないのは残念だがな」
加賀智 ニコル:「積もる話、ですか」 僅かに苦笑する。
加賀智 ニコル:「法王様がそのように仰るのであれば、すぐにでも向かいましょう」
加賀智 ニコル:「……但し、お願いが一つ」
五辻モモカ:「ああ、何でも言ってみろ」
加賀智 ニコル:「私が離れるということは、普段大聖堂に常駐している者が不在ということです」
加賀智 ニコル:「すなわち、”本来”のように。法王様にはきちんと、大聖堂に留まっていただかないと」
加賀智 ニコル:代理の主たる女は、ほんの少し意地悪そうに笑う。
五辻モモカ:「………………む」
五辻モモカ:「それは……そう、だな。当然だ」
五辻モモカ:どこか落ち着かない様子だが、しっかりと頷く
加賀智 ニコル:「無論、イザヤ以外の次女達もおりますが。どうか、普段と異なるということをご理解下さい」
加賀智 ニコル:「それに」 ゆっくりと近付き、彼女の手に持っていたスイーツの袋を受け取って。
加賀智 ニコル:「……先程の襲撃で、少なからず末妹達には動揺が見えるでしょう」
加賀智 ニコル:「彼女たちが一刻も早く平穏に過ごせるようになるには、法王様の存在が不可欠です」
加賀智 ニコル:「貴女は其処に在るだけで皆の心を救っているのだということ。お忘れなく」
五辻モモカ:「……ああ。理解している」
加賀智 ニコル:「ふふ。では……出立前に一つだけ、いただいていきましょう」
加賀智 ニコル:「シルヴィア。貴女もよければ、一緒に」
加賀智 ニコル:「その後は今日はゆっくりと休んで、回復に努めなさい。法王様のこと、皆のこと。よろしくお願いしますね」

GM:シーンカット。ロイスの取得のみ可能です
加賀智 ニコル:バッドハット・フライバージェス 好奇心/◯憤懣 で取得します
GM:OK!

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ミドル1「逆さ星」

GM:さぁ……ようやく合流です。登場する方は侵蝕をお願い申し上げます
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を1D10(→ 8)増加(49 → 57)
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を1D10(→ 8)増加(44 → 52)
シレーナ・F・リトミカ:36+1d10
DoubleCross : (36+1D10) → 36+1[1] → 37

加賀智 ニコル:えーん落ち着かない
シレーナ・F・リトミカ:超落ち着き
ルルフィポウリ:33+1d10
DoubleCross : (33+1D10) → 33+8[8] → 41

昏色 イザヤ:47+1d10
DoubleCross : (47+1D10) → 47+6[6] → 53

島原 メルク:落ち着きは……ない!
昏色 イザヤ:あれ?私だけ登場多かったりする?
昏色 イザヤ:いや、ニコルさんもか…
加賀智 ニコル:ふふ 何故でしょうね
シレーナ・F・リトミカ:グレゴリオチーム…

GM:──アジール生物圏保護学区 避難キャンプ──
GM:原生生物の縄張り、あるいは王種の出現に合わせて居住地を移動する事の多いアジールではこうしたテントを住居とする事が殆どだ。
GM:復興の為の物資の運搬、あるいは怪我人の搬送、あるいはレンジャー部の哨戒。日が暮れかけているにも関わらず慌ただしく動き回るテントの一つで君達は顔を突き合わせている。
シレーナ・F・リトミカ:トポポポポポポ……
シレーナ・F・リトミカ:たおやかな微笑みを浮かべつつ、持ち込んでいたボトルの紅茶をめんめんに注いでいく
シレーナ・F・リトミカ:…いや、よく見てみるとちょっと血の気が引いてなくもない
加賀智 ニコル:「変わりませんね、貴女の紅茶好きは」 真っ白な修道服の女が、にこやかに声を掛ける
シレーナ・F・リトミカ:(あわわわわわなんでニコル様まで諸王二十席ともあろう立場の人間が用意する茶がボトルだなんて些末に対する皮肉だったりしますかその言葉は)
シレーナ・F・リトミカ:蒼白な顔で微笑みを返す。今はフリップが出せない!紅茶注いでるからね
昏色 イザヤ:「……思ってたより増援が多いですね」
加賀智 ニコル:「ふふ。こちらも、思っていたより元気そうで安心しましたよ」
シレーナ・F・リトミカ:面々にカップを差し出して、自らの席に座る
昏色 イザヤ:過剰というと慢心のようだが…それにしても手厚すぎるというか過保護?
シレーナ・F・リトミカ:『ニコル様もお変わり無く…いえ、益々ご健勝のことと』
シレーナ・F・リトミカ:こころなしか文字が震えていなくもない
伊佐平良ベラ:何だか気まずい空気を感じて部屋の隅でそわそわしている。
昏色 イザヤ:「こんな空気感でしたっけ?」
加賀智 ニコル:「シレーナ。……いえ、今は”天声王ロード・アンセム”とお呼びするべきなのでしょうね」
シレーナ・F・リトミカ:『いえいえいえいえいえいえいえ』
加賀智 ニコル:「そのように畏まらず。……というより、一介の王がそれでは、私が変に警戒されてしまうではないですか」 少し拗ねたように言う
シレーナ・F・リトミカ:『大恩あるこの身、いついかなるときでもシレーナで構いません。』
昏色 イザヤ:「こんなキャラでしたっけ!?」
シレーナ・F・リトミカ:陶磁器というよりはもうホワイトボードみたいな顔色にほほえみを浮かべている
昏色 イザヤ:もっと鋭利で怜悧な感じだった覚えがある。あれー?
加賀智 ニコル:「私、何かしてしまったでしょうか……」
シレーナ・F・リトミカ:『イザヤ様もご無事で…』
シレーナ・F・リトミカ:『ジープが大破したとのことでしたが、お怪我はございませんか?』
昏色 イザヤ:「…ご心配をおかけしました天声王様」
シレーナ・F・リトミカ:(あれだけ世話になりながら、勝手に王となり脱会したこの身…)
リルトリッチ・アブー:成り行きで着いてきてしまったので同じく部屋の隅で干し肉をガジガジしながら暇をつぶしている。
昏色 イザヤ:「幸い、妹共々怪我はございません」
シレーナ・F・リトミカ:(何か一つでも不満があるならばいっそ言っていただきたいまであります…)
シレーナ・F・リトミカ:『何よりです。流石の"次女達"選抜者ですね。』
加賀智 ニコル:「ルルフィポウリさん、でしたか。貴女もお怪我はありませんか?」
ルルフィポウリ:「?」「?」「?」 事情はよく分からないが、何が楽しいのかにこやかな様子で三方皆さんのやりとりをせわしくなく首を向けて聞いている。
ルルフィポウリ:「……あっ、はい!」ぱっと顔を輝かせて返事!
ルルフィポウリ:「天声王さまと、そちらの、ええと、ええと……リルトリッチさんの落ち方がよかったので!ルルフィ全然大丈夫です!」
加賀智 ニコル:「それは良かった」 薄く微笑む。
昏色 イザヤ:「何よりです、ね」お茶菓子を差し出します。お食べ。
加賀智 ニコル:「挨拶が遅れました。私はグレゴリオの”懺悔室”を努めております、加賀智ニコルと申します」
シレーナ・F・リトミカ:『ルルフィ様は落下なされたリルトリッチ様を確保すべく尽力なされました。美しい献身を為された、素敵なお方です。』
加賀智 ニコル:「イザヤの元に行くように、法王様より仰せ使いまして。この度の任務、同行させていただきます」
ルルフィポウリ:「皆さん、グレゴリオの方ですよねっ。皆さんもボランティアでしょうかっ!すごいですね、さすがは『姉妹』の皆さんです……!!」心から感心したように返事。
昏色 イザヤ:「昏色 イザヤ。同じくグレゴリオにおいて”次女達”の務めを賜っております」
ルルフィポウリ:わあああ~~と見上げるような瞳。
加賀智 ニコル:シレーナのボードを確認し、僅かに苦笑しながら頷く。……話には聞いていたが、数年で随分と様変わりしたものだ。
昏色 イザヤ:「”懺悔室”いつぶりの外出ですか…?」
加賀智 ニコル:「なんですか、人を引き篭もりのように」
昏色 イザヤ:「いえ、体力は大丈夫かな…と」
ルルフィポウリ:「……あ!申し遅れましたっ!ルルフィ、ルルフィポウリと申します!お掃除部です!皆さん、ご丁寧なあいさつをこれはこれは……!」礼!!
加賀智 ニコル:「……倒れる前に、イザヤの兵装に乗せてもらうとしますね」 自嘲気味に薄く笑う。
加賀智 ニコル:「ふふ、元気なこと」
シレーナ・F・リトミカ:『一応はリルトリッチ様のためにも、私からもご挨拶を。元グレゴリオ"次女達"、現キングダム諸王第二十席、"天声王"ロード・アンセムシレーナ・F・リトミカに御座います。』
昏色 イザヤ:「そうしてください」「これはご丁寧に」げんきだなあ。
シレーナ・F・リトミカ:『ミドルネームは賜りし洗礼名に御座います。』
リルトリッチ・アブー:「おお。カッコいい名前だ、な!」
シレーナ・F・リトミカ:『此度は、法王様の要請を受諾し、イザヤ様の加勢として馳せ参じた次第です。』
ルルフィポウリ:「イザヤさんに、ニコルさん……わああ~何だかすごい『おごそか』な感じです……!」
シレーナ・F・リトミカ:『しかしイザヤ様。ジープを両断せし相手に見覚えがあるとのことでしたが…如何用な方であったのでしょうか。』
昏色 イザヤ:「やはり…これぞ!って感じがありますよね。私のイメージだと"次女達"っていうと天声王様ですし」
シレーナ・F・リトミカ:『恐れ入ります。』
昏色 イザヤ:「う…」やはりそこは突かれるか
昏色 イザヤ:「いやーーー、その」
シレーナ・F・リトミカ:実際、かなり初期の"次女達"ではあった。
昏色 イザヤ:視線のブレが見える。言いずらそう。
シレーナ・F・リトミカ:『形容し難い…もしくは』
シレーナ・F・リトミカ:『話し難い。と?』
昏色 イザヤ:「後者です。襲撃者は乙黒…乙黒イチカでした」
シレーナ・F・リトミカ:『…ニコル様。これは―――』
加賀智 ニコル:「……イチカ、ですか」
加賀智 ニコル:表情が曇る。その名を確かに、ニコルも知っているからだ。
加賀智 ニコル:「他に、道中何者かに悪意を向けられた、または襲撃に遭ったという方はいらっしゃいますか」
ルルフィポウリ:「…………しゅうげき……」何となく、なんとな~く感じていたことではあるが……。
ルルフィポウリ:合流されてきた二人の様子が、何やら暗い……ような……天声王さまもそういった話をしている……。
ルルフィポウリ:ひょっとして、本当にひょっとしてだがお二人は……ボランティアでやってきたのでは、ないのでは……?
シレーナ・F・リトミカ:『正確には違うものかと思われますが、"王種"と呼ばれる特異な原生生物との遭遇がありました。』
シレーナ・F・リトミカ:『襲撃と如何程の関連があるかは把握しかねます、申し訳ございません…。』
加賀智 ニコル:「”王種”……この域に住まう大型の原生生物ですね」
シレーナ・F・リトミカ:本当に申し訳無さそう
加賀智 ニコル:「いえ、構いませんよ。……はて、まだ増援が来る予定がありましたか?」
加賀智 ニコル:虚ろな瞳がテントの外を向く。
シレーナ・F・リトミカ:『いえ…帯同者はルルフィ様以外に伺っておりませんが』
昏色 イザヤ:「?」
シレーナ・F・リトミカ:フリップを仕舞い、立ち上がる
加賀智 ニコル:「何者かが此方に向かって来ているようです。これは──大型の車両のようですね」 閉じた瞳。事前にテントの外の生徒に”滑り込ませて”いた端末から、視界を得る。
島原 メルク:グロロロロロロ・・・・・!! 地面に響く振動。
シレーナ・F・リトミカ:ハヌマーンシンドローム故に、音には敏感だ。
シレーナ・F・リトミカ:『ニコル様に覚えがないのであれば』
シレーナ・F・リトミカ:テントから歩み出る
シレーナ・F・リトミカ:『私が出迎えましょう。』
ルルフィポウリ:ちょっと下がってリルトリッチさんの隣に座り、取り出したキングダムチョコクッキーをガリガリと齧り始める。肉を齧ってる所に二人で。齧りながら話を聞いている。
島原 メルク:「やっぱりここに居たな、グレゴリオの修道女たち!」 遠くから声が聞こえる。
島原 メルク:「あんたらの話、この私にもちょいとばかし噛ませてもらおうか」
島原 メルク
グ  ワ 
     ォ 
      オ
        ン ッ ッ ! !

島原 メルク:高台から飛び出してきたのは何の変哲もない移動用ジープだ。車体を横に滑らせながら砂埃を上げて制止した。
島原 メルク:「っと、とととと……っぶねぇ~~~! 予想外に高く飛びやがる……サスペンション変えたのかな」
島原 メルク:ぼんっ!と扉を蹴り飛ばしながら現れたのは旅装に身を包んだ少女だ。ごちゃごちゃした帽子を被り直し、あなた達の方を向く。
加賀智 ニコル:「あら……あの姿は」
シレーナ・F・リトミカ:柔和、しかしいつでも戦闘に入れる決意の表情で出迎える
シレーナ・F・リトミカ:『貴方様は。』
シレーナ・F・リトミカ:覚えがある…諸王として入った際、全ての王を気合を入れて名簿確認していたのでわかる
ルルフィポウリ:「わ、わ!」テントの外の様子を見に来て、驚く!
シレーナ・F・リトミカ:『まさかこのような場でお会いするとは』
島原 メルク:「ああ?なんだ……私の事を知ってる奴なんて居るのか」
シレーナ・F・リトミカ:『"密航王"ロード・フリーライド様。』
ルルフィポウリ:「あなたはっ!ええと、ええと……!えっ、王さまなんですかっ!?」
昏色 イザヤ:「密航王!」なんと
シレーナ・F・リトミカ:『無論、同じく諸王たる身として。』
シレーナ・F・リトミカ:恭しい会釈。
島原 メルク:「Yes……肩書だけじゃあアレだからついでに自己紹介させてもらうぜ。”密航王ロード・フリーライド”の島原メルクだ」
ルルフィポウリ:「みっこうおうさま!あなたが……!」名前くらいは聞いたことがある!
シレーナ・F・リトミカ:『初めまして。キングダム諸王、"天声王"ロード・アンセムシレーナです。』
島原 メルク:「それでこっちは物部リクト。散々ボコられて元気がないけど気にしないでくれ」 ガチャ、と助手席のドアを開けながら
昏色 イザヤ:「気になりますが???」
物部リクト:でろん、とぐったりしながらドアに持たれていたので助手席からはみ出した。
物部リクト:その腕は靄が掛かったようにぼやけている。
島原 メルク:「知ってるよ。天声王さま。私と違ってあんたの方は有名人だからな」
シレーナ・F・リトミカ:『これは…!』
シレーナ・F・リトミカ:駆け寄り、その身を支える
シレーナ・F・リトミカ:『エフェクトによる被害を受けております。解除に長けた方は…』
物部リクト:「うぅ……気分悪い……ブレーキ荒い……」
昏色 イザヤ:「解析、試してみますが…これは」
シレーナ・F・リトミカ:『…乗り物酔い?』
島原 メルク:「あー……ちょっとばかし荒い運転だったのは確かだけど」
加賀智 ニコル:「ではなく。腕の方──これは、一体誰にやられたものですか?」
島原 メルク:「それよりも、だ」 小さく声をかけて彼女の腕を見せる。
島原 メルク:「『襲われている』……このアジールで、だ。シスター服の女とサムライ姿の女が暴れ回ってる」
島原 メルク:「多分、グレゴリオあんたらが抱えてる案件と根っこは同じだぜ」
リルトリッチ・アブー:「…………」
ルルフィポウリ:「こちらで、暴れている人が……」
加賀智 ニコル:「……ふむ」
加賀智 ニコル:「戒行者──或いは、"外典鍵杖起動"」
加賀智 ニコル:「聞き覚えはありますか」 ゆるり、と皆の顔を見渡して問う。
シレーナ・F・リトミカ:(こちらの案件を把握している?舗装されていない道路を飛ばしてきた以上、ノイズの荒れ狂う中で…)
島原 メルク:「なんだ。意外と調べがついてんじゃあないか」
シレーナ・F・リトミカ:("密航王"の名は、矮小で不敬な扱いを不当に受けていることが多いですが…やはり、王たる資質を持たれている。)
昏色 イザヤ:こくり。肯定の頷き。
加賀智 ニコル:「であれば──確かに、同様の案件であることに間違いはないでしょう」
島原 メルク:「同じだよ。私らも同じように"外典鍵杖”とかいうイカれた礼装に襲われた。そして」
島原 メルク:「”戒行者”については……リクトの方がもう少し詳しい」 「話してくれるか?」
昏色 イザヤ:「乙黒も誰かと連絡を取っているようでした」「全体像は掴めませんが……組織的な動きはありそうですね」
シレーナ・F・リトミカ:『"戒行者"ですか。』
シレーナ・F・リトミカ:『襲撃対象に共通点は見いだせますでしょうか』
物部リクト:「戒行者の連中は……どうも、放棄エリアに住んでる生徒を狙ってるような節がある」
物部リクト:ぐったりしながらも、メルクの言葉を受けて捕捉する。
シレーナ・F・リトミカ:『アジールの放棄エリア…というと。』
物部リクト:「"王種"の縄張りだ」
昏色 イザヤ:「ふむ」
シレーナ・F・リトミカ:『リスクのある場所ですね…。リルトリッチ様は、そういった箇所に滞在される生徒の皆様の傾向等はご存知でしょうか?』
ルルフィポウリ:「放棄エリア……えっ、アジールの放棄エリアですかっ!」
加賀智 ニコル:「……確か、あの辺りは」 少し言い淀む
リルトリッチ・アブー:「ん……なんか、悪い事したり……人と会いたくないやつ、大体そこに住んでる」
島原 メルク:「まったく、面倒な話だ」
リルトリッチ・アブー:言葉を選ぶような間を込めて返答する。
シレーナ・F・リトミカ:『―――成程。』
ルルフィポウリ:「そこで悪いことをしてる人がいて、その放棄エリアは"王種"の縄張りで……」
シレーナ・F・リトミカ:『ご返答ありがとうございます。』
リルトリッチ・アブー:「いや、昔、悪い事してたやつ、だな」ルルフィの言葉に捕捉。
島原 メルク:「気にする必要はないぜ。どの道、後ろ暗いところがある連中の溜まり場だ」
物部リクト:「ふん……」
ルルフィポウリ:「あっ、はい。そうですそうです、そこに住んでる人たちは、そういう人です。今悪いことしてる人ではなく……」
シレーナ・F・リトミカ:静かに頷く。慎重に扱った方がいい案件であり、リルトリッチやルルフィが丁寧に扱っていることを評価している。
シレーナ・F・リトミカ:『…"戒行者"は、私刑を行っている、と言うことになりますか?』
島原 メルク:「さあ……どうなんだろうな」
加賀智 ニコル:「断片的な情報しか有りませんから、判断するにはまだ難しいでしょう。──ただ」
島原 メルク:「私が遭遇したエセシスターはそんな事を言ってたけど、サムライガールの方はそうでもなさそうだった」
ルルフィポウリ:「でも今アジールには密航王さまを襲った人みたいな悪い人がいて、その人たちは放棄エリアを狙っています。あの、あの……リルトリッチさん、"王種"の縄張りならそれって……」
加賀智 ニコル:「現時点で判明している行いだけでも、あまり放置していて良いようには思えませんね」
ルルフィポウリ:「このアジールに住んでる人たちに取っても、放っておけない話なんじゃあないでしょうかっ……」
昏色 イザヤ:「迷惑すぎる…」
ルルフィポウリ:「"王種"の縄張りで、外から来た人が暴れてるって……」
リルトリッチ・アブー:「そう、だな。俺たちは……あそこの奴らには干渉しないって、決めてたけど……」
リルトリッチ・アブー:「王種を怒らせると、ダメ……な事になる、多分」
ルルフィポウリ:「ルルフィと天声王さまの前に現れたヴォルケさんが……」
ルルフィポウリ:「上に乗ってたリルトリッチさんを空から落としちゃったヴォルケさんが……様子がおかしいみたいだったのも、何か関係あるんでしょうか……ひょっとして……」
シレーナ・F・リトミカ:(―――王種の上で昼寝をしていたのは大丈夫なのでしょうか…)
加賀智 ニコル:「既に何かしら影響が出ている可能性もある、ということですね」
シレーナ・F・リトミカ:『"戒行者"…イザヤ様の目的である復興支援という点に置いても、人道的な観点においても。見過ごせる対象ではありません。』
島原 メルク:「迷惑してるのはこっちもそうだ。決して善い奴ばかりじゃないとはいえ、誰かも知らない連中に殴られるのは気分が良いものじゃねえし」
昏色 イザヤ:「まあ、復興どころかさらなる被害が見えそうですしね…」
加賀智 ニコル:「多少、騒がしくなることはご了承頂きましょう。さもなくば、火種でなく山火事になりかねません」
島原 メルク:「だから……だ。 ”グレゴリオ”の諸君に”天声王”。」
島原 メルク:「私はあんたらに慈悲を乞いに来た」
シレーナ・F・リトミカ:『お止めください』
島原 メルク:「…………。」
シレーナ・F・リトミカ:『同じ諸王として、序列の違いはあれど』
シレーナ・F・リトミカ:『そこは、"要請"という形でお願い致します。』
シレーナ・F・リトミカ:『その形であれば、私は快く賛同致しましょう。』
島原 メルク:「はっ! ”天声王”さまとは違ってこっちは序列の方も下も下。持てる権能もカスみたいな”密航王”だ」
島原 メルク:「下げる頭に価値なんて……と言いたいところだけど」
シレーナ・F・リトミカ:『その程度のことで、一体如何用な蔑みを招くと言うのでしょうか。』
シレーナ・F・リトミカ:『貴女様は既に、リクト様を救い出された立派な王様です。』
島原 メルク:「……あんたの流儀スタイルは受け取ったぜ。”天声王”」
島原 メルク:「ならば、あんたの流儀に従って”支援要請”をお願いする」
シレーナ・F・リトミカ:『承知致しました。』
島原 メルク:「”天声王”……並びに”グレゴリオ”の諸姉ら。民の為、我が同胞たちの為……貴女達の力をお借りしたい」
昏色 イザヤ:ちらりと、ニコルさんのほうを見て。
昏色 イザヤ:「我々の答えは決まってますよね?」
昏色 イザヤ:ちいさく微笑む。
加賀智 ニコル:「ええ。敢えて確認するまでもありませんが」 薄く微笑み返す。
シレーナ・F・リトミカ:頷いて
シレーナ・F・リトミカ:『…ルルフィ様は。』
シレーナ・F・リトミカ:『如何為されますか。』
ルルフィポウリ:「ルルフィはですねっ」
ルルフィポウリ:「ルルフィはボランティアなので、ええと、ええと……そう!元々リルトリッチさんのために来ました!」アジール保護区のため、ひいては住んでいる学生のため、という意味だ。
ルルフィポウリ:「ですので、密航王さまにお願いされるまでもありません!手伝わせてくださいっ!」
リルトリッチ・アブー:「……ルルフィ、いいやつ、だな」小さく呟く
シレーナ・F・リトミカ:『危険は承知の上で……いえ、聞くだけ無礼でした。お許しください。』
ルルフィポウリ:「えへへ、ルルフィはお掃除部なので」
昏色 イザヤ:「頼もしいお言葉です」
島原 メルク:「ありがとう。ルルフィさん」 にっこりと笑いながら
ルルフィポウリ:「実は結構危ない目には慣れてます!たぶん大丈夫ではないでしょうかっ!」
加賀智 ニコル:「ふふ。頼もしいですね」
加賀智 ニコル:「……"戒行者"。そう名乗った者たちと相対することになれば、武力での衝突を避けることは難しいでしょう。十分に気を付けなければなりませんね」
ルルフィポウリ:「えへへ、王さまからのお礼、ルルフィもうれしく……」
シレーナ・F・リトミカ:『心配はございません。』
シレーナ・F・リトミカ:『我々は、望むべくもない充分な武力を保有しております。』
シレーナ・F・リトミカ:『無論、油断を恐れねばなりませんが…余計な恐れを抱き、敵を大きくする必要もないということです。』
昏色 イザヤ:「頼もしいが過ぎますね…」確かに戦力は潤っている。
島原 メルク:「良い事言うね、”天声王”」
島原 メルク:「恐れる必要はない……なら、まずは敵の詳細を知る事から始めていこうか」
シレーナ・F・リトミカ:『承知致しました。万全を尽くし、万難を排しましょう。』
GM:その時。にわかにテントの外が騒がしくなる。
GM:ざわざわと響く生徒達の声。
ルルフィポウリ:「はいっ。リルトリッチさんも、色々手伝ってくださ……あれっ?」外が騒がしい。
伊佐平良ベラ:「なんでしょう……アレ」
伊佐平良ベラ:部屋の隅で縮こまっていたベラが、テントの隙間から覗く空を見て首を傾げる。
GM:夕暮れと夜空の間。幻想的な色彩を抱えた空に、星が一筋、一筋。
GM:流れ星だろうか。
シレーナ・F・リトミカ:『流星―――?』
シレーナ・F・リトミカ:テントから出て、空を眺めている
GM:いや──あれは。
GM:地上から、空へと昇っている。
GM:一筋、また一筋。
GM:君達は、それが何か知っている。
島原 メルク:「逆さまの流れ星……いや!」
GM:生徒を死から保護する十字冠の持つ絶対の機能。
ルルフィポウリ:「えっ、えっ……」
昏色 イザヤ:「まさか…ここまで」
GM:また、一筋。一筋、一筋、一筋、一筋。
GM:地上の星が、空へと昇っていく。
シレーナ・F・リトミカ:眉根が絞られ、柔和な顔が崩れる
シレーナ・F・リトミカ:『ニコル様。』
シレーナ・F・リトミカ:『今度ばかりは、諌めないでくださるでしょうか。』
シレーナ・F・リトミカ:『王として、為さねばならぬやも知れません。』
シレーナ・F・リトミカ:何を?
シレーナ・F・リトミカ:それは充分に知っている間柄である
加賀智 ニコル:ほんの僅か不思議そうな表情を伴って、シレーナを見つめた。
加賀智 ニコル:「私が、貴女の何を咎める必要がありましょうか」
加賀智 ニコル:「貴女は、王になられたのでしょう?」
加賀智 ニコル:「であれば。その意志の赴くまま、為すべきことを為されれば良い」
シレーナ・F・リトミカ:『―――愚問を零したことを、お許し下さい』
シレーナ・F・リトミカ:『自らの決断を、ひとときでも他者に預けたことを。』
ルルフィポウリ:「…………」この逆さまの流星が何を意味しているか、理解するのは容易だ。ある意味においては自分にとって近しい隣人のようのなものだし、『それ』がノヴァリスにおいて重大な損失になり得ないことも知っている。
ルルフィポウリ:しかし――。
加賀智 ニコル:「……向かいましょう。今まさに、あの場所で悲しみ、嘆く者がいます」
ルルフィポウリ:「行きましょう、王さま。グレゴリオの皆さん。あそこに、その……暴れている人がいます」
加賀智 ニコル:「ふふ。優しい貴女なら、そう仰ると思いました」 薄く笑みを形作って。
昏色 イザヤ:自身にとっても苦い思い出を呼び起こす光の色。気分は重いが、それ以上にやらなければという意思が湧く。
昏色 イザヤ:「仰せの通りに」ゆえに自分も進むのみ、迷いはない。
シレーナ・F・リトミカ:『承知致しました。』
シレーナ・F・リトミカ:『為すべき事を見定めます。』
島原 メルク:飛ばされる光の持ち主に覚えはない。知り合いなのか、そうでないのか、それさえもわからない。
島原 メルク:だがこれは……この光景は……酷く腹が立つ。
島原 メルク:「乗っていきな。最速・全力で”密航ブッチギ”るぜ」
GM:地上から空へと昇る流星群。そして、君達の決意を嘲笑うように──空に、幕が降りる。
GM:空にかかる虹から滲みだすどろりとした夜がアジール全体をドームのように覆い尽くした。
GM:贖罪の時が訪れる。今は、ただ──赦される事だけを祈ると良いだろう。

GM:シーンカット。ロイス取得のみ可能。購入は次シーンからだぜ
昏色 イザヤ:ロイホ
加賀智 ニコル:昏色イザヤ ◯信頼/偏愛 で取得します。
島原 メルク:”天声王”シレーナ・F・リトミカさんにロイスを取得します 〇誠意/隔意で!
シレーナ・F・リトミカ:加賀智 ニコル様/信頼/恐れ◯/ロイス
ルルフィポウリ:リルトリッチさんに取っておきまーす。 リルトリッチ・アブー 〇尽力/不安で。今後のお付き合いがどうなるかな!な意味で!
シレーナ・F・リトミカ:リルトリッチ・アブー様/誠意◯/不安/ロイス
シレーナ・F・リトミカ:以上

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マスターシーン:「座標不定」

GM:アジール生物圏保護学区 『■■』
GM:グレゴリオ大聖堂襲撃から15分後。時の流れによる風化が目立つ小さな教会に、錆ついたつむじ風が吹く。
バッドハット・フライバージェス:「あ~あ、クソつまんねえ。貧乏くじ引いたぜ」
GM:悪態をつきながらつむじ風をきって歩み出た彼女に向けられる複数の視線。
乙黒イチカ:「…………………」
乙黒イチカ:瓦礫に腰かけ、俯き加減に一瞬目線だけを向けるが、すぐに地面へ戻す。
ルシル・フェリロス:「……おぁえり」
ルシル・フェリロス:口いっぱいに何かを頬張りながらもそもそと呟く。
メル・ウガ:「お帰りなさい。ご機嫌斜めな所見ると、失敗でしょうか?」
バッドハット・フライバージェス:「バッドは避けたが結果はナイスってとこだな。グレートもパーフェクトも外した」
メル・ウガ:「"目的自体は失敗したが最低限のラインはクリアできた"という所でしょうか」
メル・ウガ:「法王と加賀智ニコルが同時に此処へやってくることは避けられたようですね?」
バッドハット・フライバージェス:「理解すんな、気色わりぃ」
バッドハット・フライバージェス:不快そうに顔を歪めながら舌を出して席に着く。
GM:ボロボロになった長机の席は幾つか空いており、12脚の椅子が備え付けられている。
GM:そのうちの一つへとフライバージェスが腰を掛けた途端に、教会の扉が勢いよく開いた。
ディジー:「バージェス~ッ!おかえり!」
ディジー:勢いよく開いた扉にぶつからんばかりの勢いで駆け、フライバージェスへ向けてダイブ。
バッドハット・フライバージェス:「おう」
バッドハット・フライバージェス:飛び込んできたディジーの顔面を鷲掴みにしてぶら下げる。
ディジー:「バージェス?取れちゃうよ、私の首取れちゃうよ?」
バッドハット・フライバージェス:「そうかい。面白そうだから早く取れろよ」
バッドハット・フライバージェス:ジタバタと暴れるディジーを見ながらヘラヘラ笑う。
乙黒イチカ:「フライバージェス。離せ」
乙黒イチカ:ゆっくりと立ち上がり、その腕を掴む。僅かに骨の軋む音がした。
バッドハット・フライバージェス:「おいおい、口の利き方がなってねえな」
バッドハット・フライバージェス:「雑魚はもっと縮こまって申し訳なさそうに喋るもんだぜ」
バッドハット・フライバージェス:笑みを崩さないまま、反対側の手で胸元の十字架に触れようとするが──
ディジー:「喧嘩は駄目なんだよ!!」
ディジー:ガブリ、と擬音が響きそうな勢いでフライバージェスの掌に噛みついて地面へスタン、と着地する。
バッドハット・フライバージェス:「いてぇな」
ディジー:「仲良くしなきゃダメ!仲間でしょ!」
ディジー:ふん、と鼻息荒く叫び仁王立ち。
バッドハット・フライバージェス:「大げさなんだよテメェは。喧嘩ってほどじゃねえ。なぁ?」
バッドハット・フライバージェス:ぐしゃぐしゃとディジーの頭を撫でて、イチカへ視線を向ける。
乙黒イチカ:「………」
乙黒イチカ:言葉を返す事無く、自分の席へと戻っていった。
ディジー:「……もう」
ディジー:「あっメル!どう?外典鍵杖は上手く使えそう?」
メル・ウガ:「すみません、ディジー。私はどうも相性が悪いようで……名前も聞き出せませんでした」
メル・ウガ:しゃがみ込んで目線を合わせながら、腰に付けた錫杖のようなものを撫でる。
ディジー:「そっかぁ……ごめんね」
メル・ウガ:「とんでもない。罪人の選別は目があれば出来ますし、気長に付き合ってみますよ」
ディジー:「応援してるね!」
GM:その言葉に重なるように、教会の扉が金属の擦れる音を共に開く。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「お帰り、フライバージェス。概ね順調かな」
バッドハット・フライバージェス:「おう。あとは学区の封鎖さえ始まればすぐにでも」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「それは良かった。地上は賛幕晩歌ラシスライラに任せよう。地下は……いけるかい?ルシル」
ルシル・フェリロス:「いいよぉ」
ルシル・フェリロス:次々に肉を口に放り込みながら声を上げる。
ルシル・フェリロス:「壊しちゃいけないもの、ないでしょ?」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「そうだね。好きにすると良い」
ルシル・フェリロス:「ふぁい」
ルシル・フェリロス:頷き、最後の一切れを口へと放り込むとその姿はどろりと溶けて地面へ染み込んだ。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「さぁ、君の夢までもう少しだ」
ディジー:「……うん!はやく、早く会いたいな」
ディジー:ラーヤの言葉に嬉しそうに頷き、風化した天井から覗く空を見つめる。
ディジー:「待っててね、お姉様。イザヤさん」

【"グレゴリオ"第二次紛争における被害報告】
行方不明:ディジー
脱会:乙黒イチカ、以下13名
死亡:クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ
※追記
追加調査の必要性が認められます。

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ミドル2

GM:シーンプレイヤーは昏色イザヤさん。登場される方は侵蝕をお願いします。
昏色 イザヤ:53+1d10
DoubleCross : (53+1D10) → 53+7[7] → 60

島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を1D10(→ 1)増加(52 → 53)
ルルフィポウリ:41+1d10
DoubleCross : (41+1D10) → 41+9[9] → 50

昏色 イザヤ:ダイスが増えるぜ~~~
シレーナ・F・リトミカ:37+1d10
DoubleCross : (37+1D10) → 37+5[5] → 42

加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を1D10(→ 3)増加(57 → 60)
加賀智 ニコル:大丈夫よイザヤ 一人にはしないわ
昏色 イザヤ:加賀智♡
昏色 イザヤ:おそろいですね♪
シレーナ・F・リトミカ:わ、私としたことが…

GM:本シーンではアジールで起きている事態の把握をすべく、以下の項目を調査してもらいます。
GM:・アジール生物圏保護学区全体を覆う黒い膜について……<RC>難易度:9
GM:・大規模な十字冠離脱発生地域の特定……<情報:ノヴァリス>難易度:8
GM:現在調査可能なのはこの2項目。開けると追加があります。
昏色 イザヤ:黒い膜、行こうかなー
シレーナ・F・リトミカ:RC出来ます
シレーナ・F・リトミカ:なぜなら固定値が8あるから…
昏色 イザヤ:わたしも11あってえ
シレーナ・F・リトミカ:最強だった
ルルフィポウリ:すごい
加賀智 ニコル:ウィブレあるからシレーナは後詰めの方が良いかもですね
島原 メルク:シレーナさんは後の項目の為にも控えてもらった方がいいかも、ですね。ウインドブレスもありますし
シレーナ・F・リトミカ:自分に使う必要もないので
シレーナ・F・リトミカ:侵蝕に余裕あるので、当て込みでどんどんやっていいはずです
島原 メルク:あ、そういえばそうでした
ルルフィポウリ:情報は得意ではないので、比較的難しくない十字冠離脱発生地域の特定を振りに行こうかしらー
シレーナ・F・リトミカ:良いと思います
加賀智 ニコル:万が一のときは私もサポートしますから。ええ。
シレーナ・F・リトミカ:ならまずは二人に任せましょう
昏色 イザヤ:じゃあ行きます
ルルフィポウリ:ありがたいです!!助かり……
昏色 イザヤ:・アジール生物圏保護学区全体を覆う黒い膜について……<RC>難易度:9
ルルフィポウリ:では振りましょう。・大規模な十字冠離脱発生地域の特定で。<情報:ノヴァリス>!
ルルフィポウリ:情報収集チームーっ!きてくれーっ!
昏色 イザヤ:7dx10+11>=9
DoubleCross : (7DX10+11>=9) → 9[2,2,5,5,7,8,9]+11 → 20 → 成功

GM:つ……つよ
ルルフィポウリ:2dx10+3+2>=8
DoubleCross : (2DX10+5>=8) → 10[2,10]+3[3]+5 → 18 → 成功

加賀智 ニコル:めちゃくちゃわかってる
ルルフィポウリ:成功!情報収集チームを一回減らして、以上!
シレーナ・F・リトミカ:ククク…私が出るまでもない…
GM:なんて優秀なんだ……!
GM:それでは開示!
【アジール生物圏保護学区を覆う黒い膜について】
黒い膜は現在アジール全体を覆っており、"生物"の出入りを阻害している。現在十字冠離脱を除いてはこの学区から出る事は不可能なようだ。
また、十字冠によって離脱した生徒の全てが学区の外へ出ている事から現在アジール内に十字冠が判別する"安全な場所"は存在しないと思われる。

しかし黒い膜が覆っているのは地上であり、アジール生物圏保護区の地下に存在する『アジール地下物流トンネル』から学区を離脱する事は可能かもしれない。生徒を避難させるなら、そこが良いだろう。また、昏色イザヤがこの項目を調査した場合に限りこの黒い膜が乙黒イチカの使用していた能力に酷似している事を把握できても良い。

・アジール地下物流トンネルの現状について<情報:ノヴァリス>難易度:9を追加。
ルルフィポウリ:おお……
昏色 イザヤ:ふむ
【大規模な十字冠離脱発生地域の特定】
十字冠の離脱はアジールの各所で起きているが、特に発生数の多いエリアで"ヴォルケ"が暴走している、という情報を入手する事ができた。
また、当該地域は吹き荒れる"錆の嵐"によって通常通りの活動を行う事が難しいと思われる。
※行動可能エリアに「居住エリア」が追加されました。
ルルフィポウリ:なにーっ
昏色 イザヤ:げー!
島原 メルク:錆の嵐が!?
シレーナ・F・リトミカ:許さねえ…
加賀智 ニコル:王種大暴れに錆の嵐とは、厄介ですね
GM:あっそれとこの項目の判定に成功したので・生徒の避難誘導について<情報:ノヴァリス>難易度:7を解放します。
島原 メルク:ではアジール地下物流トンネルの現状について調べに行きます
加賀智 ニコル:では、生徒の避難誘導についてはこちらが担当しましょう。
ルルフィポウリ:情報8よりやり易いやつ!
島原 メルク:(3+2)dx+1>=9 【情報:ノヴァリス】 コネも使用して調査!
DoubleCross : (5DX10+1>=9) → 10[4,7,8,9,10]+10[10]+8[8]+1 → 29 → 成功

島原 メルク:なんでも知ってる
シレーナ・F・リトミカ:情報に強すぎるチーム
GM:???
GM:ミドルが強すぎる
加賀智 ニコル:(2+1+1)dx+2+1>=7 コネ:学園通の友人/ストーンを併用。
DoubleCross : (4DX10+3>=7) → 10[4,6,9,10]+4[4]+3 → 17 → 成功

加賀智 ニコル:これは完璧な理解をしていますね
シレーナ・F・リトミカ:ククク…私が出るまでもなかったようだなセカンド…
GM:何の心配もないなこのチーム……
ルルフィポウリ:みんなクリティカル出してる
【アジール地下物流トンネルについて】
アジール生物圏保護学区に存在する物流トンネル。通常時は物資の運搬を地上の王種や自然災害に影響を受けずに行う為のものだが、制御室で隔壁を開けば生徒の避難にも活用できるかもしれない。
しかし、物流トンネルを管理しているレンジャー部との連絡が途絶えており使用する為には現状を把握する必要がある。
※行動可能エリアに「アジール地下物流トンネル」が追加されました。
【生徒の避難誘導について】
現在学区内に残存している生徒へ正しく避難誘導を行うには居住エリアの放送塔を使用するのが良いだろう。
しかし、放送塔は現在多数の原生生物と正体不明の武器を操る生徒一人に襲撃を受けており機能を復帰させるためにはそれらから放送塔を奪取する必要がある。
※行動可能エリアに「居住エリア:放送塔」が追加されました。
GM:また、以上の情報が開示されましたのでミドルのシステムについて解説します。
GM:現在行動可能なエリアは3つ。
・地下物流トンネル
・放送塔
・居住エリア

GM:これらには"進行度"のステータスが存在します。追加するとこんな感じ。
GM:・地下物流トンネル(1/3)
・放送塔(1/3)
・居住エリア(1/3)

GM:進行度はシーンが1つ進むごとに1カウント溜まり、進行度が3になるとこのエリアで行動を行う事が不可能になります。
GM:進行度が3になる前に当該エリアで戦闘を行い障害を排除すればその時点で進行度は停止、クリア済みのエリアとなります。
GM:また、この進行度はNPCユニットを派遣する事で1シーンだけ停止させる事ができますが、その次のシーンでPCが誰も向かわなかった場合そのNPCユニットはシナリオから永久的に離脱します。
GM:足止め可能なNPCユニット
【リルトリッチ・アブー】
NPCカード効果※同行時
「ダメージロールを+2dか-2dする。ラウンド1回」
【物部リクト:レンジャー部】
NPCカード効果※同行時
「対象の攻撃時、その攻撃の射程を1段階上昇させる。例:至近は20mに、○mは視界に。シーン1回」
【伊佐平良ベラ:末妹】
NPCカード効果※同行時
「対象の暴走以外のバッドステータスを1つ解除する。シーン1回」

シレーナ・F・リトミカ:これで見える情報は全てですかね
GM:このシーンでは以上ですね。手番が余った方は通常購入に加えてもう一回購入チャンスをプレゼントします。
シレーナ・F・リトミカ:ククク…シレーナ購買王になります
シレーナ・F・リトミカ:では、オーダー!
シレーナ・F・リトミカ
放送塔:イザヤ・ニコル・シレーナ NPCリルトリッチ
トンネル:メルク・ルルフィポウリ NPCリクト
居住エリア:NPCベラ(足止め)

シレーナ・F・リトミカ:この差配にて次回シーンを行います。
GM:そのオーダー……確かに受け取ったぜ!
GM:では、共有及び組み分け相談ロールパートへ参りましょう。

GM:レンジャー部 監視塔
GM:地上から空へ昇る雨のような十字冠離脱の軌跡と、学区を覆う黒い膜。その二つを目撃した君達は状況を把握するべく、物部の情報を元にレンジャー部の監視塔に辿り着いた。
GM:学区内の情報が集まるここならば、ある程度効率的に調査を行う事が出来ただろう。一通りの調査を終えた君達は一部屋に集まる。
物部リクト:「……ちょっとは役に立ったか、ココ。まともに手伝えなくて悪いな」
物部リクト:壁にもたれかかり、青い顔で部屋に戻ってきた君達へ声をかける。
島原 メルク:「いいって。まだ本調子じゃあないんだろ」
シレーナ・F・リトミカ:簡易的な暖房を部屋の中央に置く。この手の気候は遮光をされるとすぐ冷え込むのが常だ。
シレーナ・F・リトミカ:『周辺の警邏を行っておりましたが…皆様は会敵は為されましたか?』
シレーナ・F・リトミカ:表情は心なしか堅い
シレーナ・F・リトミカ:過去を知るものならば、"次女達"であった頃を想起させるだろう。
ルルフィポウリ:「特にはありませんでしたっ。十字冠の光がたくさん流れているので、人の多そうな所を教えてもらって回ってたんですが……」
ルルフィポウリ:リルトリッチさんのごあんない、大変助かりましたと続けて。
島原 メルク:「外縁部を軽く走って聞き込みをしてみたけど、ヤバそうな連中の話はさっぱりだな」
島原 メルク:コートに付いた砂埃を軽く払い落としながら言う。
リルトリッチ・アブー:ふんふん、と自慢げに胸を張る。
ルルフィポウリ:「十字冠の光が色んな所で流れているのは分かったんですけど、追いかけるだけではどうしても一歩遅くなってしまうみたいで……」
島原 メルク:「しかし、やっぱりと言うべきか……まともな手段じゃあ膜の中に入る事は難しそうだったぜ」
島原 メルク:「その辺についてはイザヤが詳しく調べてるみたいだけど……」
加賀智 ニコル:借りてきた地図にぐるり、とペンで印を付けていく。
ルルフィポウリ:「こういう時には、やっぱり次に襲って来そうな所で待ち伏せがいいと思うんですが……!」
加賀智 ニコル:「例の膜があるのはこの位置ですね。十字冠の光の発生地点はここ……詳細についてはイザヤの報告を待ちますが──おや。戻って来たのではないでしょうか」
シレーナ・F・リトミカ:足音のほうに注視
昏色 イザヤ:「お時間とらせました」タブレットやらディスプレイやらキーボードやらを抱えて入ってくる。
昏色 イザヤ:表情は険しげだが隣に浮かんでいる紫色の猫のぬいぐるみ……の形をしたドローンが適度に緩さを出している。
ルルフィポウリ:「イザヤさんっ。わわっ、道具がいっぱい……」
加賀智 ニコル:「お帰りなさい。解析は捗りましたか?」
昏色 イザヤ:小さくうなずいて。
昏色 イザヤ:「アジールを覆っている膜の解析、終了いたしました…けど、簡単に解除できるものではありませんねアレは」
昏色 イザヤ:やたらと大きいディスプレイに図を出しながら「まず」
昏色 イザヤ:「膜はアジール全域を覆っており、あらゆる"生物"の出入りを阻害しています」
加賀智 ニコル:「”生物”──つまり、”王種”を始めとした原生生物たちも例外ではないということですね」
島原 メルク:「まるで鳥籠だな。逃がさないようにしているのか、入り込まないようにしているのか」
シレーナ・F・リトミカ:地図と、その距離を確認している。
ルルフィポウリ:「すごいですね、どういう仕組みなんでしょう……」
昏色 イザヤ:「原則、十字冠による離脱以外は脱出が不可能といえますね……そして、離脱した生徒は全てアジール以外の学区に移動しています」指示棒で離脱の動線をなぞる。
昏色 イザヤ:「つまり」
加賀智 ニコル:目を細める。誰かを慮るか、或いは微笑むように。
シレーナ・F・リトミカ:『この学区に、現在生存保証の出来る場所は存在しないと。』
昏色 イザヤ:「正解」「いい情報とは言えませんね」ため息をつきながら。
ルルフィポウリ:「……絶対出られないというわけではないんですね……」ディスプレイを見ながら。
昏色 イザヤ:「いえ」
加賀智 ニコル:「何処もかしこも安全でない、とが仰るのであれば、まさしく真なのでしょう」
島原 メルク:「少なくとも”十字冠”の方は無限リスキルの可能性が高いと判断してるって事か」
シレーナ・F・リトミカ:『"外典鍵杖"と呼ばれるなんらかのファクターは、それほどの影響力を発揮出来ると。』
昏色 イザヤ:「……対処法がないわけではありません」
昏色 イザヤ:画面を進める。地上が映っていた図から地下の様子が見えるものに切り替わる。
加賀智 ニコル:(借りてきた地図……いらなくなってしまいましたね……)
島原 メルク:「”物流トンネル”か……!」
シレーナ・F・リトミカ:『ニコル様…よろしければその地図をお貸しください。』
シレーナ・F・リトミカ:『後で使いますので』
シレーナ・F・リトミカ:素早いフォロー
昏色 イザヤ:「膜の影響が出ているのは地上のみ……ので学区の地下に存在する『アジール地下物流トンネル』を利用すれば脱出も可能かと」
加賀智 ニコル:「役に立つのであれば」 少し苦笑して返す
シレーナ・F・リトミカ:『ありがとうございます』
ルルフィポウリ:「ちかぶつりゅうトンネルっ!」
昏色 イザヤ:ゴメンネ、とアイコンタクト。
シレーナ・F・リトミカ:(これは良いコミュニケーション…少しは仲も元に戻れたはず…)
加賀智 ニコル:「……こほん。物流となると──密航王様は、なにかそちらに関する情報をお持ちでありませんか?」 二人の気遣いに照れるように一つ、咳払いをしながら。
島原 メルク:「ああ……うーん……」 歯切れの悪い返事。
ルルフィポウリ:「アジールさんそんなトンネルがあったんですねっ!すごいです!」
島原 メルク:「結論から言うとその提案、今の時点では”出来る”とも”出来ない”とも言い難い」
ルルフィポウリ:「えっ」
島原 メルク:「外縁を周ってる時に運良く元保全スタッフから話が聞けたんだが……どうにも芳しくないな」
島原 メルク:「トンネル内を仕切る隔壁が閉じられている。その上、隔壁の管理を行ってるレンジャー部とも連絡がつかねえ」
島原 メルク:「状況的にレンジャー部の本隊は既にやられている可能性が高い」
加賀智 ニコル:「物部さんはレンジャー部の所属だとお聞きしていますが……他の皆様の行方については?」
物部リクト:「……指揮系統が混乱してる。居住エリア周りの連中は交戦中っぽいが……こっちに構ってる暇はなさそうだ」
シレーナ・F・リトミカ:『問題は他にもあります。脱出口を確保したとして、生徒の皆様に伝達する手段が想定できない点です。』
シレーナ・F・リトミカ:『アジールの電波状況に余り楽観は出来ません。何か、この学区用の通信設備はございますでしょうか。』
島原 メルク:「だから、だ。リクトと私は地下トンネルに実際に向かってその辺の確認をした方がいいと思う」
昏色 イザヤ:「現状、伝達が滞って混乱状態でしょうしね…」
シレーナ・F・リトミカ:『はい。レンジャー部の皆様とも合流が出来れば後の見通しも通りやすくなりますので、それはお願い致します。』
シレーナ・F・リトミカ:『あと1点。今現在、実際に生徒の皆様がいらっしゃるエリアを護る必要があるかと。』
シレーナ・F・リトミカ:『その場所は地図上に反映は出来ますでしょうか。』
加賀智 ニコル:「そうですね……現状脱出が叶わない以上、今いる皆様の安全を確保することは必要です」
ルルフィポウリ:「そちらは……ええと、リクトさんもおっしゃっていた、居住エリアでしょうか」
昏色 イザヤ:「だします」ピコピコ
加賀智 ニコル:「ルルフィさんは、人の多い場所に聞き込みに行ってらしたとか。居住エリア、とはその一帯でしょうか」
ルルフィポウリ:「はいっ。ただ……ええと……」
昏色 イザヤ:「ん…あれ?」居住区エリア付近のドローンのカメラが機能していない。
ルルフィポウリ:「はいっ、そうです、これですっ」
加賀智 ニコル:「……通信妨害? いえ、これは……」
ルルフィポウリ:カメラの映ってないドローン映像を指して。
ルルフィポウリ:「ええと、何といいますか……」
ルルフィポウリ:「さび、そう、錆ですっ」
島原 メルク:「錆?」
昏色 イザヤ:「え”…」
ルルフィポウリ:「居住区には、赤くて『かなもの』の臭いのする嵐がびゅんびゅん吹いてました」
シレーナ・F・リトミカ:『錆、ですか。ガラス質が錆びるなんて、異常な現象ですが…』
島原 メルク:「人を錆び付かせる病気の噂は学区外にまで届いている……。異常ではあるが、ここにはそれが”ある”ものとして考えた方がいいな」
ルルフィポウリ:「何とか『ききとり』や、逃げ遅れた人とかも捜してみたんですけど」
昏色 イザヤ:「こ、このカメラジェネシス製の新型なんですが…」それほどの影響がでるとは。
ルルフィポウリ:「砂嵐に入った時みたいな……そう、下手に捕まっちゃうと、『やすり』でかけられるみたいな風に巻き込まれちゃう嵐ですっ!」
加賀智 ニコル:「……どうやら、こちらにも来ておられるようですね」 こめかみを抑え、頭を振る
ルルフィポウリ:「そんな嵐が一帯に吹いていて、どうしても奥に入っていけませんでしたっ。すみません……」
加賀智 ニコル:「その錆の嵐──恐らく同じ使い手が起こしたものでしょう。私は一度、その者と相対しています」
シレーナ・F・リトミカ:『いえ、ご無事で何よりです。』
ルルフィポウリ:「なのでこちらを調べるなら、しっかり準備を整えないと難しいように思えます……」
シレーナ・F・リトミカ:『ふむ』
シレーナ・F・リトミカ:瞑目し、顎に手を当てて考える
島原 メルク:「同じ使い手というと?」
ルルフィポウリ:「……皆さん、この嵐を起こした人に心当たりがあるんですね……」みんなを見て。
昏色 イザヤ:「”懺悔室”くわしく」
加賀智 ニコル:「"戒行者"の一派ですよ。……大聖堂にいらっしゃっておられまして」
加賀智 ニコル:「『バッドハット・フライバージェス』と名乗る者でした。赤黒い暴風を巻き起こす巨大な十字架の使い手です」
加賀智 ニコル:「触れた壁部が錆びていったのを見るに、同一人物で相違ないかと」
島原 メルク:「…………!!」 その話は初耳であった。大聖堂といえば”法王”のお膝元だ。
島原 メルク:つまり、連中はグレゴリオの心臓部まで到達する能力を持っているという事。
島原 メルク:(いや……) それよりも、何より。
島原 メルク:「ありがとう、話してくれて。おかげで対策が立てやすくなる。」
昏色 イザヤ:「乗り込んできたんですか…」
加賀智 ニコル:「大聖堂に、という話はあまり……皆の前で話したくはなかったのですが。脅威を証明するには必要な情報かと」
シレーナ・F・リトミカ:『―――成程。』
シレーナ・F・リトミカ:見るからに不機嫌
加賀智 ニコル:「……さて、此方からはもう一つ情報が。ここを見ていただけますか?」 アナログ地図の一箇所を指差す
昏色 イザヤ:「はいはい」隣によって覗き込む。
加賀智 ニコル:「恐らく、先程話に挙がった居住エリアの一角……ここに放送塔があるようです」
島原 メルク:「結構デカいな」
加賀智 ニコル:「こちらに関しては錆嵐の影響を受けてはいないようですが、如何せん”占拠”されているようでして」
シレーナ・F・リトミカ:『この学区全域に届かせる必要があるならば、それなりに規模は必要でしょうからね。』
加賀智 ニコル:「ええ。十分、学区全体に行き届くものであると聞いております」
シレーナ・F・リトミカ:『占拠者の詳細は如何ほどでしょうか。』
ルルフィポウリ:「グレゴリオさんの聖堂に直接乗り込んでこられたのですか……」大胆不敵だ。それだけの力を持っているだろう賊に息をのむ。だがしかし、今は……。
加賀智 ニコル:「あまり、これといった情報は。ただ、人よりも原生生物の姿が多いようです」
ルルフィポウリ:同じくアナログ地図をのぞき込んで。
加賀智 ニコル:「それらを率いているのかは不明ですが、一人生徒と思しき者がいらっしゃるとのこと」
加賀智 ニコル:「攻撃手段諸々に関してまでは、分かりませんでした。……近付くことも叶わぬ以上、致し方ありませんね」
シレーナ・F・リトミカ:『いえ。ニコル様ご自身がご無事であれば何よりです。調査をしていただきありがとうございます。』
加賀智 ニコル:微笑みを送る。
シレーナ・F・リトミカ:『抑えるべき要所が3点』
シレーナ・F・リトミカ:『うち明確に危険が見えているエリアが2箇所。』
加賀智 ニコル:「直近の目標としては、脱出路の確保。及び、そこに生徒を誘導する方法の確保。この二つは同時に行うのが理想でしょうか」
シレーナ・F・リトミカ:『はい。1つずつという悠長な択は余り選びづらいかと。』
島原 メルク:「”放送塔”と”地下トンネル”か」
シレーナ・F・リトミカ:『その上で、居住エリアについてもある程度は抑えが必要でしょう。』
シレーナ・F・リトミカ:『しかし、戦力を3分するのは…』
昏色 イザヤ:「…」
島原 メルク:「……手が足りないな。この人数だ、分けるにしても二手が限度だろ?」
ルルフィポウリ:「はいっ。居住区の嵐もなんとかしなければいけませんが……」だがそう、手が足りないよう思える……!
加賀智 ニコル:「ええ。錆嵐は早急に対処しなければなりませんが……恐らくは、発生元を断つことが必要不可欠」
シレーナ・F・リトミカ:『敵の詳細が分かりさえすれば、私が単独で放送塔を制圧出来たのですがね。』
加賀智 ニコル:「また、錆嵐の影響は個々の戦力で如何ともし難いものがあります。であれば、残存生徒の安全を確保した後、戦力を結集し向かうのが得策かと」
シレーナ・F・リトミカ:『法王様が詰めている可能性のある大聖堂に単騎で襲撃をかける人物である以上、実力は相当のものでしょう。どうあっても時間を食います。』
シレーナ・F・リトミカ:『であれば、他の場所を確保して後、総力を集めて仕掛けるのが得策かと。』
加賀智 ニコル:「ふふ。同意見ですね」 ほぼ重なった言葉に、くすりと笑う
シレーナ・F・リトミカ:『問題は、それまで居住エリアでの横暴を許すわけにはいかない点ですが…』
ルルフィポウリ:「……はい。ですので、居住区はまず見張っていてもらう人に出てもらって、連絡だけをいつでも出来るみたいにしておく感じですねっ」
シレーナ・F・リトミカ:『はい』ニコル様にほほえみを返す。
シレーナ・F・リトミカ:(あっ優しい…良かった……)思考力を使っててシンプルな感想しか湧いてこない
昏色 イザヤ:「ならば、居住区エリアには…」
伊佐平良ベラ:「そっ、それ、それなら!」
伊佐平良ベラ:部屋の隅で正座していたが手を元気よく上げる。
ルルフィポウリ:「……それに……」ちょっと思うように考える。
ルルフィポウリ:「……あっ、ベラさんっ」
伊佐平良ベラ:「せ、生徒さんを安全な所に誘導しながら……皆さんの到着を待てば……いいん、ですよね」
加賀智 ニコル:「……ええ、その通りです」
ルルフィポウリ:「はいっ。そうなると思いますっ」
昏色 イザヤ:「伊佐平良…」
伊佐平良ベラ:「でき、出来ます!私は……その、私の能力は時間稼ぎ……得意、ですよ!」
島原 メルク:「…………。」 呆気に取られたような顔で
島原 メルク:「おいおい、お嬢さん。これは危険な任務だ。”錆の嵐”に捕まってしまえば、きみだってどうなるかわからねえ」
島原 メルク:「それでも。この仕事を引き受けようって言うのかい?」
伊佐平良ベラ:「私だって、グレゴリオです。守ってもらうために来たわけじゃ……無いですから!」ふん、と鼻息。
島原 メルク:「そうかい……」 イザヤさんに視線を向ける。
ルルフィポウリ:「わあ~……!」心から感心!
シレーナ・F・リトミカ:『…引き止めるのは野暮、ですか。』
昏色 イザヤ:何か言わなければと口をもごもごと動かし…やめる。
昏色 イザヤ:「伊佐平良」
伊佐平良ベラ:「はっはい!」
昏色 イザヤ:「任せます」
加賀智 ニコル:「貴女の献身に、敬意を表します。……勿論、無理はいけませんが」
昏色 イザヤ:心配だ。彼女だけでなく他の妹達も…私は過保護なんだよ。不安で仕方ない。けど、ここで彼女の申し出を不意にするなんて…それこそ姉失格だろう。
加賀智 ニコル:「大丈夫ですよ。仮に、どのようなことがあったとしても──貴女も、逆奔る十字冠の光を見たでしょう?」
島原 メルク:「……ふ」 無言で肩をすくめる。
加賀智 ニコル:「悪意と思しき領域に閉ざされたこの一帯にも、父の目は届いているということです」
加賀智 ニコル:「その加護は、今も私達の傍にある。であれば、恐れることはありません」
島原 メルク:「…………。」
伊佐平良ベラ:「……はい!!加護に、恥じない働きを!」力強く頷く
シレーナ・F・リトミカ:『………どうかご無事で、皆様余り怪我を為されぬよう…』
シレーナ・F・リトミカ:『―――私が、何を起こすか…分かったものではないので。』
島原 メルク:「まあ、なんだ。ヤバくなったらすぐに逃げる事」
島原 メルク:「下手に怪我でもしたら”天声王”さまが怖いし……ね?」
伊佐平良ベラ:「け、怪我をしないように、ですね!頑張ります……」あわわ、とシレーナをチラチラ見ながら何度も頷く
ルルフィポウリ:「イザベラさんっ、とっても立派だと思いますっ。でも……気をつけてくださいねっ」ガッと手を握って。
ルルフィポウリ:「これは……リルトリッチさんが教えてくれたことで、でもルルフィも見たのですが……」
ルルフィポウリ:「居住区の……多分、十字冠の光が流れた所だと思うのですが……」
ルルフィポウリ:「ヴォルケさんの影がありました。きっと色々な所に飛んできてるのだと思います。理由はまだわかりませんが……ですので、気をつけてくださいねっ!」
シレーナ・F・リトミカ:『承知致しました…共有すべき情報は以上、ですかね。』
伊佐平良ベラ:「ヴォルケさん……おっきい動物ですね。ありがとうございます!気を付けます!」手を握り返してぶんぶん。
シレーナ・F・リトミカ:席から立ち上がる
シレーナ・F・リトミカ:『では、皆様出立のご準備を…私は少々"やって"ゆきます。』
シレーナ・F・リトミカ:部屋を後にし、監視塔の、周囲を一望出来るエリアまで登る。
ルルフィポウリ:「お願いします天声王さまっ」
ルルフィポウリ:「密航王さま、地下トンネルでしたら、ルルフィにも手伝わせてくださいっ」くるりとメルクさんの方に向いて。
島原 メルク:「おっと、それは助かるね」
島原 メルク:「リクトもまだ本調子じゃあないから、ちょうど”掃除”の手が欲しいと思ってたところなんだ」
ルルフィポウリ:「はいっ!お掃除部、お仕事かしこまってますっ!」
ルルフィポウリ:実際脱出の道を残しておいて、そこに『仕掛け』を施すのはゲリラ的罠の常套手段だ。であれば自分が役立つこともあるだろう。
シレーナ・F・リトミカ
シレーナ・F・リトミカ:濁る天蓋に覆われた、薄暗い大地を見やる。これより行うことは実務的なものと、"布告"としての意味、両方を孕んだものである。
シレーナ・F・リトミカ:("不夜王"様、誠に勝手ながら、その威の真似事を行う愚をお許し下さい。)
シレーナ・F・リトミカ:口を開く
シレーナ・F・リトミカ:「《Op.2b》《煌々羅密のインテルメッツォ》」
シレーナ・F・リトミカ:さながら、アジール全域を鼓として響かせたかのような。
シレーナ・F・リトミカ:低く、低く。地鳴りのような振動が、電磁波と共に監視塔からこの地へ広がっていく
シレーナ・F・リトミカ:電磁波と振動はエコーロケーションの如く、周囲の環境情報を直接シレーナ自身へ跳ね返してくれる。有用な物資等も探りがつくだろう。このために物理的な地図を借りたのだ。
シレーナ・F・リトミカ:しかしながら、その全てを把握するには、流石に人間としての容量に限界が来る。端のほうの詳細はあやふやになるであろう。
シレーナ・F・リトミカ:それでいい。これは…宣戦布告なのだ。
シレーナ・F・リトミカ:徒に民の安全を脅かす輩へ、王が示す鬨の声。
シレーナ・F・リトミカ:…空間が静まり返る様子を見てやり、シレーナは元へと戻っていく
シレーナ・F・リトミカ:怒りを冷やし、腹の底へと収めた。やるべきことは定まっている。

GM:シーンカット。ロイスの取得、購入が可能です。また、シレーナさんは2度目の購入も挑戦可!
シレーナ・F・リトミカ:なにィ
加賀智 ニコル:ロイスは保留。スペリオルミックスを狙いましょう。
加賀智 ニコル:(2+1)dx+4>=15
DoubleCross : (3DX10+4>=15) → 10[4,9,10]+1[1]+4 → 15 → 成功

加賀智 ニコル:ふふっ。このまま飲んでしまっても構いませんか?
シレーナ・F・リトミカ:良いぜ
GM:い、一発……?
シレーナ・F・リトミカ:私も飲みたい…頑張るか…
GM:どうぞ
シレーナ・F・リトミカ:最初は素でね
ルルフィポウリ:同じくスペリオルミックス!こちらも燃費は悪いから……!
加賀智 ニコル:では、成長したかつての次女の姿を微笑ましく思いながらスペリオルミックスをくいっとやります。今後シナリオ中の登場侵蝕-1(最低1)。
シレーナ・F・リトミカ:2dx+1
DoubleCross : (2DX10+1) → 10[8,10]+5[5]+1 → 16

GM:ええ?
シレーナ・F・リトミカ:これが王である
加賀智 ニコル:これが”王”
シレーナ・F・リトミカ:グイッ
昏色 イザヤ:私も飲みたいな
GM:ダイスが強すぎるぜ
ルルフィポウリ:さすがだぜ
島原 メルク:ロイスは 加賀智ニコルさんに 〇誠意/畏怖で取得します 身内の恥に繋がる事なのに情報提供してくれて信頼度が上がってるのと、やっぱり結構怖いので
シレーナ・F・リトミカ:皆が失敗した場合、私が王パワーで更に買います
ルルフィポウリ:2dx+2>=15
DoubleCross : (2DX10+2>=15) → 8[6,8]+2 → 10 → 失敗

加賀智 ニコル:財産点融通もできますからね 甘えてくださいね
昏色 イザヤ:2dx10+2+2>=15
DoubleCross : (2DX10+4>=15) → 9[7,9]+4 → 13 → 失敗

ルルフィポウリ:失敗!!でもイザヤさんは財産点でいけそう!
島原 メルク:スペリオルミックス買いに行ってみます
シレーナ・F・リトミカ:イザヤさんはいい感じね
シレーナ・F・リトミカ:お金を払って買うのよ
島原 メルク:(3+0)dx+0>=15 【調達】
DoubleCross : (3DX10>=15) → 5[4,4,5] → 5 → 失敗

昏色 イザヤ:自腹でいいかな買います
GM:OK!
シレーナ・F・リトミカ:じゃあ残りメンツに買う2回めの分行くか
島原 メルク:スペリオルミックスかと思ったらただのジュースでした!
加賀智 ニコル:シレーナさんの出目様子次第では財産点融通もありかなと思っています
昏色 イザヤ:5⇒3
シレーナ・F・リトミカ:あ、大丈夫です。自前のが買えたのと、今までの侵蝕が安かったので
ルルフィポウリ:グビグビグビーッ!麦茶だこれ!!
シレーナ・F・リトミカ:使います。《援護の風》+《ウィンドブレス》
昏色 イザヤ:ごくごく
シレーナ・F・リトミカ:ダイス+7、判定達成値+15
加賀智 ニコル:ああいえ、それで確定成功にするなら、ルルフィさんに融通すれば全員に行き渡るな、と。
シレーナ・F・リトミカ:お金を取っといたほうが良いかなと思ってね
シレーナ・F・リトミカ:お金のほうが小回りが効きますし
加賀智 ニコル:足りないの2本でしょう?
シレーナ・F・リトミカ:あ、なるほど
加賀智 ニコル:であればこのシーンで全員飲んでしまいませんか、というご提案です
シレーナ・F・リトミカ:じゃあバフかけて振ります
シレーナ・F・リトミカ:9dx+16 侵蝕46
DoubleCross : (9DX10+16) → 9[1,2,3,3,5,5,5,7,9]+16 → 25

シレーナ・F・リトミカ:王・購入
GM:約束された成功
シレーナ・F・リトミカ:密航王に手渡しします
ルルフィポウリ:すごい
島原 メルク:ありがとうございます!ではこの場でスペリオルミックスを……飲んじゃいます!
昏色 イザヤ:ロイス 加賀智ニコル 信頼◯/心配 いつもの
ルルフィポウリ:そして達成値10のわたくしが購入に今足りないのは財産点5点なので、自前お小遣い3点払って、足りない残り分2点融通して頂ければ……買えるのですね、実は!
島原 メルク:ジュースを二本も飲んで完璧です
加賀智 ニコル:では、2点お渡ししましょう。これは麦茶じゃありませんよ~
加賀智 ニコル:財産点、13→11点へ。
ルルフィポウリ:ありがとうございます!!めちゃめちゃ助かります~~うれしい!
ルルフィポウリ:グビグビグビーッ!スペリオルミックスだこれ!!
シレーナ・F・リトミカ:そのつもりだよ!
ルルフィポウリ:自分のお小遣い3点はなくなりました。申し遅れましたわたくし……月小遣い財産点3点でやらせてもらっています(こづ万ポーズ)。
ルルフィポウリ:ロイスはいったん保留で!以上です!

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masterscene:「13年」

GM:──アジール生物圏保護区 居住エリア──
バッドハット・フライバージェス:「成程なァ」
バッドハット・フライバージェス:錆の嵐で吹き飛ばされた医療用テントの残骸を踏みつけながら、空を見上げて呟く。中には生徒はおろか、医療器具すらない。
バッドハット・フライバージェス:「ダミーで時間稼ぎか。雑魚なりに無ェ知恵絞って張り切ってんなァ?」
バッドハット・フライバージェス:「──で。お前は何してんだ?」
バッドハット・フライバージェス:視線を空から、テントの残骸の向こう側でこちらを睨みつける小さなシスターへ向ける。
伊佐平良ベラ:「……グレゴリオの、シスターをして、ます」
伊佐平良ベラ:膝は震え、顔には脂汗が浮かべながらも視線は逸らさない。
バッドハット・フライバージェス:「あァ、そう。一応聞くけどよ、グレゴリオのとこで匿ってる連中は──」
伊佐平良ベラ:「知りません」
伊佐平良ベラ:相手の言葉を遮るような断言。
バッドハット・フライバージェス:「そうか」
バッドハット・フライバージェス:その言葉を口にし終わると同時に、一瞬で距離を詰めたフライバージェスの爪先がベラのこめかみを蹴り抜く。
伊佐平良ベラ:衝撃に耐えきれず吹き飛び、テントの残骸に突っ込み砂煙が立ち上った。
バッドハット・フライバージェス:(──妙だな)
バッドハット・フライバージェス:接触した瞬間に爪先が逸れたような感覚に眉を顰める。
伊佐平良ベラ:「……ゲホ、げほ」
バッドハット・フライバージェス:せき込みながらふらふらと立ち上がろうとするベラに向けて、間髪おかずにエヴェルドスを蹴り飛ばす。
伊佐平良ベラ:「あ、わわ」
伊佐平良ベラ:ふらつきながらも回避を試みるが、やはり直撃──する直前で、また逸れる。
伊佐平良ベラ:ベラの傍で地面に突き立ったエヴェルドスが噴き出した赤黒い風を転がって回避するベラ。
伊佐平良ベラ:しかし、やはり彼女の身体に外傷は見当たらない。
バッドハット・フライバージェス:(物体の運動方向を逸らす──って訳じゃねえな。風向きは変わってねえ)
バッドハット・フライバージェス:「時間稼ぎ用の捨て駒かよ。めんどくせえなァ!」
バッドハット・フライバージェス:再び蹴り出したエヴェルドスが逸れるのを確認し、苛立ったように瓦礫を蹴り飛ばす。
伊佐平良ベラ:(あと、2134)
伊佐平良ベラ:錆びついた十字架を逸らした事で消費された魔術刻印を確認しつつ、小さく息を吐く。
伊佐平良ベラ:伊佐平良ベラは平凡だ。魔術家系に生まれながらオーヴァードとしての出力に恵まれず、一日一度、数時間の祈りでたった1画の”奇跡”が込められた刻印を得る事が出来る、という能力を獲得したに過ぎない。
伊佐平良ベラ:たった1画では何もできない。ほんの、ほんの小さな不幸を回避する程度の奇跡しか起こせない。神への献身の対価として与えられるにはあまりにも矮小な幸運だった。
伊佐平良ベラ:だが──彼女は、祈り続けた。物心が付き始める3歳頃から、現在──16歳に至るまでの13年間、たったの一日も欠かす事無く、、、、、、、、、、、 祈り続けた。
伊佐平良ベラ:そして今、彼女の身体には3560画の”奇跡”が刻まれており。蹴りを1度、エヴェルドスによる追撃を2度。1426日分の祈りを持って回避している。
伊佐平良ベラ:(イザヤお姉様、ニコルお姉様、天声王様、密航王様、ルルフィさんが──戻ってくるまで)
伊佐平良ベラ:こちらを吟味するように睨むフライバージェスから目を逸らす事無く、唇を噛みしめる。
伊佐平良ベラ:(私の……”全部”を使って皆さんを)
伊佐平良ベラ:「護るん、だ」

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ミドル3-a「イザヤ&ニコル&シレーナ」

GM:──アジール生物圏保護学区-放送塔──
リルトリッチ・アブー:「あれ、だ。銃の音、まだ……鳴ってるな」
GM:放送塔とは名ばかりの、小さな施設を指差して声を潜めながら君達へ振り返る。
GM:パラパラとまばらに響く銃声はその施設から鳴り響いているようだ。君達の用意さえ整えばすぐにでも侵入する事が出来るだろう。
加賀智 ニコル:「銃声ですか、ふむ」
シレーナ・F・リトミカ:『原生生物が群れを為しているとのことですが』
シレーナ・F・リトミカ:『…殺傷を、如何すべきか…今考えております。』
リルトリッチ・アブー:「………」
シレーナ・F・リトミカ:『無力化は難しくはありませんが、こと敵の次第によっては』
シレーナ・F・リトミカ:『迷いが生ずる事態を避けるべきかと思いまして。』
昏色 イザヤ:「そうですね」
加賀智 ニコル:「彼らが先住市民に属する者であれば話は全く異なりますが」
加賀智 ニコル:「原生生物であれば、父の架した誓約には縛られません」
加賀智 ニコル:「……とはいえ、不用意な殺生は後々の私達の活動にも差し障りがあるでしょう」
昏色 イザヤ:「まぁ、中途半端が一番響きそうですし。やるなら徹底的な方がいいと思いますが」
シレーナ・F・リトミカ:『私は、この学区の方の意見を伺いたいです。』
加賀智 ニコル:リルトリッチさんの表情を窺う
シレーナ・F・リトミカ:『生存のために、やむを得ず、今発砲されているのかもしれません。』
シレーナ・F・リトミカ:『アジールの方々は、パートナーとなる生物がいると聞きます。それ程までに愛情深き対象であれば、思慮や覚悟なき殺傷は控えたいと考えております。』
リルトリッチ・アブー:「……生き物が、死ぬのは悲しい、けど」
リルトリッチ・アブー:3人の言葉をゆっくりと呑み込むように頷いた後、小さく呟く。
リルトリッチ・アブー:「俺たちも、アイツらも、同じ生き物だ。喰う事もあれば、殺す事もある。誰のパートナーであっても、だ」
リルトリッチ・アブー:「俺たちは、一つ一つが……その……」
リルトリッチ・アブー:本人にとって、重要な問いであるのか、いつも以上に慎重に言葉を選ぶ素振りを見せる。
リルトリッチ・アブー:「同じ、線の上に立っている……から。脅威になるなら、殺す事も……仕方ない。あいつらは、俺たちの……ペットじゃないから」
リルトリッチ・アブー:「けど、その」
リルトリッチ・アブー:「それと同じくらい、パートナーが大事って気持ちもある……から。殺されて、怒る奴がいても、怒らないでやって欲しい」
加賀智 ニコル:「……死を悼み、その痛みに怒ることができる者は。このノヴァリスにおいて、珍しい存在になりつつあるのかもしれません」
加賀智 ニコル:「其れほどまでに、私達は父の加護に慣れ過ぎている」
加賀智 ニコル:「私は、その怒りに敬意を表します。そして、その痛みが苦しみが、願わくば無闇に齎されないことを望みます」
シレーナ・F・リトミカ:『委細、確かに聞き届けました。』
シレーナ・F・リトミカ:『お任せ下さい。全霊を以て、無辜の命を奪わぬよう注意を払いましょう。』
昏色 イザヤ:「了解しました」
シレーナ・F・リトミカ:これは"覚悟"の問題である
加賀智 ニコル:「……もう。王が私にそのように言ってしまっては、形無しではありませんか」 少し昔を思い出すように微笑む。
シレーナ・F・リトミカ:『うう……』
シレーナ・F・リトミカ:『しかし…致し方無いではありませんか。王たる以上、立場弱き者の意見を踏みつけにすることは避けたいものです。』
シレーナ・F・リトミカ:『ニコル様のお覚悟を軽く扱うつもりは毛ほどもございませんが…』
昏色 イザヤ:「頼もしいですね」ふふふ。とニコルさんと見合わせて。
リルトリッチ・アブー:「ありが、とう。やっぱり、いーやつだな、あんたらは」
リルトリッチ・アブー:しし、と笑って君達へ並ぶ。
シレーナ・F・リトミカ:『私一人では至らぬこともあるかと思いますが』
シレーナ・F・リトミカ:『イザヤ様、是非ご助力をお願いします。法王様のお墨付きを戴いた貴女ならば、多いに気を置かないで済むでしょう。』
昏色 イザヤ:おおう。予想外のパスだ。
昏色 イザヤ:「お墨付きって……そんなに大袈裟な」「いえ、その」
加賀智 ニコル:「ふふ。イザヤは頼りになりますよ」 後方腕組微笑
昏色 イザヤ:「協力するなんて当たり前ではないですか、そもそも応援に来て頂いてるのは私のほうですし」
昏色 イザヤ:「こちらこそ、よろしくお願いします」ぺこり
シレーナ・F・リトミカ:『ニコル様のお墨付きまで…!』
シレーナ・F・リトミカ:(羨ましい…仲が良いだなんて……)
シレーナ・F・リトミカ:『…では』
シレーナ・F・リトミカ:『参りますか。』
昏色 イザヤ:「"懺悔室"……ハードルをあげないでください」もー。不満げ
加賀智 ニコル:「ふふ。とはいえ──我らが一人でも離脱し欠けることは、今後の計画に重大な支障をもたらすでしょう」
加賀智 ニコル:「どうか、皆様。無理をなさらぬよう」
昏色 イザヤ:「ええ……」返事をして、少し考え込み。
加賀智 ニコル:「何か、懸念でも?」
昏色 イザヤ:「先程、伝えそびれてしまったのですが」
昏色 イザヤ:「……アジールを覆う黒い膜。おそらく乙黒の外典鍵杖によるものです」
加賀智 ニコル:「……乙黒、イチカですか?」
加賀智 ニコル:ぴく、と長い前髪にほぼ隠された眉が動く。
シレーナ・F・リトミカ:『―――今の貴女にとって、どういう方ですか?』
昏色 イザヤ:「最初の襲撃の際、確認した攻撃と同じものかと──」
昏色 イザヤ:「それは、そうですね…」
昏色 イザヤ:「彼女と交流していたのは、まだグレゴリオに加入する前でしたし」
昏色 イザヤ:「やはり、私にとってはちょっとぽやっとした可愛い後輩の認識が強い、かな」
昏色 イザヤ:「……良くないかも知れませんがね」
シレーナ・F・リトミカ:『いえ』
昏色 イザヤ:例え相手が変わっていたとしても、そう簡単に自分のほうは変われない。心はどうにも不器用で、上手くいかないのが自分なのかもしれない。
シレーナ・F・リトミカ:『立ちはだかる以上、向き合わねばなりません。』
シレーナ・F・リトミカ:『その際、事情を知らぬ私が不躾な真似を控えられるよう、お伺いしたかったのです。』
シレーナ・F・リトミカ:『イザヤ様にとって旧知懇親の方であれば、善き方に性が置かれていると想像しております。そのようなお方が、何故このような所業を為されているのか。』
シレーナ・F・リトミカ:『まだまだ預かり知らぬことばかりですが…少なくとも。出会うまでに"答え"を以て示したいものです。』
昏色 イザヤ:「いえいえ、なんなら天声王様が雷落としてくれた方が効くかもしれませんよ」
昏色 イザヤ:(私も含めてびびってたしなあ)
昏色 イザヤ:彼女が、なぜこのような事件に加担しているのか、グレゴリオを脱退し何を思い生きてきたのか…
昏色 イザヤ:それは、シスターではなく”先輩”として向き合わなければいけない。そんな気がした。
シレーナ・F・リトミカ:『そうですか…』声を出さずに笑う仕草をする
シレーナ・F・リトミカ:『貴女がそう仰るならば、遠慮は致しませんよ?』
昏色 イザヤ:その様子をじっと見つめ
昏色 イザヤ:「やっぱり。ちょっとキャラ変わりましたよね?」
シレーナ・F・リトミカ:『ええっ』
シレーナ・F・リトミカ:呆けた顔
加賀智 ニコル:「まあ、まあ。環境が人を作るとも言いますし」
リルトリッチ・アブー:がさ、と立ち上がる。
リルトリッチ・アブー:「……前の、ロティスタが散った、ぞ!あいつら声、デカいから……いまの、うち!」
GM:視線の先では、入り口でたむろしていた大型の猿が散っていくのが見える。
シレーナ・F・リトミカ:『向かいましょう』
加賀智 ニコル:「機を逃すわけには参りませんね」
シレーナ・F・リトミカ:『速度をつけます』
シレーナ・F・リトミカ:口を開く
昏色 イザヤ:「ええ」「天声王様トークは後程、落ち着いたらに致しましょう」からかい微笑。
シレーナ・F・リトミカ:「《Op.15b》」「《凍て疾走るフーガ》」
シレーナ・F・リトミカ:一同を風の流れが包む。
シレーナ・F・リトミカ:進行方向に逆らう抵抗をイオン化と気圧調整により緩和し、機動力を引き上げる。
加賀智 ニコル:「……走るんですか?」
シレーナ・F・リトミカ:「《抱えて差し上げましょうか?》」にこり
昏色 イザヤ:「はあ。だからいつも運動しろって言ってるじゃないですか」もー
加賀智 ニコル:「いえ、それは流石に遠慮致しますが……むぅ。仕方ないでしょう、職務の都合上外にあまり出ないのですから……」 ぶつぶつ
昏色 イザヤ:自分は乗り物を出します。
シレーナ・F・リトミカ:一歩を踏み出す
シレーナ・F・リトミカ:シレーナ自身もまた然程体力に自信があるわけではない。しかし肉体にかかる負荷が無い今は流れるような健脚を発揮している。
昏色 イザヤ:「乗ってください、お姉様」バイク風のヴィークルの後部座席を親指で指す。
シレーナ・F・リトミカ:「《ああっ甘やかしている!!》」
加賀智 ニコル:「では、遠慮なく」 よいしょ、とよじ登る
シレーナ・F・リトミカ:バヂッ!旋律より外れた言葉が雷電として爆ぜ、地を穿つ
シレーナ・F・リトミカ:まだ良い方だ。人間や自分に飛ぶことだってある。そういった代償である。
昏色 イザヤ:「姉に弱い妹で申し訳ない」急ぎだから…
リルトリッチ・アブー:「……俺がおんぶしてやろう、か?」シレーナを見て首を傾げつつ、後に続く。

GM:──アジール放送塔 1F──
GM:全3階層となる施設に脚を踏み入れた君たちがまず感じたのは──異様な冷気。
GM:音すらも凍り付いてしまったような静寂の中、施設内部に取り付けられた監視カメラがじじ、と電子音を立てる。
リルトリッチ・アブー:「……さむ、い!?」
シレーナ・F・リトミカ:吐息の白さを見やる
シレーナ・F・リトミカ:『我々が見えているのならば、返事をしてください』フリップを監視カメラに晒す
加賀智 ニコル:(周囲の環境とも逸脱しています……どなたかの能力でしょうが、さて)
GM:暫く待っても、返答らしき動きはない。
昏色 イザヤ:「誘ってるんでしょうか?」
GM:その時。
GM:イザヤの首筋を虚空から現れた小さなナイフが掠める。
昏色 イザヤ:「────っ」
シレーナ・F・リトミカ:『ご無事ですか!?』
シレーナ・F・リトミカ:擦過音に振り向いて
昏色 イザヤ:薄皮が裂け、白い首筋に深紅の線が流れる。
シレーナ・F・リトミカ:『―――随分と。』
シレーナ・F・リトミカ:フリップをカメラに向け直す
昏色 イザヤ:「掠っただけです。はあ…行儀がよろしくないですね」掌で傷を覆って、回復の術式を貼り付ける。
シレーナ・F・リトミカ:『行き届いたご挨拶を為される方のようで。』
加賀智 ニコル:「もしかすると、怯えていらっしゃるだけかもしれません」 一歩進み出る
加賀智 ニコル:「此処におわすは、キングダムは第二十席に在られます天声王様」
加賀智 ニコル:「そして、同じくキングダムは”グレゴリオ”より参りましたシスター二人」
シレーナ・F・リトミカ:(ニコル様……なんというか…その紹介は……寂しい気持ちもあり……)
シレーナ・F・リトミカ:ちょっと煩悶する顔
シレーナ・F・リトミカ:怒れば良いのか寂しがれば良いのか複雑なのである
加賀智 ニコル:「アジールに異変有りと伺い、参りました。学区の方々に危害を加えるつもりは御座いません」
加賀智 ニコル:「もし私達でお力になれることがあれば、何なりとお聞きしましょう。どうか、姿を見せてはいただけないでしょうか」
GM:その言葉が終わるとほぼ同時。
GM:ぼと、ぼと、と。虚空から2体の死体が落ちてくる。
GM:一つはオオカミによく似た生き物。一つは鷹を思わせる風貌の生き物。
GM:そして、そのどれもに"銃痕"が見られる。
リルトリッチ・アブー:「こいつら……は」
リルトリッチ・アブー:視線は、死体に巻き付けられた腕章のようなシンボルに吸い込まれている。
加賀智 ニコル:腕章に目を凝らす。見覚えはあるだろうか
リルトリッチ・アブー:「……この星の、マーク……は。レンジャー部、のパートナー……だ!」
シレーナ・F・リトミカ:メキッ
昏色 イザヤ:「……なるほど。行儀が悪いでは済みませんね、これは」
シレーナ・F・リトミカ:『皆様』少し折れたフリップを差し出して
シレーナ・F・リトミカ:『少々、はしたない真似をするかもしれません』
シレーナ・F・リトミカ:『悪しからず。』
加賀智 ニコル:「……残念ですね。穏便に、とはいきませんか」
シレーナ・F・リトミカ:『無論、誓いは忘れておりません。"最後は"、赦します。』
昏色 イザヤ:「お互い、目をそらす方向で」こちらもそれなりに頭に来ている。
加賀智 ニコル:「己が罪を、罪として認めなければ贖罪は成し得ません」
加賀智 ニコル:「ゆえにこそ、時には痛みも必要でしょう」 しゃん、と杖が凍った床を打ち鳴らす。
昏色 イザヤ:「では、そのように…」最後に、カメラに向かって口を開く。
昏色 イザヤ:「────そこで、待っていなさい」

GM:戦闘を開始します。
GM:エンゲージはこちら
1F
昏色イザヤ[6],加賀智ニコル,シレーナ・F・リトミカ[10]

2F
詳細不明

3F
詳細不明
GM:戦闘の説明をします。
GM:このエンゲージは縦軸に3階層存在し、同じ階層に敵がいない場合宣言のみで次の階層へ上がる事が出来ます。
GM:また、別階層へは視界が通っていないので視界の攻撃を行う事が出来ませんが……敵は各階に設置されたカメラを使用して攻撃を仕掛けてきます。
GM:カメラの映像を見る事の出来る監視室の所在はアブーも知りません。
GM:更に、この戦闘では通常のメジャーアクションの他に《探索》を行う事が出来ます。
GM:これは監視室の場所、あるいはその階層に設置された監視カメラの所在を明かす事が出来ます。
GM:場所が判明した監視室には移動する事が可能になり、場所が判明した監視カメラは攻撃で壊す事が出来ます。
GM:戦闘勝利条件はエネミーの全滅。そして、最後に。
GM:この建物は《苛烈なる冷気》の効果を受けており、
シレーナ・F・リトミカ:何ィ
昏色 イザヤ:あ”!?
GM:この戦闘中は上昇した侵蝕率分のHPダメージを即座に受ける事になります。
加賀智 ニコル:わ、わァ……ッ!
シレーナ・F・リトミカ:最悪
昏色 イザヤ:シャーねえ。節約しよう
GM:あっすいません!階層に敵がいる時の移動について言ってなかった。同じく宣言で移動できますが、その際階層を抜けられるのは一人だけで、残りの二人は足止めとして残る必要があります。
GM:質問等は……大丈夫かな。メインで聞くの忘れてたな
昏色 イザヤ:おけです
加賀智 ニコル:《探索》に必要な判定、難易度は如何なものでしょう
シレーナ・F・リトミカ:監視室の位置も縦軸に沿って配置されていると考えたほうがよろしいでしょうか。それとも監視室を発見した場合、どの階層からでも宣言で移動出来ますか?(ノーコメントでもいいです)
GM:そっちも忘れてた!!<知覚>です。監視カメラを無視して監視室の場所だけを調べる場合は<RC>でも可。
昏色 イザヤ:RC!
GM:監視室への移動は……うーん、外壁昇っていけそうな気もしますが通常通り縦軸にそって監視室のある階層へ移動してもらいましょうか……
加賀智 ニコル:階層の移動はマイナーでの戦闘移動扱いでOKでしょうか?
GM:階層移動はマイナーを使用しません。宣言だけで大丈夫です
加賀智 ニコル:自身の手番開始時に宣言でOK、移動後にメインプロセスを行えるという認識ですね。理解
シレーナ・F・リトミカ:分かりました。となればラウンドごとに1層ずつしか移動できないものと認識致しますね(そうじゃないと意味がないため)
シレーナ・F・リトミカ:すいません、あと1つ質問を。我々が監視カメラが生きた状態で監視室に入った場合、そこからシーン攻撃を行う時はシーン全域にトバせますか?
GM:ナイスな着眼点!できます
シレーナ・F・リトミカ:押忍、解答ありがとうございます!
シレーナ・F・リトミカ:今度こそ質問は以上です
GM:OK!ではセットアップだ
シレーナ・F・リトミカ:なし
???:《ラストラン》攻撃力+10、判定ダイス+10。また、ヴァイスブランドの効果を受けて攻撃力更に+20
昏色 イザヤ:コーリングシステム 搭乗
シレーナ・F・リトミカ:あ、イザヤさんごめん
昏色 イザヤ:あい
シレーナ・F・リトミカ:あ、でも監視室の調査にRCがいる?
シレーナ・F・リトミカ:行動値高い状態で調査してもらいたいから、マイナーで乗ってもらおうかと思ってました
昏色 イザヤ:おけ
昏色 イザヤ:降ります
昏色 イザヤ:もどれ!オルトロス!
シレーナ・F・リトミカ:ポケモンだったんだ
加賀智 ニコル:もう一つ確認です。2人が2階にいる状況で、1階にいるPCが3階まで進むことは可能ですか?
シレーナ・F・リトミカ:1ラウンドでってことですね
加賀智 ニコル:ですです。足止めしてるから、2階にエネミーがうようよいようが通過の条件は満たしていると思われますが。
GM:可能です。
加賀智 ニコル:では、NS『英雄たれ』 《黄:活性の霧》 ラウンド間対象の攻撃力[+15]、ドッジダイス[-2] 拒否可能 侵蝕[+3]
加賀智 ニコル:これを天声王様に。
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を3増加(69 → 72)
加賀智 ニコル:加賀智ニコルのHPを3減少(26 → 23)
シレーナ・F・リトミカ:受け取ります
GM:英雄王の誕生
シレーナ・F・リトミカ:AOEを放つAUOになりました
シレーナ・F・リトミカ:イニシアチブかな
GM:イニシアチブ11、名称不明の手番です。
???:《因果歪曲+天からの眼+イェーガーマスター+コンセ》攻撃力+34、射程視界の範囲攻撃、命中時硬直を与える。
GM:対象はPC全員。
シレーナ・F・リトミカ:ゲェ~っ硬直
昏色 イザヤ:くー
加賀智 ニコル:硬直は階層移動に影響しますか? 戦闘移動という扱いではなかったと記憶してますが
GM:階層の移動には……影響ありません。
加賀智 ニコル:成程、理解を得ました。
加賀智 ニコル:因みに、カメラ位置や監視室を調べる判定、難易度は今出ますか?
GM:カメラ位置は知覚で難易度7、監視室は1度目はRCで難易度20です。
GM:さっきから説明しておくべき事がちょこちょこ抜けてるな、すみません
GM:監視室の調査は回数を重ねるごとに難易度が5ずつ減少します
加賀智 ニコル:ふむふむ。理解をしました。
昏色 イザヤ:了解
加賀智 ニコル:SS『万人救済主義』 《孤独の魔眼》 自身を対象に含む「対象:範囲or範囲(選択)」の判定直前に使用、対象を自身のみに変更 侵蝕[+4]
GM:何ッ
シレーナ・F・リトミカ:うおお
加賀智 ニコル:使っておきましょう。対象を私のみに変更します。
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を4増加(72 → 76)
加賀智 ニコル:加賀智ニコルのHPを4減少(23 → 19)
???:く……
???:では判定。
???:16dx+4@7
DoubleCross : (16DX7+4) → 10[2,2,4,4,5,6,6,6,7,7,7,7,8,9,9,9]+10[1,3,6,7,8,8,8,9]+10[2,3,9,9,10]+6[2,5,6]+4 → 40

???:ダイスの暴力じゃ~~~~
加賀智 ニコル:2dx>=40 ふんっ
DoubleCross : (2DX10>=40) → 6[6,6] → 6 → 失敗

加賀智 ニコル:スンッ
???:ダメージ。
???:5d10+34+30
DoubleCross : (5D10+34+30) → 20[4,1,2,6,7]+34+30 → 84

???:ラストランとヴァイスブランドの超火力を喰らえ!
加賀智 ニコル:固定値だけで耐えられない! 吹き飛びます。リザレクト。
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を1D10-1(→ 0)増加(76 → 76)
シレーナ・F・リトミカ:リザが上手
加賀智 ニコル:おっと。1d10で1が出てるので、1増加でHP1で復活です。
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を1増加(76 → 77)
GM:リザ強者だな……
GM:ではイニシアチブ10、シレーナさんの手番です
シレーナ・F・リトミカ:イザヤさんが今オルトロス乗ってないので
シレーナ・F・リトミカ:イザヤさんにターンを渡します
昏色 イザヤ:どもども
昏色 イザヤ:ターンを頂きまして
昏色 イザヤ:マイナーで搭乗します
昏色 イザヤ:いけ!オルトロス!
GM:高コストキャラめ……
昏色 イザヤ:メジャーで監視室を探します。技能はRC
昏色 イザヤ:いくぞ!
昏色 イザヤ:あ、すいません。これ攻撃判定じゃないからオルトロス載らないかも
加賀智 ニコル:乗ってれば装甲は……載るから……!
昏色 イザヤ:やってみるさ!
昏色 イザヤ:7dx10+11>=20
DoubleCross : (7DX10+11>=20) → 10[1,2,2,2,3,8,10]+7[7]+11 → 28 → 成功

昏色 イザヤ:ふん
加賀智 ニコル:流石♡
GM:なん……だと……
加賀智 ニコル:おっとイザヤ、2階に移動しておくのよ
GM:移動、するかい?
昏色 イザヤ:あっべ
昏色 イザヤ:します
GM:OK!
シレーナ・F・リトミカ:どこの階層にいるってんだい
GM:ではエンゲージ更新。
1F
加賀智ニコル,シレーナ・F・リトミカ[10]

2F
昏色イザヤ[6],肉食原生生物A[3]--2m--肉食原生生物B[3],飛行原生生物[6]

3F
移動後エリア--10m--???[11],監視室[0]
昏色 イザヤ:見つけ…ぎゃあああ敵がこんなに!
GM:監視室にイニシアチブがあるのは、攻撃で破壊可能である点とエンゲージすれば監視カメラを通しての攻撃が可能となるという意味のやつです。動き出したりはしません
加賀智 ニコル:た、たくさん
GM:また、原生生物たちは全てレンジャー部のパートナーであり本来中立状態ですが全員憎悪を受けた状態となっています。対象は最初に階層に上がってきたPC!
加賀智 ニコル:うわーッ!
シレーナ・F・リトミカ:ウワーッ
昏色 イザヤ:躾け直してやるぜ
GM:では続いてイニシアチブ8、ニコルさんの手番!
シレーナ・F・リトミカ:いえ
シレーナ・F・リトミカ:まずは宣言からだぜ
シレーナ・F・リトミカ:つまり私は待機です
GM:あっそうか。イニシアチブ読み間違えてたぜ。すみません
GM:待機確認、改めてニコルさんかな
加賀智 ニコル:では、2階層に移動します。
加賀智 ニコル:そして、メジャーで監視カメラの場所を特定に掛かりましょう。
加賀智 ニコル:3dx+1>=7 知覚
DoubleCross : (3DX10+1>=7) → 8[6,7,8]+1 → 9 → 成功

加賀智 ニコル:ふぅ。なんとか見つけられました。
GM:流石だぜ……では、監視カメラへの攻撃が可能となりました。これはエンゲージ関係なく実行可能です
GM:では待機していたシレーナさんの手番です。
シレーナ・F・リトミカ:原生生物のターンは無いのかな
GM:そうでした!やりますやります
GM:イニシアチブ6、飛行原生生物の行動
飛行原生生物:マイナーで《完全獣化+ハンティングスタイル》を使用。動物の完全獣化ってなんだ?
飛行原生生物:メジャー。
GM:すみません、エンゲージを忘れてました。ハンティングスタイルも使います
昏色 イザヤ:いいよ
1F
シレーナ・F・リトミカ[10]

2F
昏色イザヤ[6],加賀智ニコル,飛行原生生物[6],肉食原生生物A[3]--2m--肉食原生生物B[3]

3F
移動後エリア--10m--???[11],監視室[0]
GM:では改めてメジャー。
飛行原生生物:《魔獣の本能+魔獣の衝撃+災厄の炎+コンセ》
GM:対象は同一エンゲージのPC三人。憎悪の対象ではないけどまあ範囲なので……仕方ないよね
シレーナ・F・リトミカ:まだ上がってないので2人だ
GM:あっそうでした。
昏色 イザヤ:じゃ、じゃあ災厄いらないね…!
加賀智 ニコル:そうですよ!
飛行原生生物:これないと攻撃力全然ないから……
飛行原生生物:8dx@8
DoubleCross : (8DX8) → 10[1,1,3,3,5,6,7,9]+10[8]+1[1] → 21

飛行原生生物:リアクションどうぞ!
昏色 イザヤ:ドッジ
加賀智 ニコル:2dx>=21 ドッジ
DoubleCross : (2DX10>=21) → 8[7,8] → 8 → 失敗

昏色 イザヤ:2dx10>=21
DoubleCross : (2DX10>=21) → 4[3,4] → 4 → 失敗

飛行原生生物:ダメージ。
飛行原生生物:3d10+17
DoubleCross : (3D10+17) → 15[7,6,2]+17 → 32

加賀智 ニコル:ほっ イザヤは耐えそうね
昏色 イザヤ:装甲でー15、HP11で生存
加賀智 ニコル:HP1なので吹き飛びます。リザレクト。
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を1D10(→ 3)増加(77 → 80)
GM:リザレクトがさっきから上手い……ッ!
GM:肉食原生生物共はやる事一緒なのでまとめていきます。
シレーナ・F・リトミカ:ウワーッ
加賀智 ニコル:こないで
肉食原生生物B:マイナー。《完全獣化+ハンティングスタイル》
肉食原生生物A:同じくマイナー《完全獣化》
肉食原生生物A,B:《電光石火+獣の力+コンセ》
GM:両方対象はイザヤさん。
昏色 イザヤ:来な
飛行原生生物:《軍神の守り》
飛行原生生物:Aの方を受け止めます。
昏色 イザヤ:なに!?
GM:憎悪を解除された飛行原生生物は……エネミーではない!
肉食原生生物A:というわけで順番に判定。
肉食原生生物A:11dx+4@8
DoubleCross : (11DX8+4) → 10[1,2,3,3,3,4,5,6,7,8,10]+4[1,4]+4 → 18

肉食原生生物B:11dx+4@8
DoubleCross : (11DX8+4) → 10[2,2,4,5,6,6,6,8,8,9,10]+6[1,4,5,6]+4 → 20

加賀智 ニコル:なんだとォ……
昏色 イザヤ:ドッジ
昏色 イザヤ:2dx10>=20
DoubleCross : (2DX10>=20) → 7[1,7] → 7 → 失敗

昏色 イザヤ:く…
GM:ではダメージだ……!
肉食原生生物A:2d10+10
DoubleCross : (2D10+10) → 17[9,8]+10 → 27

肉食原生生物B:3d10+10
DoubleCross : (3D10+10) → 12[10,1,1]+10 → 22

飛行原生生物:すげえ、ギリギリ死ななかった
昏色 イザヤ:装甲でー15
昏色 イザヤ:4で生存
GM:なんだと……畜生め(ダブルミーニング)
昏色 イザヤ:ふー、しんど♪
GM:では次、シレーナさんの手番。
シレーナ・F・リトミカ:ようやく、ようやくだ
シレーナ・F・リトミカ:階層を宣言します。3階へ
GM:OK。エンゲージ更新
1F


2F
昏色イザヤ[6],加賀智ニコル,飛行原生生物[6],肉食原生生物A[3]--2m--肉食原生生物B[3]

3F
シレーナ・F・リトミカ[10]--10m--ダリルリース・ヒュージクライム[11],監視室[0]
シレーナ・F・リトミカ:マイナーで監視室エンゲージへ侵入
シレーナ・F・リトミカ:そのご尊顔を見せな。
ダリルリース・ヒュージクライム:何でここが……!
シレーナ・F・リトミカ:我々を舐めるな…!
シレーナ・F・リトミカ:メジャー!《サイレンの魔女》!判定時に《援護の風》+《ウィンドブレス》を載せます。対象ダリルリース・ヒュージクライム
シレーナ・F・リトミカ:10dx+23
DoubleCross : (10DX10+23) → 10[1,2,3,5,6,6,7,7,7,10]+2[2]+23 → 35

ダリルリース・ヒュージクライム:暴走中なのでリアクションができない……ッ!
シレーナ・F・リトミカ:4d10+21+10+15 ダメージ!装甲無視
DoubleCross : (4D10+21+10+15) → 17[10,3,2,2]+21+10+15 → 63

シレーナ・F・リトミカ:侵蝕55。冷気と雷神のバックファイアで残りHP10になります
ダリルリース・ヒュージクライム:ダメージが……デカすぎる!
シレーナ・F・リトミカ:NPCカード使いそびれてた…
シレーナ・F・リトミカ:これタイミングはいつですか
GM:ほんとだ。タイミング書き忘れてたし今使っちゃってください。正規タイミングはダメージロール前です
シレーナ・F・リトミカ:承知!以後気をつけますすいません
シレーナ・F・リトミカ:リルトリッチさんの効果使用!
シレーナ・F・リトミカ:63+2d10
DoubleCross : (63+2D10) → 63+10[8,2] → 73

GM:こちらの書き忘れなので……うげぇ!結構伸びた!
ダリルリース・ヒュージクライム:さっきのダメージなら耐えてたのに~~~~~~~~!!!
ダリルリース・ヒュージクライム:HP70、撃沈!
ダリルリース・ヒュージクライム:復活エフェクトも無しで離脱~
GM:エネミーは全員撃沈しました。貴方達の勝利です。
加賀智 ニコル:やりましたね!
GM:演出へ参りましょう。
GM:--
加賀智 ニコル:はあ、と吐いた息が真っ白に変わる。
加賀智 ニコル:「この場に長居は無用でしょう。できるだけ早く制圧してしまいたいところですが……」 カメラを見遣る
加賀智 ニコル:「イザヤ。私達で、天声王様の盾を引き受けましょう」
昏色 イザヤ:「かしこまりました」
加賀智 ニコル:「同時に、貴女の調査能力であれば、この領域の"目"となる部分の特定も容易いはず」
シレーナ・F・リトミカ:『お願い致します。』
シレーナ・F・リトミカ:『必ずや、報いを受けさせます。リルトリッチ様もご随伴を。』
加賀智 ニコル:しゃん、と杖がもう一度凍った地面を叩く。冷涼な空気に音が拡がる。
昏色 イザヤ:「建物全体にエフェクトがかかってますから、多少は骨が折れそうですが…仰せのままに」レネゲイドの動きを読むのには向いていない状況だが、それだけだ。不可能ではない。
リルトリッチ・アブー:「……うん」腰の革袋を一撫でするとじゃら、と音が鳴った。
加賀智 ニコル:「王となった貴女にこの句を唱えるのも、些か妙ではありますが」 すう、と息を吸って。
加賀智 ニコル:「──声高く世界を拓く、《貴女を”英雄”と呼びましょう》」
シレーナ・F・リトミカ:『謹んで。』
加賀智 ニコル:融け落ちた影がシレーナの影とひととき混じり合い、その身体に仄かな昂りを齎す。
加賀智 ニコル:同時、身体を蝕まれるような痛みが奔る──表情一つ動かす程のことではないが。
加賀智 ニコル:「では。一足先に、参りましょうか」
昏色 イザヤ:「ええ」
加賀智 ニコル:イザヤと二人、凍て付いて気配を窺うことすら困難な上層へと上がる。そこには──
飛行原生生物:「クルル……ゥッ」
GM:壁や天井、あちこちに血痕や破壊痕が残るそこには、3体の原生生物が待ち受けていた。
GM:虚ろだが、確かに敵意のこもった瞳で君達を見やる彼らには先ほどの死体と同じくレンジャー部のパートナーであることを示す星の紋章が見える。
加賀智 ニコル:「……やはり、いましたか」
昏色 イザヤ:「"懺悔室"は動物には好かれるタイプですか?」
加賀智 ニコル:「動物に……ですか?」 急な問いかけに、少しきょとんとした表情で。
加賀智 ニコル:「いえ……特段というわけでは。人並み程度、でしょうか」
昏色 イザヤ:「……私は結構モテますよ。なんでかわかりませんが……ほら」視線を向ける。
昏色 イザヤ:「こういう感じに寄ってきます……」流石に抱き返してあげられそうにないサイズ感だ。
肉食原生生物:「グル、ルルゥ……」
加賀智 ニコル:虚ろな瞳が全てイザヤに向けられているのを見て、「ああ……」と納得の声。
昏色 イザヤ:「さて、どうやってしのぐか……」
加賀智 ニコル:部屋を見渡す。はっきりと"見える"わけではないが、此方に向かう視線を感じ取れる"一点"がある。
加賀智 ニコル:「私は──やはり。動物よりも、人の方に好かれるようですね」
ダリルリース・ヒュージクライム:君達の意識が原生生物へと向いたのを見計らったかのように──否、見計らって。
ダリルリース・ヒュージクライム:死角に次元の隙間が発生し、弾丸が嵐のように降り注ぐ。
加賀智 ニコル:見えていないもの。それを常に感じ取り、過ごしている女にとっては──むしろ。死角より来る一撃は、よりありありと感じられるものだった。
加賀智 ニコル:動物からイザヤの影に隠れるように動いたように見える、一歩。
加賀智 ニコル:そのただ一歩がイザヤに通っていた斜線を遮り、己の身を以てする盾となる。
加賀智 ニコル:「……ふ、うッ……」
加賀智 ニコル:立ち上がった影に弾丸が取り込まれ、しかしその衝撃は殺されることなく身体に還る。痛みに、苦悶の声が僅かに漏れる。
加賀智 ニコル:「……はっきりと、見られているようですね」
GM:ジジ、と館内放送用のスピーカーがノイズを吐く。
ダリルリース・ヒュージクライム:『あは……背中に目でも付いてんの?気持ち悪~い』
GM:少女の声が、ノイズをかき分けるように響いた。
加賀智 ニコル:「いえ……貴女の熱い想いが、カメラ越しにも分かっただけのことです」 薄く微笑みながら、軽口を返す。
ダリルリース・ヒュージクライム:『ハァ?あんたらなんて、その辺に転がってる"ゴミ"と何にも変わんないんだけど』
ダリルリース・ヒュージクライム:『まあいいや』
ダリルリース・ヒュージクライム:『甘ちゃんグレゴリオの皆さんに良いお知らせ!その子達、あんたらがちょっと痛いの我慢すれば殺さないで済むかもね』
ダリルリース・ヒュージクライム:『噛みつかれても、食いちぎられても、焼き殺されそうになっても頑張って慈愛の心で耐えてね~』
GM:それだけ言うと、ブツンと音を立ててスピーカーが静まる。
昏色 イザヤ:「……随分、よく喋る」
加賀智 ニコル:「少々手荒い歓迎、といったところでしょうか」
昏色 イザヤ:此方からの声がよく聞こえるように、ハッキリと言っておこう。
昏色 イザヤ:「ペラペラと御高説するのは結構だけど」
昏色 イザヤ:「もう見つけた・・・・
昏色 イザヤ:白い修道服が視界から消えた瞬間に迎撃、防御の選択を思考から消した。
昏色 イザヤ:"懺悔室"は、必ず自分を守りきる。ならば自分が為すべきなのは?
昏色 イザヤ:敵が攻撃を向けている間、1秒も無駄にせずに解析をし続ける。それだけだ。
加賀智 ニコル:「流石です」
昏色 イザヤ:弾丸の暴風雨から僅かに発せられるレネゲイドの残滓、それだけじゃない目の前の原生生物からも────匂うんだよ。隠匿の術式はちゃんと張ったか?声を発したのは愚策じゃないか?ヒントを与えすぎだ。
昏色 イザヤ:「───天声王!!」
昏色 イザヤ:「三階、その最奥!」
昏色 イザヤ:「浅くてぺラい煽りを向けてきた分もまとめて……やっちゃってください」
シレーナ・F・リトミカ:ズ バギャ
シレーナ・F・リトミカ:1階から3階まで、床が丸くくり抜かれている
シレーナ・F・リトミカ:多少荒っぽいが、"返事"としては充分だろう。
シレーナ・F・リトミカ:「《Op.15b》《凍て疾走るフーガ》」
シレーナ・F・リトミカ:藤色の風が吹き抜けていく
GM:凍えた風が通り過ぎるのも気に留めず、猛り狂う原生生物たちはイザヤへと憎悪を向ける。
飛行原生生物:「ギィィぃィ!!」
飛行原生生物:大きな翼を広げ、狭い空間をものともせず君達へ急接近すると──開いた大口から炎を噴き出す。
加賀智 ニコル:「言う通りというのも、癪ですが。どちらにせよ、彼らに後を追わせるわけにはいきません」
加賀智 ニコル:「申し訳有りませんが、イザヤ。私に興味はないようですので……少しの間、相手をしてあげてくださいね」
昏色 イザヤ:「はいはい…」
昏色 イザヤ:礼装を展開。薄い光の膜のようなものがイザヤを包む。
昏色 イザヤ:「天声王様が終わらせるまでは持たせます」
昏色 イザヤ:「さ、おいで」受け入れるように腕を広げる。
昏色 イザヤ:「少しの間、可愛がってあげるよ」
GM:噴き出した炎が、礼装の防御を削るが──命にまでは届かない。炎が霧散すると同時、飛行原生生物の瞳に光が戻る。
飛行原生生物:「ル──ゥ」
肉食原生生物:「グルルルウゥアァ!!」
GM:間髪入れず、牙をむいてイザヤへとびかかる肉食原生生物。しかし、その一つは──
飛行原生生物:「ル──ゥルルルル!」バサリ、と羽ばたいたかと思うとイザヤと肉食原生生物の間へ滑り込み、牙を受け止める。
昏色 イザヤ:「■■率……50%、『共心術イルミナハト=リンクハーツ』」小さく何かつぶやく。
昏色 イザヤ:「うん、洗脳みたいでしたが……深いところ迄は根は張ってなさそうですね」使用したのは精神干渉の術式の模様。原生生物の精神負荷を読み解き、暴いた。
加賀智 ニコル:「なるほど──ですが。一度解けてしまえば、大丈夫でしょう」
加賀智 ニコル:「二度目は、ないでしょうからね」 突き抜けた上層階へと視線を向けて。
昏色 イザヤ:ふう。ほっとしたように息を吐きながら「ええ、この子たち……まだ助かりそうです」
昏色 イザヤ:「ええ」いい気味。とでも言うように少し意地悪く笑う。
飛行原生生物:「クル──ルルゥ」傷を負いながらも、本来の役目を取り戻した彼らが静かに唸りを上げた。
シレーナ・F・リトミカ:―――そして
シレーナ・F・リトミカ:天井まで飛び上がった藤色の流れは、一度身を翻し、布地の多い服をはためかせながら、重力を感じさせない落下速度で床に降り立つ
シレーナ・F・リトミカ:カツ カツ と、履物の音が静謐たる氷室の監視室へ迫っていく
シレーナ・F・リトミカ:『お名前をお伺い致します。』
シレーナ・F・リトミカ:その表情は、部屋の温度にもまして氷の如く冷え切っている

ダリルリース・ヒュージクライム:「なッ……なんで、こんなすぐに……」
シレーナ・F・リトミカ:『お名前を』
シレーナ・F・リトミカ:『お教え下さい。』
シレーナ・F・リトミカ:カツ カツ
ダリルリース・ヒュージクライム:「黙れ……私に命令──するなッ!」
ダリルリース・ヒュージクライム:構えていた銃器を放り捨て、懐から2対のナイフを取り出す。
ダリルリース・ヒュージクライム:「"逸らせ"ッ」
ダリルリース・ヒュージクライム:周囲を迸るは重く、貼りつくようなレネゲイド。
ダリルリース・ヒュージクライム:「被逆二対ソルヴェリブート!!」
ダリルリース・ヒュージクライム:「偉そうに、偉そうにするなッ!そうか、そうだ、お前に仲間を殺してもらえばいいんだ、そうしよう」
シレーナ・F・リトミカ:「―――《Op.22b》」
シレーナ・F・リトミカ:靜かに、しかし凛として、題目は告げられる
シレーナ・F・リトミカ:「《聲亡き焔のオブリガート》」
シレーナ・F・リトミカ:雷電の輪が、シレーナを中心に展開される
ダリルリース・ヒュージクライム:「──ッ」あまりの威圧感に、思わず顔を覆う。
シレーナ・F・リトミカ:「《リルトリッチ様。如何用な手段でも宜しいので、音をお立て下さい。》」
シレーナ・F・リトミカ:奇妙なことに、シレーナは声を張り上げるような仕草を見せているが…音量そのものはどうにか聞き取れるほどにか細くなっている
リルトリッチ・アブー:「──おう」
リルトリッチ・アブー:その言葉を受け、隠れていた物陰から飛び出すと腰に付けた袋から小さな骨を取り出す。
リルトリッチ・アブー:「"願君寧空ケイドイッシュ"」
リルトリッチ・アブー:ぽとり、と落ちた骨は床に根を張り──一匹の蛇へと変質する。
リルトリッチ・アブー:『「ガオーーッ!」』
リルトリッチ・アブー:彼女の背丈を越える蛇と、彼女が同時に叫ぶ。
ダリルリース・ヒュージクライム:王を目の前にした極度の緊張。そして、目的不明の突然の咆哮に、思わずそちらへ視線を向けて硬直する。
ダリルリース・ヒュージクライム:「な──ッん──?」
シレーナ・F・リトミカ:その音色はしかし、シレーナの耳朶を叩くことはない。
シレーナ・F・リトミカ:彼女が今いる場所は、最早自らの体内から発する音しか聞こえぬ、耳を潰すような真の静謐をたたえている。
シレーナ・F・リトミカ:「《心を分かち合った同胞を。》」「《貴女は"ゴミ"と呼んだ》」
シレーナ・F・リトミカ:「《省みる機会を》」「《苦痛と怨嗟の声を》」「《嘲笑い、踏み躙った。》」
シレーナ・F・リトミカ:小さい右の手のひらが、少女へと伸ばされる
シレーナ・F・リトミカ:「《故に、私は伝えましょう―――最もわかりやすい形で。》」
シレーナ・F・リトミカ:刹那、灼熱が迸る。
シレーナ・F・リトミカ:氷の静謐と秩序を引き裂き、嵐の如き烈火の熱風が空気を舐め尽くす。
シレーナ・F・リトミカ:『熱音響冷却』。音と熱振動の相互変換システム。雷電によって構築した閉環内で、吸収された音は循環し、高効率に熱へと変換。
シレーナ・F・リトミカ:聞くまいとした悲痛と怨嗟を、全て物理的な焔へと変え、今、応報すべき者へと降り注ぐ形となった。
ダリルリース・ヒュージクライム:「グ──ッウァァァァッ!!ふざけるな、ふざけるなッ!こんな──」
シレーナ・F・リトミカ:「《貴女の靴の裏に、同じ言葉が踏みにじられております》」
シレーナ・F・リトミカ:「《けして。けしてそのような扱いをしていいものではありません。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《この熱とて。彼女達の悲痛に比べればぬるま湯の如きもの。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《心を半分もがれた苦しみを、貴女は知るべきです。》」
シレーナ・F・リトミカ:注ぐ熱を緩めない。
シレーナ・F・リトミカ:少女の苦悶すら、自らを苛む熱へと変換されていく
ダリルリース・ヒュージクライム:「黙れ──黙れ……ッ私は、強くなったんだッ!奪うのは私だ、殺すのも私だ!傷つけるのも踏みにじるのも殴るのも私だ……ッ!!殺してやる、殺して──」
ダリルリース・ヒュージクライム:叫ぶ、叫ぶ、叫ぶ。開いた喉から侵入する熱に体が内側から溶かされていく。
ダリルリース・ヒュージクライム:熱に押し戻され、言葉は空気を揺らさない。
シレーナ・F・リトミカ:「《左様、ならば。名も知れぬ方。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《名すら無いのならば、私は容赦というものを貴女にかけられません。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《此度の措置が終わるまで、ご退場願います。》」
ダリルリース・ヒュージクライム:「……ッ殺して、や──」
ダリルリース・ヒュージクライム:その言葉が最後まで続く事は無く。迸る音の炎に焼かれた体は光の粒子へと変わり、空へと昇っていく。
シレーナ・F・リトミカ:燃え殻を見届け、踵を返す
シレーナ・F・リトミカ:カツ カツ カツ――――
GM:建物を覆っていた筈の冷気は──ぴちゃりと音を立てて地面へと沁み込んで消えた。

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ミドル3-b「島原メルク&ルルフィポウリ」

GM:アジール生物圏保護学区-物流トンネル
GM:物部リクトの案内でトンネルへやってきた君達。本来いる筈の警備隊は連絡が途絶しているとの情報はあったが……
物部リクト:「……妙だな」
GM:ぴちゃ、ぴちゃ、と水音だけが響く薄暗い空間で先行していた小さく呟く。
島原 メルク:「何が?」 薄暗い空間の中をライトで照らし歩きながら、聞き返す。
ルルフィポウリ:「……何かお気づきですかっ」《蝙蝠の耳》。周辺の警戒は怠らず、尋ねる。
物部リクト:「何も、聞こえない」
物部リクト:しゃがみ込み、耳を澄ます。
物部リクト:「地下トンネルは……普通、小動物だの虫だの鳥だの……そういう奴らの"音"が聞こえる筈だ」
ルルフィポウリ:「……それは……」間。「……はい」
島原 メルク:「ああ、なるほど」
島原 メルク:「例えばここで戦闘が起きたにせよ、騒動に巻き込まれた動物たちの移動音が鳴るわけで」
島原 メルク:「何も聞こえないという事は……生物達にとって”自然ではない”事態が起きてるってわけか」
ルルフィポウリ:「人や乗り物の行き来はともかく、鼠の声も虫の這う音も聞こえないのは……」
物部リクト:「……そうだ。おかしい」
物部リクト:「それにな」
物部リクト:そういうと、壁にできた小さな割れ目に手を添える。
物部リクト:「見えるか、これ。これは……植物のあった"跡"だ」
物部リクト:「あんまり褒められたもんじゃねえが、このトンネルの管理は杜撰であちこち壁から植物が生えてたりもする」
物部リクト:「それが、無くなってやがる。少なくとも、目の届く範囲では」
島原 メルク:「……確かに、妙だな」
ルルフィポウリ:「……そうですね」キングダムにやってきて以来久しく見ていなかった、建造物に侵食していた植物の跡だ。自然豊かなアジールではそういうこともあろうが……。
島原 メルク:「はあ……まったく。優秀な除草業者の仕業だって言われれば諸手を上げて喝采するってのに」
島原 メルク:「完全に”消失・・”しているわけか……生物が居た痕跡ごと、全て」
ルルフィポウリ:「枯れちゃってても、燃えてしまっていてもこの場では不自然ですが……」
ルルフィポウリ:「まるごとありません。これって……」
島原 メルク:「地上を覆う”幕”の副作用か、それとも……」
島原 メルク:「何にせよ、この事態を起こしている連中は”生物”ってヤツに並々ならねえ関心があるみたいだな」
ルルフィポウリ:「罠があるかどうか心配で、ルルフィはついてきましたが……」
ルルフィポウリ:「この段階では、ちょっとどんな形で待ち構えているかはわかりません……!」
ルルフィポウリ:「ただ、確実に、何かはあります……!」
GM:その時。
GM:コツン、と足音が響く。
GM:君達は今、立ち止まって会話をしている。つまり、その足音は──
ルルフィポウリ:こちらに来てからずっと、通路の奥を見ている。踏み込むもの全てを飲み込みそうな、その暗い通路の先を。じっと。
島原 メルク:「…………っ」 小さく響く足音がした方角を見つめて
島原 メルク:「よう」
GM:コツン、と足音が止まる。壊れかけているのか、激しく明滅する照明に足音の主が照らされた。

ルシル・フェリロス:「あれぇ?食べ残し?」
ルルフィポウリ:「あなたは……」
ルシル・フェリロス:白いフードを被った銀髪の少女が、腹部をさすりながら首を傾げた。
ルルフィポウリ:「こちらを襲っている『ふぉるしゅとれっかー』さんの人ですね」
ルシル・フェリロス:「そうだよぉ。戒行者、ルシルフェリロスって言うんだ」
ルシル・フェリロス:「二人共、ちっちゃくてかわいいねぇ」
ルシル・フェリロス:笑みを浮かべて、また一歩距離を詰める。
島原 メルク:「かわいいと思っているのなら、可愛さに免じてここを通してくれないか?」
ルルフィポウリ:「ルルフィポウリと申します。お褒めの言葉、ありがとうございます」150センチと151センチだ。小さい。
島原 メルク:「なんだったら愛想も振りまくぜ。ここに居るルルフィポウリが」
ルルフィポウリ:「そちらから来てくれて助かりました。このままだと、危ないのを『かくご』でルルフィがトンネルに走っていかなきゃと思っていたところです」
ルルフィポウリ:言葉にせずとも、『おまかせください』と言わんばかりに胸を張り。>愛想も振りまくぜ
ルシル・フェリロス:「駄目だよお」
ルシル・フェリロス:「それに、よく言うよねぇ」
ルシル・フェリロス:ゆらりと、幽鬼のような歩みで距離を詰める。
ルシル・フェリロス:「"食べちゃいたいくらい可愛い"ってさぁ」
島原 メルク:「ああ、そうかい!」
島原 メルク:ふらふらとした足取りで迫る女を目の前にして、両手をポケットの中に突っ込む。
島原 メルク:「つまりは通すわけがないって事だな!」
ルルフィポウリ:「ここではありがたいことにルルフィたちは死にません。他にどうしても食べる物がないのでしたら、ちょっとくらいお肉を分けてあげてもいいのですがっ」受け取り方がちょっとずれている!
ルルフィポウリ:「そういうわけではなさそうですねっ!」姿勢を低く。警戒態勢だ!
ルシル・フェリロス:「つまみ食いはお行儀悪いんだよぉ……」
ルシル・フェリロス:君達から5m程の所でピタリと歩みを止める。
ルシル・フェリロス:「ねぇ」
ルシル・フェリロス:「この世界で一番相手を屈服させる事の出来る殺し方って何だと思う?二度と逆らう気になれない、完全な勝ち方は?」
ルルフィポウリ:「……お話ですかっ」
ルルフィポウリ:「ルルフィは、『くっぷく』させるために戦っていません。ですので、あまりその気はないのですっ」
ルルフィポウリ:どのみち死ねば一緒だ。屈服させようとさせまいと殺せば一緒なのだ。相手を貶める手間や意味は……あまり見いだせない。
島原 メルク:「どうせ碌でもない答えが聞けそうだが、一応聞いておくか」
島原 メルク:「お前の答えは?」
ルシル・フェリロス:「君は……"外"での戦いに慣れてるんだねぇ」
ルルフィポウリ:「ただ今は『きんきゅうじたい』なので、あとでゆっくり皆さんでお茶をできる時間になったら、教えてくださいっ!」だがこの相手自体には興味がある。できれば話は聞きたい。
ルシル・フェリロス:ルルフィの言葉に興味深そうにしていたが、島原へ視線を戻す。
ルシル・フェリロス:「ふふ、やだよぉ。あたしにとっては──別に、緊急事態でもないからさ」
ルシル・フェリロス:「切り殺す、絞め殺す、圧し殺す、撃ち殺す、殴り殺す、轢き殺す、刺し殺す、焼き殺す」
ルシル・フェリロス:周囲を包む暗闇が、色濃くなっていく。照明の明滅が激しく。
ルシル・フェリロス:「どれもいいね。でもねえ、私は違うと思うんだよ」
島原 メルク:「殺しの作法について随分とお詳しいようで。……やってた?」 ふざけた態度で問い返す。
ルシル・フェリロス:「この街で、二度と私と戦おうなんて思わない殺し方は、ね」
ルシル・フェリロス:問いには答えず、長い舌を伸ばし……その先に付いた銀に光るピアスを、そこに繋がる鎖を引き摺り出す。
ルシル・フェリロス:「喰い殺せ、無貪喰尽オルホログ
GM:バリン、と照明が砕ける。
ルシル・フェリロス:ぞ    ぞ       ぞぞぞ  ぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞ
ルシル・フェリロス: 袖、裾、襟から黒い波のように小さな生物が流れ出す。1体1体は拳ほどの大きさしかないが、溢れ続けるそれが次第にトンネルの壁を、天井を、床を覆っていく。
ルシル・フェリロス:群体が通った場所には何も残らない。ただ、喰い尽くされていく。
ルルフィポウリ:「わあ……!!」
ルシル・フェリロス:溢れ出す暴食はルシル自身も包み隠し、君達を囲む。
ルシル・フェリロス:「味わって食べる時間が無いのは、ごめんね」
ルシル・フェリロス:声が、遠ざかっていく。トンネル全体が黒い生き物に包まれるのにそう時間はかからなかった。
島原 メルク:「は、はは! それこそ見解の相違ってやつだな!」
島原 メルク:うぞうぞと、無数に湧き続ける小生物をにやりとした笑みで見つめながら言う。
島原 メルク:喰い殺される事が一番の”屈服”だなんて勘違いも甚だしい。
島原 メルク:本当の”屈服”とは 逆らう気も起きない程の支配とは……
島原 メルク:(――――”飼い殺し”。喰わせて喰わせて喰わせて……何不自由ないくらいに喰わせまくって……)
島原 メルク:(少しずつ……”不自由”に麻痺させていく事だ)
島原 メルク:「まあ……それも別に大した違いはねーか」
ルルフィポウリ:「食べて殺すことが、『くっぷく』ですか……」自分はそうは思わないが……。姿勢をさらに低く。臨戦態勢だ。

GM:ミドル戦闘を開始します。エンゲージはこちら。
島原メルク[5],ルルフィポウリ[9]※視界不良※オルホログの群体[3]--??m--ルシル・フェリロス[7]
島原 メルク:視界不良!?
GM:現在トンネル内はオルホログの群体に覆われており見通しが立たず、視界不良と書かれたエンゲージの向こうにいるエネミーに対して攻撃を行う事は出来ません。
ルルフィポウリ:しっ、視界不良!
GM:また、ルシルフェリロスが何m先に居るのかも不明となっております。
GM:視界不良を解除するにはオルホログの群体を蹴散らす必要がありますが……
GM:クリンナッププロセス時にルシル・フェリロスが生存している場合、PCと自分のエンゲージの間に再びオルホログの群体を召喚します。
ルルフィポウリ:ぐえーっ
GM:これを阻止するにはルシルフェリロスのHPを0にするか、ルシルフェリロスとエンゲージする必要があります。
島原 メルク:なるほどなるほど
GM:視界不良が解除されれば視界攻撃が通るようになり、尚且つ相手との距離も分かると言った寸法ですね。
ルルフィポウリ:つまり……距離を問わず縮地で移動できる密航王さまはかなり相性がよい!な理解で……大丈夫かな……!!
GM:ですね。密航王の道行きは誰かが拓く必要がありますが。
ルルフィポウリ:は!ヒヒヒ密航王さま下賤な者どもの掃除はワタクシにお任せクダサイィ~~~!!
島原 メルク:へへへへ~~~、路上に散らばるゴミどもの掃除は頼んだぜぇ~~~~!!
GM:ではラウンド1、セットアップから。
ルルフィポウリ:《ソードマスター》!対象は……自分で!確実に群体を払っておきたい。
島原 メルク:セットアップ、コーリングシステムでFHブレードバイクに搭乗します。
ルルフィポウリ:攻撃力+6。侵蝕値+3。現在62。
島原 メルク:島原メルクの行動値を1減少(5 → 4)
GM:エネミーはなし。
GM:イニシアチブ9、ルルフィポウリさんから!
ルルフィポウリ:は!
ルルフィポウリ:マイナーアクションで《骨の銃》《死招きの爪》!武器作成。侵蝕率+6。68。
GM:ひぇ~~超火力……!
ルルフィポウリ:そしてメジャーで《コンセントレイト》《カスタマイズ》!《砂の加護》は……乗せておこう。《砂塵霊》も……こわいんで使う!振ります!
GM:妨害は無し!どうぞ!
ルルフィポウリ:9dx7+5+3
DoubleCross : (9DX7+8) → 10[3,3,4,4,4,5,7,9,10]+10[2,8,10]+10[4,8]+10[10]+5[5]+8 → 53

GM:つ……強すぎ!
オルホログの群体:イベイジョン12、ヒット~
GM:ダメージをお願いします!
ルルフィポウリ:6d10+1d10+30+6
DoubleCross : (6D10+1D10+30+6) → 41[10,5,7,6,10,3]+2[2]+30+6 → 79

ルルフィポウリ:装甲有効!
オルホログの群体:え~~~ん耐えられる訳ないよ~~~
ルルフィポウリ:やったぜ!侵蝕率を10増やして以上です!
オルホログの群体:僕たちは沢山のいのちのうちのひとつ……すぐに、すぐにまた会えるよ……
ルルフィポウリ:ヒェッ
GM:オルホログの群体が戦闘不能になった為、視界不良が解除!エンゲージを更新するぜ
島原 メルク:視界が開けたな~
ルルフィポウリ:よく見えます!
島原メルク[5],ルルフィポウリ[9]--200m--ルシル・フェリロス[7]
ルルフィポウリ:200m
GM:エンゲージはこちらの通り。
島原 メルク:おおっと。了解です!
GM:よし。イニシアチブ7、ルシルフェリロスの行動
ルシル・フェリロス:《赤色の従者+愚者の軍団+不死者の人形》
ルルフィポウリ:従者だ!!
ルシル・フェリロス:自らのエンゲージに4体、名称"ルシルフェリロス"の従者を追加します。
島原 メルク:従者使いだったとは……!
GM:エンゲージ更新。
GM:島原メルク[5],ルルフィポウリ[9]--200m--ルシル・フェリロスA[7],ルシル・フェリロスB[7],ルシル・フェリロスC[7],ルシル・フェリロスD[7]
GM:イニシアチブ4、島原さんの手番!
島原 メルク:では、《縮地》を使いつつマイナーアクションで戦闘移動を行いルシルのエンゲージに突っ込みます!
GM:OK!エンゲージ更新
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を2増加(54 → 56)
GM:ルルフィポウリ[9]--200m--ルシル・フェリロスA[7],ルシル・フェリロスB[7],ルシル・フェリロスC[7],ルシル・フェリロスD[7],島原メルク[4]
島原 メルク:メジャーアクション前に《タブレット》+《多重生成》でソラリスのエフェクトを「射程:視界」「対象:2体」に変更
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を5増加(56 → 61)
島原 メルク:《アドレナリン》+《コンセントレイト》でルシルAとBをヴィークルで運転攻撃します
GM:OK!
GM:妨害は無し、判定どうぞ
島原 メルク:(3+1+3)dx8+4 うおーっ!!
DoubleCross : (7DX8+4) → 10[3,3,4,5,9,9,9]+10[1,7,10]+10[8]+2[2]+4 → 36

島原 メルク:4d10+44 装甲・ガード有効
DoubleCross : (4D10+44) → 20[6,5,5,4]+44 → 64

GM:……
GM:BをCが、AをDが《崩れずの群れ》でカバーリング。
GM:ダメージを受けた従者はそのまま消滅します。
ルルフィポウリ:つよいぜ
ルルフィポウリ[9]--200m--ルシル・フェリロスA[7],ルシル・フェリロスB[7],島原メルク[4]

オルホログの群体:「キキキキキキ──」
オルホログの群体:君達を取り囲んだ群体は周辺の物を見境なく喰らって砕いていく。
ルシル・フェリロス:「食べ応えのありそうなお客様で嬉しいなぁ」
ルシル・フェリロス:「いっぱい、いっぱい、抵抗してね」
GM:その声はトンネルで反響し、位置が掴めない。
ルルフィポウリ:「………………」
島原 メルク:「マズいなぁ……こうも見通しが悪いと攻撃を仕掛けるにも一苦労だ」
島原 メルク:「何か手はあるかい?ルルフィポウリ」
ルルフィポウリ:「……あの、あの。こちらはあのルシルさんの『なわばり』で、なのでちょっと見苦しいやり方ではあるのですがっ」
ルルフィポウリ:ず ら
ルルフィポウリ:弾帯のように連なる骨肉のナイフが、一息で両腕に現れる。
ルルフィポウリ:「すみません、こういうことしか!!」
ルルフィポウリ:が  ががががが!!
ルルフィポウリ:そう、弾帯のようにだ。即ち――直後に放たれる!両手を砲口とした、オルホログを薙ぎ払う重機関銃の如きナイフの制圧斉射だ!
GM:無限にも思えた暴食の幕が横一線に切り裂かれていく。
GM:増え続けるオルホログの群体、その増殖速度を僅かに上回り──暗く広がるトンネルのその先、小さな活路が確かに開かれた。
ルシル・フェリロス:「あれぇ……」
ルルフィポウリ:「見えましたっ!」
島原 メルク:「Good!! グッドだよ……ルルフィくん!」 黒い靄に空けられた一筋の空隙を見通す。
ルシル・フェリロス:「──めんどくさいなぁ」
ルシル・フェリロス:開かれた活路。その先で眉を顰め──
ルシル・フェリロス:溢れ続けるオルホログの群体を掴み、喰らう。
ルシル・フェリロス:「"餐似卓回"」
ルシル・フェリロス:小さく呟くと、その口からズルリと人の腕が伸びる。
島原 メルク:「おいおいおい……万国ビックリショーかよ」
ルシル・フェリロス:「おぇ……えへ、へへ」
ルルフィポウリ:「わ……!」
ルシル・フェリロス:明らかに人体の限界を超えた大きさまで開いた口からぼとぼととスベリ出たのは──
ルシル・フェリロス:ルシル・フェリロスそのもの。
ルシル・フェリロス:3人のルシル・フェリロスを吐き出し終えた彼女は口元を拭いながら、同調したように笑う。
ルシル・フェリロス:「ね、ね。ゲームしよう」
ルシル・フェリロス:「どれが"当たり"でしょ~か」
ルルフィポウリ:「密航王さまっ!」
ルルフィポウリ:「お願いしますっ!!」
島原 メルク:「くじ引きかぁ?祭りでもないのによくもやる」 「だけど、まあ……付き合ってやるよ!」
島原 メルク:「ちょっと借りていくぜ。レンジャー部!」
島原 メルク:ボトボトと、千切れたオルホログの肉片が雨の様に散らばる中、雲霞の隙間を潜り抜ける様にして低い姿勢から島原の身が躍り出る。
島原 メルク:視線の先にある物は打ち捨てられた作業用重機。猫の様なしなやかさでその身を座席へと潜り込ませ
島原 メルク:軽く、スナップを利かせる様にして、掌中に握り込まれた真鍮製の懐中時計のような小物を機体に叩きつけると
島原 メルク:コォンという軽い音が浸透し、次の瞬間には空気を震わす重低音とともにエンジンに火が灯った。
島原 メルク:「”密航王”の十八番”万能乗車券オールマイティー・フリーパス”」 己が持つとされる”遺産”の名前を呟く。
島原 メルク:「そんなに遠くちゃあ、会話一つもままならねえ」
島原 メルク:「ここはひとつ、顔を付き合わせて答え合わせといこうじゃないか」
島原 メルク:ド ッ ! !
島原 メルク:背中を後押しする烈風と共に、本来では有り得ない程の速度を以て重機が射出される。
島原 メルク:瞬く間もなく肉薄した”密航王”は勢いそのままに……
島原 メルク: ギャッ  ギャガガガガガガ―――――ッ!!   ギリィイィ!!
島原 メルク:正面に接続されたマニピュレーターが”ルシル”らを薙ぎ倒し、地面と火花を散らしながら制止する。
ルシル・フェリロス:「「「「……ふふ、ふふふふ。食べ応えがありそうだねぇ」」」」
ルシル・フェリロス:同調して笑うルシルの声がトンネルへ反響する。
ルシル・フェリロス:壁に貼りついていた群体が、"食卓"に乗った対象へ反応して波のように迫る。
島原 メルク:「出店のくじ引きってのは当たりが無いって事で相場は決まってるが……」
島原 メルク:「ソイツはちょいとばかり力技が過ぎるぜ!!」
ルシル・フェリロス:「──ッ」
ルシル・フェリロス:群体がルシルを護ろうと壁になるが、次々になぎ倒されていく。その軌道をなぞるように火花が散った。
ルシル・フェリロス:「力技は──そっ、ちじゃん!」
ルシル・フェリロス:ガシ、と自らと同じ顔をした肉体を掴み、盾にする。
ルシル・フェリロス:削れていく毎に血の代わりに群体を放出するソレは、重機の勢いを殺しきる頃には原型を残さない肉の塊となっていた。
ルシル・フェリロス:「へへ、えへへ……これが王様、かぁ」
ルシル・フェリロス:「折って、挫いて、食べたらきっといい気分だろうねぇ」
ルシル・フェリロス:どしゃ、と音を立てて"残骸"を捨てながら──唇を吊り上げた。
島原 メルク:「つくづく趣味が合わねーな」
ルシル・フェリロス:「なんでさ。みんな、食べるの好きでしょう?」

GM:クリンナッププロセス。
GM:再びセットアップです
ルシル・フェリロス:《鮮血の奏者+活性の霧+タブレット+多重生成》2体を対象に攻撃力+30のバフ、ドッジダイス-2個
ルルフィポウリ:特にありません!カバーがあるなら、ソードマスターは使わない……!
島原 メルク:セットアップは特になし、で
GM:イニシアチブ9、ルルフィさん!
ルルフィポウリ:はい!
ルルフィポウリ:メジャーアクション!リクトさんのカードで射程を伸ばします!そして《コンセントレイト》《カスタマイズ》!《砂の加護》!侵蝕+7!79!
ルルフィポウリ:対象はルシルさん。振ります~
GM:良いでしょう!ルシルABどちらにしますか?
ルルフィポウリ:あ、すみませんAで!どちらが当たりかは……まだわからないから……!
GM:OK!判定どうぞ!
ルルフィポウリ:9dx7+5+3
DoubleCross : (9DX7+8) → 10[1,1,1,4,5,6,7,8,9]+10[3,8,9]+3[1,3]+8 → 31

GM:相変わらず高いな~。ドッジ
ルシル・フェリロス:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 8[1,1,3,8] → 8

ルシル・フェリロス:当然だがダメ!
ルルフィポウリ:あ、しまった+3は間違い!サイドリールはないので!28!でも当たり!!
GM:了解です!ダメージどぞ!
ルルフィポウリ:3d10+22
DoubleCross : (3D10+22) → 9[1,4,4]+22 → 31

ルルフィポウリ:装甲は有効……!
ルシル・フェリロス:そのダメージは……
ルシル・フェリロス:ギリギリ耐えない!Aも落ちます。
GM:残りはBのみ。
ルルフィポウリ:よ、よかったーっ!かなりビビっていた所……!!よかった……!以上です。
GM:ではイニシアチブ7、ルシルフェリロスB改め本物。
ルルフィポウリ:Bが本物!
ルシル・フェリロス:《アドレナリン+災いの魔剣+封印の呪+コンセ》
ルシル・フェリロス:《タブレット+多重生成》
ルシル・フェリロス:HPを1まで減少させて攻撃力+50、ヒットした対象のクリティカル値を+1します。
ルシル・フェリロス:対象はPC二人。
島原 メルク:何……っ!?
ルルフィポウリ:ゲーッ
ルシル・フェリロス:判定
ルシル・フェリロス:11dx+4@7
DoubleCross : (11DX7+4) → 10[3,4,4,5,5,6,6,8,8,8,9]+10[2,4,7,8]+5[4,5]+4 → 29

ルルフィポウリ:回避チャレンジ!
島原 メルク:駄目元でドッジ!
ルルフィポウリ:2dx+1
DoubleCross : (2DX10+1) → 10[2,10]+7[7]+1 → 18

島原 メルク:(3+1)dx+0>=29 【回避】
DoubleCross : (4DX10>=29) → 9[6,7,8,9] → 9 → 失敗

ルルフィポウリ:ダメ!!
島原 メルク:流石に無理!
ルシル・フェリロス:ではダメージ。
ルシル・フェリロス:3d10+80
DoubleCross : (3D10+80) → 18[2,9,7]+80 → 98

ルシル・フェリロス:100は越えなかったか……諸々有効
ルルフィポウリ:やべえ~~リザレクト!
ルルフィポウリ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 7

島原 メルク:どう考えても死亡……《リザレクト》!
島原 メルク:島原メルクのHPを1D10(→ 10)に変更(27 → 10)
ルシル・フェリロス:更に
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を10増加(61 → 71)
ルシル・フェリロス:《渇望の爪》を使用。この攻撃で与えたダメージ分HPを回復します。
ルシル・フェリロス:詳しくはIA p.79をチェック。
島原 メルク:何~~~~!?
GM:HP上限を超えるとは書いてないので満タンになってお終いですね。
GM:では次、イニシアチブ4の島原さんだ!
島原 メルク:出し惜しみ無しでここで仕留めに行った方がいいか……マイナー前に《縮地》を使用
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を2増加(71 → 73)
島原 メルク:マイナーアクションで戦闘移動を行い、5m向こう側へ
島原 メルク:メジャーアクション前に《タブレット》でソラリスのエフェクトを「射程:視界」に変更
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を2増加(73 → 75)
島原 メルク:メジャーアクションで《アドレナリン》+《コンセントレイト》による運転攻撃をルシルに!
ルシル・フェリロス:うううう来い!
島原 メルク:(3+1+3)dx8+4
DoubleCross : (7DX8+4) → 10[1,2,5,5,7,7,10]+7[7]+4 → 21

島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を5増加(75 → 80)
ルシル・フェリロス:わ、ワンチャンあるかもしれねえ!
ルシル・フェリロス:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 7[3,4,6,7] → 7

ルシル・フェリロス:あるわけねえ!
ルシル・フェリロス:ダメージどうぞ。
ルルフィポウリ:よかった当たった!
島原 メルク:3d10+44 ダメージ!
DoubleCross : (3D10+44) → 16[9,1,6]+44 → 60

GM:今回色々凄いな……
GM:本当のピッタリ賞で戦闘不能!なにか賞品あげたいぜ
島原 メルク:あ、あぶなぁ~~~~~~~~~~!!
ルルフィポウリ:よ、よかった~~~~~!
ルルフィポウリ:私もルシルAさんへのダメージが低めで大分焦ってたので、ギリギリでも倒せて本当によかった……!!
GM:見事撃破した君達の勝利だ!おめでとう──

ルルフィポウリ:ぎゅるりと体を捻る。これは全身でナイフを放つ構え……ではなく……。
ルルフィポウリ:ダ   ばん!!!!!
ルルフィポウリ:壁面を思いきり、平手で叩く!水が染み入る……いや、まさしく血管に血が通っていくように、骨肉の網が地下へ広がっていく!
ルルフィポウリ:液状に近いまでに緩くなった骨肉によるツールで戦闘をこなし、罠を作り出すのがルルフィポウリのスタイルであるが……それだけで、この範囲の広い侵蝕が可能なのか。
ルルフィポウリ:ぞ ぞ ぞぞ――。
ルルフィポウリ:可能である。
ルルフィポウリ:オルホログだ。オルホログの死骸や肉片を侵食し、栄養と飛び石代わりに――食らっているように広がっているのだ。
ルシル・フェリロス:「─────な」
ルルフィポウリ:無制限の侵蝕ではない。指向性を定め、ルシル本体へ、一直線の糸のように、矢のように向かっていく。そのようにして200mを超すだろう距離を……瞬く間に迫っていく!
ルルフィポウリ:だが、それだけではルシルを倒す決め手には欠けてるよう見えるが……。
ルルフィポウリ:否、『仕掛け』は施してある。『それ』をルシルの前で、破裂する仕掛けを!
ルルフィポウリ:「すうーっ……」深呼吸。
ルルフィポウリ:「リクトさーーーん!!」数m後方にいる生徒に、後はお願いと言わんばかりの渾身の大声!
物部リクト:「そんなに叫ばなくても──聞こえてるっての」
物部リクト:立てた膝の上に銃身を預け、スコープを覗き込む。
物部リクト:「チッキー、暗くて微妙に見辛い。サポート頼んだぜ」
GM:もぞり、とリクトの胸ポケットから小さなコウモリが顔を出す。
GM:「チ、チ、チ──」カウントダウンのように短く区切られた鳴き声に合わせるように。
物部リクト:小さく息を吸いこんで──
GM:「キキッ!」
物部リクト:「Fire」
物部リクト:薄暗いトンネル内をマズルフラッシュが明るく照らす。
GM:狙いは寸分たがわず。ルルフィから波及する骨肉の糸、その先端──
ルルフィポウリ:ば
ルルフィポウリ:ぢゅあっ!!
ルルフィポウリ:弾丸の接触と同時に、それが弾ける。
ルルフィポウリ:ガラス片のような小さくて鋭利な骨肉、ベアリングのような硬く角ばった礫の骨肉、ナイフのような厚みとサイズのある骨肉――。
ルルフィポウリ:オルホログを栄養に自らを変質させたそれが、雨のようにその場のルシルを襲う!
ルシル・フェリロス:超至近距離での破砕弾だ。回避は当然間に合わない。
ルシル・フェリロス:頭部を庇うように翳した両手が千切れ飛ぶ。
ルシル・フェリロス:「──あ、はは。食べられたのは初めてだなぁ」
ルシル・フェリロス:千切れ、溶け消える最後の"偽物"の背後で歪んだ笑みを浮かべた。
ルシル・フェリロス:「結構──嫌な気分」
ルルフィポウリ:野外活動で鍛えた視力と、《蝙蝠の耳》の力の併用で、200m先のその様子を『視る』。
ルルフィポウリ:「――やっつけましたっ」だが本物ではない。
ルルフィポウリ:……お願いします、密航王さま――!
ルシル・フェリロス:「やぁだよ」
ルシル・フェリロス:「まだ、食べ始めたばっかりなんだ」
ルシル・フェリロス:その言葉と同時に、引き千切った鎖を掲げる。
GM:ギギ──
GM:どこかで、金属の歪むような音が響く。
ルシル・フェリロス:「秘鍵──ゲハイム・
ルシル・フェリロス:ごぼり、と口から血液が零れる。
ルシル・フェリロス:「やっぱだめかぁ」
ルシル・フェリロス:「ま、良いもんね」
ルシル・フェリロス:鎖を放り捨てると、残ったオルホログの群体へ手のひらをかざす。
ルシル・フェリロス:「ええと……こんな感じ?」
ルシル・フェリロス:そう呟くと同時に、オルホログがトンネルの壁面に食らいつき、侵入を始める。
ルシル・フェリロス:無機物に食い込むように一斉に壁へ潜ると、無軌道に掘り進み──君達を押しつぶさんと頭上から降り注ぐ。
島原 メルク:「コイツ……!」
島原 メルク:ルシル・フェリロスが何かを為そうとした瞬間、嫌な気配に総毛が立った。
島原 メルク:”戒行者”達が何らかの隠し玉を持っている事には察しがついていたが……あれではまるで……。
島原 メルク:(”王鍵レガリア”のような……!)
島原 メルク:「やべ……」
島原 メルク:頭上から迫る脅威を認識し、慌てて機体の隙間に身を隠す。
ルルフィポウリ:「……っ!今……」一瞬だけ、ルシルの空気が変わった。それは、彼のキングダムに座す王たちがまとうものにも近く――。
ルルフィポウリ:いや、それより!
ルルフィポウリ:「ぎゃわーーーっ!」怒涛のオルホログが直撃する!
ルルフィポウリ:無論されるがままではないが……この物量は、反撃が間に合わない!
ルシル・フェリロス:島原メルクの機体、あるいはルルフィの肉体にオルホログの群体が接触した瞬間、ソレが激しく炸裂する。
ルシル・フェリロス:群体は炸裂してしまえば骨肉の破片は含まない、液体の塊だが──
ルシル・フェリロス:炸裂したそれは、ウォーターカッターを思わせる勢いで周辺のものを切り刻む!
島原 メルク:オルホログだった黒い液体がどろりと流れ落ち、中心から無残な姿に変わり果てた重機が顔を出す。
島原 メルク:外装は割れ、剥がれ、ズタズタに引き裂かれ、ひしゃげにひしゃげた捩じくれのオブジェのようにも見え
島原 メルク:とても人間が生存しているとは思えない。
ルルフィポウリ:切り刻まれる端から傷はふさがっていく、ふさがっていく……が……体の表面はともかく深部のダメージは甚大。致命傷に近いそれを、リザレクトとエグザイルの生命力でなんとか耐えている。
ルシル・フェリロス:「…………えへへ、潰れちゃったかな」
ルシル・フェリロス:手元に呼び戻したオルホログの群体から、吸い上げた血液を興奮した面持ちで啜りながら首を傾げる。
島原 メルク:「……いや、まったく、マジに潰されたかと思ったよ」
島原 メルク:……声がしたのはルシル・フェリロスの背後、何も無い虚空の中から、だ。
ルシル・フェリロス:「は──?」反射的に振り返る
島原 メルク:「いや本当、マジに危ない所だった。」 「誇ってもいいぜ、運良く壁の隙間に道が見えなければペシャンコにされてたとこだ。」
島原 メルク:そこに立っていたのは――――
島原 メルク:「で、そんなラッキーガールに背後に立たれた気分はどうだ?食いしん坊」
島原 メルク:へらへらと笑いながら、緊張感のない表情で世間話でもするかのように話しかける……島原の姿。
ルシル・フェリロス:「不味い──ッね!」
ルシル・フェリロス:反射的に振り向いた姿勢から、距離を取ろうと飛びのく。
島原 メルク:「壁の味はお好きか?」 とんっ、と追いかけるように一歩を踏み出し。
島原 メルク:「まあ、好きでも嫌いでも」 二歩目に音を飛び越え。
島原 メルク:「味わってもらう事には変わりがないが」 三歩目。ほぼルシルと密着した状態から。
島原 メルク:彼女の脇腹に、軽く足を乗せる。 たったそれだけの所作でルシルの肉体は瞬間的に横方向に向けた加速度を得て……
島原 メルク:ゴ  ウ  ッ ! ! !
島原 メルク:宣言通りに壁面へと、叩きつけられた・・・・・・・
ルシル・フェリロス:「ア───グッ」
ルシル・フェリロス:常軌を逸した"急発進"によって壁に叩きつけられ、持て余した運動エネルギーによって脳を揺さぶられる。
ルシル・フェリロス:「ほんっ、と──さい……あく、だ」
島原 メルク:「旅に出るのに必要なのはほんの少しの『風』の一押し。グルメツアーの御気分は……っと、これは聞くまでもないか」
島原 メルク:「さあて、聞かせてもらおうか。アンタらの狙いと、ここを襲った理由を」
ルシル・フェリロス:「……………」
ルシル・フェリロス:君の問いに、朦朧とする意識の中でも歪んだ笑みを深く刻む。
ルシル・フェリロス:「天国、に……行きたいんだよ、私達、さ」
ルシル・フェリロス:「いや、──"楽園"だっけ?」
島原 メルク:「……その心を否定はしないさ」
ルシル・フェリロス:「優しいんだね、王様。だから──」
ルシル・フェリロス:「お前らなんか、嫌いだよ」
ルシル・フェリロス:ぶわ、と残されたレネゲイドを振り絞りオルホログの群体を呼び出す。
GM:だが、その群体は君ではなく──
ルシル・フェリロス:ぐしゃぐしゃと、あっという間にルシル・フェリロスの身体を喰い尽くした。
ルシル・フェリロス:《瞬間退場》
島原 メルク:「”殉教”かよ……宗教者め」
島原 メルク:複雑な表情で振り返る。
ルルフィポウリ:「……ぶはっ」主のいなくなったオルホログの山の中から何とか顔を出し、状況を確認する。
島原 メルク:「いや~、悪いね、ルルフィちゃん。アイツをぶっ飛ばすのに必死でそっちまで手が回らなかった!ごめん!」
ルルフィポウリ:「……ルシルさん……」同じく、呟いて。
ルルフィポウリ:「……あっ!いえ~いえ~~こちらは大丈夫です~~~です~……」遠く距離のある密航王さまに、大きな声で返事!響く!
物部リクト:「………ひとまず、トンネルは確保出来たな」
物部リクト:「ありがとう。あんたらが居なきゃ俺たちはここを取り返す事すらできなかった」
ルルフィポウリ:「……いいえっ」ずぼっと山の中から出てきて。
ルルフィポウリ:「やりましたね、これで皆さんも避難ができますっ」
島原 メルク:「あー……こうも荒れてると普段通りとは言えないけど」 砕けた壁やオルホログの残骸を見ながら
島原 メルク:「ま、なんとかなるだろ」
物部リクト:「……元々ぼろっちいトンネルだ。たいして変わりない」
物部リクト:ふ、と笑い。
物部リクト:「チッキーの探知にもあの黒い膜は引っかからない。ひとまず、ココも塞がれてるって事態は無いみたいだ」
物部リクト:「それで──あんたらは」
GM:その時。リクトの通信端末にノイズと共に悲痛な声が響く。
GM:『理由は分からねえけど、"ヴォルケ"が──物流トンネルに向かってる!!』
GM:『これじゃ避難してきた奴らがヴォルケにかち合っちまうぞ!』
島原 メルク:「おいおいおい!貧乏暇なしの大忙しかよ!」
ルルフィポウリ:「え、ええっ!?」
物部リクト:「クソが……ちょっとはクールタイムってのがねえのかよ」
GM:『錆の嵐もヴォルケと一緒に移動して──いや』
GM:『これじゃヴォルケが発生源みたいだ』
ルルフィポウリ:「……!」
GM:そういうと、激しいノイズと共にブツリと通信が切断される。
島原 メルク:「”錆の嵐”……って、グレゴリオのお嬢さんが向かった所じゃねえか!」
島原 メルク:「……どうやら、急いだほうが良さそうだな」
ルルフィポウリ:「……どちらにせよ、いかなければいきません」
ルルフィポウリ:「錆の嵐はとめようがありませんが、ヴォルケさんならまだ何とかなるかもです」
ルルフィポウリ:「……はい、急ぎましょう」

GM:シーンカット。ロイス取得のみ可
ルルフィポウリ:メルクさんに。やっぱり王さまって……すごいぜ~!
島原 メルク:くっ……空きがもう一つしかないのでここは涙を飲んで保留で
ルルフィポウリ:密航王さま 〇感服/隔絶 で!こんな王さまもいらっしゃるんですね……。以上です!
島原 メルク:感服されてる!嬉しいぜ……

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masterscene:「リプレイ・カナン」

メル・ウガ:「……おや。フェリロスとヒュージクライムが離脱したようですね」
メル・ウガ:荒廃した神殿の中で、本を読んでいたがふっと顔を上げる。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「そう。残念だね」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:窓から空白が広がる外界を眺めつつ、小さく呟く。
乙黒イチカ:「……わざとらしい。少しはそれらしい顔をしたらどうなんだ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「そう見えないかい?実際、本心だよ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「外典鍵杖は生徒であれば誰にでも使えるとは言え、、、、、、、、、、
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「フェリロスは特に──今回の作戦で"次"に至る可能性があったからね」
メル・ウガ:「誰にでも、ですか」苦笑しながら手元の錫杖を撫でる。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「ああ、君みたいな異常者は別だよ。私は人間の話をしている」
メル・ウガ:「私も人間なんですがね」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「君は──死に疎すぎる」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「ともあれ、残るは3人か」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:窓枠に添えていた手を離し、姿勢を変えて腰かける。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「這い蹲れ、隷錆荒架全ての川は血錆に犯され
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「喰い殺せ、無貧喰尽全ての生きるものは飢えに食い荒らされ
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「樽俎返して華散らし、名聞踏みしだいて打ち笑へ、鳴礫稲妻轟き、降りしきる雹は土壌を殺し
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「揺れろ、賛幕晩歌その王国は暗闇で覆われ
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「逸らせ、被逆二対血を継ぐ者は死に絶えた
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「さて──どの災いが楽園の鍵を壊してくれるか……非常に、楽しみだね」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「きっと、君に相応しい終わり方が見つかるよ──"法王"」
GM:酷く、つまらなさそうに呟いた。

GM:第二次紛争におけるグレゴリオの被害報告 秘匿事項
GM:以下の情報は"次女達"以上の階級の生徒のみに通知される。
GM:また、この項目は決して"法王"に知られてはならない。
GM:第二次紛争の死亡者「ディジー」を行方不明者に再分類し、"クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ"を死亡者に再分類する。
GM:追記
GM:「"我らが王は誰も失ってはならない"」

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ミドル4

GM:シーンプレイヤーは加賀智ニコルさん。登場される方は侵蝕をお願いします
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を1D10-1(→ 4)増加(80 → 84)
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を1D10-1(→ 2)増加(80 → 82)
昏色 イザヤ:69+1d10-1
DoubleCross : (69+1D10-1) → 69+2[2]-1 → 70

ルルフィポウリ:86+1d10
DoubleCross : (86+1D10) → 86+3[3] → 89

昏色 イザヤ:本体が切羽詰まるとPCは落ち着く
シレーナ・F・リトミカ:55+1d10-1
DoubleCross : (55+1D10-1) → 55+5[5]-1 → 59


GM:──アジール生物圏保護区 居住エリア──
バッドハット・フライバージェス:「まァ──」
バッドハット・フライバージェス:あちこちに戦闘の破壊痕が残る居住エリアの真ん中で、小さなシスターの首を絞め上げながら苦笑を漏らす。
バッドハット・フライバージェス:「こんなもん……いや、むしろ良くやった方か」
伊佐平良ベラ:「──ッ、うゥッ」
バッドハット・フライバージェス:エヴェルドスに添えていたもう片方の手で修道服を破り割く。晒された素肌には魔術刻印が刻まれていたと思しき跡だけが残っていた。
バッドハット・フライバージェス:「刻印消費で回数制限付きの回避、ね。雑魚に相応しい能力じゃねえか」
バッドハット・フライバージェス:締め上げていたベラの首を持ったまま、地面へ叩きつける。
伊佐平良ベラ:「──ッ~~~~!」
伊佐平良ベラ:喉元までせり上がった悲鳴を唇を噛み切って押し殺すが、即座に叩き込まれた蹴りでゴムボールのように跳ねながら地面を転がる。
伊佐平良ベラ:全身の骨が軋みを上げ、もはやどこが痛いのかすら判別がつかない。
バッドハット・フライバージェス:「無駄な努力お疲れさん。時間にして20分ってとこか。ちょろちょろ逃げ回ってよく頑張ったぜ、ほんと……あ?」
伊佐平良ベラ:よろよろと、立ち上がる。膝はガクガクと震え、右腕は骨が折れたのかだらんと垂れ下がったままだ。
バッドハット・フライバージェス:「…………」
バッドハット・フライバージェス:「”元気”なウチにもう一回だけ聞いとくけどよ」
バッドハット・フライバージェス:傍に突き立つエヴェルドスに手をかける。
バッドハット・フライバージェス:「逃がした連中は、どこだ」
伊佐平良ベラ:その言葉には応えず、フライバージェスへ向けて駆けだす。
バッドハット・フライバージェス:「うぜェな」
バッドハット・フライバージェス:何の工夫も無く真正面から向かってくるベラに向けて、苛立ったようにエヴェルドスを蹴り飛ばす。
バッドハット・フライバージェス:錆びた十字架によってもたらされる"死"は容赦なくベラに迫り──
昏色 イザヤ:ソレを肩代わりするかのように、間に入る人影。
昏色 イザヤ:十字架を片手に掴み、もう片方の腕で傷だらけの少女を抱き寄せる。
昏色 イザヤ:「…」
伊佐平良ベラ:「…………い、ザヤ……ぇ、さま」
昏色 イザヤ:「伊佐平良」
昏色 イザヤ:遅くなって済まない、痛かっただろう、もう大丈夫だ……違う
昏色 イザヤ:「────ありがとう」
昏色 イザヤ:「貴女は、本当に立派です…誇らせてほしい」「こんなに素晴らしい子が私の妹だって」
昏色 イザヤ:微笑み。そう告げる。
伊佐平良ベラ:その言葉に、目を見開いて。
伊佐平良ベラ:「わた、しは……イザヤお姉様の、ニコルお姉様の……」
伊佐平良ベラ:痛む頬を無理やりに持ち上げる。
伊佐平良ベラ:「妹、ですから!当然、です!」
昏色 イザヤ:「ええ」
昏色 イザヤ:この子は務めを果たした。ゆえに「次は、私たちの番です」
昏色 イザヤ:視線を、移す。
バッドハット・フライバージェス:「…………もういいか?ソレから早く手ェ離してくれると嬉しいんだが」
バッドハット・フライバージェス:退屈そうに首を鳴らす。
昏色 イザヤ:「へえ、そうですか…生憎ですが、こっちはあなたが嬉しくなる行為なんて一つたりともしたくない気分なんですよ」
昏色 イザヤ:「離せ…ねえ」呟いて…十字架が”なんらかの”干渉を受け始める。染められる、塗りつぶされるような気持ち悪さがレネゲイドを通して伝わるだろう。
バッドハット・フライバージェス:「"這い蹲れ"」
バッドハット・フライバージェス:その言葉と同時、十字架が赤黒い風を噴出する。
昏色 イザヤ:舌打ちを飲み込み、睨みつける。
GM:風に煽られた草木が枯れ、瓦礫がボロボロと朽ち果てる。
バッドハット・フライバージェス:「お前は良いかもしれねえが──その雑魚は死んじまうぞ?」
昏色 イザヤ:「はっ、何を言うかと思えば…」
昏色 イザヤ:「可愛い妹をこんな目に合わせられて…私しか来ないはずがないでしょう」
加賀智 ニコル:──しゃん、と錫杖の音が響いた。
加賀智 ニコル:「《"英雄"よ》」
加賀智 ニコル:「《其の魂は永久に朽ち果てることなく》」
加賀智 ニコル:金属の擦れる軽やかな音、重なるように響く声。
加賀智 ニコル:同時、錆嵐から少女二人を遮るように、ヴェールのように透ける黒い壁が展開される。
加賀智 ニコル:白い女が歩んで来る。その祈りを空に、父にと向けながら。
加賀智 ニコル:「頑張りましたね、ベラ」
加賀智 ニコル:「そして──またお会いしましたね。バッドハット・フライバージェス」
バッドハット・フライバージェス:「ハハ」
バッドハット・フライバージェス:手元に瞬間移動させた十字架にもたれかかりながら、嗤う。
バッドハット・フライバージェス:「誰かと思えば被虐趣味の変態女か。あたしはボランティアじゃねえんだけどな」
加賀智 ニコル:「あら……そんなことを言われたのは、生まれて初めてです」 少し悲しげに表情を曇らせながら。
加賀智 ニコル:「とはいえ──決して、貴女に甚振られる為に来たわけではありません」
加賀智 ニコル:「曇りなき献身、そして純なる父への祈りに満ちた妹を。皆で迎えに来たのですよ」 目を細め、慈しむようにイザヤの胸元に抱かれる少女を見遣りながら。
バッドハット・フライバージェス:「イカれ共がよ」トントン、とこめかみを人差し指で叩いて嗤う。
加賀智 ニコル:「"グレゴリオ"私達が相手では、不満ですか? でしたら──」 緩やかに、何もない空へと視線を送る。
島原 メルク:”それ”が現れたのは頭上からだ。
島原 メルク:全長8mの鉄の塊……ヘリコプター。本来であれば遠くからでも音で察知できるであろう”それ”が。
島原 メルクいつの間にか・・・・・・錆の嵐が吹き荒れる上空に現れ、真っ直ぐにフライバージェスに向かって墜落・・してくる……!
バッドハット・フライバージェス:「──チッ」
バッドハット・フライバージェス:十字架を背後に蹴り飛ばすと、一瞬で姿がブレる。
バッドハット・フライバージェス:ヘリの撃墜を回避できる距離まで"移動"して、苛立ったようにガシガシと頭を掻く。
バッドハット・フライバージェス:「オイ……何人残してんだよあのボケ共……!」
島原 メルク:「聞きたいかい?」 ヘリによる”攻撃”を避ける様に距離を取る彼女に追従する様に、すぐ近くから声が聞こえる。
島原 メルク:ヘリから飛び降りたばかりにも関わらず、緊張感のない表情で一人の女が立っていた。
島原 メルク:しばらく周囲の様子を見ていたが、その視線が傷だらけの伊佐平良に留まる。
島原 メルク:「いや……よく見たらお前、随分といいようにはしゃいでたみたいじゃねえか」
バッドハット・フライバージェス:「そう見えるか?」ヘラヘラとした笑みの奥に怒気が漏れる。
島原 メルク:「ああ」
島原 メルク:「まあ……いいや。そうそう、さっきの質問の答えだけどさ」
島原 メルク:「答えは”ゼロ”。一人たりとも削れてねえよバーカ」
バッドハット・フライバージェス:「───」怒りで、軽薄な笑みが崩れる。
ルルフィポウリ:その背後。赤黒い風の中を切るように、コマのような、風車のようなそれが跳ねる。大きい。人のサイズだ。
ルルフィポウリ:ひゅっと。墜落するヘリが地面に激突する直前。その中からスッとまろび出、バッドハット・フライバージェスの頭上を飛び越えるよう飛来するそれは……。
ルルフィポウリ:その風車の縁の光るものは、ナイフである。
ルルフィポウリ:バッドハット・フライバージェスの首を狙っている。
バッドハット・フライバージェス:振り払い、ナイフを弾いた手の甲に赤い筋が走った。
バッドハット・フライバージェス:「ぞろぞろ出てきやがって……害虫共が」
ルルフィポウリ:弾かれる。
ルルフィポウリ:ヘリが墜落。爆発。
ルルフィポウリ:「害虫ではありませんが……!」
ルルフィポウリ:「こんにちは、ボランティアですっ!」
ルルフィポウリ:ヘリ撃墜の爆風が辺りに吹き荒れる中、密航王の隣に着地!
ルルフィポウリ:「すみません、密航王さまっ。失敗してしまいましたっ」
島原 メルク:「あー、いいよいいよ。それよりも」
島原 メルク:「……ちょっと派手にやり過ぎたかな。こいつは後片付けが大変そうだ」
バッドハット・フライバージェス:「4人か。めんどくせえな──」
シレーナ・F・リトミカ:かくして、告げられる
シレーナ・F・リトミカ:「《Op.37b》《八海呑み下すカノン》」
バッドハット・フライバージェス:「──あ?」
シレーナ・F・リトミカ:この曲目は珍しく、"歌い終えた"後に題を述べる。
シレーナ・F・リトミカ:長い溜めと共に、周囲の大気を吸い込み圧縮……一同の攻撃は全て激しい風圧を巻き起こすが故に、その予兆の一切は覆い隠されてしまっていた。
シレーナ・F・リトミカ:空気の爆弾と化した圧縮大気を、雷電の環へ向けて開放。
シレーナ・F・リトミカ:前段階にて圧縮大気が発した熱すら熱音響冷却により冷気へと変換。膨張へと転じた大気は周囲から莫大な熱を奪い…
シレーナ・F・リトミカ:結果として、バスケットボール程もある雹の嵐Hail Stormが殺到することとなった。
バッドハット・フライバージェス:(──誰だ?いや、違う。それよりも、これは)
バッドハット・フライバージェス:「ざッッッッけんじゃ────」
バッドハット・フライバージェス:十字架を自らの前に突き立て、激しく噴出する錆の嵐で迎え撃つ。
シレーナ・F・リトミカ:凍嵐と錆の嵐がせめぎ合う乱流の中、白い息と雷電を漏らしながら、彼女は挨拶をする。
シレーナ・F・リトミカ:「《ごきげんよう。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《お初にお目におかかりします。キングダム諸王第二十席。"天声王"ロード・アンセムシレーナと申します。》」
シレーナ・F・リトミカ:恭しい……いやらしい程に、丁寧な礼。
バッドハット・フライバージェス:「……グッ」
シレーナ・F・リトミカ:バジィン!"代償"が自らの右手に着弾するも、目もくれない
シレーナ・F・リトミカ:「《私としたことが、先程のお方にまず名乗りをしないまま、お名前を問うてしまう失礼を犯しました。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《ご立腹な様子で、そのまま去られてしまったのですが》」
シレーナ・F・リトミカ:「《もしよろしければ、貴女はお名前をお教えくださいませんか?》」
シレーナ・F・リトミカ:「《ええ。きっと。忘れませんよ。》」
バッドハット・フライバージェス:「クク…………ハハ……」
バッドハット・フライバージェス:シレーナの言葉に、天を仰いで掌で顔を覆い隠す。
シレーナ・F・リトミカ:雷神の戦鎚バックファイアによりHP-3。現在HP7
バッドハット・フライバージェス:「ハハハハハ!!ヒュージクライム!貧乏くじ引いたなァ!オイ!」
バッドハット・フライバージェス:「クソの役にも立たねえゴミだと罵ってやりたかったが勘弁してやるよ」
バッドハット・フライバージェス:目の端に涙すら浮かべ、軽薄な笑みを取り戻してシレーナへ向けて意趣返しのように礼を返す。
バッドハット・フライバージェス:「ご機嫌は良さそうで何よりだ。あたしはバッドハット・フライバージェス」
バッドハット・フライバージェス:「お前らのちいせえ脳みそに刻んどけ。朽ちるまでの短い間だが、な」
シレーナ・F・リトミカ:「《ええ、はい。確かに覚えました。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《明日からのキングダムの放送は大変賑やかになることでしょう。》」
バッドハット・フライバージェス:「安心しろ。たとえそうだとしても──お前は暫く休みだよ」
GM:キングダムに君臨する王が2名。グレゴリオを守護する次女達、懺悔室。"外"の戦いを深く知る、まごう事無き戦士。
バッドハット・フライバージェス:「ああ……クソめんどくせえなァ」
バッドハット・フライバージェス:「結局、あたしはイチカの踏み台かよ。つまんねーの」
バッドハット・フライバージェス:ボソボソと呟き、傍らの十字架に手を添える。
GM:辺りを流れる風が、血錆の香りに満たされる。
GM:羽ばたきと、君達を覆う影は──王種の到来を宣言し。
バッドハット・フライバージェス:「なあ。"楽園"ってのは本当にあるのか?」
バッドハット・フライバージェス:酷く脱力した様子で"グレゴリオ"へ問う。
加賀智 ニコル:「勿論」
加賀智 ニコル:一切の澱みなく、疑いのない声。
加賀智 ニコル:「健やかなる営みを続け、その場所に相応しい魂を持ち続けるならば。須く楽園彼の地へと招かれることでしょう」
昏色 イザヤ:────返答はしない。
昏色 イザヤ:少しだけ、ほんの少しだけ瞳が揺れ、唇が動く。
シレーナ・F・リトミカ:その問は、抜けたものへ求めているものではないのだろう。押し黙る。
昏色 イザヤ:だが、自分は答えない。必要が無いからか…あるいは”答えられない”か
バッドハット・フライバージェス:「──そうか」
バッドハット・フライバージェス:「なら」
バッドハット・フライバージェス:「お前達が相応しい魂か──あたしが図ってやろう」
GM:どこかで、金属の歪むような音が響く。
GM:どこかで
GM:否
GM:ここで
GM:世界の歪む音が──響く。
バッドハット・フライバージェス:「秘鍵壊錠ゲハイム・アウブレーヒェン
バッドハット・フライバージェス:添えた手が、十字架を砕く。
バッドハット・フライバージェス:砕け、崩れた錆の十字架が巻き上がる風に包まれて彼女の身体を覆う。
GM:風が、晴れる。
NPC
バッドハット・フライバージェス:「永朽ラスト
バッドハット・フライバージェス:そこに居たのは──彼女であって、彼女ではない。
バッドハット・フライバージェス:風は、止んだ。あれほど吹き荒れていた錆の嵐は何事もなかったかのように、静寂を取り戻し。
GM:ただ、彼女の傍にあった簡易テントが──ボロボロと崩れ始める。
GM:草木は既に死に絶えた。
GM:空を飛ぶ鳥がボト、ボト、と堕ちていく。
GM:目に映らない瘴気は呼吸すらも蝕み、体内から君達を滅ぼさんと攻め立てる。
バッドハット・フライバージェス:「朽ちて、消えろ。ゴミ共」
バッドハット・フライバージェス:錆ついた鎧を身に纏い、反響する声を零しながら静かに君達へと一歩踏み出した。

GM:ミドル戦闘を開始します。エンゲージはこちら
ヴォルケ[5],バッドハット・フライバージェス[1]--10m--PC
加賀智 ニコル:誇り高き王種は勿論PC達の味方ですよね?(曇りなき眼)
GM:勝利条件:バッドハット・フライバージェスの戦闘不能。敗北条件:ヴォルケがPCエンゲージを抜けて後方へ30m以上移動した場合、あるいはPC全員の十字冠離脱。
シレーナ・F・リトミカ:あ、ヴォルケ君いるんだ
ルルフィポウリ:ヴォルケさんもいる!
島原 メルク:ヴォルケくん、見るからに飛びそうな見た目をしてますね……
GM:誇り高き王種は基本的にPCへ攻撃する事はありませんが、毎ターン自分の手番で10m移動を行います。そして、この移動を阻害する、あるいはヴォルケへ攻撃を行ったユニットに対しては反撃を行います。
加賀智 ニコル:つまり4回戦闘移動されるとアウトということですね
シレーナ・F・リトミカ:わからんぞ…一斉散開とかし始めるかも知れない
ルルフィポウリ:つまり、妨害を考えなければ4ターンまでが時間リミットという算段ね。あっ、ニコルさんも言っていた……!
GM:また、現在使用可能なNPCカードに加えて
GM:「レンジャー部:対王種連結砲」
効果:ヴォルケに40点のHPダメージを与え、1ターンの間移動不可を付与する。オートタイミングで使用可能。シナリオ1回

GM:このHPダメージでPCにターゲットが向く事はありません。
シレーナ・F・リトミカ:それってレンジャー部にヘイトが向くんじゃ…
GM:コラテラルダメージです
シレーナ・F・リトミカ:デスGM!!!
島原 メルク:レンジャー部にも頑張ってもらうか……
加賀智 ニコル:まあ、王種の出方次第ですね 必要とあれば……やむを得ません 頑張って頂きましょう
GM:質問が無ければセットアップへ入っていきますよ~!
シレーナ・F・リトミカ:OKです!
島原 メルク:OKです!
昏色 イザヤ:うい
ルルフィポウリ:了解!いよいよとなったら使う緊急手段って感じですね対王種砲……
加賀智 ニコル:バリスタ……
GM:ではセットアップ。エネミーはありません
シレーナ・F・リトミカ:なし
島原 メルク:コーリングシステム!FHブレードバイクに搭乗します。
昏色 イザヤ:コーリングシステム!オルトロスに搭乗
ルルフィポウリ:ムムム……なしで……!
加賀智 ニコル:NS『英雄たれ』 《黄:活性の霧》 ラウンド間対象の攻撃力[+15]、ドッジダイス[-2] 拒否可能 侵蝕[+3]
加賀智 ニコル:対象はイザヤにしましょう。
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を3増加(84 → 87)
GM:ではイニシアチブ。行動値10、シレーナさんです
シレーナ・F・リトミカ:マイターン
シレーナ・F・リトミカ:マイナーで戦闘移動。横に5m移動します。
シレーナ・F・リトミカ:メジャーで《サイレンの魔女》!《援護の風》+《ウィンドブレス》もつけて
シレーナ・F・リトミカ:対象はバッドハット・フライバージェス!
バッドハット・フライバージェス:ふむ。
GM:妨害は無し。そのまま判定どうぞ
シレーナ・F・リトミカ:ヒャァーッ俺のサイレンで微塵殺ケヒャーッ
シレーナ・F・リトミカ:オートなので即座に侵蝕が上がる分で63になり、ダイスが1個増えます
シレーナ・F・リトミカ:11dx+23 そらよっ
DoubleCross : (11DX10+23) → 10[1,2,3,3,3,4,4,10,10,10,10]+9[5,5,8,9]+23 → 42

GM:回ってるぅ~。
バッドハット・フライバージェス:トツカでガード、ガード値は8
シレーナ・F・リトミカ:カッコいい武器持ちやがって!
シレーナ・F・リトミカ:5d10+21+10 ダメージ!装甲無視
DoubleCross : (5D10+21+10) → 28[10,6,3,7,2]+21+10 → 59

GM:シーン攻撃が出していい火力じゃないぜ
シレーナ・F・リトミカ:バックファイアでHP4になります
バッドハット・フライバージェス:《雲散霧消》ダメージを40点軽減。ラウンド1回
シレーナ・F・リトミカ:やりおる
バッドハット・フライバージェス:《自動触手》ガード時に使用。攻撃を行ったキャラクターに9点のダメージを与える。
バッドハット・フライバージェス:《餓鬼魂の使い》対象がHPダメージを受けた際に使用。ランク3の邪毒を与える。
シレーナ・F・リトミカ:ギャーッ
シレーナ・F・リトミカ:死にます
シレーナ・F・リトミカ:リザ!
シレーナ・F・リトミカ:63+1d10
DoubleCross : (63+1D10) → 63+6[6] → 69

シレーナ・F・リトミカ:ここにサイレンの侵蝕が入って72、HP6。
シレーナ・F・リトミカ:以上!
GM:ではイニシアチブ。行動値9、ルルフィさんです
ルルフィポウリ:待機しようと思います!
GM:了解。ではイニシアチブ8、ニコルさん
加賀智 ニコル:私も待機で。
GM:待機列
GM:ではイニシアチブ、行動値4のお二人。
昏色 イザヤ:私から
昏色 イザヤ:あれ、誇り高き王種の手番が先か?
GM:あっそうだった!
GM:イニシアチブ5、ヴォルケ!
ヴォルケ:10m前方へ移動してPCにエンゲージ。以上

GM:エンゲージ更新
バッドハット・フライバージェス[1]--10m--ヴォルケ[5],ルルフィポウリ[9],加賀智ニコル[8],島原メルク[4],昏色イザヤ[4]
                                 | 
                                                                 10m
                                                                    |     
              シレーナ・F・リトミカ[10]
GM:では改めてイニシアチブ4、イザヤさんかな
昏色 イザヤ:うい
昏色 イザヤ:マイナーなし
昏色 イザヤ:メジャー NS『再現式』/コンセントレイト+原初の赤:黒の鉄槌 侵蝕+4 対象はフライバージェス
バッドハット・フライバージェス:妨害なし。来な
昏色 イザヤ:7dx8+10+11
DoubleCross : (7DX8+21) → 10[2,3,4,5,7,9,10]+10[5,9]+10[8]+1[1]+21 → 52

GM:C値8でよくも……
バッドハット・フライバージェス:ガードだ。
昏色 イザヤ:6d10+10+15
DoubleCross : (6D10+10+15) → 46[5,9,9,10,3,10]+10+15 → 71

ルルフィポウリ:つよっ!
昏色 イザヤ:諸々有効
加賀智 ニコル:流石は可愛い妹
バッドハット・フライバージェス:マジかよ……
昏色 イザヤ:は、舐めてたな?
昏色 イザヤ:コンビネーター起動
GM:装甲10点、ガード値8で18軽減して53ダメージ
GM:ひぃ
昏色 イザヤ:このラウンドの間フライバージェスへの攻撃ダメージ+2d10
GM:やだ~~~~
GM:ではイニシアチブ……行動値4、島原さん……
島原 メルク:うおーっ! 追撃だ!
島原 メルク:マイナーアクション前に《縮地》を使用。さらにマイナーアクションでフライバージェスのエンゲージまで移動します。
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を2増加(82 → 84)
GM:待ちな!
バッドハット・フライバージェス:《デビルストリング》オートアクションのエフェクトの効果を打ち消す。
島原 メルク:なにっ!?
GM:普通に……歩いて来るんだな……!
島原 メルク:《縮地》が……封じられた……だと……?
島原 メルク:では、マイナーアクションで10m戦闘移動してフライバージェスのエンゲージまで移動したい……!
GM:どうぞ!
GM:エンゲージ更新
バッドハット・フライバージェス[1],島原メルク[4]--10m--ヴォルケ[5],ルルフィポウリ[9],加賀智ニコル[8],昏色イザヤ[4]
                                 | 
                                                                 10m
                                                                    |     
              シレーナ・F・リトミカ[10]
島原 メルク:そのままメジャーアクションで《アドレナリン》+《コンセントレイト》 フライバージェス単体を殴ります!
バッドハット・フライバージェス:うぉぉぉ来い~ッ!
島原 メルク:(3+2+3)dx8+4 殴り!
DoubleCross : (8DX8+4) → 10[1,1,3,4,7,8,8,10]+10[2,6,8]+1[1]+4 → 25

バッドハット・フライバージェス:う~~~~~~~~ん……ッ
バッドハット・フライバージェス:いや、無理だな!ガード!
島原 メルク:3d10+24+2d10 コンビネーター付き!(装甲有効)
DoubleCross : (3D10+24+2D10) → 18[8,1,9]+24+8[3,5] → 50

島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を5増加(84 → 89)
バッドハット・フライバージェス:せっかく縮地削ってるのにデカいじゃねえか!!
バッドハット・フライバージェス:ちくしょ~~~諸々で軽減して32点ダメージ。
GM:結構キツイ。
GM:イニシアチブ。行動値……1のバッドハットフライバージェス……かな?
バッドハット・フライバージェス:では
バッドハット・フライバージェス:《シャドーテンタクルス+命の剣+異形の祭典+コンセ》
ルルフィポウリ:ギャーッ
バッドハット・フライバージェス:対象は……島原さん、シレーナさん、イザヤさんの3名。
昏色 イザヤ:こ、この野郎
島原 メルク:ぐえーっ!
GM:判定!
バッドハット・フライバージェス:14dx-2@7
DoubleCross : (14DX7-2) → 10[1,1,2,3,3,5,6,7,7,7,9,9,10,10]+10[1,2,3,4,5,6,9]+6[6]-2 → 24

バッドハット・フライバージェス:クソダイスがよ……
GM:リアクションお願いします
昏色 イザヤ:ドッジ
昏色 イザヤ:2dx10>=24
DoubleCross : (2DX10>=24) → 9[4,9] → 9 → 失敗

島原 メルク:これなら案外いけるんじゃないかな……《アドレナリン》使ってドッジします
島原 メルク:(3+2+3)dx+0>=24 【回避】
DoubleCross : (8DX10>=24) → 10[1,3,4,8,9,9,10,10]+8[5,8] → 18 → 失敗

島原 メルク:惜しい……
GM:あっぶな……
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を3増加(89 → 92)
シレーナ・F・リトミカ:リアクションぬ
シレーナ・F・リトミカ:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 10[1,4,10]+4[4] → 14

シレーナ・F・リトミカ:フッ…回避値が+99あれば避けられたのにな…
GM:だ、ダイス三つで回してる……
シレーナ・F・リトミカ:王ですが?
GM:な、なにはともあれダメージだ!
加賀智 ニコル:ダメージ前にカバーリングを。
GM:なにっ!
加賀智 ニコル:失礼、キャンセルで。そのままダメージをどうぞ。
昏色 イザヤ:来な
GM:オーライ!
バッドハット・フライバージェス:3d10+2d10+38
DoubleCross : (3D10+2D10+38) → 11[3,5,3]+13[6,7]+38 → 62

バッドハット・フライバージェス:もろ有効
シレーナ・F・リトミカ:死去
シレーナ・F・リトミカ:72+1d10 リザります
DoubleCross : (72+1D10) → 72+2[2] → 74

シレーナ・F・リトミカ:リザレクト王
昏色 イザヤ:リザレクト
島原 メルク:当然死亡! ……《リザレクト》!
島原 メルク:島原メルクのHPを1D10(→ 4)に変更(10 → 4)
GM:リザうま王決定戦
昏色 イザヤ:74+1d10
DoubleCross : (74+1D10) → 74+7[7] → 81

島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を4増加(92 → 96)
昏色 イザヤ:ダイス増えた
シレーナ・F・リトミカ:これが序列20の力だ!!!!
GM:けェ~~ッ!
GM:あとは待機していたお二人!待機した時の行動順ってどうなるんだっけ……(ガバGM)
ルルフィポウリ:待機の場合は、イニシアチブが低い人から順に、だった筈。ニコルさんからですね!た、多分……
加賀智 ニコル:ですね。私からですが……
GM:そうだったのか!ではニコルさん……
加賀智 ニコル:では、戦闘移動で10m前進。メルクさんとエンゲージし、メジャーはなしで手番を終えます。
GM:守護者……
GM:エンゲージ更新
バッドハット・フライバージェス[1],島原メルク[4],加賀智ニコル[8]--10m--ヴォルケ[5],ルルフィポウリ[9],昏色イザヤ[4]
                                 | 
                                                                 10m
                                                                    |     
              シレーナ・F・リトミカ[10]
GM:ではイニシアチブ。待機していたルルフィポウリさんの手番です
ルルフィポウリ:はい!
ルルフィポウリ:マイナーアクションで《骨の銃》《死招きの爪》。武器作成。侵蝕率+6。
ルルフィポウリ:そしてメジャーアクションで《コンセントレイト》《カスタマイズ》《砂の加護》《砂塵霊》。振ります!
バッドハット・フライバージェス:う~~~~ん!
バッドハット・フライバージェス:意味があるか分からないが最後の《デビルストリング》を喰らえ!!
バッドハット・フライバージェス:砂の加護を打ち消すぞ
GM:すみません!!
GM:効果を勘違いしていました。砂塵霊の方でお願いします……
ルルフィポウリ:なにっ!うおお砂塵霊が消えた!了解!!
ルルフィポウリ:では振ります!
ルルフィポウリ:11dx7+5
DoubleCross : (11DX7+5) → 10[3,3,3,5,5,6,8,8,8,8,10]+10[3,3,3,6,7]+4[4]+5 → 29

ルルフィポウリ:ちょっと~!
バッドハット・フライバージェス:う~~ん、比較的マシな数値だが避けられる気は全くしない!ガード!
ルルフィポウリ:よ、よかった……!ではコンビネーターも乗った、ダメージ!
ルルフィポウリ:3d10+2d10+29
DoubleCross : (3D10+2D10+29) → 24[9,8,7]+18[8,10]+29 → 71

ルルフィポウリ:装甲有効!
ルルフィポウリ:判定の出目は低かったがダメージは高いのでたな……
バッドハット・フライバージェス:グ……それは……
バッドハット・フライバージェス:そのまま受けるわけにはいかん!!
ルルフィポウリ:なにっ
バッドハット・フライバージェス:《アナザーセルフ》使用制限の存在するエフェクトの使用回数を1回回復する
バッドハット・フライバージェス:《雲散霧消》ダメージを40点軽減。ラウンド1回
GM:40点、装甲値10点、ガード値6点……軽減で15点ダメージ……
GM:生存……しましたが正真正銘、死にかけです
シレーナ・F・リトミカ:うおお
ルルフィポウリ:それでも15は入った……!侵蝕率を増やして、現在101。以上です!
GM:ではクリンナッププロセス。邪毒を受けている方はダメージをお願いします
シレーナ・F・リトミカ:ギャーッ
シレーナ・F・リトミカ:リザります
GM:待ちな!
シレーナ・F・リトミカ:あ、そうだ
GM:NPCカードが……あるぜ
シレーナ・F・リトミカ:ベラちゃん…!
シレーナ・F・リトミカ:癒やして下さい…
シレーナ・F・リトミカ:王は癒やしを求めております…
伊佐平良ベラ:はい!
シレーナ・F・リトミカ:ふわ~っ
伊佐平良ベラ:《体の不調を消し去る魔法 As usual
伊佐平良ベラ:邪毒解除~
GM:では演出。

バッドハット・フライバージェス:「──トンネルの連中を皆殺しにすりゃお前らの心も折れるか?」
バッドハット・フライバージェス:静かに呟くと、空を見つめる。
ヴォルケ:空を舞うは、錆にまとわりつかれ怒りと苦しみで叫びながらトンネルのあった方角へゆっくりと羽ばたく王。
バッドハット・フライバージェス:「ほら──王の"ご乱心"だ」
シレーナ・F・リトミカ:『―――』王種ではなく、目の前の異様な人型から顔を背けない。
シレーナ・F・リトミカ:(…まるで、七王様方の……)
シレーナ・F・リトミカ:(しかし、これほどの出力を発揮するには相応の代価が伴うはず。)
ルルフィポウリ:「……う、あ……!」風は止んだ。赤黒い錆びついた風は止んだ、はずなのに……。
ルルフィポウリ:死の臭いだ。腐敗を伴う生命の変転の臭気ではない。目の前の人物が発するのは、全てが朽ちた後の、乾いた死のにおい。
シレーナ・F・リトミカ:『暴力と殺戮しか交流の手段が無いのですか?』
シレーナ・F・リトミカ:『自由に言の葉を紡げるというのに、なんとも不自由なお方。』
バッドハット・フライバージェス:「交流じゃねえからな。圧政ですらない。ただの、蹂躙だ」
バッドハット・フライバージェス:武具であった十字架と一体化した右手を静かに持ち上げる。
バッドハット・フライバージェス:「来いよ、天声王。短い間だが──お前の歌を聴いてやる」
加賀智 ニコル:「解析を──と。言われずとも、もう始めているのでしょうね」 イザヤに微笑みかけながら、手招き。
昏色 イザヤ:ん。と体を寄せる。
加賀智 ニコル:傷付いた妹の体重を、此方に受け取るように腕を貸す。
昏色 イザヤ:「軽すぎて驚きますよ」困ったように笑いながら妹の体を預ける。
加賀智 ニコル:重なり合う影と影、呪句を紡ぐまでもない。幾度も託した昂りは、影を介して少女の身に沁み入るように溶け消える。
加賀智 ニコル:「ふふ。本当に、この小さな身体で……」 髪を慈しむように指で梳る。
昏色 イザヤ:想いとともに交じり合う加護を背に受け、向き直す。
加賀智 ニコル:「任せましたよ。難解でしょうが……外付の礼装となれば、貴女に解けない理由はありません」
昏色 イザヤ:「…とーぜん」二本指を立て、ニッと笑う。シスターには似つかわしくないが、まさしく挑む者の貌。
シレーナ・F・リトミカ:煮え立つ怒りを沈め、間合いを図りながら、冷え切った脳は冷静に状況を分析する。
シレーナ・F・リトミカ:(…"腐食"。それも埒外な出力……相性はあまり良くはない。振動も雷電も、減衰すればエントロピーの高い熱として発散されてしまう。)
シレーナ・F・リトミカ:(故に、媒介は別に。単体で劣化を抑え、相手に届かせる。)
シレーナ・F・リトミカ:「《―――良いでしょう。貴女に相応しい曲目を選びました。》」
バッドハット・フライバージェス:「そりゃ──光栄だな」
バッドハット・フライバージェス:構えた右手をくい、と誘うように動かす。
シレーナ・F・リトミカ:「《Op.28b》」
シレーナ・F・リトミカ:「《System_溟渤の精緻.インストゥルメンタル》」
シレーナ・F・リトミカ:シレーナの目の前で、小さい渦が起こる
シレーナ・F・リトミカ:サイズに反比例して大音量のうねりと共に、地面へと流れ出るは……透明な"液体"。
シレーナ・F・リトミカ:水ではない。水であるならば、大気からこれほど多量に搾り取ることは出来ないだろう。
シレーナ・F・リトミカ:「《"波濤"》」
バッドハット・フライバージェス:("声"の波状攻撃じゃねえ。幻覚?いや、そこまで深く干渉された覚えは──)
バッドハット・フライバージェス:反射的に、構えた右手に力が籠る。
シレーナ・F・リトミカ:液体が渦を巻き、異様なる人型へと殺到
シレーナ・F・リトミカ:腐食の能力で阻まれ蒸散するも、その液体は遂にその身へと到達。素材を無視して浸透していく・・・・・・・・
シレーナ・F・リトミカ:「《"白浪"》」
シレーナ・F・リトミカ:解放
シレーナ・F・リトミカ:染み込んだ部位が、破裂・・を起こす。
シレーナ・F・リトミカ:この液体は"超臨界流体"。度を超えた圧力と温度を物質に加えることで、気体と液体双方の性質を持つ状態へと変貌する。
シレーナ・F・リトミカ:この状態になった物質は、極めて高い溶解・腐食効果を持ち、あらゆる物質にたやすく浸透をする…が、相手が腐食を能力とする以上、腐食能力を当てにするわけにはいかない。
シレーナ・F・リトミカ:故に、その状態を解除し、元の気体体積へと戻した。その結果がこの破裂である。
バッドハット・フライバージェス:バッドハット・フライバージェスは、相手の能力について深く考えを巡らせて戦闘を行った経験がない。
バッドハット・フライバージェス:対峙した殆どの相手は格下であり、物質の酸化、腐食という能力はあくまで権能が世界に表出する際に最も分かりやすい姿を取っているに過ぎない。
バッドハット・フライバージェス:"概念的異能"。
バッドハット・フライバージェス:しかし──
バッドハット・フライバージェス:「恒朽ドゥケシャマリ──ッ!」
バッドハット・フライバージェス:出力が競っている。いや、僅かに劣っている──?
バッドハット・フライバージェス:破裂した装甲を即座に腐食させ、切り離す。
バッドハット・フライバージェス:出力による圧殺ではなく、相手の能力に"対処"した。
バッドハット・フライバージェス:その殆どを腐食によって霧散させたにも関わらず、完全に無効化する事は叶わず。
バッドハット・フライバージェス:頭部を覆う兜の隙間から僅かに血液が垂れる。
シレーナ・F・リトミカ:(―――これで、この程度か。)
シレーナ・F・リトミカ:結果を見て、眉一つ動かすことはない。
シレーナ・F・リトミカ:相手によって怒りを変えたりはしない。
シレーナ・F・リトミカ:所業に対し、応報をすることのみ。今はそれのみを考えている。
バッドハット・フライバージェス:「ハハ。これ以上が……少なくとも、19人か」
バッドハット・フライバージェス:垂れる血を拭い、くぐもった笑い声を漏らす。
シレーナ・F・リトミカ:「《席次のみで判断するのは早計かと思われますよ。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《何しろ、貴女はまだ勝っても負けてもいない。》」
バッドハット・フライバージェス:「──そうか。だったら、さっさと勝って次の事を考えるとしよう」
ヴォルケ:「──オォアッアアアア!!」
ヴォルケ:苦悶と怒りの叫びをまき散らしながら、ヴォルケが逃げのびた生徒達の待つ物流トンネルへ歩を進める。
ヴォルケ:翼は血と錆によって犯され、まともに使いものにならないのか地面へ引き摺られている。
加賀智 ニコル:見仰ぐとまで至らない。空でなく、地に墜ちた王種の様たるや。
加賀智 ニコル:それを、憂うような視線で見つつも、静かに呟いた。
加賀智 ニコル:「彼の進行を留めうることは──レンジャー部の方々の腕なれば、叶うでしょう。いざとなれば、その時は……どうか」
加賀智 ニコル:宜しくお願いします、と。視線が語っていた。
物部リクト:「───」苦しげな表情でヴォルケを見つめ、小さく頷く。
ルルフィポウリ:「ヴォルケさん……」視界の端に傷ついたヴォルケ。気にならないわけではない。だが今は――!
ルルフィポウリ:目の前の脅威を、注視する。
昏色 イザヤ:両目を開き、解析と同時に攻撃を開始。
昏色 イザヤ:天声王の歌が拓いた僅かな隙を突くように術式によって再現された銃火器、オルトロスの砲身から放たれる重力波が畳み掛けるようにフライバージェスに降り注ぐ。
昏色 イザヤ:しかし
バッドハット・フライバージェス:「舐めてんのか?」
バッドハット・フライバージェス:右手をかざす事すらせず、重力波がフライバージェスの装甲に触れる直前で霧散する。
バッドハット・フライバージェス:「大層な口叩いて──こんなもんか、グレゴリオ」
昏色 イザヤ:(届かないな……)
昏色 イザヤ:王とは比べ物にならない矮小な火力。そもそも、近代武装の類いでは概念的な格差により根本の威力が減衰する。
昏色 イザヤ:「最悪だ……」
バッドハット・フライバージェス:「"出し物"は終わりか?」
昏色 イザヤ:再現式だけでの攻略は不可能。ゆえに
昏色 イザヤ:「ええ。ここからは────魔術師として挑ませてもらいます」
バッドハット・フライバージェス:「手数の多さが自慢か。くだらねえ」
バッドハット・フライバージェス:ゆっくりと、イザヤに向けて足を踏み出す。
昏色 イザヤ:そもそも、再現式は戦闘用の術式ではない。
昏色 イザヤ:かつて、王に破れたイザヤが残ったもので今の立場に至るために組み直したものだ。
昏色 イザヤ:魔術戦においての再現式の有効活用法、それは
昏色 イザヤ:「『空白式プランク』」
昏色 イザヤ:空白式。再現式の前提にして奥義。対象を塗り潰し、術式を書き込む"余白"を作り出す術───十字架を掴んだ瞬間から既に干渉を開始していた。
バッドハット・フライバージェス:「───」ぴくり、と下げた右腕が動く。
昏色 イザヤ:瞬間、纏った外装に拭えぬ違和感を感じるだろう。
昏色 イザヤ:───足元が硝子のように結晶化していく。
バッドハット・フライバージェス:「また──くだらねえ小細工か。あたしの"永朽"は……あ?」
バッドハット・フライバージェス:がくん、と歩みが止まる。
バッドハット・フライバージェス:「くだらねえって言ってんのが──聞こえねえのか」
昏色 イザヤ:「……細菌のようなEXレネゲイドの再現で、生物と鉱石の両方の性質を持ってるんです」
昏色 イザヤ:「死に近付くとそうなるの」
バッドハット・フライバージェス:「……」
昏色 イザヤ:特異な性質かつ生物に近いため再現率はかなり低く、数秒しか持たない。
昏色 イザヤ:「ちょっとしか使えないけど……術式を編むのには十分なんですよねぇ」
昏色 イザヤ:笑う
バッドハット・フライバージェス:「好きなだけ編めよ。あたしが全部解いてやるから」
バッドハット・フライバージェス:足元の鉱石を気にすることも無く、イザヤを見据える。
バッドハット・フライバージェス:隠されていて見えはしないが、きっと嗤っている。
昏色 イザヤ:大量の武器、礼装を展開……その全てが、なにもせずともフライバージェスを追いかけるように飛び出す。
バッドハット・フライバージェス:「数撃っても当たらねえから、下手な鉄砲って言うんだぜ」
昏色 イザヤ:「童話再現の魔術、シンデレラは有名ですよね?」切り取ったのは"硝子の靴"そして、"持ち主に追い付く"
バッドハット・フライバージェス:やはり構えは取らない。格下に対しての力の誇示。
バッドハット・フライバージェス:「知らねえよ」クク、と笑いを漏らす
昏色 イザヤ:執拗に足を狙う、虎の子の礼装が傷を突ける。僅かな血が飛ぶ。
バッドハット・フライバージェス:「ハハ、血が出たぜ。おめでとう」
昏色 イザヤ:「じゃあ、赤い靴とか?」"踊らせる"動きを数秒操作。
バッドハット・フライバージェス:「なにが──」
昏色 イザヤ:フライバージェスの動きを"儀式の舞い"と置き換える。
バッドハット・フライバージェス:困惑が嘲笑を上回る。
バッドハット・フライバージェス:(──何を、してる?)
バッドハット・フライバージェス:(こんな、つまらない小さな現象に何の意味が──)
昏色 イザヤ:外装にさらに再現式を追加、儀式用の礼装と誤認させ、術式が成立。
昏色 イザヤ:イザヤのレネゲイド出力を更に上昇させる。
バッドハット・フライバージェス:小さな現象一つ一つが、連結している。何かに向けて1本の線を描いている。
昏色 イザヤ:ニコルの加護と重ねがけ、更に再現式を自分に
バッドハット・フライバージェス:それを理解しても、ビジョンが浮かばない。終着点が想像できない。
昏色 イザヤ:かつて、英雄が使用したという杖を再現。
昏色 イザヤ:「ひとまず、これで終わりですね……」
バッドハット・フライバージェス:だから、最後まで──目の前のシスターを脅威だと認識できない。
昏色 イザヤ:「ふふ、今からぶつけるの……最初の攻撃の数十倍は覚悟してくださいね」
昏色 イザヤ重力波・・・の術式を展開。
バッドハット・フライバージェス:「頭湧いてんのか?」コンコン、と兜を叩く
バッドハット・フライバージェス:「拘束も、時間切れだ」
バッドハット・フライバージェス:バキ、と鉱石を蹴り砕き──
昏色 イザヤ:「『天から墜ちて、あなたはわたしを睨むみる』」
昏色 イザヤ:『あらためよ』
昏色 イザヤ:「『不遜を悔いて嘆き哭なきわめけ』」
昏色 イザヤ:くわえて、完全詠唱
昏色 イザヤ:比較にならない圧力がフライバージェスに襲い掛かる。
バッドハット・フライバージェス:「──ッな」
バッドハット・フライバージェス:防御が間に合わない。右腕を翳す間も無く重力に呑まれる。
昏色 イザヤ:「ははっ…舐めてました?」
昏色 イザヤ:「グレゴリオの幹部なんて、所詮大したことないって?」
昏色 イザヤ:「笑わせるなよ。そんなものが法王の手足が務まるわけないでしょう?」
昏色 イザヤ:割れるように痛む頭を押さえながらも覇を吐いた。
シレーナ・F・リトミカ:(この方が私の後任―――成程。"辿り着かせる能力"というわけですね。)
シレーナ・F・リトミカ:(流石。良い人をお選びになる。)
バッドハット・フライバージェス:「──ッグァあああああッ!!!」
バッドハット・フライバージェス:圧力に押しつぶされ、地面へと這い蹲りながらも咆哮する。
バッドハット・フライバージェス:シレーナによって傷つけられた中身が、圧力に絞られて赤黒い痛みを噴出する。
バッドハット・フライバージェス:「てめェッが」
バッドハット・フライバージェス:だが。それでも、腐食は圧力すらも蝕んで広がっていく。
バッドハット・フライバージェス:ぼたぼたと血を垂らしながらも、ゆっくり、ゆっくりと立ち上がる。
バッドハット・フライバージェス:「どれだけ、何を──ほざこうが」
バッドハット・フライバージェス:「くだらねえ、事には変わりねえ」
バッドハット・フライバージェス:土壌が、赤黒く染まる。
バッドハット・フライバージェス:「今のたった1撃にどれだけリソースを費やした?」
バッドハット・フライバージェス:「お前の涙ぐましい努力と浪費に敬意を表して──その手札が朽ちるまで付き合ってやるよ」
昏色 イザヤ:「しぶとい…」
昏色 イザヤ:術式は大量にあっても動かす脳はひとつ。余裕はまるでない。
島原 メルク:「蹂躙とか言ってたっけ?」
島原 メルク:「なあ、アンタ。さっきは随分と楽し気に暴力を振るってたみたいじゃないか」
島原 メルク:傷つき、弱り切った伊佐平良ベラの姿を視界に納めながら、あえて平坦な口調で言う。
バッドハット・フライバージェス:「……馬鹿かてめえは」
バッドハット・フライバージェス:「虫けらを踏みつぶすのに楽しいもクソもあるかよ」
バッドハット・フライバージェス:「ああ、でも」
バッドハット・フライバージェス:兜の下からくぐもった笑いを零す。
バッドハット・フライバージェス:「グレゴリオのカス共の反応は──笑えたな」
島原 メルク:「……アンタにとって、あの子はその程度の存在って事か」
島原 メルク:「なら、言わせてもらうぜ」
バッドハット・フライバージェス:「…………」
島原 メルク:「この戦い……”伊佐平良ベラ”の勝利だ」
バッドハット・フライバージェス:「ハァ?」
島原 メルク:「聞こえなかったのか? お前は伊佐平良の足止めに負ける・って言ってんだよ!」
バッドハット・フライバージェス:「ハハハッ!見当違いの勝利宣言だな」
バッドハット・フライバージェス:「お前らがあたしに勝つことが前提の話に──何の意味があるんだよ」
島原 メルク:「はっ!お前はこの勝利宣言が見当違いだって言ったけどよォ……!」
島原 メルク:「グレゴリオが……私たちが!ここに集うまでに勝負を決められなかった時点で!」
島原 メルク:「お前の”負け”は決まってんだよッ!このシスター崩れが!」
島原 メルク:伊佐平良は選んだ……最も危険なこの場所で、自ら最大の脅威を抑える事を。
島原 メルク:伊佐平良は戦った……傷つき、全てを失いながらも恐るべき敵を相手に戦い切った!
島原 メルク:(それならよ……!)
島原 メルク:”密航王”島原メルクが一歩を踏み出す。呼応するように周囲から風が吹き荒れる。
島原 メルク:(あの子のあんな姿を見て……出し惜しみなんかしてられっかよ!!)
島原 メルク:僅かな潮の香を含んだその風は、周りに残存した赤錆の匂いを一掃。一歩の踏み込みごとにさらに勢いを強めていく。
バッドハット・フライバージェス:「んだ、そりゃ……」
バッドハット・フライバージェス:「テメェのちんけな王鍵で何が出来るってんだ?王の──成り損ないがよッ!!」
バッドハット・フライバージェス:右腕に吹き飛ばされた瘴気が集中する。
島原 メルク:「別に、成り損なったわけじゃあねえよ」
島原 メルク:「隠し玉ってやつは……多かれ少なかれ誰でも持っているわけだろ?」
島原 メルク:瞬間、硝子が割れるような音と共に可視化された半透明の風が島原の周囲に凝集する。
島原 メルク:風によって象られるは人類史に刻まれた”乗騎”の記憶。
島原 メルク:それは先鋭化した騎馬のようにも、鎧を纏ったバイクのようにも見えた。
島原 メルク:「【開拓者グレート・ジャーニー】……もう出し惜しみは無しだ」
島原 メルク:「一瞬で――――」 島原の姿がブレる。瞬間的にその姿が消失する。
島原 メルク:「――終わらせる。」 その言葉はフライバージェスの背後から聞こえてきた。
島原 メルク:高速で、一直線にその距離を詰めたのだ。 ……彼女がその事実を理解した瞬間。
島原 メルク:―――――ッ!!! 遅れてやって来た衝撃波が彼女の全身を打ちのめす。
バッドハット・フライバージェス:防御、回避、そのどちらも間に合わない。
バッドハット・フライバージェス:「ア──グッ──ッソがァァァァッ!!!」
シレーナ・F・リトミカ:(――――!?"密航王"様の王鍵はあのような形式では……)
シレーナ・F・リトミカ:(真打ちを鞘に伏せていたと…!?)
バッドハット・フライバージェス:錐揉みで地面へ叩きつけられる直前、地面を腐食させその勢いを殺すが──それでも止まらない。
バッドハット・フライバージェス:「ハァ……クソ……ざけんなよ、テメェ……ウルルとメルに正面から対峙したんだろうが……ァッ」
バッドハット・フライバージェス:「その上で──出し惜しみだ……?」
島原 メルク:「私は他の王と違ってビビりなんだよ……有名になれば、それだけ敵も増えるし余計なしがらみが増えていく。」
島原 メルク:「そいつはちょっと……”自由”じゃあねえ」
バッドハット・フライバージェス:「ハ───ハハッ」
バッドハット・フライバージェス:ゆっくりと、左右にブレながらも立ち上がり右手で兜を覆う。
バッドハット・フライバージェス:「なんだ──そりゃ」
バッドハット・フライバージェス:瘴気が、感情の昂ぶりを表すように全身から滲み出る。
バッドハット・フライバージェス:「力は、振るうもんだ」
バッドハット・フライバージェス:「蹂躙しようが、何の価値もないゴミを守ろうがテメェの勝手だがな」
バッドハット・フライバージェス:「"敵も増えるし余計なしがらみが増えていく"だ?」
バッドハット・フライバージェス:「ソレが"強者"だろうが。強く生まれた責任から逃げてんじゃねえよ、ゴミ野郎」
バッドハット・フライバージェス:ズ、と大気が質量を増す。今までとは違う、圧力ではない感情の奔流。
島原 メルク:「耳が痛い言葉だね」
島原 メルク:「だけどさ、”責任”ってのは強者だけが背負う特権じゃあないぜ」
島原 メルク:(とはいえ……だ。何かヤバい雰囲気だぜ。これは!)
バッドハット・フライバージェス:「ゴミに負える責任なんざねえよ。唯、蹂躙されるだけだ」
バッドハット・フライバージェス:収束した瘴気が、剣の形をとる。
バッドハット・フライバージェス:「しっかりと受け取れよ。死を忘れたお前らに──"楽園"からの贈り物だ」
バッドハット・フライバージェス:「"殉朽シャシュア"」
バッドハット・フライバージェス:狙いは付けない。必要が無いから。
バッドハット・フライバージェス:これはただ、"永朽"に接触した時間の長い者──つまりは、終わりの近い者を順番に刈り取る儀式。
バッドハット・フライバージェス:動作、距離関係、防御術式、その全てを無視して島原メルク、昏色イザヤ、シレーナ・F・リトミカの3名の肉体を削り取る。
バッドハット・フライバージェス:接触の瞬間すら悟らせず、結果だけを押し付ける。
バッドハット・フライバージェス:寿命の終わりを待つ老人の瞳をそっと閉じる死の神のように、穏やかな動作だった。
昏色 イザヤ:「!?」
シレーナ・F・リトミカ:ぱ ちゅぁ
昏色 イザヤ:「っ、ぐ、ぁああーーーーー!!」
シレーナ・F・リトミカ:欠けた肉体をどうにか埋め直そうとするかのように、鮮血がダマになって吹き出し、あえなく重力に引かれてこぼれ落ちる
シレーナ・F・リトミカ:「………ッッ」
シレーナ・F・リトミカ:白い衣を鮮血で染めながらも、雷電によって無理やり止血を行う―――が
シレーナ・F・リトミカ:(………まだ、影響が残っている…!)
昏色 イザヤ:痛覚というレベルではない。全身の細胞が悲鳴を上げて…そして朽ちる。
島原 メルク:「…………!」 フライバージェスの動きに対応し、慣性を無視した高速機動で攻撃の回避を試みる。
島原 メルク:「があっ……!?」
島原 メルク:誤算だったのは、彼女の行動は『攻撃』ですらなかった事だ。
島原 メルク:それは『現象』――――。 『終わり』の前に距離など関係なく、ただ『結果』のみが押し付けられる。
加賀智 ニコル:「皆さん……!」 護れなかったという痛みが胸を突く。……一切の予兆のない其れに、どう応ずれば良かったのか。
昏色 イザヤ:特に影響が強いのは十字架に直接触れていた腕。攻撃が開始してから数秒。
ルルフィポウリ:「王さ――、ッ!」叫ぼうとして、止まる。自身の髪の先が朽ちるように崩れた。なんて力だ……!!
昏色 イザヤ:見るも無残にひじから先が朽ち果て、きれいさっぱり無くなった。
加賀智 ニコル:抱きかかえたままのベラに影響が及ばないよう、背の後ろに隠す。──イザヤの其の姿も、見せたくはなかった。
昏色 イザヤ:「……これは、ああ…もう」飲み切れなかった舌打ちが響く。規格外にもほどがある。
昏色 イザヤ:「そうやって隠しておいてくださいよ”懺悔室”」
昏色 イザヤ:「こっちは、まだまだ…後輩にはかっこいいところを見せていきたいんですからね!」ふっと笑う。戦意継続…望むところだ。
ルルフィポウリ:「……うう……!」
ルルフィポウリ:恐ろしい。
ルルフィポウリ:死が吹き荒れている。振れた端から朽ちて消え去る、文字通り死の領域が、その中心の人影から。
ルルフィポウリ:以前感じた、大きな危機の直感……ムセイオンアートスクールの現マスターカラーズが生み出した、芸術巨人の圧力。それと全くの別種にして迫るほどの物が、そこにある。
バッドハット・フライバージェス:「怖えなら引っ込んでろよ、雑魚が」
バッドハット・フライバージェス:ゆっくりと、視線がルルフィへ向けられる。
ルルフィポウリ:「……すぅーっ、でも……でもですねっ」視線を正面から見据え、応える。
ルルフィポウリ:わかった。ここまで見て、もうわかっているのだ。
ルルフィポウリ:この方は人間だ。強大な力を持って他者を踏み躙り、あざ笑う。それをさせる根本の理由は何であれ……心で動く人間だ。
ルルフィポウリ:破壊と爆発の『方向性』のみで立つ、あの巨人とは違う。ならば!
ルルフィポウリ:自らの腕を大きく体の内側へ引きしぼる!手に握るは骨肉の弦、それが繋がっているのはバッドハット・フライバージェス自身。先ほどの奇襲が弾かれた際、繋げていた……!
ルルフィポウリ:車のウィンチのように弦を体内へ巻き取る!自信の骨肉製、鋼に劣らぬ強度と張力、一瞬だけでも虚をつければそれで充分!
バッドハット・フライバージェス:「──小賢しい真似ェしてんじゃねえぞボケがッ!!!」
バッドハット・フライバージェス:引き寄せる力を感じ取り、地面を踏みしめて逆に自らの前に引き摺り出そうと試みる。
ルルフィポウリ:ず どっ
ルルフィポウリ:虚をつければ、充分である。
ルルフィポウリ:天声王の攻撃によって見出された兜の隙間から、人の頭と同じくらいのサイズのナイフが生えている。いや、正確に突き刺さっている。
ルルフィポウリ:ルルフィポウリが投げ放つナイフ、体内で骨肉の圧縮を持って撃ち出されるそれは、投擲でありながら実態は弩弓に近い。
ルルフィポウリ:それこそ本来人間に対して撃つことを想定していない狩猟具・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上の域にまで圧力を高めることも可能であるが――。
ルルフィポウリ:――ジジ、ジジジジ。
ルルフィポウリ:おかしなことである。突き詰めれば物理攻撃でしかない骨肉のナイフが、その場に突き立っている。
ルルフィポウリ:概念的異能である"恒朽"の効果が鈍い。加えて言えば、"永朽"に接触した時間の長い者ほど効果の高い"殉朽"の力も、ルルフィポウリには今の所危険なダメージではない。
ルルフィポウリ:骨肉の弦で、ずっと接触していたのに。
ルルフィポウリ:ずずず、ずずず……。いや、腕や自身の頭部から流れる血は、明らかにそのダメージではあるが――。
ルルフィポウリ:否。崩れようとする端から抗っている。ナイフも、ルルフィポウリの肉体も、全て。
ルルフィポウリ:南半球、某地帯。いまだ公的な記録に記載のない、はるか古よりの熱帯雨林。
ルルフィポウリ:その樹海に眠っていた、起源の種に分類されるレネゲイドウィルス。
ルルフィポウリ:ルルフィポウリ本人すらはっきり自覚しているわけではない。だが王鍵にすらせまるその概念的侵蝕に抗し得る力は、その神秘の一端なのか――。
バッドハット・フライバージェス:(効果がない訳じゃねえ。崩れた端から繋げてんのか?)
バッドハット・フライバージェス:「頭──おかしいんじゃねえか、テメェ。すっ飛ぶぞ」
バッドハット・フライバージェス:生徒ならば誰でも所持している、十字の冠を指して呆れたように笑う。
ルルフィポウリ:「う、うふふふ……」
ルルフィポウリ:「痛いですね、とっても苦しいです……」
ルルフィポウリ:「でも、ルルフィはあなたを止めに来たので」
ルルフィポウリ:「その『けんか』からは逃げません!」
ルルフィポウリ:幸い、ここでは『死なない』のだ!その通り、すっ飛んでも平気!ならば存分に『こんじょう』の比べ合いが出来る!
バッドハット・フライバージェス:「ハハハッ!!やっぱ頭おかしいぜお前!」
バッドハット・フライバージェス:堪え切れなくなったように声を上げて嗤うと、そのたびに兜から血が噴きだす。
バッドハット・フライバージェス:「止めるだの、喧嘩だの」
バッドハット・フライバージェス:「テメェはいつまで遠足気分なんだよ、ボケがッ!!!」
バッドハット・フライバージェス:弦を伝わせ、ルルフィの肉体を蝕んでいた瘴気を右手に集中させ、兜と接触している部分を腐らせ、千切る。
ルルフィポウリ:「わわっ」勢い、たたらを踏んでつんのめる。
ルルフィポウリ:「……遠足です!ルルフィ、ここに来てからはずっと……ずっと楽しい遠足にいます!」脳裏によぎるのは、外の世界で見てきた戦場の光景。その影を振り払う。
ルルフィポウリ:「その遠足気分で、あなたを止めてみせます!!」
シレーナ・F・リトミカ:存外にやり取りに応じる相手だ。お陰で消耗する体を引きずりながらも戦略を練る時間は確保できる。
シレーナ・F・リトミカ:(皆様の攻撃は通用している…しかし接触時間が増えればそれだけこちらの損耗も酷くなる、攻防一体の能力…余り時間はない。次に相手が仕掛けるまでどれくらい?)
シレーナ・F・リトミカ:(高圧縮単体の超臨界流体ですら減衰させる壁…クールタイムもそれ程ではない。もう一度…否、出力も上がっている。同じ技を見切れぬ相手ではない。)
シレーナ・F・リトミカ:(これ以上の物質媒介の歌は…"解放"?まだ後続も控えている可能性が…王種がトンネルへ迫るタイムリミットも……)ぐら
シレーナ・F・リトミカ:(―――あれ?)
シレーナ・F・リトミカ:壊疽が肉体を蝕み、思考すらままならぬほどになりつつある
シレーナ・F・リトミカ:視界が回る。世界が鈍く感じられる。
加賀智 ニコル:「……レ…ナ……」
加賀智 ニコル:「……シレーナ。聴こえますか──ああ、こんなに、痛々しい姿に……!」
シレーナ・F・リトミカ:かろうじて掴んでいる、手帳サイズのフリップにかすれた文字が浮かぶ
シレーナ・F・リトミカ:『ニコ さ 』
加賀智 ニコル:ベラを庇うように支えながらも、かつての妹の元に歩んでいった。……手を触れるのも憚られるような傷だ。
伊佐平良ベラ:「ニコル……ねぇ、様」
伊佐平良ベラ:ニコルの腕の中で、小さく掠れた声が響く。
加賀智 ニコル:「ベラ? 喋ると傷がまた……」
加賀智 ニコル:(《リザレクト》が上手く機能していない……いえ、呪詛により阻害されている? これでは、ただの術では治せない……)
伊佐平良ベラ:ニコルの言葉に首を振り、支えられたままシレーナの元へ足を向ける。
伊佐平良ベラ:「あと……三画……あり、ます」
伊佐平良ベラ:「私、一人じゃ……できない、けど」
伊佐平良ベラ:「"奇跡"の土台は……作れ、ます」
伊佐平良ベラ:「私を──英雄に、してくださいますか?」
伊佐平良ベラ:傷だらけの笑顔をニコルへ向ける。
加賀智 ニコル:「……それ、は」
加賀智 ニコル:彼女の敬虔な祈りを知っている。重ねてきた時間の長さを知っている。日々欠かすことなく続く彼女の祈りを、確かにこの眼で見ていたのだから。
加賀智 ニコル:「……ふふ。何を、言っているのですか」
加賀智 ニコル:赤い瞳を細め、頭を軽く撫で。
加賀智 ニコル:「この場にいる誰もが、口を揃えて言うでしょう」
加賀智 ニコル:「貴女は既に──"英雄"なのだ、と」
加賀智 ニコル:ベラの手を取る。シレーナの疵に翳す。
加賀智 ニコル:「だから、今から私が行うことは──ただ。"英雄"の背を、ほんの少し押すことに過ぎません」
加賀智 ニコル:「……さあ、父への曇りなき祈りを、その奇跡を。此処に顕しましょう」
加賀智 ニコル:触れた手から沁み入る熱が、ベラのレネゲイドを昂らせていく。
伊佐平良ベラ:そっと、目を閉じる。
伊佐平良ベラ:何も特別な行いは必要ない。ただ、いつものように祈るだけだ。
伊佐平良ベラ:ありのままの私を"英雄"と定義づけてくださったのだから。私は、普段通りに──
伊佐平良ベラ:自分と共に時を過ごす全ての人に捧げる祈り。
伊佐平良ベラ:(どうか──貴方の過ごす日々が幸せでありますように)
伊佐平良ベラ:何の変哲もない──小さな願いを心の中で呟いた。
GM:如何に英雄と言えど、如何に奇跡と言えど、完璧はあり得ない。それは主にのみ許された所業だ。
GM:天声王に与えられたのは、猶予。目の前の脅威を除かねば再び蝕まれ、朽ちる事に変わりはない。
GM:ただ、君には──時間が与えられた。
シレーナ・F・リトミカ:―――視界が。世界が。まとまった思考が。人である時間が再び巡る
シレーナ・F・リトミカ:『―――これは…』ニコル様の業ではない。彼女は人を英雄たらしめるが、英雄とて死ぬものだ。それを留めることは出来ないはず。
シレーナ・F・リトミカ:自らの崩折れた姿勢を直して、ニコル様のほうへと視線を向ける。―――ああ、そうか。
シレーナ・F・リトミカ:『―――ああ。努めて、そうならぬようにとしていたというのに。』
シレーナ・F・リトミカ:『ベラ様…お許し下さい。私が、弱いばかりに。』
伊佐平良ベラ:「やめてくださ、い……せっかく、私の……」
伊佐平良ベラ:手の甲から、最後の"奇跡"が消え去るのに目をやる事もなく、くしゃりと笑う。
伊佐平良ベラ:「"誇り"が増えたんです、から」
シレーナ・F・リトミカ:『………はい。』
シレーナ・F・リトミカ:短いやり取りだ。十全な意思疎通には程遠いだろう。思考も鈍っている。
シレーナ・F・リトミカ:だが、この時
シレーナ・F・リトミカ:天声王は、必要な全てを彼女から受け取った。
シレーナ・F・リトミカ:体を起き上がらせる。
シレーナ・F・リトミカ:『―――放送部、部長として』
シレーナ・F・リトミカ:『伝えねば、なりません。』
シレーナ・F・リトミカ:『必要な方に、必要な事を。』
シレーナ・F・リトミカ:手を、二人へ伸ばす
シレーナ・F・リトミカ:『王ではなく…今一度―――私は、"グレゴリオ"の下にて。』
シレーナ・F・リトミカ:『歌っても宜しいでしょうか?』
加賀智 ニコル:白磁のような手が伸べられ、その手に触れる。乾いた血を指で拭い取りながら、小さく微笑んだ。
加賀智 ニコル:「ええ、勿論。……私は、貴女の聖歌が一番。好きでしたよ」
伊佐平良ベラ:「えへへ……友達に……自慢、しちゃいます」
伊佐平良ベラ:傷だらけの柔らかな手で触れて笑顔を浮かべる。

GM:ラウンド2、セットアップ。
GM:エネミーは無し
加賀智 ニコル:NS『英雄たれ』 《黄:活性の霧》 ラウンド間対象の攻撃力[+15]、ドッジダイス[-2] 拒否可能 侵蝕[+3]
加賀智 ニコル:これを天声王さま……いえ、シレーナに。
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を3増加(87 → 90)
ルルフィポウリ:なしです!
シレーナ・F・リトミカ:受け取ります
シレーナ・F・リトミカ:なし
島原 メルク:セットアップは特にないです
昏色 イザヤ:無いです
GM:ではイニシアチブ10……シレーナさんだッ!
シレーナ・F・リトミカ:マイターン!これでケリをつけたい…!
シレーナ・F・リトミカ:マイナー無し!メジャーで《サイレンの魔女》!《援護の風》+《ウィンドブレス》も!
GM:全力……!
GM:妨害は無し!来な!
シレーナ・F・リトミカ:11dx+23 おらーっ
DoubleCross : (11DX10+23) → 10[2,4,6,6,6,7,7,7,8,8,10]+6[6]+23 → 39

バッドハット・フライバージェス:ぐぅぅぅぅぅ……ッ!生き残りにかけてガードだ!
シレーナ・F・リトミカ:4d10+21+10+15 ならばダメージ!装甲無視
DoubleCross : (4D10+21+10+15) → 22[4,5,7,6]+21+10+15 → 68

バッドハット・フライバージェス:《雲散霧消》ダメージを40点軽減。ラウンド1回
バッドハット・フライバージェス:ガード値と合わせて48点軽減……
バッドハット・フライバージェス:だが……
バッドハット・フライバージェス:耐えない!!HP120!
ルルフィポウリ:おお~!
バッドハット・フライバージェス:しかしなァ!
ルルフィポウリ:なにっ
バッドハット・フライバージェス:ガード時の処理でこいつは使わせてもらうぜ!!
バッドハット・フライバージェス:《自動触手》ガード時に使用。攻撃を行ったキャラクターに9点のダメージを与える。
島原 メルク:なにっ!?
バッドハット・フライバージェス:ただじゃ死なねえぞ~~~ッ!!
シレーナ・F・リトミカ:いただこう…余すところなく!
シレーナ・F・リトミカ:侵蝕81!倒れる!
シレーナ・F・リトミカ:お前は王に届く牙だった。
バッドハット・フライバージェス:ちくしょう……あたしの負けか……
GM:復活エフェクトも当然なし。戦闘終了です。
GM:君達の勝利だ!
シレーナ・F・リトミカ:いやったー!!!
GM:では演出!

加賀智 ニコル:触れた掌から伝わる熱。
加賀智 ニコル:其れはどこか、懐かしい。かつて、大聖堂で仰ぎ見たステンドグラス越しの陽光の暖かさのように柔らかい。
加賀智 ニコル:「"次女"として"グレゴリオ"で過ごし、祈り、唄った日々──それが、今も貴女を形作っているのですね」
加賀智 ニコル:「それが、私は何よりも嬉しい」
加賀智 ニコル:「──さあ、私達に。そして、迷える者たち全てに、届くような歌を」
加賀智 ニコル:「《"英雄"の歌を、声高らかに捧ぎましょう》」
シレーナ・F・リトミカ:『はい。そして―――"いいえ"。』
シレーナ・F・リトミカ:『知っていますか?ニコル様、ベラ様』
シレーナ・F・リトミカ:『一人で歌うより、皆で歌うほうが、楽しいですよ!』
シレーナ・F・リトミカ:「【斉唱】ユニゾン。《Op.2a》《あるいは唯一人のためのコラール》」
シレーナ・F・リトミカ:紡がれし言葉に沿うように、お互いへ奮い立たせるための熱を与え合う
シレーナ・F・リトミカ:『すいません、今回はグレゴリオのメンバーのみで…イザヤ様も!』
加賀智 ニコル:「……ふふっ。なんだか、懐かしいですね」
シレーナ・F・リトミカ:「【斉唱】ユニゾン。《Op.8a》《 謳う歌う詠うオラトリオ》」
昏色 イザヤ:「ええ!?」「い、いきなりですね…」
シレーナ・F・リトミカ:"再現"。あの日の…大聖堂での
シレーナ・F・リトミカ:《空の楽器》 楽器が、鳴り響き始める
シレーナ・F・リトミカ:『ベラ様も…心で、なぞられてください』
シレーナ・F・リトミカ:「【斉唱】ユニゾン。《Op.9a》《敬虔至英のソナチネ》」
伊佐平良ベラ:「はい……!」声は弱弱しいが、顔を綻ばせて頷く。
シレーナ・F・リトミカ:本来、これほどの歌を連唱すれば、代償は無視出来るものではない…が
シレーナ・F・リトミカ:それらを全て"先送り"にする。そういう、歌
シレーナ・F・リトミカ:"グレゴリオ"全員のレネゲイドを紡いで、あの日共に奏でた歌が
シレーナ・F・リトミカ:今にも潰れそうな暗い天蓋の空を押し退けるように、高らかに響く
シレーナ・F・リトミカ:「《キングダム放送部部長として―――訂正させていただきましょう。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《密航王様、申し訳ございませんが…"伊佐平良様の足止め"だけでは済みません。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《これは、グレゴリオ全員の剣になります。》」
シレーナ・F・リトミカ:ごう                  ごう
シレーナ・F・リトミカ:「《そして、ニコル様。ベラ様を認める方は、"この場にいる者"だけではございません。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《あのお方が、見過ごすわけ無いでしょう?》」
シレーナ・F・リトミカ:―――
シレーナ・F・リトミカ:"天声王"の曲目のうち、bに振られるものは、キングダムの王達を序列の番号順に割り振っているものであり、欠番も多くある。
シレーナ・F・リトミカ:例えば、"11番"。
シレーナ・F・リトミカ:何故なら、その曲目は既に―――
シレーナ・F・リトミカ:「【合唱】コーラス!《Op.1a》」
シレーナ・F・リトミカ:ごう ごう ごう ごう ごう ごう ごう ごう !
シレーナ・F・リトミカ:遥か地平より、天声王を中心に、嵐が吹き荒れながら収束していく
シレーナ・F・リトミカ:一点へ 一点へ!
シレーナ・F・リトミカ:「《新星賛美歌Hymn for Nova!》」
シレーナ・F・リトミカ:嵐の如き、新星の街。か弱き者はときに喧騒にやられることもあるだろう。心疲れやつれるものもいるだろう。
シレーナ・F・リトミカ:それを束ねんとする、巨大な夢と信仰を掲げる者がいる。
シレーナ・F・リトミカ:その者は、手に鍵たる"聖剣"を持つ
シレーナ・F・リトミカ:眼の前の、滅びの具現たる瘴気の刃の前へ、嵐は収束され
シレーナ・F・リトミカ:細く絞られた、うねりの刃を持つ一振りの剣へと成った
シレーナ・F・リトミカ:「《バッドハット・フライバージェス様。》」
シレーナ・F・リトミカ:かざした手が、嵐剣へと接続される
シレーナ・F・リトミカ:「《いざ、尋常に》」
バッドハット・フライバージェス:「─────ハッ」
バッドハット・フライバージェス:瘴気が、収束する。鎧がボロボロと崩れ、自分さえも犯す錆に蝕まれた肌が露出する。
バッドハット・フライバージェス:自らを守る瘴気の壁も、周囲を蹂躙する嵐も、全てを──構えた右腕に。
バッドハット・フライバージェス:「同じ視点に立った気になってんじゃねえよ」
バッドハット・フライバージェス:ゆっくりと、構える。
バッドハット・フライバージェス:「無様に──」
バッドハット・フライバージェス:「"這い蹲れ"」
シレーナ・F・リトミカ:「《お断りします。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《一緒に―――歌いましょう》」
シレーナ・F・リトミカ:前へと、飛ぶ。
シレーナ・F・リトミカ:一 閃 !
バッドハット・フライバージェス:「───────」
シレーナ・F・リトミカ:胡蝶の如く飛んだ身が、滅びの異様を通り過ぎて
シレーナ・F・リトミカ:夢であったかのように、刃は凪へとほどける。
シレーナ・F・リトミカ:「《…流石、でしたね。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《またの機会に。貴女も》」
シレーナ・F・リトミカ:「《祈ってください。》」
バッドハット・フライバージェス:尽くす言葉など初めから持ち合わせていない。戯れ言すら尽きた。
バッドハット・フライバージェス:「……………」
バッドハット・フライバージェス:全ての災厄が収束した右腕。それが斬り飛ばされた切断面を見下ろして、自嘲するように肩を揺らす。
バッドハット・フライバージェス:「……絶対に」
バッドハット・フライバージェス:「ごめんだね」
バッドハット・フライバージェス:斬り飛ばされた右腕から解放された瘴気がフライバージェスの身体を呑み込んで霧散する。
バッドハット・フライバージェス:立ち上った煙の中、小さな光の筋が空に向けて飛び、消えていった。
シレーナ・F・リトミカ:その姿を見届けると―――ふつ、と。あやつり人形が放り出されたかのように、先送りにしていた全てが降りかかり、
シレーナ・F・リトミカ:紅白の蝶の末期の如く、"天声王"は地に崩折れる
島原 メルク:「おっと……」 ふわりと、受け止めるは優しい風の腕。
ルルフィポウリ:「……ぷはっ」息をするのも忘れていた。天声王とグレゴリオによる巨大な力を前にした緊張から、解き放たれる。
島原 メルク:「お疲れ様。伊佐平良だけじゃあねえ。すげぇな……グレゴリオ」
昏色 イザヤ:「さすが」すさまじい。そして美しい歌声だった。
ルルフィポウリ:バッドハット・フライバージェスも規格外の者だったが、王さまの力は、やはり目の当たりにするたび圧倒される――!
加賀智 ニコル:「……本当に、ご苦労様でした。素晴らしい歌声でしたよ」
加賀智 ニコル:慈しむような視線をシレーナに投げ、また虚ろな瞳を何処へかに向けて。
加賀智 ニコル:傷付いたまま歩き続けていた王種の姿を探す。
加賀智 ニコル:「彼女が離脱し、影響から抜けていると良いのですが……」
加賀智 ニコル:「……とはいえ、一時の安全が確保されたのも事実。すぐに、次の行動に移らねばなりません──が」
加賀智 ニコル:「イザヤ……大丈夫ですか?」
昏色 イザヤ:「…」片腕を見る。
昏色 イザヤ:ウインクを返す。
昏色 イザヤ:「………」
昏色 イザヤ:にこりと笑って
昏色 イザヤ:「駄目かも」
加賀智 ニコル:「……ふふ。では、後ほどたくさん甘えても良いですよ」
昏色 イザヤ:「ううう、すぐにヘタレないのが姉のつらいところ…」
加賀智 ニコル:どう見ても尋常の怪我ではない。離脱させてでも治療を受けさせるべきか逡巡して──それを、"懺悔室"として否定した。
昏色 イザヤ:「まあ、後悔は無いですが」ベラちゃんをそっと撫でる。
加賀智 ニコル:「本当に駄目になったら、もう一度言いなさいな」 それは、友人としての言葉。
加賀智 ニコル:「貴女も大事な"妹"ですからね」
昏色 イザヤ:「お姉ちゃん心配性…」
昏色 イザヤ:「何とかうまくやりますよ…再生系の術式は面倒ですけど」
昏色 イザヤ:「久しぶりに魔術魔術で頭もいたいですが」複数の術式、術式同士の連鎖、完全詠唱…どれもグレゴリオに入ってからは控えていたものだ。消耗がひどい。
昏色 イザヤ:「まだ、使命が残ってますから」安心して。とほほ笑む。
昏色 イザヤ:そう、まだ何も終わっていない。やるべきことはこの先にある。

???:「ねえ、そんな……顔、しないで……よ。■■■」
GM:ひび割れた十字冠が明滅している。弱弱しく、降りしきる雨音にすらかき消されてしまいそうな声が鼓膜を微かに震わせる。
バッドハット・フライバージェス:抱きしめた体は濡れて冷えて、コイツがどこまで死に近づいたのかすら判断できない。
???:「たまたま……私が、庇えそう……だったって、だけ」
???:「あんただって……同じ立場なら、そう……した。でしょ?友達なんだから……、さ」
バッドハット・フライバージェス:無限に繰り返した光景。何で、あたしは──
バッドハット・フライバージェス:あの時、あたしは。
バッドハット・フライバージェス:すぐに、頷けなかったんだ?
バッドハット・フライバージェス:お前が居ない世界で生きていく意味なんて無いのに。命なんか惜しくない筈なのに。
バッドハット・フライバージェス:腕に抱えた死の気配に恐怖を抱いてしまったのか。
バッドハット・フライバージェス:あたしが、頷きもせず。言葉も返せずにいるうちに、お前の瞳には失望と後悔が見えた。
バッドハット・フライバージェス:違う。
バッドハット・フライバージェス:あたしだって、お前と一緒だ。
バッドハット・フライバージェス:お前以外の全ては無価値で、無意味で、ゴミで──
バッドハット・フライバージェス:証明する。あたしは何も愛さない。全てを嘲笑して、全てを踏みにじって、お前以外の全てを踏み台にして
バッドハット・フライバージェス:お前が帰ってくるのを、ずっと待っている。

GM:シーンカット。ロイスの取得と購入が可能。侵蝕が100%を超えている方は十字冠の処理もよろしくね
シレーナ・F・リトミカ:英雄/伊佐平良ベラ/感服◯/負い目/ロイス
シレーナ・F・リトミカ:フルロイス
加賀智 ニコル:伊佐平良ベラ ◯感服/偏愛 で取得しましょう。
島原 メルク:ロイスは伊佐平良ベラちゃんに 〇敬意/心配 で取得します
シレーナ・F・リトミカ:ごめん嘘
シレーナ・F・リトミカ:シナリオロイス取れてなかった!!!!!!
シレーナ・F・リトミカ:破滅
シレーナ・F・リトミカ:代わりにグレゴリオにロイスとります…
島原 メルク:購入はライダーススーツを買いに行きます
昏色 イザヤ:ロイホ
シレーナ・F・リトミカ:故郷/グレゴリオ/懐旧◯/負い目/ロイス
島原 メルク:(3+2)dx+0>=13 【調達】
DoubleCross : (5DX10>=13) → 10[1,1,6,8,10]+1[1] → 11 → 失敗

加賀智 ニコル:HPが減っている方が多いですし、高性能治療キットを購入しましょう。
シレーナ・F・リトミカ:おねがいしますわ
シレーナ・F・リトミカ:もうボロボロ
加賀智 ニコル:(2+2)dx+4>=9
DoubleCross : (4DX10+4>=9) → 10[2,6,9,10]+10[10]+1[1]+4 → 25 → 成功

島原 メルク:財産点2点消費して購入成功させます!
シレーナ・F・リトミカ:倒れてたので現在HP1です
シレーナ・F・リトミカ:うおー!
ルルフィポウリ:シナリオロイスは保留!購入は、ええと……そうですね、わたくしも高性能治療キットで!
シレーナ・F・リトミカ:自前でも応急買います
加賀智 ニコル:すごく良いキットですね イザヤ、これを使いなさい(ぐいぐい)
シレーナ・F・リトミカ:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 10[1,8,9,10]+7[7] → 17

シレーナ・F・リトミカ:成功!早速使います
シレーナ・F・リトミカ:1+2d10
DoubleCross : (1+2D10) → 1+8[1,7] → 9

昏色 イザヤ:わーい
シレーナ・F・リトミカ:そこそこ
ルルフィポウリ:2dx+2>=9
DoubleCross : (2DX10+2>=9) → 9[4,9]+2 → 11 → 成功

昏色 イザヤ:7+3d10
DoubleCross : (7+3D10) → 7+14[5,8,1] → 21

シレーナ・F・リトミカ:天声王はリザ回数に影響出るのでちょっと大事
ルルフィポウリ:成功!じゃあ天声王さまにあげましょう!
シレーナ・F・リトミカ:ありがとうございます!
シレーナ・F・リトミカ:9+3D10
DoubleCross : (9+3D10) → 9+11[4,1,6] → 20

シレーナ・F・リトミカ:丁度HPマックスです!ありがとう!
ルルフィポウリ:101-10-1d10
DoubleCross : (101-10-1D10) → 101-10-5[5] → 86

ルルフィポウリ:86+1d10-1
DoubleCross : (86+1D10-1) → 86+8[8]-1 → 93

ルルフィポウリ:やったぜ。以上です!
昏色 イザヤ:ウーン クリスタルシールドとかちょいほしいな
昏色 イザヤ:いや、リアクティブアーマーにしよう
昏色 イザヤ:コンセ+無形の影 侵蝕+6
昏色 イザヤ:8dx8+4>=24]
昏色 イザヤ:8dx8+4>=24
DoubleCross : (8DX8+4>=24) → 10[1,3,3,4,4,5,9,9]+1[1,1]+4 → 15 → 失敗

昏色 イザヤ:こういうこともある
昏色 イザヤ:いじょ!

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ミドル5

GM:シーンプレイヤーはルルフィポウリさん。全員登場を強く推奨します。出られる方は侵蝕をどうぞ
ルルフィポウリ:はい~!
ルルフィポウリ:あ、シーン変わるなら十字冠の効果で侵蝕率下げますね!
昏色 イザヤ:81+1d10
DoubleCross : (81+1D10) → 81+5[5] → 86

島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を1D10-1(→ 5)増加(96 → 101)
昏色 イザヤ:-1で85
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を1D10-1(→ 0)増加(90 → 90)
加賀智 ニコル:では、91ですね。
シレーナ・F・リトミカ:81+1d10-1
DoubleCross : (81+1D10-1) → 81+10[10]-1 → 90


GM:バッドハットフライバージェスを退けた君達は、物流トンネルの方角に歩を進めたヴォルケの後を追っていた。
GM:辺りを襲っていた嵐はすっかりとなりを潜め、頭上を覆う黒い天幕さえ無ければ何事もなかったかのようにすら感じる。
GM:暫く歩いた所で、君達は弱弱しい獣の鳴き声を聞くだろう。目の前の丘を越えればすぐに鳴き声の主を発見する事が出来そうだ。
シレーナ・F・リトミカ:『王種に纏わりついていた風は収まったようですね。』
シレーナ・F・リトミカ:刳り貫かれた肉体をカバーするように、あちこちを包帯とバンデージで覆われている。
シレーナ・F・リトミカ:血の気も薄く、元々白かった顔がさらに血の気も引いているが、動くことには問題ない程度にはなった。
島原 メルク:「くそーっ、アイツめ、マジで好き勝手にやりやがって」 歩きながら錆の嵐を巻き起こした彼女に対する悪態をついている。
島原 メルク:錆の嵐に見舞われたせいで、周囲には乗り物として使えそうな物が何もない。歩くしかないのだ
島原 メルク:「こっちは怪我人も大勢いるってのによー」
加賀智 ニコル:「先程の王種──ヴォルケの動向如何によっては、再びの戦闘もあり得ますが」 一先ずの手当の手伝いをし、治療物資の残りを纏めて抱えている。
ルルフィポウリ:「やっぱり、あの錆の風はバッドハットさんが起こしてたみたいですねっ」
加賀智 ニコル:「あの錆。何らかの影響を受けていたには間違いないでしょう……心身ともに無事でいると良いのですが」
昏色 イザヤ:消費が激しすぎて戦車も出せない。眼帯のせいで元から怪我人みたいだったが、相応の症状が伴ってきた。
昏色 イザヤ:「ええ…しん…ぱい…ですね…」
昏色 イザヤ:こひゅー
シレーナ・F・リトミカ:『イザヤ様、やはりご無理をなされておいでのようで』
島原 メルク:「この状況で獣に対してもお優しい事だ。それもグレゴリオの教義なのかい?」
ルルフィポウリ:アジール保護区に生えているそこらの樹木の上を、《軽功》でぴょんぴょんと跳び渡り先の様子を窺いながら随行している。無線代わりのスマホで会話もバッチリだ!
加賀智 ニコル:「彼らは十字冠の加護こそ持ちませんが、同じノヴァリスの大地に生きる者です」
加賀智 ニコル:「なれば、父の光は平等に降り注ぐ。その者を愛し、病み傷めば手を差し伸べる。当然のことです」
ルルフィポウリ:「イザヤさんっ、ご無理はなさらないでくださいっ」
昏色 イザヤ:「すいません…」いつものしゃきっとした感じがない
島原 メルク:「まったく、それで倒れちまったらどうしようもないぜ」
加賀智 ニコル:「ふふ。ご忠告、痛み入ります」
加賀智 ニコル:「ですが……イザヤはこれで。随分としっかり者ですから」
GM:その時、メルクの端末に着信が入る。
ルルフィポウリ:「でも……実際ヴォルケさんはリルトリッチさんのお友達のようですし」じっと道の先を見つつ。まだそれらしきものは見えない
島原 メルク:「おっと? もしもーし」 疲れた表情で端末を手に取る。返事も割と投げやりだ。
物部リクト:『俺だ。お陰様で残ってる連中の避難も順調に進んでる』
島原 メルク:「そいつは良かった。天声王も張り切って避難誘導した甲斐があったってものだ」
ルルフィポウリ:「無事でいられるといいですねっ。何かあってもなくても……それが『てんめい』というものでも……お友達なら、かなしくないのが一番です……!」
物部リクト:『妙にあっさりしてるのが気にはなるけどな……俺とお前が遭遇した連中はまだ健在の筈だろ?』
物部リクト:『ちっとは追撃を覚悟してたんだが……』
島原 メルク:「サムライガールと黒シスターか……」
島原 メルク:「案外、仲間がやられた事にビビって逃げちまったのかも」
物部リクト:『ハ……なら気分のいい話だな。とにかく、避難が済んでない連中と原生生物共の避難を手伝ってくる』
物部リクト:『……終わったらすぐに合流するから。流れ星になっちゃいましたってのは勘弁だぜ』
島原 メルク:「飛んで帰るのは味気ないからな」
島原 メルク:「そういえば……例の”幕”がまだ続いているようだけども」
島原 メルク:「そっちでは何か手がかりはあったか?」
物部リクト:『いいや。恐らく、あの嵐と同じでこの幕も連中の誰かの能力なんだろうが……』
物部リクト:『ただ……幕の境界線をずっと張ってる連中の報告にあったんだが』
物部リクト:『この幕……薄く、なってるかもしれねえ』
島原 メルク:「はあ?」
ルルフィポウリ:(「薄くっ……!」)両手で口を抑えつつ、ビックリしている。電話の邪魔になってはいけない!
加賀智 ニコル:(……膜は、恐らくイザヤが相対した"戒行者"によるものという話でしたね。ふむ……相互に影響しあっているか、能力者に何かがあったか)
昏色 イザヤ:「……」思考を巡らせようとする。
昏色 イザヤ:(乙黒…)上手く頭が回らない。酸素が足りない。
物部リクト:『俺たちはジェネシスの連中みたく正確な測定が出来る訳じゃないから、はっきりとした事は言えねえが』
物部リクト:『幕の向こう側から風が吹いてくるのを感じるようになったらしい』
島原 メルク:「詩的な表現か?」
島原 メルク:「……冗談だよ。しかし、風か」
シレーナ・F・リトミカ:(厚みで物理的な不透過性を担保している?……余り意味の無い考察ですね…)
シレーナ・F・リトミカ:先の戦闘による緊張感が抜けていないのか、益体もない思考に力を入れすぎてしまう
物部リクト:『空気が通るようになったのか……とにかく、また変化があったら連絡する。あんたらも気を付けろよ』
島原 メルク:「ああ、わかった」
島原 メルク:「しかし……やれやれ。”幕”の遮断に原生動物の暴走、問題はまだまだ山積みだな」
加賀智 ニコル:「目撃証言からすれば、"戒行者"もまだ数名残っているはず。……或いは、まだ姿を見せていない者も」 小さく嘆息。
ルルフィポウリ:「……戒行者さんたちは、このアジール保護区を『へいさ』して、動物の皆さんを暴れさせて、何をなさりたいんでしょうか」
島原 メルク:「動物を暴れさせて、か」
昏色 イザヤ:「わかりませんね…ほんと」
昏色 イザヤ:「目的…目的…ううん」
ルルフィポウリ:「お話の流れですと、戒行者さんたちはグレゴリオの皆さんに『うらみ』があるみたいです。でもそれがこのアジールを襲うこととどんな関係があるのか、わかりません」
シレーナ・F・リトミカ:『住人を追い出すことに目的があった可能性は高いかも知れません』
ルルフィポウリ:「直接お話しして目的を聞ければ一番なのですが……」
シレーナ・F・リトミカ:『あの遮蔽膜を用いることで、生徒の皆様を不可逆的にこの地から退散させることが可能ですので』
加賀智 ニコル:「私達グレゴリオに何らかの怨恨を抱いているのは間違いないでしょう──嘆かわしく、遣る瀬無さを感じます」
島原 メルク:「外に出すのが目的か、内に留めるのが目的か」
シレーナ・F・リトミカ:『それがどういった意味あいを持つかは察せませんが…なんらかの儀式なのでしょうか』
昏色 イザヤ:「恨み…」乙黒イチカに思いを馳せる。彼女はどうしてこのようなことを…
島原 メルク:「外から内に吹き込む風に、内から外に逃れる生徒、そして内に留まり続ける獣達か……何らかの不均衡を作ろうとしているのか、あるいは……」
昏色 イザヤ:なにか、私の知らない何かが、あるのではないか。
シレーナ・F・リトミカ:『そもにして、あの礼装。王鍵どころか、七王様の特権たる権能に迫りうる代物でした。』
シレーナ・F・リトミカ:『あの位階に辿り着くような物に、何の代価も払っていないとは到底考えられません。』
シレーナ・F・リトミカ:『彼女達もまた、相応の消耗を背負っているはず…』
島原 メルク:「考えるのは後だ」
島原 メルク:「まずは”王種”……アイツらも”戒行者”の計画の一部になってるみたいだし」
島原 メルク:「そこから追いかけて行くしかない……って事だな」
加賀智 ニコル:「ええ。その安否をまずは確認したいものですが……」
GM:歩を進めながら会話を続ける君達の耳に、小さな鳴き声が響く。
ヴォルケ:「クル………ルルゥ……ゥ」
ルルフィポウリ:「この学区に……目的が……追い出したり暴れさせたりすることじたいが……」口に出してぽつぽつと考えているが、密航王さまの言葉に頷く。
ルルフィポウリ:「はい……そうですね。まずは先に進んで……あっ」
GM:それは、王たる獣の鳴き声というよりは──
シレーナ・F・リトミカ:『おや…』
ルルフィポウリ:「この声はっ……」
GM:雛が母親を呼ぶような、不安と恐怖に満ちた声色。
GM:声の響く先へ向かえば、全身から血を滲ませて横たわるヴォルケと──
乙黒イチカ:「…………ほんとに負けたんだね、フライバージェス」
乙黒イチカ:それを感情のない瞳で見下ろす乙黒イチカの姿があった。
シレーナ・F・リトミカ:『…ニコル様。』
シレーナ・F・リトミカ:『彼女が…?』
加賀智 ニコル:「…………」 記憶を辿る。符号点は確かだ。成長した姿と思えば納得はいく──それでも。
加賀智 ニコル:決定的に、何かが"壊れた"ように雰囲気が異なる。それが、頷くことを僅かに逡巡させた。
ルルフィポウリ:「この人もっ……」開けた場で横たわるヴォルケを前に、木から降りて皆さんの脇に着地。
シレーナ・F・リトミカ:『―――イザヤ様、如何でしょうか』
昏色 イザヤ:「……」目を逸らせない。
昏色 イザヤ:「乙黒」
シレーナ・F・リトミカ:フリップを仕舞う。今は彼女に任せよう
島原 メルク:(乙黒ってのはアレか……元”グレゴリオ”の……!)
乙黒イチカ:「また会えたね、イザヤさん」
昏色 イザヤ:「会いに来ましたよ、あんな再開して…来ないわけには行かないでしょう」
乙黒イチカ:「……ニコル様も、お久しぶりですね。変わってないなぁ」
乙黒イチカ:どこか懐かしむような口調だが、表情は虚ろなままだ。
加賀智 ニコル:「……ええ、久し振りですね。随分と雰囲気が変わって──」
加賀智 ニコル:「イチカ。貴女だと納得するまで、少し悩んでしまったくらいです」
乙黒イチカ:「結構経ちましたからね。シレーナ様は……僕の事なんて覚えてないかな?時々怒られたものだけど」
乙黒イチカ:腰に刺した黒剣を撫でながら、シレーナへ視線を向ける
シレーナ・F・リトミカ:『大変失礼ながら―――礼拝の皆様方を、あの時は強くは認識しておりませんでした。申し訳ございません』
シレーナ・F・リトミカ:深く詫びる
シレーナ・F・リトミカ:『皆様、信心と至心を一つにする同士であるという意識があるばかりでした。』
乙黒イチカ:「……シレーナ様らしいなぁ。ふふ、怖かったもんな、あの時の貴方は」
シレーナ・F・リトミカ:『お恥ずかしい…。』
島原 メルク:「あー……感動の再会をしてるトコ悪いが」
島原 メルク:「思い出話をしたいなら、場所が違うんじゃあないか?場所が」 言いながら視線は下、虐げられた王種を見つめる。
シレーナ・F・リトミカ:素直に申し訳無さが立つばかりだが…しかし。彼女の態度には、血の通った人間らしさが感じられる。今までの戒行者達とは違った性質が。
島原 メルク:「平和的にお話がしたいなら、喫茶店までは送り迎えしてやるぜ?」 そう言いながらも、警戒と敵意が籠った眼を下ろす事はない。
ルルフィポウリ:「……お話を聞いてくれるのでしたらっ」
ルルフィポウリ:「まずはそちらのヴォルケさんを渡してくださいっ。『ちりょう』が必要です……!」
乙黒イチカ:「残念だけど、それは出来ないな」
乙黒イチカ:苦しそうに鳴き声を上げるヴォルケを見下ろして、小さく呟く。
乙黒イチカ:「王種は、このアジールにおいて全ての獣の頂に立つ王だ」
乙黒イチカ:「なのに彼は、なんでこんなに可哀想な声で泣いているんだと思う?」
乙黒イチカ:「威嚇ならまだしも──誰かに助けを求めているようにすら聞こえる」
ルルフィポウリ:「…………」確かにそうだ。
ルルフィポウリ:立派に成体へと育った獣は、痛みに強い。人のように泣いて助けを求めることはあまり……ほぼない。怪我も不調も『耐える』ことでその場をしのぐ。しのげなかった先にあるものが死ではあるが……。
ルルフィポウリ:しかし、ならばなぜこのヴォルケはこんな……これではまるで――。
島原 メルク:「高い所から失礼な事ばかり言いやがって、ならお前にはその答えがわかるって言うのかよ」
乙黒イチカ:「”お母さん助けて”って──言ってるんだよ」
乙黒イチカ:慈しむような手つきで、王種を静かに撫でる。
乙黒イチカ:「王種はね、生殖を行わずただ一匹で種を統べる獣じゃない」
乙黒イチカ:「ただ、彼らはこのアジールに放り出されて成長する事も寿命を全うする事も許されない、雛なんだよ」
加賀智 ニコル:「放り出されて、ということは」
加賀智 ニコル:「彼らが来た場所が、何処にかあると?」
乙黒イチカ:「"楽園"ですよ」
加賀智 ニコル:瞳がす、と細まる。
昏色 イザヤ:「らく、えん…」それは────
シレーナ・F・リトミカ:『先程バッドハット様も述べられておりました。』
シレーナ・F・リトミカ:『すなわち、観念的な話に終始するものではなく…何らかの起源としてその場所がある、と。そう仰られたいのですか。』
乙黒イチカ:「そうです。そして、秘鍵壊錠は武装としての出力を向上させる事が目的じゃない」
乙黒イチカ:「本当は私がやるべきだったんだけど……こればっかりはタイミングだね。フライバージェスには感謝しないといけないな」
シレーナ・F・リトミカ:(…あの礼装と、"楽園"、そして王種)
島原 メルク:「鍵を”開ける”のではなく、”壊す”……不可逆的な変化」 ならば、壊された鍵はどうなる? それは何を封じ込めているものなんだ?
シレーナ・F・リトミカ:(全てに関連がある…?)
シレーナ・F・リトミカ:『あの解放状態は、発動時点で一種の目標を達成していたのならば』
シレーナ・F・リトミカ:『貴女は一体…何処へ行き着くというのですか?』
シレーナ・F・リトミカ:『いえ…貴女達は。』
乙黒イチカ:「ですから──楽園ですよ。アレは本当に存在する」
乙黒イチカ:その言葉と同時、黒剣をヴォルケの傷口を抉るように突き立てる。
ヴォルケ:「キュ──ッルルルルゥッゥ!!!」
島原 メルク:「てめぇッ!!」
乙黒イチカ:「鍵を壊して──この声を向こうに届ける」突き立てた剣を引き抜き、けん制するように構える。
加賀智 ニコル:「イチカ、貴女は……」 起こりうる事態に警戒するように身構える
ルルフィポウリ:無言のまま、いや言葉より体が先に反応するように黒剣へナイフを投擲!しかし弾かれる!!
昏色 イザヤ:止めなければ。なにか、声をかけなければ…しかし
昏色 イザヤ:「……っ」いったい。なんて言えばいいんだ。
乙黒イチカ:「楽園は一度収めたものが零れ落ちる事を良しとしない。だから、気付きさえすれば──」
GM:君達の身体を撫でていた風が、ピタリとやむ。
島原 メルク:「……”楽園”が実在するかどうかなんて興味がねえし、お前らがそこへ行きたいってぇなら止める筋合いもねえ」
島原 メルク:「だが、それは……道理が通らねえ……!」
乙黒イチカ:「君達に通すべきものなんて何もないよ。それにほら、もう開いた」
乙黒イチカ:ス、と剣を君達の背後にを示すように持ち上げる。
???:振り返ると、白い外套に体を包んだ人影がそこに立っていた。
NPC
シレーナ・F・リトミカ:構えを取る。
シレーナ・F・リトミカ:(―――気配を感じられなかった…この距離だというのに)
???:破れた布に隠された顔に本来あるべきものは何も無く、黒い空間が広がっている。
島原 メルク:(なんだあ?コイツ……!)
島原 メルク:(気配が……いや、”生き物”なのか……コイツは!?)
昏色 イザヤ:心がざわつく。警戒?恐怖?
ルルフィポウリ:「なん……ですかっあなたはっ……」振り向かず、《蝙蝠の耳》を駆使し、イチカの方を向いたまま視線だけを忙しなく動かし前後の状況を注視している。
???:人影はぐるりと辺りを見回すような動作を取ると、一瞬でイチカの元へ移動し──腕を振り払う。
ルルフィポウリ:……背を向けたままの状態でよかった。無論、前方のイチカから注意をそらせない状況もあるが……。
乙黒イチカ:黒剣で腕を受け止めるが、勢いを殺しきれずに吹き飛ばされて岩へと叩きつけられた。
加賀智 ニコル:(イチカに、攻撃を……?)
昏色 イザヤ:「乙黒っ!」
ルルフィポウリ後方のこの相手と、正面から相対したくない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。ただただ寒気がする。睨み合いたくない。
シレーナ・F・リトミカ:(駄目だ…何も繋がらない。"楽園"から喚び出した存在に、何を求めているのか。)
島原 メルク:(コイツは一体……!) いや……結論は既に出ている。答えは既に聞いている。
島原 メルク:”鍵”が破壊されて、出てきたというのなら、それは
島原 メルク:「”楽園”から……来た者……」
ルルフィポウリ:「……っ!!」一瞬で乙黒イチカの元へ移動し、攻撃を加えた行動にも、息をのむ!
加賀智 ニコル:「イチカ。貴女は、この者を喚び出すことが目的だったのですか?」
乙黒イチカ:「……呼び出す、は正確ではないですね」
島原 メルク:「まさか……」
島原 メルク:「呼び戻した・・・・・って言うのか……”楽園”から……」
ルルフィポウリ:「どういうことですかっ……あなたたちは、何がしたいんですかっ!」プレッシャーに抵抗するように、声を上げる。
乙黒イチカ:立ち上る煙の中からふら付きつつ立ち上がり、静かに手を振る。
ルルフィポウリ:「楽園って……そこから来たこの方って……一体何なのですかっ!!」
乙黒イチカ:「……それは直接確かめるといいよ。まだフライバージェスの撒いた瘴気が君達には付着している。零れ落ちたものは拾い上げられるし、盗まれたものは取り戻されるんだ」
乙黒イチカ:「おめでとう、そしてさようなら」
乙黒イチカ:「楽園へ至った者達よ」
昏色 イザヤ:瘴気…アレは死へと誘うものだった。死、それがアレ・・にとって不都合なものであるとしたら
昏色 イザヤ:「まずい……!!」
???:人影が君達を振り返る。
シレーナ・F・リトミカ:「《Op.36b》《時化にて漱ぐエレジー》」
ルルフィポウリ:「うう……ぐ……」姿勢を低く、構える。アレに敵意があるのかもわからない。だがそこに秘められた力は――!
シレーナ・F・リトミカ:液状化現象。人影の踏む地を流体へ変える。
シレーナ・F・リトミカ:どのような存在であれ、まずは身動きを取れなくしたほうがいい。
???:「 קומבא יה」
???:奇妙な言語を呟き拳を握ったかと思うと、シレーナの魔術が発生した現象ごと握りつぶされる。
シレーナ・F・リトミカ:「――――!」
島原 メルク:「マズい状況だぜ……”天声王”」 言いながら周囲に風を巻き起こすが、そよ風程度も発生しない。
加賀智 ニコル:(シレーナの能力を、一蹴した……?!)
シレーナ・F・リトミカ:(王鍵の権能を止めた…と!?)
昏色 イザヤ:「…見えない」解析の魔眼が悲しいほどに意味をなさない。
島原 メルク:「私の”乗騎”も打ち止めだ。逃げる手段がねえ」
ルルフィポウリ:「天声王さまっ!!」王の力すら、こんな簡単に――!?
シレーナ・F・リトミカ:乾いた大地は変わらず揺るがない。
昏色 イザヤ:存在としてのあり方が、己との距離が、あまりにも遠すぎる。
シレーナ・F・リトミカ:『―――離脱しましょう。』
シレーナ・F・リトミカ:『対応出来る手段が不明である以上、こちらの消耗は出来るだけ抑えねば』
ルルフィポウリ:「ですがっ……!」逃がしてくれるのだろうか。こんな相手が……!
昏色 イザヤ:「同意します。しかし」手はあるのか
???:「דוחה ישועה」
GM:それを制するように、人影は両手を組み天を仰ぐ。
加賀智 ニコル:「……殿を務めましょう。務まるかどうかはさておき」 微笑む。
昏色 イザヤ:「馬鹿を言わないでください…!」今までにないほど声を張り上げる。
加賀智 ニコル:白き異形に一歩近付く。在り方の酷く異なるような、同じ色。
昏色 イザヤ:「”懺悔室”!まって、止まってください!」
???:存在感が全くない。そこに居るのに、どこか空虚な──
GM:君がそんな印象を頂いたのも束の間。
GM:鐘が、鳴り響く。来訪を歓迎するような、何かを祝福するような音色だった。
GM:1度、2度、3度。繰り返される度に周囲の景色が溶けていく。そこに居る人も、物も、土壌も、空も──
シレーナ・F・リトミカ:「《―――逃げますよ!》」
シレーナ・F・リトミカ:相対するニコル様の肩へ手をかける
シレーナ・F・リトミカ:「《犠牲等、流行りません!!全員で離脱しましょう!!!》」
島原 メルク:「同意するぜ、”天声王”!」 歪み始めた周囲を見回し、開くべき活路を見出そうとする。
シレーナ・F・リトミカ:声を出す度に、呼気から濃密な鉄の香りが飛ぶ。
島原 メルク:路の無い場所に路を見出すのは、大の得意だ。
GM:4度目の鐘が鳴る。
昏色 イザヤ:「加賀智!!」
GM:少なくとも──その時の君達に、進むべき路はなく。
GM:ただ、たどり着くべき場所があるのみだった。
GM:世界が──溶ける。
加賀智 ニコル:(──もし、"楽園"が本当に在るのなら)
加賀智 ニコル:(其処には、私以外が辿り着けば良い──私には、)
加賀智 ニコル:「《大いなる父よ、我らの心に愛を灌ぎし父よ》──」 聖句を紡ぐ。手を伸べる。虚ろな瞳に、溶けていく世界が滲んで見えた。
GM:--
GM:シーンカット。ロイスの取得のみ可能です。
ルルフィポウリ:「…………!!」チャンスだ。曖昧になっていく周囲の状況から、使える路を探そうとし、そして――!
シレーナ・F・リトミカ:ロイス満タン!以上
加賀智 ニコル:ロイスは保留します。
島原 メルク:フルロイスなので……以上で!
昏色 イザヤ:保留
ルルフィポウリ:ロイス!いったん保留で!この敵……何者なの~!?以上!

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ミドル6

GM:シーンプレイヤーはニコルさん。また、このシーンに登場侵蝕は必要ありません。
島原 メルク:あ、すいません、先ほどのシーン終了で侵食率低下を忘れていたので、今振ってもいいでしょうか?
シレーナ・F・リトミカ:何ィ
GM:あっどうぞ~!
島原 メルク:101-1d10-10
DoubleCross : (101-1D10-10) → 101-7[7]-10 → 84

GM:ガッツリ下がってる~!ナイスだ
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を17減少(101 → 84)
GM:更に加えてこのシーンではNPCカードが使用不可となり、十字冠を除いた一切のエフェクトとアイテムの効果が機能しません。
シレーナ・F・リトミカ:冠~ッ
シレーナ・F・リトミカ:というか遺産もじゃん!
昏色 イザヤ:終わり
シレーナ・F・リトミカ:普通に喋れる!
シレーナ・F・リトミカ:ちょっと嬉しい!
GM:思わぬ利益が発生している……

GM:君達を目覚めさせたのは、小鳥のさえずりだった。
GM:鼻をくすぐる甘い花の香りを含んだ穏やかな風が吹いている。
GM:青い空と、白い雲。アジールにかかっている筈の虹も、黒い膜も見えない。
GM:周囲にはイザヤ、ニコル、メルク、シレーナ、ルルフィの5名が横たわっている。
島原 メルク:「………………マジか」
島原 メルク:周囲の様子を見て、状況を理解する。どう考えてもこの状況は……
加賀智 ニコル:「……ふふ。啖呵を切ってこれというのは、お恥ずかしいですね」
昏色 イザヤ:ガバっと勢いよく起き、あたりを見回し…見つける。
加賀智 ニコル:ゆっくりと上体を起こす。
シレーナ・F・リトミカ:「……ぐっ……」
ルルフィポウリ:「……ぶはーっ!」勢いよく起き上がる!
シレーナ・F・リトミカ:起き上がり、周囲の人々を見て取って、フリップを取り出す
昏色 イザヤ:「”……ふふ。”じゃあ、ありませんよ」
シレーナ・F・リトミカ:『――――――』何も表示されない
昏色 イザヤ:「な、に、を、し、て、る、ん、で、す、か」がっと、ニコルさんの肩を掴んで圧をかけます。
島原 メルク:「あ~~……くそっ、仕方ねえ、これからの事を話し合って…………”天声王”?」
島原 メルク:「さっきから黙りこくってどうしたんだ?」 フリップに何も表示されない事を、沈黙と判断して声をかける。
GM:王鍵の所有者であるメルク、シレーナは特に顕著な変化を感じるだろう。所持している物品の効果が発動しない。
加賀智 ニコル:「イザヤ、もしかして怒ってます……?」
島原 メルク:「…………あー、そういう事か」 何もしなくとも常に繋がりを感じていた”乗騎”とのパスが断たれている。
昏色 イザヤ:「怒らないわけなくない?」「あとで説教…あれ?どうかなさいましたか?」
島原 メルク:「”天声王”」 とんとん、と己の喉を指で叩く。
シレーナ・F・リトミカ:「……あ、あれ?」
加賀智 ニコル:後で説教と聞いて少ししょんぼりしている
加賀智 ニコル:「シレーナ、声が……?」 驚きのあまり、そのまま名を呼んでいる
シレーナ・F・リトミカ:今までの、魔が宿った声ではない。
シレーナ・F・リトミカ:普通からはかけ離れた、天恵の声ではあるが…それでも"普通"だ。
ルルフィポウリ:「悪い夢を見ていたような気がしますが……ええと……はれ?あれ……」状況に気づく。意識を失う前のことも鮮明に思い出され、そして……。
島原 メルク:「………………っ」 シレーナさんの声を聞き、目を丸くして驚いた表情を浮かべる。
島原 メルク:「”天声王”……アンタ……」 「めちゃくちゃ良い声してたんだな!!」
シレーナ・F・リトミカ:「王鍵が…作動していません。」
ルルフィポウリ:「天声王さま……!?」違和感から、すぐにその原因に気づく。声が……!
昏色 イザヤ:「懐かしの美声…って、大丈夫なんですか?」
昏色 イザヤ:「体に異常とかは…」
加賀智 ニコル:イザヤの頭上、次いで各々の頭上を見遣る。十字冠の輝きが変わりなくあることに、一つ安堵の息を吐く。
シレーナ・F・リトミカ:「いえ…"告命響典"ジヴリールとのパスが絶たれている以外は問題はなく…」
シレーナ・F・リトミカ:「―――あっそうです!そんなことより!」
ルルフィポウリ:「王鍵が……!?」今まで声を出せなかったのは、王鍵の機能ゆえだったのか。戦闘時の歌唱とはまた別の、初めて直に耳にする声だ。
シレーナ・F・リトミカ:「ニコル様!!なぜあの場で逃げなかったのですか!!!」
シレーナ・F・リトミカ:指を指して怒る
加賀智 ニコル:きょとん、とした表情で見つめ返す
シレーナ・F・リトミカ:「末妹の皆に申し訳が立たないと思わないですか!?」
島原 メルク:あちゃー……といった感じに手を顔に当てる。
昏色 イザヤ:ガシ、背後から取り押さえる…むろんニコルさんを
シレーナ・F・リトミカ:「ご自分の立場を弁えられて下さい!!」
加賀智 ニコル:「……私一人の犠牲で」 取り押さえられながら、瞳を見つめ返す。微笑む。
加賀智 ニコル:「皆が無事でいられるなら。それ以上の選択はないと、思ったまでのことです」
シレーナ・F・リトミカ:「全員無事のほうが良いに決まってるでしょうが!!!」
ルルフィポウリ:「えっ、えっ。わ、わぁ……」目を丸くして状況に圧倒されている。
加賀智 ニコル:「……あの時、それを誰が保証できましたか?」
加賀智 ニコル:「誰も出来はしません。結果的に……五体満足で済んではいますが。いえ、遺産との契約が──不完全になっているのであれば、無事ではないかもしれませんが」
加賀智 ニコル:「……ですが、私の選択は。少なくとも貴女がたを悲しませるものであったのだと、理解はしています」
加賀智 ニコル:「申し訳ないと思っています。……ですが、私は」 薄い唇が、引き結ばれて。
加賀智 ニコル:「そのようにしか生きられない者です。ご容赦を」
昏色 イザヤ:「……まあ、この場ではここまでにしておきましょう」
島原 メルク:ぽんっ、とニコルさんの頭を叩く。
昏色 イザヤ:別に容赦はしないが
島原 メルク:「言いたい事はわかるけど、言い方が悪い」
加賀智 ニコル:頭を叩かれることなど久しくなかったことだ。僅かに困惑の表情を浮かべる。
島原 メルク:「保証だのなんだの言う前にアンタは皆を助けたかったんだろ」
島原 メルク:「それで”天声王”の方は皆の中にアンタが含まれてない事にキレてるわけだ」
島原 メルク:「ってコトは、つまりだな……」 色々と言いたい事を考えているが言葉が出ない。うんうんと散々唸り声を上げた挙句……
島原 メルク:「ああもうまどろっこしい!やっぱりお前ら喧嘩しろ!!」
シレーナ・F・リトミカ:「どの立場なんですか貴女は…」
加賀智 ニコル:「ええ……」 困惑
シレーナ・F・リトミカ:すっかり毒気を削がれてしまった
シレーナ・F・リトミカ:「この場を収めることには賛成します。」裾を払って立ち上がる
昏色 イザヤ:「帰ってからにしましょう」
ルルフィポウリ:「や、やっぱり喧嘩ですかっ」状況に慌てている!あわあわ、あわわわ!
シレーナ・F・リトミカ:「ええ…譲ったつもりは毫もありませんので。」
GM:その時、ガチャリと扉の開く音が離れた位置から響く。
加賀智 ニコル:「……むぅ。説教は私がする立場のはずなのですが……?」
GM:視線を向ければ、君達の倒れている花畑から少し離れた位置にいくつもの家屋が見えた。
島原 メルク:「なんだあ? しないのかあ? 喧嘩……」 わたわたとしながら拳を軽くシャドーボクシング。
GM:その一つから、君達が接触した白い外套に身を纏った人影が出てくる。
シレーナ・F・リトミカ:「立場を弁えるのならばそういう行動は……!?」
島原 メルク:「あ…………」
昏色 イザヤ:「へ…?」
GM:人影は君達に気付く様子もなく家屋をすり抜けてその向こう側へと歩いて行った。
ルルフィポウリ:「……そ、そうですっ!」ここは何処なのか。先ほどの自分たちは大変に危機的状況で、そして……!
シレーナ・F・リトミカ:構える。王鍵が機能しない以上は通常のオーヴァードでしかないが…それでも実力は充分にある
シレーナ・F・リトミカ:「……反応がない」
加賀智 ニコル:「……警戒を解いてしまったのは良くかったですね、申し訳有りません。しかし、気付いていないのでしょうか……?」
シレーナ・F・リトミカ:「後を追いかけてみましょう。」
ルルフィポウリ:「はい。ここがどこなのも知りたいですし……!」
昏色 イザヤ:「ノヴァリスの中ではあると思いますが…うーん」てくてく
島原 メルク:「ちょっ、まっ」 慌てて皆に着いて行く。
加賀智 ニコル:「イザヤや、ルルフィさんは如何ですか?」 能力行使に支障がありそうか訊いている
昏色 イザヤ:「ああ、そうですね」
昏色 イザヤ:「……」ぶつぶつ何か呟く「うん」
ルルフィポウリ:「体の調子はばっちりです。ルルフィの力は『けんこうじょうたい』で大体感じ取れるのでっ」
昏色 イザヤ:「全然だめです、魔術どころか簡単な能力行使イージーエフェクトも使えません」
加賀智 ニコル:ジト目でイザヤを見遣る。
加賀智 ニコル:「ルルフィさんは大丈夫そうなのですね。安心しました」
ルルフィポウリ:「たぶんいけ……あれっ?」ぐっぱぐっぱと手を握る。体の中をめぐる血と肉と骨の流動も問題なしだ……なし、だ……?
ルルフィポウリ:「すみません、『けんこう』はばっちりですが……力はだめそうです……」茫然とする。
島原 メルク:「エフェクトの類はだいたい機能しないみたいだ。”異能”に依らない技術は……」 言いながら、何もない手の中にペンを取り出す。
加賀智 ニコル:「……もしかして、本当に駄目そうなのですか?」 ジト目をやめる
島原 メルク:「異能に関わらないものであれば問題ないな」 再びペンを掌中から消す。
ルルフィポウリ:血と肉と骨の流動も問題なしだ。問題なしに普通過ぎる。平時の状態とまるで違う。
ルルフィポウリ:「どういう……ことでしょう……?」急に湧いた不安を努めて抑えて言い。
昏色 イザヤ:「なんだと思ってるんですか…私のこと」
加賀智 ニコル:「てっきり、からかっているのかと……なるほど。ここが尋常の空間でないことは分かりました」
ルルフィポウリ:「で、でも大丈夫です!『けんこう』なので。いけます……!!」
加賀智 ニコル:「……危険はありますが、私達は進まなければならないようです。どちらにせよ、此処にいるわけにはいきませんから」
島原 メルク:「無理すんなよー。キュマイラやエグザイルだと、感覚がいつもと違い過ぎて辛いだろ」
ルルフィポウリ:「え、えへへ……お気遣いありがとうございます。でも、大丈夫です。すぐ慣れてみせますっ」
昏色 イザヤ:そう話しながら歩みを進めていく。
昏色 イザヤ:「さてさて…アレは一体どこに向かっているのでしょうか」
ルルフィポウリ:「もしもの時でも……なんとか、はい、がんばります!」シュッシュと密航王さまに倣ってシャドーしてみせ。
ルルフィポウリ:「いきましょう!」

GM:では探索パートに入ります。実行可能なのは以下の項目。
「人影の跡を付ける」
人影は今の所君達に気付いた様子はないが、大人数で跡を付けるというのは現実的ではないだろう。RCが得意なPCの参加を推奨する。


「建物の捜索を行う」
家屋はいくつも存在するが、身を潜めて様子を伺えば空き家探しをする事は可能かもしれない。《情報》の得意なPCの参加を推奨する。
シレーナ・F・リトミカ:各項目に参加できる人数は決まっていますか?
GM:決まっていませんが、どちらかの項目が一人になるような配分はやめておいた方が良いかもしれません
加賀智 ニコル:では、前者にイザヤと天声王さま。後者に密航王さま、ルルフィさん、私で行きましょう。
シレーナ・F・リトミカ:行きます
ルルフィポウリ:宣言ありがとうございます!いきます!
GM:了解しました。ではやっていきましょう。

追跡:昏色イザヤ&シレーナ・F・リトミカ

GM:目を覚ました君達は、周辺の探索を他のメンバーへ任せ人影の追跡を始めた。
GM:人影はアジールで接触した時とは似ても似つかない、穏やかな所作で古風な様式の建造物が立ち並ぶ通りを抜けて歩いていく。
GM:通りはどこを見ても"生活感"と呼べるような痕跡に溢れており、食品を売っていると思わしき屋台までが設置されていた。
GM:しかし、人通りはなく。君達が跡を追う人影以外に動くモノは何もない。
GM:まるで、街をどこかから切り取ってそのまま持ってきたような異物感があった。
昏色 イザヤ:「なんというか…妙な場所ですね」
シレーナ・F・リトミカ:「―――このような様式の学区は…余り想像がつきませんね。六壬等でしょうか。」
昏色 イザヤ:すたすたと対照の視界に入らないようにする基本の尾行術。そもそもアレがついているのかさえ分らないが。
GM:周囲の様式に気を配って見れば、やはり奇妙と言わざるを得ない。少なくとも、君達の知識からすればこんなモノはどの学区にも存在しない。
シレーナ・F・リトミカ:尾行というものをほぼしないため、単についていっている構図になる
昏色 イザヤ:「常識的に考えればどこかの学区に転移したと考えるのが普通なんですが」
昏色 イザヤ:「我々以外に人の姿が見えないのに、あまりに生活感がありすぎている」
昏色 イザヤ:「宇宙人とかに住人が全員さらわれた後みたい…」ぼそ
シレーナ・F・リトミカ:「ここを"楽園"…と呼称するのならば、想像よりずっと所帯染みた風景です。」
昏色 イザヤ:「そうですね…まあ、実際死後の世界があるなら超然とした場所よりこういう場所の方が生活しやすそう…」
GM:そんな会話をしている君達を、大きな影が覆う。
シレーナ・F・リトミカ:空を見上げよう
???:「ゥ───ルルルルゥ」
昏色 イザヤ:「ぇ、あ」
GM:一瞬、ヴォルケと見まがうほどにそっくりな鳥に似た獣。
GM:しかし、体長が明らかに違う。シレーナが対峙したヴォルケが見上げる程だったのに対して、頭上を飛行する獣はその3倍程度の体躯だった。
GM:獣は君達に気付いた様子もなく、人影の歩く方角に向けて飛行を続け──建物の向こうへと消えていった。
昏色 イザヤ:「……」
シレーナ・F・リトミカ:「王種の、更に親がいると」
シレーナ・F・リトミカ:「イチカさんは仰られていましたね」
昏色 イザヤ:はーー。と大きく息を吐いてから。
昏色 イザヤ:「ええ」
シレーナ・F・リトミカ:「他の学区に生息をしているという情報は存在しません…いよいよ」
シレーナ・F・リトミカ:「ここは、ノヴァリスではないかもしれない」
昏色 イザヤ:「現状を見てると否定できませんね」
昏色 イザヤ:「ああ、なんだか急に現世に未練が…」ズーン。と沈んでいる。
シレーナ・F・リトミカ:「我々は今、所謂あの世にいると?」
シレーナ・F・リトミカ:「グレゴリオのうたうかの地…"父"のおわす場所、ですか。」
昏色 イザヤ:「…いや」
昏色 イザヤ:「けど、だったらこんなに人気が無いのはおかしいことになりますね」
昏色 イザヤ:「生徒の姿がありませんし」
昏色 イザヤ:グレゴリオにおける”楽園”とは生徒が死後導かれる安息の地だ。
昏色 イザヤ:「私たちが一番乗りってことはないでしょう?」少しだけ寂し気に。
シレーナ・F・リトミカ:「…はい。」
シレーナ・F・リトミカ:伏し目がちに
GM:そんな会話を続ける君達の視線の先で、人影が朽ちた教会を思わせる建造物の中へと入っていった。
昏色 イザヤ:「あれは…教会でしょうか?」
GM:距離がある為に内容の聞き取りにまでは至らないが──中から、誰かが会話するような音が漏れている。
昏色 イザヤ:(…誰かいる?)
シレーナ・F・リトミカ:姿勢を低くして、音に耳を傾ける
シレーナ・F・リトミカ:(…言葉を聞き分けられない)
シレーナ・F・リトミカ:見つからないようにゆっくりと建物に接近します
GM:近付けば、少しずつ漏れ聞こえる音が明瞭な意味を持った言葉となって響き始める。
GM:声の主は──
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「……そうか、無事に開いたか。うーん、ようやく外に出られるかな?」
GM:この声を聴いた方はRCの対決判定をお願いします。難易度は10
昏色 イザヤ:8dx10+11>=10
DoubleCross : (8DX10+11>=10) → 10[2,3,3,3,6,7,8,10]+8[8]+11 → 29 → 成功

シレーナ・F・リトミカ:うおお対決
シレーナ・F・リトミカ:5dx+8
DoubleCross : (5DX10+8) → 8[2,6,7,8,8]+8 → 16

GM:強すぎるよ貴方達
GM:では成功したので以下の情報を開示します。
▼クリスタイリニィチナブラヴァーツカヤについて
八月革命以前にグレゴリオの監視役を担っていた魔術系FHセル”ヴィア・クルキス”に所属する理事会側のエージェントで、"異言ゼノグロッシア"と呼ばれる言語系の魔術を操り情報や記憶の改ざんを得意とする。

加えて、昏色イザヤはグレゴリオの生徒であるディジーの死亡という情報を自らの死亡に書き換え、隠匿を図っていた事も思い出す。
昏色 イザヤ:は?
昏色 イザヤ:・・・・・・・は?
シレーナ・F・リトミカ:お…おもいだしたッッッ
シレーナ・F・リトミカ:あいつは死んだはず…
GM:以上の情報を、貴方達は思い出しました。これを踏まえて続きをやっていきましょう
シレーナ・F・リトミカ:「…そんな……」手を口に当てる
シレーナ・F・リトミカ:「あの方は…第二次紛争時に亡くなられたはずのクリスタ様…!?」小さい声で驚愕を隠せない
昏色 イザヤ:「…ラーヤ」
昏色 イザヤ:なんだ?
昏色 イザヤ頭が痛い思い出すな何かを忘れている思い出すな大切な何かを思い出すな
昏色 イザヤ:「…クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ」
GM:中の様子を伺う君達は決定的な違和感に気が付く。
GM:彼女の頭上に、あるべきものがない。
GM:十字の冠。生徒達の不滅性を保証し、何より生徒である事を証明する為のもの。
GM:それが──無い。
シレーナ・F・リトミカ:「イザヤ様」
シレーナ・F・リトミカ:「顔色が…如何されましたか!?」
シレーナ・F・リトミカ:精一杯絞った声で、安否を問う
昏色 イザヤ:「…っ、申し訳ありません」
昏色 イザヤ:戦闘直後の満身創痍よりも顔色が悪い
昏色 イザヤ:「私は、大丈夫です」「それより…あれ」十字冠のない少女の姿を見て。
昏色 イザヤ:「いや、そうだ…そうだった」
昏色 イザヤ:「彼女は…生徒では…なかった」
シレーナ・F・リトミカ:「―――え?」
シレーナ・F・リトミカ:「…確かに、現在は冠が見当たりませんが…礼拝の際に彼女がいらっしゃったことを覚えております。」
昏色 イザヤ:「ええ、たしかにそうです」
昏色 イザヤ:「けど、それが何処から本当の記憶なのか。見えていたものが何処まで真実かわからない」
昏色 イザヤ:「彼女は…理事会側の人間でした」
シレーナ・F・リトミカ:「…!?」
シレーナ・F・リトミカ:「いえ…確かに」
シレーナ・F・リトミカ:顎に手を当てる「そういった能力を持っていた…はず。」
昏色 イザヤ:「すみません、正直私も混乱して…正確なことを言えているかわかりません」
昏色 イザヤ:生徒として潜入してたのか、そういう記憶を植え付けていたのか……いや、それよりも
昏色 イザヤ:隙間なく塗りつぶされていた記憶が少しずつ靄がかり、撹拌され、やがてまっさらな状態に戻っていく。
昏色 イザヤ:それと同時に忘れていた記憶、目を背けていたかった事実に辿り着き。
昏色 イザヤ思い出してしまった・・・・・・・・・
昏色 イザヤ:「あ」
昏色 イザヤ:「あ、ああ…」
昏色 イザヤ:私は失っていた。大事なものを。
昏色 イザヤ:そして、あろうことか忘れていたのだ。
昏色 イザヤ:大切な後輩のことを。
昏色 イザヤ:「…最悪だ」吐き捨てるように言葉が零れ落ちる。
シレーナ・F・リトミカ:「…っ」
シレーナ・F・リトミカ:様子から見て、何かしらの事柄を連鎖的に想起したのだと想定出来るが
シレーナ・F・リトミカ:果たして、当時の、多くの信奉者を把握していなかった自分が、掛ける言葉を持ち得るのだろうか
シレーナ・F・リトミカ:「…イザヤ様。」
昏色 イザヤ:「すみません、落ち着きます…天声王様は彼女のことを」
昏色 イザヤ:切り替えろ。できるはずだ。”外”に居たころは仲間を失うなんてことは無い話ではなかった。
シレーナ・F・リトミカ:「…今は、長く行動を共にしたことで、当時のことをおぼろげながら思い出しつつあります」
昏色 イザヤ:しかし、自分の人生にこれほど近い者の喪失は────
昏色 イザヤ:「…」思考を止めるように天声王の言葉に耳を傾ける。
シレーナ・F・リトミカ:「…紛争の時の事、ですね。」
シレーナ・F・リトミカ:「例外が無いわけではないですが…紛争当事は、"兵器"によってのみ、生徒の死亡が発生する事態でした。」
シレーナ・F・リトミカ:「あの日、グレゴリオ関係者の物故事案は…死亡が一人、行方不明者が一人……」
シレーナ・F・リトミカ:「…しかし、今、死亡者とされていた人物がおり」
シレーナ・F・リトミカ:「記憶改ざんの能力を所持した人物である、となれば」
シレーナ・F・リトミカ:「…もう一人、"帰ってこなかった"人物。そこに、認識違いがある。と。類推を致します。」
昏色 イザヤ:「…」
シレーナ・F・リトミカ:「すなわち、あの時、本当に亡くなった方は」
シレーナ・F・リトミカ:口を噤む
昏色 イザヤ:「ディジー」
昏色 イザヤ:「乙黒イチカと仲良しの子で、いつもふにゃふにゃ喋ってて…そんなあの子がかわいくて、私はよくからかって」
昏色 イザヤ:「法王に連れてこられたばかりの私に興味をもって近づいてきて」
昏色 イザヤ:「けど、少し怖そうな私に乙黒をひっぱって、一緒に話しかけてきて…」
昏色 イザヤ:「それで私は、わたしは……」
シレーナ・F・リトミカ:優しく、その身をかき抱く
シレーナ・F・リトミカ:「息を吸って、吸ったら吐いて」
昏色 イザヤ:自分が涙を流していると、今更気づく。
シレーナ・F・リトミカ:「繰り返すことを、大事にして下さい。」
昏色 イザヤ:言われるとおりに繰り返す。心とは反対に、体は機序に沿って冷静さを取り戻していく。
シレーナ・F・リトミカ:「私は、シレーナ・F・リトミカ。昏色 イザヤ様ではありません。」
シレーナ・F・リトミカ:「貴女の全てを知ることは能わず、貴女の気持ちにはけして届かない。」
シレーナ・F・リトミカ:「―――ですので。残酷なことですが…貴女の真の悲しみを癒やすことは、真の意味では出来ません。」
シレーナ・F・リトミカ:「私に出来ることは、こうして、いつまでだろうとも、隣に並ぶことぐらいです。」
シレーナ・F・リトミカ:「王等と言っても、こうも無力だとは…改めて、思い知らされると、応えるものがありますね。」
シレーナ・F・リトミカ:自嘲気味に薄く笑って
昏色 イザヤ:あたたかいな。と感じた。
昏色 イザヤ:それに、安心する声だとも。
昏色 イザヤ:「そうですね、これはどちらかというと」
昏色 イザヤ:「シスターっぽい、かな」
昏色 イザヤ:「ありがとうございます…少し、落ち着きました」
昏色 イザヤ:息を整える。大丈夫ではないが、このまま沈んではいられない。
シレーナ・F・リトミカ:「何よりです」
シレーナ・F・リトミカ:「今は、真っ直ぐ進みましょう。」
昏色 イザヤ:「ええ…」
シレーナ・F・リトミカ:「真っ直ぐ進むことが、最も難しく、忍耐を強いる道ですが」
シレーナ・F・リトミカ:「"名"を賜った私達には、それが出来るという、信頼が肩にかかっております。」
シレーナ・F・リトミカ:「ですので、今は。自らの名に、背を預けてみませんか?」
昏色 イザヤ:「そう、ですね」
昏色 イザヤ:「…なんだか」状況も、交わした言葉も全く異なるが。
昏色 イザヤ:「法王と会った日のことを、思い出しました」目の前の少女に小さく告げて。
シレーナ・F・リトミカ:「あの方は…昔も、変わっておらませんでしたか?」
昏色 イザヤ:「誰に対してもあのままですよ」
シレーナ・F・リトミカ:「想像がつきますね」くすりと笑って
昏色 イザヤ:法王…五辻は、このことを知っているのだろうか。知らないのだとしたら、私は
昏色 イザヤ:「やるべきことをしなければ…ですね」
GM:そこで、教会の中から静かな風が吹く。僅かに、錆と獣臭さが混じる香り。
GM:アジールで嗅ぎなれた、生きる世界の匂いだ。その風が、この教会のどこかから吹いている。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「…………星徒が兵器として優れている、最たる点はどこだろう?」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:教会の中で、小さく呟く。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「彼女達は、あくまでジャーム化の可能性を抽出しただけで別の存在という訳ではない。場合によっては本人だってたどり着く姿だ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:どこに向けているのか、語り続ける。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「だが、どうしてもズレが生じてしまう。星徒自身には星徒である自覚があるし、親しい者が相対すれば必ず違和感はある」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「それでも──本当の意味でオリジナルと見分けのつかない人格に調整された星徒が居るとするなら」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「ソレは"学生"の街では単純な破壊兵器として以上の意味を持つ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「人質とか……ね。子供ってのはそう簡単に割り切れる程強くない」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:どこに向けられているのか、最後の言葉だけは充分に理解できた。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「そうだろ──イチカ」

GM:ロイスの取得、感情の変更のみが可能です。
シレーナ・F・リトミカ:なんもないです。以上!
昏色 イザヤ:シレーナ・F・リトミカ 誠意〇/羞恥 あと一枠かな
GM:OK!

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探索:ニコル&ルルフィ&メルク

GM:人影をシレーナ、イザヤの両名に任せた君達は人影が出て行った建物の付近に居る。周辺に人の気配はなく、無人となった建物の半開きになったドアが風に揺られていた。
GM:中の様子を覗けば、必要最低限の机と椅子といった家具に加えて判読不能な文字が記載された本がいくつも収められた本棚が設置されてあるのが見える。
ルルフィポウリ:「本がたくさんありますね……『しょさい』でしょうか」扉から頭を半分だけ出して中を覗き見つつ。
島原 メルク:「少なくとも文字を読んだり記したりする様な文化はあるみたいだな」 ズカズカと遠慮なく建物に入り、物を漁る。
加賀智 ニコル:「他に人は……いらっしゃらないようですね」
加賀智 ニコル:「安心したような、そうでないような。話の通じる方がいれば、何か訊けることもあるかと思ったのですが」
GM:本棚に収められた書籍には、君達には見覚えのない文字で何かが記されているようだ。
ルルフィポウリ:「おじゃましますー……」小声で部屋に入り手近な本のページをめくっている。
ルルフィポウリ:「読めません……」
島原 メルク:「ノイマンドクタードリトルが居れば話も出来たかもしれないなー……」
加賀智 ニコル:念のためにルルフィさんの捲っている本を肩越しに覗いてみるが、やはり読めない。
加賀智 ニコル:「……"楽園"、でしたか」 ぽつりと呟く
島原 メルク:「……グレゴリオ的に、どう思う?」
島原 メルク:「ここは本当に”楽園”なのか?」
加賀智 ニコル:ゆるりと首を振る。
ルルフィポウリ:「楽園語、なのでしょうか」首をひねっている。
加賀智 ニコル:「グレゴリオの教義を文字通り解釈するのであれば、"楽園"は──すなわち、死後魂が導かれる場所」
加賀智 ニコル:「父の御下ということです。つまり、ここが教義の言うところの"楽園"であるならば」
加賀智 ニコル:「私達は既に、元の世界で死んでいるということに他なりません」
ルルフィポウリ:「死!」
島原 メルク:「ま、その時はその時だ」
島原 メルク:「閻魔様だろうが、”父”とやらだろうが、どうにか誤魔化して元の世界に戻ってやらあ」
加賀智 ニコル:「可能性は無きにしもあらず、ですが。……それにしては、あまりに実感も実体もあり過ぎるように思えます」
加賀智 ニコル:「私としても、皆様を護れず揃って父の御下に召された、となれば遣り切れませんから」 くすりと笑う
ルルフィポウリ:「ほ、ほんとうに『らくえん』だったとしたら、なんだかワクワクしちゃいますねっ。ルルフィ死んじゃうのは初めてなのでっ……」
加賀智 ニコル:「……ふ、ふふっ!」
島原 メルク:「ははっ!確かに!」
加賀智 ニコル:思ってもみない言葉だったのか、普段より大きく笑い声を零す。
ルルフィポウリ:「……ふふふっ。うふふっ!」何がおかしいのかつられて笑っている。
加賀智 ニコル:「ここが本当に──父の御下であるのか。はたまた、同じ名を冠する異空間のような場所なのか」
加賀智 ニコル:「調べが付くと良いのですが」
島原 メルク:「まー、本物の”楽園”だとしたら、久しぶりに昔の友達にも会えるわけだ」
島原 メルク:「それはちょっと……面白そうな話だな」
GM:では、皆さん<情報>あるいは<知識>で判定をお願いします。難易度は8です
ルルフィポウリ:了解!
島原 メルク:情報の種類は何になりますか?
GM:情報を精査する能力の指標として使用するので種類は問いません。
ルルフィポウリ:ではノヴァリスで!コネも使おう、情報収集チームーっ!きてくれーっ!
島原 メルク:(3+2)dx+1>=8 【情報:噂話】 では、噂で聞いた事がある……という事で噂話で!
DoubleCross : (5DX10+1>=8) → 6[3,4,5,6,6]+1 → 7 → 失敗

GM:コネは……使えないぜ!
加賀智 ニコル:(2+2)dx+2>=8 情報:ノヴァリス
DoubleCross : (4DX10+2>=8) → 7[1,3,6,7]+2 → 9 → 成功

島原 メルク:流石に”楽園”にまでついてきてくれるコネはいなかった……
ルルフィポウリ:アアーッ!そう……でした……!では改めて普通に!
加賀智 ニコル:アイテムが制限されてる名残かしら
GM:ですね
ルルフィポウリ:2dx+3
DoubleCross : (2DX10+3) → 9[2,9]+3 → 12

GM:普通に強かった……
ルルフィポウリ:君たちの力はいらなかったぜ!情報収集チーム!
加賀智 ニコル:これが野生のPower
▼施設内に置かれた書籍
並べられた本に書かれている言語は、"古代ノヴァリス文明"で使用されていた失われた言語のひとつであると推測がたてられる。
文の内容を解読する事は出来ないものの、書籍の一つには物体を朽ち果てさせる嵐に見舞われ項垂れる人々が壁画のようなイラストで描かれている。

あるいは地面から溢れ出、全ての生き物を喰らう災害。あるいは、永久に続く夜。物語の中というよりは──実際にあった出来事として記されているような印象を受けるだろう。
GM:判定に成功したのでこの情報の共有が終わったら追加のイベントが発生します
島原 メルク:「全然わかんねー」 バラバラと本を捲りながら読めない文字列を眺めている。
加賀智 ニコル:「もしかするとこの文字……いえ、私も読解までは至りませんが」
加賀智 ニコル:「"古代ノヴァリス文明"のものかもしれません」
ルルフィポウリ:「ABC……でも、『カンジ』でもありません。ぜんぜん(判らない)です……」同じくページをめくって。
加賀智 ニコル:「かつてこの地で用いられ──今は既に失われた言語の一つです。資料が非常に乏しく、解読もあまり進んでいないようですが、そういう言語があったのは確からしい、と」
ルルフィポウリ:「こだいのヴぁりす、ですかっ?」
加賀智 ニコル:頷く。「詳細は、分からない部分が多いようですが」
島原 メルク:「へー、古代ノヴァリス文明って事は博物館の連中が調べてるのと同じ物って事か」
ルルフィポウリ:「あわわ……す、すごく古くからあったんですね、ノヴァリスっ。現地住民のひとから、昔はよかったとか、過ごしやすかったとかはたまに聞いていましたがっ……」
ルルフィポウリ:「そんなに、でしたか、古代……!」
加賀智 ニコル:「しかし、古代ノヴァリス文明だとして何故ここにこのような本が……」 ぱらり、と新しく手に取った本を捲る
島原 メルク:「それに、ここにある本はどれも”使われている”本だ。萎びた古文書とかじゃあねえ」
加賀智 ニコル:文字は少ない。代わりに、挿絵のようなものが何ページにも渡って描かれている。
加賀智 ニコル:「……これは」 その中の一枚。嵐に項垂れる人を描いたような絵を、二人に示す。
ルルフィポウリ:「そうですね、古さは全然ありません。なんだか古代って感じじゃ……」
島原 メルク:「……これって」
ルルフィポウリ:「『さしえ』です……この絵は……」おどろおどろしい。そんな印象がある。
島原 メルク:「シスター崩れが使ってきたあの礼装に似て……いや、そのままじゃんか」
加賀智 ニコル:それ以外にも、様々な"災厄"を描いた挿絵が続いている。解説であろう文字は読めないが、恐らくは。
加賀智 ニコル:「歴史書……でしょうか」
ルルフィポウリ:「そうですね、あの……とても危ない嵐……」
島原 メルク:「生き物を喰らう災害も、永遠の夜も、私たちは既に体験している」
ルルフィポウリ:他の本のページもめくってみる。見つかったイラストは、どれも抽象的といった感じはあまりしない。真に迫った描き込みがある。
ルルフィポウリ:「戒行者さんの……」関係があるのだろうか。この古代ノヴァリスの物と思しき記録……そう、『記録』だ。歴史書。ニコルさんが言うように、そんな印象がある。
島原 メルク:「……可能性を考えてみようか。一つの推論としては戒行者の連中がこの場所の資料を参考にして似たような礼装を作った可能性」
島原 メルク:「その場合、深読みする必要は全然ねえ。アイツらが”楽園”大好きで行き過ぎた馬鹿だって話だ」
島原 メルク:「もう一つの推論は……アイツらが使っている礼装が元々この場所にあった物だっていう可能性」
島原 メルク:「”鍵”とか言ってたっけ? この世界に住む”白オバケ”を向こうに出す為にあの”鍵”を使う必要があった……?」
加賀智 ニコル:「最後に現れたあの者は、"戒行者"の一派ともまた違う雰囲気でしたね」
ルルフィポウリ:「鍵、鍵……」考え考え。
島原 メルク:「……だとしたら、少しだけ希望が残るぜ」
ルルフィポウリ:「ここが『楽園』でしたら、素直にその楽園人(らくえんじん)さんということでしょうけど……」
ルルフィポウリ:それだけで、あの圧力に説明がつくのだろうか。この『楽園(仮)』には、まだまだ知らない秘密があるのだろうか……。
島原 メルク:「連中が、この世界の礼装を使って楽園人を向こうの世界に招き入れたのなら」
島原 メルク:「それと同じ事をやれば、私たちも元の世界に帰れるってワケだ」
加賀智 ニコル:「つまり?」 本を閉じ、言葉を促す
島原 メルク:「――――探す!」
ルルフィポウリ:「……鍵ですねっ!」
島原 メルク:「”外典鍵杖”とか言ってたっけ?それを探し出して……ノヴァリスに戻ってやる!」
加賀智 ニコル:「もう一度、ノヴァリスとこの空間を繋ぐ扉を開くためには……そうですね。恐らく、それが必要なのでしょう」
ルルフィポウリ:「いいと思いますっ!本当に死んじゃってるなら無理でも、『楽園』に来ただけなら帰れるはずですっ」
島原 メルク:「……ニコルさん。アンタ達の”父”は、”楽園”に招き入れた子供が勝手に逃げ出す事については何か言ってるかい?」
加賀智 ニコル:僅かに思考を巡らし、首を振る。
加賀智 ニコル:そして、唇が震え、静かに言葉を紡ぐ。
加賀智 ニコル:「『わたしは祈ります。この地より失われた魂が"楽園"で穏やかな時を過ごしている事を。決して眠りについた魂を貶めることなくただその安寧を願い続けます。』」
加賀智 ニコル:「教義に歌われる『安眠の誓い』です。それはきっと、想定されていないことでしょう」
ルルフィポウリ:「すごく理解のあるお父さんなんですねっ!お父さん、一度ごあいさつした方がよいのかと思っていましたけどっ……!」
島原 メルク:ニヤリと笑う。 「ここに居るのは安眠なんざ望んじゃいねえ悪い子供だからな」
加賀智 ニコル:「ふふ……父への拝謁。とても魅力的ですが、それは私達でも中々叶うことではないのです」 慈しむように微笑みながら言う。
ルルフィポウリ:「……? ……?」きょとんとした顔で二人の顔を交互に見てる。毎日めちゃめちゃ安眠しているからだ。
加賀智 ニコル:「ルルフィさん。無事に帰った暁には、是非一度大聖堂にお越し下さい。私達の信ずるものを語る機会を持たせていただけると、幸いです」
加賀智 ニコル:「密航王さまも、是非。紅茶とお菓子くらいしか出せませんが」
ルルフィポウリ:「……! ありがとうございますっ!是非!」ぱああと顔を輝かせて。お茶会だ!
島原 メルク:「……大聖堂なんて、格調高い場所にお呼ばれされるのは初めてだ」 勝手に入り込む事は両手の指の数では利かないくらいにあったが
島原 メルク:「ありがとう。”楽園”から抜け出せたら是非とも伺わせてもらうよ」
GM:その時、キィ──と音を立てて背後の扉が静かに開く。
ルルフィポウリ:弾かれたようにそちらを見る。相手と場合によっては、戦うか逃げなければ――!
GM:そしてひょこり、と小さな頭が覗く。
ディジー:「………あれ」
ディジー:透き通るような青い髪に小さな体躯。そして、戒行者とは違う正規のグレゴリオに与えられるシスター服。
ディジー:ニコルだけは、見覚えがあるかもしれない。
加賀智 ニコル:「貴女は……」 記憶を辿る。「ディジー、ですね?」
島原 メルク:「知り合い?」
ディジー:「ニコルお姉様……?」
ディジー:小さく首を傾げ、君をじぃと見つめると……
加賀智 ニコル:「……グレゴリオの妹たち、その一人です」
ディジー:「ニコル様だ~!」喜びの声と共に、駆け寄ってくる。
加賀智 ニコル:困惑の表情で、無邪気な歓びを見つめている。
ルルフィポウリ:「いもうとさんっ!グレゴリオのっ!」
加賀智 ニコル:「……ディジー。心配しましたよ、無事だったのですね」
島原 メルク:「…………。」 ニコルさんが浮かべる複雑な表情の意味を測り、無言のまま彼女らの邂逅を見つめる。
ディジー:「はい!ディジーは元気ですよ!」
ルルフィポウリ:「……?」ニコルさん?と続ける言葉を飲み込み、様子を窺っている。この表情は……?
加賀智 ニコル:(ディジーは第二次紛争において、一度『死亡者』とされたが──後に情報が改められ、『行方不明者』と分類されている)
加賀智 ニコル:(彼女は敬虔とまではいかずとも、普遍的な末妹の一人でした。生きていて、姿を見せぬ道理はないはず)
加賀智 ニコル:(であれば──彼女は今まで一体どこに……)
加賀智 ニコル:「それは、とても良いことです。安心しました」
ディジー:「お二人はニコル様のお友達ですかッ?私はディジーです。よろしくお願いします!」
ディジー:バネ人形のような勢いで深く頭を下げる。ドアの影から出てきたことで、彼女の頭上に浮かぶ砕けた十字冠、、、、、がそれに合わせて揺れるのが良く見えた。
島原 メルク:「…………!!」 一瞬、視界の中に砕けた十字冠を捉え
ルルフィポウリ:「あっ、はい!ルルフィポウリと申します!ご丁寧にありがとうございます、よろし……」合わせて頭を下げようとしたところで……。
島原 メルク:「ニコルさんのお友達の島原メルクだ。よろしくね、お嬢さん」
島原 メルク:子供を安心させるような笑顔を作り、身をかがめて彼女に手を差し出す。
ルルフィポウリ:砕けた十字冠。そういうデザインなのだろうか。何か、どことなく、引っ掛かるものが……あるような……。
ディジー:「あっはい!よろしくお願いしま……あっえっと……」
ディジー:差し出された手を取ろうとして、自分の手が泥で汚れている事に気が付いたのか掌を右往左往させる。
加賀智 ニコル:十字冠は、父より賜りし恩寵。その輝きに陰りがあることは、本来"あってはならない"ことだ。
加賀智 ニコル:その手を遮るように、ディジーと密航王の前に身体を滑り込ませる。
加賀智 ニコル:「ディジー」
加賀智 ニコル:「貴女と再会できたことを、私は──とても、喜ばしく思っています」
加賀智 ニコル:「ですが、それ故に問わねばなりません」
加賀智 ニコル:「貴女は、これまで。何処で、何をしていたのでしょう」
島原 メルク:「おっと?」 右往左往した手を、こちらから手に取ろうとしたところで、その手が遮られる。
加賀智 ニコル:「そして、誰と行動を共にしておられたのですか」
ルルフィポウリ:「…………!」フン!とした勢いで勢いよく密航王さまの手を握る。
島原 メルク:「怖い顔ばかりすんなよ、ニコルさん。……ビビっちゃうぜ?」
ディジー:「え、えっと……あの……」
加賀智 ニコル:「私の思い違いであれば、誠心誠意謝罪しましょう。しかし──貴女自身、気付いておられないわけではないでしょう?」
加賀智 ニコル:頭上に抱く砕けた冠を、赤い瞳で捉えながら。
ディジー:「い、イチカと遊んだり……ラーヤ様にお勉強教えてもらったり……えっと……お友達も、他にもいっぱいできましたよ。その……ずっと、ここに居ました」
ルルフィポウリ:「ニコルさん……」気になるのでしょうか、やはりあの冠が……。
GM:数年。ディジーが姿をくらましてから経過した年数を考えると、外見も、話し方も。あまりに幼すぎる。
ディジー:「此処から出る方法を探すために、みんな頑張ってくれて……私も、お手伝いしたり……」
ディジー:何を問われているのか理解していない様子で、言葉を必死に探しているらしかった。
加賀智 ニコル:「……ずっとここに、ですか」
ディジー:「は、はい……ラーヤ様が、ディジーは病気だから……ちゃんと出られる方法が見つかるまではここで暮らしなさいって」
島原 メルク:「病気、か」
ディジー:「はっ、はい……頭の、これも……ちょっと変でしょう?病気のせいだって、ラーヤ様が言ってました」
ディジー:自らの頭に浮かぶ十字冠を手で何度かスカスカと示す。
加賀智 ニコル:(──砕けた十字冠……それを抱く者は、その者であってその者でない、と。聞き及びました)
加賀智 ニコル:(であれば、この少女を……果たして、ディジーと扱って良いものなのでしょうか)
島原 メルク:「ニコルさん、ちょっとだけいいか?」 ちょいちょい、とディジーから離れるように手招き。
ルルフィポウリ:「病気……」あるのだろうか。十字冠がそのように変質する病気が。だとしたらそれは……十字冠の何かしらの機能が損なわれている状態に他ならないのではないか。
加賀智 ニコル:「……っ、ええ」 思考の渦から戻され、呼ばれるままに密航王の元へ。
ルルフィポウリ:……嫌な予感がする。言い知れぬ胸騒ぎがしてくる。
島原 メルク:「……知っているんだろう?アレの事を」 砕けた十字冠を指し示しながら言う。
加賀智 ニコル:「…………」 逡巡の後、低く言葉を紡ぐ。
加賀智 ニコル:「砕けた十字冠は、既に亡き生徒の『もう一つの姿』である、と」
ルルフィポウリ:「ディジーさん、すみません。ちょっとニコルさん、密航王さまとお話があるみたいで……ルルフィたちこちらに来たばかりでして、色々教えてくれませんかっ……」
ルルフィポウリ:ススーッと入れ替わるようにディジーちゃんの前で、目線を合わせるように。
島原 メルク:「なら、わかってるはずだ……あの子の顔も、言葉も、昔と同じものであって同じじゃあない」
島原 メルク:「あの子が……”ジャーム”だという事が」
加賀智 ニコル:「…………っ」
加賀智 ニコル:目を逸らしたかった可能性──否、今となっては否定できない事実に、ぐ、と唇を引き結ぶ。
ルルフィポウリ:《蝙蝠の耳》をそば立てる。二人の会話は、しっかりちゃんと聞いている。
加賀智 ニコル:「……ええ。頭では、分かっているつもりです」
島原 メルク:「まあ、突然そんな事を受け入れろって言われても……って話だよな」
島原 メルク:「だけど私はアンタに聞いておかなきゃならない。 ……アンタは、あの子をどうしたい?」
加賀智 ニコル:赤い瞳が物悲しげに揺れる。
加賀智 ニコル:「……どうしたい、という言葉に、私はすぐに答えを用意できそうにありません」
加賀智 ニコル:「ですが……少なくとも、今の彼女がノヴァリスに帰還することが、良い事でないのは、確かでしょう」
ルルフィポウリ:「……はい。はい……ルルフィもグレゴリオの皆さんとしっかり顔を合わせたのは今日が初めてでして……」砕けた十字冠は、死んでしまった生徒の姿……。
島原 メルク:「”失われた魂”は"楽園"で穏やかな時を……って事かい? あの子をここに置いて行くなら、それはそれでいいかもしれない」
島原 メルク:「それはグレゴリオの教義から来る選択かい?それとも……アンタが心から望む事か?」
ルルフィポウリ:「お優しい方ですよね、ニコルさん。すごくお姉さん!って感じで……えへへ、ルルフィも緊張しちゃいます……」死んでしまった生徒が、ジャームとなって甦る。その証があの砕けた十字冠。そういう……ことのように聞こえる。
加賀智 ニコル:「ノヴァリスの地に住まう、妹達のために──です」
加賀智 ニコル:「高侵蝕、高出力のジャーム。精神は固着され、相互理解不可能な存在」
加賀智 ニコル:「かつての妹の"可能性"であったとして、彼女たちを害する可能性のある者を解き放つことは、危険極まりない行いですから」
ルルフィポウリ:「ふふふ、グレゴリオの皆さん、とっても仲がよろしいんですね。ちょっぴり羨ましいです……」そんなことが……衝撃的だ。しかし嘘や誤魔化しがあるとも思えない……。
島原 メルク:(また誰かの為、か……)
ルルフィポウリ:「……はい、はい。ニコルさんは頑張り屋さんでもありますね。それはルルフィも何となくわかります。でもそうですね、たまに心配になってしまうのも、わかりますかも……」
ルルフィポウリ:それは……このディジーさんだけではない、今ノヴァリスで生きている全ての生徒にその可能性があるということだ。機能が万全なら、今の生徒たちは実際死にはしないだろうが……。
加賀智 ニコル:「……その為に、私に何が出来るのか。何をすべきなのか」
加賀智 ニコル:「私は……まだ。答えを出せずにいます」
島原 メルク:「……世界は”柵”で覆われている」 何事か、唐突に話をし始める。
島原 メルク:「その”柵”は羊たちを外の脅威から護る為にあるのか、それとも牧人が羊たちを逃がさないようにあるのか」
島原 メルク:「”柵”を越えるべきか、留まるべきか、それは”柵”の中に居る者にはわからない事だけれども……」
島原 メルク:「少なくとも私は、その決断をする者を応援する」
島原 メルク:「……答えが出たなら言ってくれ」
加賀智 ニコル:「…………ありがとうございます」
ルルフィポウリ:「……そうですね、グレゴリオの皆さまも、色々と大変ですよね。とてもお疲れ様です。……でも、はい。きっと皆さまなら、正しい答えを出せるように思えます……」
ルルフィポウリ:この事実を……生徒の皆はどこまで知っているのだろうか。密航王さま以上の、王の立場なら聞いているのか?なら星室庁や、色々な学区の生徒会クラスなら把握しているとみるのが妥当に思える……。
加賀智 ニコル:大きく息を吐く。……砕けた十字冠以外、ディジーの姿は記憶にあるそのままだ。人懐っこい笑顔も、話し方も、何もかもが。
島原 メルク:「悪い!ニコルさんを独り占めして悪かったな」 そう言いながら、二人に向き直る。
ルルフィポウリ:「……ルルフィ『しんこう』のことはよくわかりませんが、『かみさま』や『おとうさま』はそういったことを見ていてくださるのですよね……」
ルルフィポウリ:……今は、この事実だけを踏まえて、行動するに留めよう。色々と考えたり……自分で調べてみたりするのは、戻ってからだ……。
ルルフィポウリ:「……いえいえっ!」パッとした顔で密航王さまに振り返る。
ルルフィポウリ:「ディジーさんに、たくさんお話を聞いてもらいましたっ!すごくしっかりした方ですねっ!」
島原 メルク:「えらいなあ。ルルフィとたくさん話が出来たんだ」
ルルフィポウリ:「むしろルルフィの方がちょっと恥ずかしくなってしまう感じで……えへへ、ありがとうございましたディジーさんっ!はいっ、ニコルさんもありがとうございますっ!」
ルルフィポウリ:ススーッとニコルさんにタッチするように引いていく。
加賀智 ニコル:「ディジーは……いつだって。すぐに新しい妹達と打ち解けていましたからね」
加賀智 ニコル:微笑みを湛えている。ただ、瞳だけが憂うように細められていて。
加賀智 ニコル:「……ディジー。実は、ここには私達以外にも来ている者がいるのです」
加賀智 ニコル:「きっと、貴女も会いたいと思いますよ。それから……」
加賀智 ニコル:「二人に会えた後には、ラーヤの元に案内してほしいのです」
ディジー:「ルルフィさん、面白いお話いっぱい知ってて楽しい~!」と嬉しそうに笑っていたがその言葉に振り返る。
ディジー:「ほんとですか!誰だろ~!内緒ですかっ?」
ルルフィポウリ:「えへへ……」ニコルさんの後ろで恥ずかし気に笑い。ルルフィの知っているおもしろい話なんて、ナマコは内臓を吐いて周りを威嚇するとか、そんなお話ばかりです。それをこんな風に聞いてくれるなんて……。
加賀智 ニコル:「ええ、再会は驚きがあった方が良いでしょう?」
ルルフィポウリ:……このディジーさんも、ジャームなのだろうか。そのようには見えないが……。どうすればいいのだろうか、この、ディジーさんを……。
ディジー:「はい!ニコル様と会えて、ディジーもびっくりしましたけど嬉しかったので!きっとそうです!」
島原 メルク:「ああ、こっちにはグレゴリオの人達も何人か来てるからな」
加賀智 ニコル:「……ラーヤも、久しく会っていませんでしたから。色々と、お話をしたい……ですね」
加賀智 ニコル:何の話をするべきか。まだ、思考はまとまりきってはいないが。
加賀智 ニコル:きっと、平和的な話にはならないのだろう、と。その確信だけが、黒く淀むように胸の内にあった。

GM:ロイスの取得、感情の変更のみが可能です。
ルルフィポウリ:最後のロイス、ディジーさんに取ります。
加賀智 ニコル:ディジー 懐旧/◯憐憫 で取得します。
ルルフィポウリ:ディジー 〇庇護/憐憫 で!以上です。ディジーさん……ウウ……
島原 メルク:ロイスはニコルさんへのロイスを 〇誠意/同情 に変更します。流石に畏怖の心は薄れたので……
GM:承知!

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masterscene:「優先順位」

乙黒イチカ:雨が、降っている。大切な友達は、もう形が分からない。
乙黒イチカ:流れる雨にそのまま流されて、どこかに行ってしまいそうで何度も抱きしめる。
乙黒イチカ:でも、止まらない。零れる、零れる、流れて行ってしまう。
乙黒イチカ:ディジーが、どこかへ行ってしまう。
GM:悲しみが頂点まで達した時、ソレは怒りへ反転する。
乙黒イチカ:「何で……貴方は僕たちの王じゃないのか!?なんで、なんで──」
乙黒イチカ:目の前に立つ生徒の胸倉を掴む。こんなの、グレゴリオで暮らす日々の中で初めてだった。
五辻モモカ:胸倉を掴む妹を見上げる。腕に抱いた"見知らぬ生徒"の体温は彼女が生きている事を示していた。
五辻モモカ:ディジーと、名も知らない生徒。両方を助ける事は不可能で、ディジーよりは彼女の方が助かる可能性が高かった。
五辻モモカ:けれど、それを口にする事は出来ない。彼女を傷つけずに納得させる方法が思い当たらない。何を口にするべきか分からない。
五辻モモカ:「イチカ、私は──」
GM:この一件から、法王の"妹愛"は常軌を逸した領域にまで高まっていく。ノヴァリス全土の生徒を等しく愛し、誰も特別に扱う事もなく。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「君はさ、生徒を愛しているんじゃなくて──誰かを嫌うって事を知らないだけじゃないのか?」
GM:過去の記憶から声が響く。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「誰に対しても平等な愛なんて、無いのと同じだ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「…………今まで世話になった礼だ。最後くらいは君の為だけに魔法をかけてあげよう」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「忘れて、愛を貫くと良い。いつか、君を壊す時までこの記憶は私が仕舞っておいてあげるから──さ」

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ミドル7

GM:シーンプレイヤーはニコルさん。登場侵蝕は必要ありませんが、ルール上シーンに出る方は宣言をお願いします。
加賀智 ニコル:登場しましょう。
シレーナ・F・リトミカ:出ます
昏色 イザヤ:参上
島原 メルク:登場します。
ルルフィポウリ:出ます!

GM:家屋の調査を終えた君達は、ディジーの案内で"ラーヤ"の元へと向かう事となった。それは人影を追っていった二人の向かった先と合致する。
GM:街のように見える廃墟も、そう複雑な作りではない。ある程度周辺に気を配っていればすれ違うような事もないだろうが……
ディジー:「こっち、もうすぐですよ!この辺りは道がガタガタですので、気を付けてくださいね」
ディジー:列の先頭をスキップでも始めんばかりに朗らかな足取りで歩く。
ディジー:「この先……あっ、ほら!あそこの、ちょっとぼろ……古い教会がそうです!」
島原 メルク:「元気だねぇ」 そう言いながら、危うげのない足取りで彼女の後を追う。
島原 メルク:「ああ、あれが話にあったボロ教会か!」
ルルフィポウリ:「ぼろ……古いですね!」にこやかにディジーちゃんのあとをひょいひょいついていく。……本当に、ジャームのようには見えないが……。
加賀智 ニコル:「……。案内ありがとう」 名前を呼ぼうとしたが僅かに逡巡し、結局呼ばないままに。
加賀智 ニコル:(確かこちらの方面は、イザヤとシレーナが向かった方ですが……)
ディジー:「えへへ、何回も往復しましたから!もう迷いません!」
ディジー:誇らしげに胸を張っていたが、すぐに何かに気が付いたように背伸びを始める。
ディジー:「……あっ誰かいますよ!さぷらいずの人たちでしょうか!」
ルルフィポウリ:「あちらに、楽園にいますグレゴリオの方が……」
ルルフィポウリ:「ややっ!」驚いてみせる。
島原 メルク:「”天声王”たちじゃん」 おーい、と手を振りながら近づく。
シレーナ・F・リトミカ:皆さんの影をみとめると、人差し指を唇の前に立てる
シレーナ・F・リトミカ:「申し訳ありません…お静かに。」
昏色 イザヤ:「いま、隠れて…」
ルルフィポウリ:「イザヤさんたちもこちらにいらしたんですねっ。おーい、お……」手を振ろうとして自らの口を両手でふさぐ。静かに!!
加賀智 ニコル:頷き、近付いて抑えた声で問い掛ける。
加賀智 ニコル:「何かあったのですね?」
島原 メルク:「隠れてなきゃならない事情が?」 声を潜めながら近づく
昏色 イザヤ:「……」言葉が、途中で止まる
ルルフィポウリ:「……どうされましたっ」同じくひそひそ声。
ディジー:「……………………イザヤさん?」
ディジー:かくん、と首を傾げる。
昏色 イザヤ:「…うん」
昏色 イザヤ:「私ですよ~」
昏色 イザヤ:なにごとも
シレーナ・F・リトミカ:イザヤ様の背を、そっと支える
昏色 イザヤ:なにごともないように、言葉を返す。
加賀智 ニコル:「…………」 目を細める。
加賀智 ニコル:その違和感に気付かない彼女ではないはずだ。彼女がここにいるということ、それ自体が異常で──その頭上に頂く輝きの歪さも、また。
昏色 イザヤ:ああ、そういうことか。
昏色 イザヤ:これでも、馬鹿ではないし…推理推測にはそれなりに自信がある。
昏色 イザヤ:そして、外の暮らしが長かった自分に…コレは”馴染み深い”
島原 メルク:(無理もない……”グレゴリオ”の連中の結束力は私も知ってるからな)
島原 メルク:(死んだはずの”姉妹”が現れて平然としてられる方がおかしいか)
昏色 イザヤ:「久しぶりですね~、相変わらずかわいい仕草しちゃって」
ルルフィポウリ:「…………」イザヤさんと、ディジーちゃんを交互に見て。
昏色 イザヤ:「今はちょっとお取込み。ディジーも怒られたくないでしょう?」天声王をちらりと見て
加賀智 ニコル:「こちらの収穫は、おおよそ"彼女と再会できたこと"にあります」
ディジー:「わ……う、うん……これは確かにさぷらいず……」口を大きく開いていたが、ハッと気づいたように声を落として口をふさぐ。
シレーナ・F・リトミカ:にこりと、緩やかな笑みを浮かべる
加賀智 ニコル:「そちらは──"何か"。ありましたか?」
島原 メルク:「ああ、最初に言っておくけれども、”敵”ではないぜ」 言外に”今は”と言う言葉を潜ませる。
昏色 イザヤ:「えーと」教会の方に視線をむけ
シレーナ・F・リトミカ:「"懐かしいお方"が、もう一人いらっしゃいますよ。」
シレーナ・F・リトミカ:目から笑みが消える
昏色 イザヤ:「懐かしのミステリアス美人」
昏色 イザヤ:「誰だかわかります?」ニコルさんに
加賀智 ニコル:「懐かしのミステリアス美人──ですか」
加賀智 ニコル:──かつて、ディジーは死亡者に一度分類されていた。そして今は、行方不明者に再分類されている。
加賀智 ニコル:その時──入れ替わりに、再分類されたのは"誰だったか"?
加賀智 ニコル:「クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ」
加賀智 ニコル:「あの日を境に姿を消した内の、一人ですね?」
GM:その瞬間、教会内部からカチャリとカップを置く音が響く。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"待ち人来たらず"と言うと何だか情緒があるけれど。実際紅茶を入れて飲むくらいしか暇の潰し方がない身分からするとあまりのんびり待たされるのは堪えるね」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「答え合わせも済んだんだし、いい加減入ってきたらどうだい?流石にそこまで大所帯になったら私でも気が付くさ」
GM:教会内部から響く声と共に、静かに扉が開く。
GM:その先には、殆ど廃墟と言ってもいいくらいに荒れ果てた教会の中心で小さな椅子に腰かけて紅茶を飲む"彼女"の姿があった。
昏色 イザヤ:「……」
ルルフィポウリ:「あの方が……?」グレゴリオの……皆さんと因縁のある……?
島原 メルク:「お待たせして悪かった、と言いたいところだけどさ……こちらのミステリアス美人さんは、どなた?」
加賀智 ニコル:「かつて、大聖堂に良く姿を見せてくれていた方です。グレゴリオの一員だった、と記憶していますが──さて」 頭上。違和感。
シレーナ・F・リトミカ:「はい。そして…イザヤ様からお願い致します。」
島原 メルク:「へえ」 と言いながら、視線は彼女の頭上へ向かう。
GM:そこに十字冠は──ない。歪んでいるのでもなく、存在しない。
島原 メルク:「……理事会の人間が、まあこんな辺鄙な所に、ねえ」
ルルフィポウリ:「……あれ……?」違和感がある。いや、気が付いた。十字冠がない……。
昏色 イザヤ:「ああ、この意味で使うのは…なんだか久しぶりですね」
昏色 イザヤ:「グレゴリオにおける────裏切り者ダブルクロス
ルルフィポウリ:「あ……!」そうか、自分たちと違わないだろう歳の外見に惑わされていた。十字冠がないとしたら、それは生徒さんではない。理事会の大人……!
昏色 イザヤ:「もはやどこまでが正しい記憶なのかもわかりませんが」
昏色 イザヤ:「お久しぶりです。ラーヤ…いや、クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ」
シレーナ・F・リトミカ:「待ち人と形容をなされるのでしたら…我々をこの地へ招いた理由があられるかと愚考致しますが。如何でしょうか。」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「うんうん。久しぶりついでに初めまして、可愛い子供達」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:人懐っこい笑みを君たちへ向けて立ち上がる。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「……それとも、昨日話したばかりだったかな?」
GM:その言葉と同時、君達"全員"の脳裏にあり得ない、『目の前の女と会話を交わしている自分』という記憶が昨日の出来事として浮かび上がり、泡が弾けるようにすぐに消えた。
加賀智 ニコル:「────っ」 頭を振る
ルルフィポウリ:「……っ!?」一歩、後ずさる。
昏色 イザヤ:「ふざけたことを…っ!」
島原 メルク:「くっ……はっ……」 頭を押さえて立ち止まり、あり得ない情報に耐える。
島原 メルク:「クリスタ……なんとやらとか言ったっけ? あんたの自己紹介の流儀はまったくもって気に入らねえな」
ルルフィポウリ:「い、今のはっ……」
島原 メルク:「記憶の”挿入”……いや、”改竄”か? くそ……人の頭の中に勝手に名刺を置いて行きやがって……自由過ぎんだろ」
シレーナ・F・リトミカ:瞑目
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「あっはっは!いやいや、悪かった。君達が今どれくらい無防備なのか興味があってね」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「勿論、君達が此処に立っている事には理由があるし──説明もするさ」
加賀智 ニコル:(十字冠がない、すなわち生徒ではない者を末妹として違和感なく"受け入れて"いた──当時から少なくとも影響下にあった、ということですか)
島原 メルク:(くそ……今のでわかった。この状況がアイツにとってどれだけ有利なものなのか!)
島原 メルク:「エフェクトの使えない無防備な相手にそれは、ちょっと大人げが無さ過ぎるんじゃないかい……?」 冷や汗が額に滲む。
シレーナ・F・リトミカ:(―――能力の行使は、向こうは問題ない。)
シレーナ・F・リトミカ:(逆に言えば、エフェクトが使えない原因はこの場そのものではない・・・・・・・・・・・可能性がある。)
ルルフィポウリ:「き、気持ちがざわざわします。あ、あなたみたいなやり方、ルルフィ嫌ですっ!」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「うんうん。君みたいな子は特にそうだろうね」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:愉快そうにクスクスと笑いながら、小さく手を叩く。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「だけど、これで賢い君達なら理解できるだろう?ここで勇猛果敢に拳を握る事に意味はないってさ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「そういうのは健気で可愛らしいけれど、無意味に君達を傷つけるのは私としても本意ではない」
???:彼女の言葉が終わると同時に、初めからそこに居たかのような自然さで姿を現す。
???:そして、使用人のような仕草で新たなテーブルと椅子のセットを始めた。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「取りあえず、座ったらどうだい?疲れているだろうし、さ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:口調は穏やかだが、これは命令だ。力関係を明確にし、要求を通す事でお互いの立場を確定させる。
昏色 イザヤ:一番手に、ずかずかと席まで進む。
昏色 イザヤ:苛立ちを隠そうともせずに、座り込む。
加賀智 ニコル:「立ち話で済むほど短い話ではない、と」 イザヤの隣の席に掛ける
島原 メルク:「生憎と、私は全然疲れてない」
島原 メルク:「ああ、そうだ。今日は朝から滅茶苦茶動き回ったし、黒シスターの連中とも散々戦いあったけど、まったく、これっぽっちも疲れてないさ」
島原 メルク:「だから、立ったままで失礼させてもらうぜ」 椅子に座る皆の背後で立ったまま壁に背を預ける。
昏色 イザヤ:「…いちいちこの様子で居られたら、話が進みません」
シレーナ・F・リトミカ:ニコル様の隣に腰掛ける
ルルフィポウリ:「う、ううううううう……!」ずんずんと歩いてどかっと席に着く。苦手だ。こういう『かけひき』のようなことは。
ルルフィポウリ:体育すわりのような格好で椅子に腰を下ろし。膝の上で指をつつき合わせている。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「さて。私は君達にお願いがあってここまで来てもらったわけなんだけど」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:それぞれの反応を微笑みながら見つめていたが、最後にルルフィが着席したのを見て口を開く。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「その前に幾らか認識の擦り合わせをしておこうか。ああ、その前に」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"ディジー。昨日は随分と夜更かしをしたようじゃないか。ダメだろう?"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:部屋の隅に困った様子で立ち尽くしていた彼女に諭すような口調で声をかける。
ディジー:「あれ…………ごめん、なさい……なんで、だっけ……」
ディジー:それに合わせるように、突然眠気を堪えるように目を擦り始め──ずるずると床に倒れる。
昏色 イザヤ:「…っ!」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「さて、最初から説明してあげたい所だけど。時間が有り余っているという訳ではない」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「君達にとって重要な事だけを答えようか」
島原 メルク:(”夜更かし”をしたという記憶を差し込んで……眠気を誘発したのか……?)
島原 メルク:(やっぱり……碌な大人じゃあねえな)
昏色 イザヤ:ディジーに向けていた視線を後ろ髪をひかれながらもラーヤに戻す。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「──ここはグレゴリオが楽園と呼ぶ場所だ。残念ながら"ここには"父は居ないけれど──そう呼んでも差し支えはないだろう」
加賀智 ニコル:僅かに表情が険しくなるが、言葉は挟まず話が途切れるのを待つ
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「正確には、楽園の……外殻とでも言えばいいのかな」
ルルフィポウリ:「がいかく……」ムスーッとした顔。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「人が生きたままたどり着く事の出来る限界でもある。一応、君達は死んでる訳ではない。良かったね」
島原 メルク:「……宗教観の薄い私らにもわかるように説明してくれよ。この場所に本当の意味での”死者”を見かけた事はないぜ」
島原 メルク:「ならあんたは、この場所が何で”楽園”だってわかるんだ?」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「何故ここを楽園と定義するか。そうだな、出来るだけかみ砕いて言うなら……」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「ここにあるものは全て世界から無くなったものだからだ、、、、、、、、、、
ルルフィポウリ:「なくなったもの……!?」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「楽園というのはね、残念だけど敬虔に生きた信徒が導かれる聖地というわけではなく」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「単に、世界から消えたものが流れ着く……ゴミ箱のようなモノだ」
シレーナ・F・リトミカ:瞑目し、ただ静かに話を聞いている
昏色 イザヤ:「……世界から、消えたもの」
島原 メルク:「…………。」 クリスタの語る言葉を黙って聞いている。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「例えば、失われた民族。失われた音楽、失われた魔術、失われた厄災、失われた──神」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「この世界から失われた者の全てがここには記録されている。当然、本来であれば持ち出しは禁止だけれどね。この外殻にさえまともな手段で立ち入る事は出来ない」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:言葉を紡ぎながら、ゆっくりと席を立つと倒れ伏すディジーの傍で立ち止まり、穏やかな笑みと共に見下ろす。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「君達は……星徒についてどこまで知ってるのかな」
シレーナ・F・リトミカ:「―――ノヴァリスにおける、生徒の半身。自由に対する受け皿。」
シレーナ・F・リトミカ:天声王は放送部だ。必然、その手の情報は内外問わず流れ込んでくる。
昏色 イザヤ:グレゴリオの特筆すべき点は数の多さ…当然、星徒ソレについては耳にしている。
シレーナ・F・リトミカ:「その身が衆目に晒されるのは、本人の逝去によってのみ。流星と共に現るる、矩を越えし存在。」
シレーナ・F・リトミカ:「その冠は皆、砕けたものとなる―――」
島原 メルク:諸王とはいえ、政治的な立ち位置を持たない自分に対して上層部から伝達される情報は乏しい。
島原 メルク:その代わり、足で稼いだ情報源により星徒に関しては”天声王”と比べても遜色ない程の情報が集まっている。
島原 メルク:「私ら生徒が知ってる事なんてそれくらいだな」
ルルフィポウリ:「生徒さんが死んだら、現れる……」自分の認識とすり合わせる。十字冠を持っている生徒の分身のようなもので、ジャームとしての自分……といった所か。そんな秘密が、十字冠に……!
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「詩的な表現だね。何かに配慮しているのかな?だけど、概ねその通り」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「死者も当然、世界から失われた者と言える。では、星徒はどうだろう」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「正確に言えば星徒と死亡した生徒は全くの別物だ。可能性を抽出している時点で彼女たちは分岐している。けれど」
ルルフィポウリ:「生きている、はずです。少なくとも、死んではいない、と思います……」
ルルフィポウリ:しかし、その言い分では違うのだろうか。……あまり話を聞いていたい相手ではないが……。
昏色 イザヤ:失われた…というのは正しくない気がする。しかし…間違いだと、断言できるだろうか。
島原 メルク:「そうなると、あんたが言う”無くした者が集まる”この空間に彼女ディジーが居るのはおかしいんじゃあないか?」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「そう、おかしいんだよ。本当はね」
島原 メルク:「他の星徒たちは流星と一緒に落ちて来てるって聞くぜ……あのノヴァリスの大地に」
加賀智 ニコル:「ええ、そうです。そこにずっと違和感があった」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「ノヴァリスの大地に落ちてくる」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「その現象こそが、私をこの地に導くきっかけになった」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「ノヴァリスの大地、ノヴァリスの大地。そう、彼女が此処に落ちてくるのは何もおかしなことじゃあなかったんだ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「君達はここをどこか別な異世界だと考えているのかな?それとも、別空間?」
シレーナ・F・リトミカ:「…冠は、枷。」
シレーナ・F・リトミカ:「これを戴くままに、他所の地へと罷り越すこと能わず。」
シレーナ・F・リトミカ:「それに例外が無いとするならば、ここもまた…ノヴァリス」
ルルフィポウリ:「そもそもですけど、『世界から消えたものがやってくる場所』という言葉が初めて聞きましたし、死んだ人がやってくる天国や地獄だって、ルルフィ見たことがありません」つまり。
ルルフィポウリ:「ここがどこは、ルルフィはまだ想像がつきません……!」だが、別の世界や別空間。そういう問い方をすること自体、何か『違う答え』が用意されてるよう思える。
ルルフィポウリ:「天声王さま……」と、するとやはり。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「そう、地続きなんだ。この楽園も、ノヴァリスだ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「この場所に収められた失われた全ても、地続きなら外へと引き出す事も出来る筈」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「外典鍵杖も、その試みの一つだった」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「けれど、それも上手くはいかなかった。楽園には収められたものを外に出さず、引き出されたものをこの地に引き摺り戻す作用がある」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:傍に立っている白い人影をちらりと見やって嘆息する。
島原 メルク:(なるほどね……コイツらはこの場所の番人みたいなものか。道理でこっちに来てからは襲ってこないと思った)
加賀智 ニコル:「彼──或いは彼女もまた、ノヴァリスから"失われた"ものの一つ──なのですね」
シレーナ・F・リトミカ:「となれば。"王種"を使って此方への鍵とする試みも納得が行きます」
シレーナ・F・リトミカ:「王種がこの地より外れた落胤であるならば、その引力に捕まることで巻き添えの如く皆をこの地へ引き寄せられる。と。」
島原 メルク:「……やり口の汚さはともかく、方法については納得がいく」
島原 メルク:「それで、あんたの目的はなんだ?」 「”外典鍵杖”とやらを使ってこの場所にある何かをノヴァリスに持ち出したいと思ってる……って事でいいのか?」
ルルフィポウリ:「王種は、世界からなくなってしまって、この『楽園』に住んでいる生物……」
昏色 イザヤ:「そう」
昏色 イザヤ:「目的が不明瞭なんですよ」
昏色 イザヤ:「話を聞いてると、上手くはいってないんですよね?」「貴女の計画は」
昏色 イザヤ:結局は外に引き出せなかったと、そう言っていたはずだ。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「情報量の綱引きに負けた。災厄を楽園の外で再現して、"失われたもの"のカテゴリから外してしまおうという試みだったのだけど」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「フライバージェスが一番マシな結果だった。そう、上手くはいかなかった。だから」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「君達に幾つか楽園に収められた厄災を抱えて帰ってもらおうと思うんだ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「知識や魔術の持ち帰りではあっさり情報量の綱引きに負けてしまう」
ルルフィポウリ:「持って帰るですって……!」可能なのか、そんなことが……!
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「君たち全員に厄災を持ち帰ってもらい、ノヴァリスへ広範囲に影響を与えてもらう」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「多少混乱を招くかもしれないけれど、君達にはソレがあるんだから……取返しの付かない事にはならないだろう?」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:自らの頭上を指で指し示す。
加賀智 ニコル:「取り返しの付かないことには、ですか」
加賀智 ニコル:「貴女は仮にも──かつて、大聖堂を訪れていた身でしょう」
加賀智 ニコル:大きく嘆息する。
加賀智 ニコル:「肉体が再生するこということ、それは即ちその者が健全で在るという証ではない」
加賀智 ニコル:傷付き、疲弊した生徒たちの拠り所の一つであるからこそ。何人もの少女の壊れかけた姿を見てきたからこその、言葉だ。
加賀智 ニコル:「……仮にそのような事が可能だとして、私達が頷くとお思いですか?」
ルルフィポウリ:「なるほど確かにルルフィたちは死にませんねっ!でもっ」災厄を持ち帰る。それはそれで様々な方法があるだろう。例えば失われた疫病などであれば持ち帰らせること自体は容易かもしれない。
ルルフィポウリ:「いやです!!」
ルルフィポウリ:「アジールの人たちをお騒がせさせて、ベラさんを虐めて、戒行者の……ええと、元はグレゴリオの人たちなんですよね?その人たちを、」
ルルフィポウリ:「利用するような真似をして『さいやく』を持ち帰らせるような人の指示……ルルフィは聞くの嫌です!!」
島原 メルク:「別に、私としては”厄災”をノヴァリスに放つくらいの事は別に構わねえとすら思っている……けどさ」
島原 メルク:「アンタの態度は気に入らねぇ」
島原 メルク:「子飼いの黒シスターが失敗したから……だから、私たちを使って”厄災”を持ち運ぶだぁ?」
島原 メルク:「舐めやがって……!」
島原 メルク:「私は、私の意思を以て、アンタのその頼みを拒絶するぜ」
昏色 イザヤ:閑静な教会に各々の言葉が響く中、ゆっくりと立ち上がり倒れたディジーのもとに歩みを進める。
昏色 イザヤ:膝をつき、その体を起こして、少女の顔をよく見る。
昏色 イザヤ:本当に変わらない、あの頃のままの姿。
昏色 イザヤ:なんだか懐かしくて、微笑みそうになる。
昏色 イザヤ:「……乙黒」
昏色 イザヤ:「乙黒イチカには、貴方が声をかけたんですか?」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「そうだよ。可哀想だったからね」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「彼女の中では」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「ディジーは必死の治療の結果一命を取り留めた事になっている」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「手足は別に彼女である必要は無かったんだけど、今にも自分で死んでしまいそうだったから……少し書き換えた」
昏色 イザヤ:「…そう」
昏色 イザヤ:「あの子が、自分で選んだなら…仕方ないとは思えた」
昏色 イザヤ:「それでも…いや、あの子と”この子”に何もできなかった私は、貴方に何も言えないかもしれない」
昏色 イザヤ:だからこれはきっと八つ当たりにも似ている。
昏色 イザヤ:けど、気にくわないから潰されるなんて…よくある話だ。
昏色 イザヤ:「貴女の望みは、潰す」
昏色 イザヤ:その結果、再び後輩を傷つけることになったとしても……
シレーナ・F・リトミカ:各々の言葉が静まるのを待って、静かに席を引いて、立ち上がる
シレーナ・F・リトミカ:「お伺いしたいことが一点。」
シレーナ・F・リトミカ:「ディジー様のご逝去、並びにあなたの蒸発の記憶を捏造された対象には、法王さまも含まれていらっしゃると思いますが。」
シレーナ・F・リトミカ:「彼女は―――ディジー様の訃報について、どのようなご様子でしたか?」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「……………ふむ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「自己矛盾による人格崩壊、あるいは……廃人化?その可能性はありそうに見えた」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「全くとんでもない造りだよね、彼女。たかが一人救えないくらいで存在意義すら曖昧になる」
加賀智 ニコル:眉根を寄せる。彼女が妹達の"訃報"をどのように思うか、考えるだけで胸が痛む。
シレーナ・F・リトミカ:「―――――」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「満足いく答えだったかな?」
シレーナ・F・リトミカ:「――――はい。」
シレーナ・F・リトミカ:………口角が、上がっている
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「───?」
シレーナ・F・リトミカ:「何もかも、納得出来ない話ばかりでした。あなたの語ることごとくが。」
シレーナ・F・リトミカ:「ですが……法王様のその姿だけは―――私の知っている、法王様でした。」
シレーナ・F・リトミカ:「彼女は神ではありません。私もまた、王となって分かりました。伸ばせる手の長さには、常に限りがある、只一人の存在なのだと。」
シレーナ・F・リトミカ:「ですが、彼女は逃げなかった。」
シレーナ・F・リトミカ:「自ら信ずるとした、4つの誓い。慕うものを護ること。それを為せなかったことへの戒め。」
シレーナ・F・リトミカ:「負う事を決めた責から、一歩たりとも譲らなかった。」
シレーナ・F・リトミカ:「"法王ロード・クロス"の名に、一歩も引かぬその姿。何を幻滅する必要がありましょうか。」
シレーナ・F・リトミカ:―――"天声"とは、天上の美声を指すものではない・・・・
シレーナ・F・リトミカ:「『自らの歌』を、手放さぬものを、私は尊びます。」
シレーナ・F・リトミカ:人は誰しも、生まれながらに自分だけの歌うぶごえを掲げる。
シレーナ・F・リトミカ:混じり気の無い生存のエゴのみを、声の限りに世へ放ち、自らの祝歌アンセムとする。
シレーナ・F・リトミカ:その轟かせし雷鳴を皮切りに、人は死ぬまで己の呼吸を続けていくのだ。
シレーナ・F・リトミカ:「それを―――横から、何の配慮もせずに、ずけずけと人を悪し様に宣い、挙げ句、艱難辛苦を奪い去る輩がいようとは。」
シレーナ・F・リトミカ:「今、私にあるのは、訳知り顔でその責すら、死者の死すらも奪い去った貴方への怒りのみです。」
シレーナ・F・リトミカ:―――故に、"天声王"ロード・アンセムを冠する者とは
シレーナ・F・リトミカ:自分と他者への祝福を歌い続け、決して手放さぬ、頑固で我儘な王なのである。
シレーナ・F・リトミカ:「法王様も、乙黒イチカ様も、尊ぶべき個人であり…そして、信ずる友や同胞がいます。」
シレーナ・F・リトミカ:「外野であるあなたの手など、必要ありません。」
シレーナ・F・リトミカ:「私達それぞれの歌を遮ったあなたとは、生涯分かり会える日は来ないでしょう。」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「立派な信念だね。美しく、気高く、強固だ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「小さな箱庭で暮らす子供の台詞じゃあ──ないがね」
シレーナ・F・リトミカ:「おや…」
シレーナ・F・リトミカ:「良く、勘違いされるのですが」
シレーナ・F・リトミカ:せせらぎの如く穏やかな笑みを浮かべて
シレーナ・F・リトミカ:「―――私は、かなりの暴君ですよ?」

GM:ロイスの取得のみ可能です。
ルルフィポウリ:埋まっているのでなし!以上です!
シレーナ・F・リトミカ:なし!以上です
島原 メルク:ロイス取得は保留です
昏色 イザヤ:ディジー 懐旧/悔悟〇
昏色 イザヤ:えんど
加賀智 ニコル:ロイスは埋まっているのでそのままで。

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クライマックス

GM:登場侵蝕は変わらず無し。全員登場なので宣言も不要です。

クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「君達ならきっと、良い橋になる。幾多の試練を打ち破る──正しき巡礼者に」
GM:退廃した、失われた教会で鐘が鳴る。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「楽園と外を隔てる外殻が揺らいでいる。さあ、大事なお友達を外へ帰すには今しかないよ──」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:【さらなる絶望】シーン内に「乙黒イチカ」を未行動で登場させます。
乙黒イチカ:全ての色を吸い上げ、黒く光る小さな帳がその場に降りたかと思うと──静かに霧散する。
乙黒イチカ:その中心に立つ少女は濁った瞳で君達を見据えた。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"悲しいね。彼女たちはディジーが元の生活に戻る事を良しとしないそうだ"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:思考を、記憶を混濁させる虚ろの言の葉が響く。
ディジー:それに合わせるようにして、意識を失っている筈の彼女がゆらりと立ち上がる。その瞳は何も映してはおらず、意識があるようには見えない。
GM:目の前の幼い少女から発せられているとは思えない程に色濃い瘴気が辺りを包み──君達の衝動を強く揺さぶる!
GM:衝動判定が発生します。難易度は9。
ルルフィポウリ:グワーッ!衝動判定!
島原 メルク:(1+2)dx+1>=9 【意志】
DoubleCross : (3DX10+1>=9) → 10[2,3,10]+6[6]+1 → 17 → 成功

シレーナ・F・リトミカ:素で行くか
昏色 イザヤ:思い出の一品+エージェントツール
ルルフィポウリ:1dx+1+2
DoubleCross : (1DX10+3) → 8[8]+3 → 11

島原 メルク:心の強さで暴走回避!
加賀智 ニコル:(4+2)dx+4>=9 衝動判定
DoubleCross : (6DX10+4>=9) → 7[1,4,6,6,6,7]+4 → 11 → 成功

シレーナ・F・リトミカ:5dx+2
DoubleCross : (5DX10+2) → 9[1,2,4,7,9]+2 → 11

昏色 イザヤ:8dx10+1+2>=9
DoubleCross : (8DX10+3>=9) → 10[1,1,2,3,3,7,8,10]+3[3]+3 → 16 → 成功

シレーナ・F・リトミカ:成功
シレーナ・F・リトミカ:90+2d10
DoubleCross : (90+2D10) → 90+10[8,2] → 100

シレーナ・F・リトミカ:ぴったし
加賀智 ニコル:91+2d10
DoubleCross : (91+2D10) → 91+9[1,8] → 100

島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を2D10(→ 10)増加(84 → 94)
昏色 イザヤ:91+2d10
DoubleCross : (91+2D10) → 91+16[6,10] → 107

ルルフィポウリ:成功や!でも上がるので……
昏色 イザヤ:ぎゃ
シレーナ・F・リトミカ:ニコル様と同率
ルルフィポウリ:93+2d10
DoubleCross : (93+2D10) → 93+9[7,2] → 102

加賀智 ニコル:お揃いね♡
GM:なお、このシーンに登場しているキャラクターは全員《フォールンダウン》の影響下にあります。侵蝕率100%以下のキャラクターはエフェクトの行使を行う事が出来ません。
GM:と思ったけど全員関係ねえな
GM:いや、メルクさんだけちょっと足りないか
島原 メルク:…………。(侵食率94)
ルルフィポウリ:密航王さま!
島原 メルク:まあ、なんとかなるか!
加賀智 ニコル:エフェクトが使えないってことは……《リザレクト》も使えないってコト……?!
GM:そういう……ことです!
GM:そして
GM:絶対なる脅威を前にした君達の濁ることのない闘志に呼応して──大十字冠が君達を照らす!
【神聖二重冠(ダブルクロス)】
クライマックスフェイズ中に限り、あなたが持つ【十字冠】をアップグレードし、効果を以下のように書き換える。
あなたは、シナリオ中に一回のみ、以下の効果の中からどれか一つを選んでオートアクションで使用できる。
・このメインプロセスでは、あなたが受ける【判定ダイスへの侵蝕率ボーナス】の値を3倍にする。
・このメインプロセスでは、あなたが受ける【エフェクトLVへの侵蝕率ボーナス】の値を2倍にする。これによってエフェクトの使用回数は増えない。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させ、あなたのHPを+[上昇分×3]点回復する。この時、HP上限を超えることはできない。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う攻撃の攻撃力を+[上昇分×2]点増やす。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う判定の達成値を+[上昇分×3]点増やす。
・この戦闘のバックトラックでは、あなたが昇華したタイタスを1個、ロイスとして再取得できる。ただし、この効果は昇華前にSロイスに指定したロイスしか対象にできない。
・この戦闘のバックトラックでは、最終侵蝕値によって得られる経験点を3倍にする。
GM:ではセットアップから始めていきましょう。
GM:あっエネミーのコマを作成するのでちょっと待ってください
シレーナ・F・リトミカ:押忍
GM:よし、これで大丈夫かな。行動値順にセットアップ行動をお願いします
シレーナ・F・リトミカ:ちょっとまってね
GM:エンゲージ忘れてた!こちらです。
クリスタ【5】,ディジー【6】,乙黒イチカ【4】--5m--PC
昏色 イザヤ:コーリングシステム 搭乗!!
シレーナ・F・リトミカ:《限界突破》。侵蝕104 《援護の風》を指定。ラウンド2回まで使用可能
ルルフィポウリ:《限界突破》!砂の加護の使用回数を1回増やします。侵蝕率+3。
加賀智 ニコル:NS『英雄たれ』 《黄:活性の霧》 ラウンド間対象の攻撃力[+18]、ドッジダイス[-2] 拒否可能 侵蝕[+3] 対象はイザヤで。
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を3増加(100 → 103)
GM:ではエネミー処理
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:《ルーラー》 そのラウンドの間、対象のあらゆる判定ダイスを-5個する。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:対象はPC全員。
シレーナ・F・リトミカ:厄介~
ルルフィポウリ:うおっ……(デバフが)でっか……
昏色 イザヤ:コイツ…
島原 メルク:コーリングシステム 搭乗!
ディジー:また、ディジーはセットアップはありませんが【不滅の妄執】を所持しています。解除条件はクリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤという名称のエネミーが戦闘不能になる事です。
加賀智 ニコル:げェーッ
ディジー:また、不滅の妄執の効果中はディジーは自発的に行動をする事はありませんが、"使われる"可能性はあります。解除されると行動パターンが変化します。
乙黒イチカ:僕もセットアップは無い。
GM:では、イニシアチブ10。シレーナさんですが……
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:《舞台は踊るショ ー マ ス ト ゴ ー オ ン》シーン内の任意のキャラクターの行動順を好きなように入れ替える。
シレーナ・F・リトミカ:ひえーっ
ルルフィポウリ:な、なんだぁっ
昏色 イザヤ:な…!
GM:行動順を、乙黒イチカ→クリスタ→ディジー→加賀智ニコル→ルルフィポウリ→昏色イザヤ→島原メルク→シレーナ・F・リトミカへと変更します。
シレーナ・F・リトミカ:成程
ルルフィポウリ:あわーっ!
シレーナ・F・リトミカ:《スピードフォース》。このイニシアチブで行動します
GM:なにッ
GM:どうぞ。
シレーナ・F・リトミカ:侵蝕108
シレーナ・F・リトミカ:ちなみにこのイニシアチブでなにかする人は他にいるかな?
加賀智 ニコル:では、私が。
加賀智 ニコル:『酸漿の囁き』 D:触媒 対象単体にメインプロセスを行わせる 未行動でも可能
加賀智 ニコル:対象はイザヤ。即座にメインプロセスをどうぞ。
昏色 イザヤ:あい
GM:どいつもこいつも~~!どうぞ!
昏色 イザヤ:マイナーでレインボウアビリティを使用。このシーンの間精神ダイス+2。このメインプロセス終了時にHP-5
昏色 イザヤ:メジャー メジャー NS『再現式』/コンセントレイト+原初の赤:黒の鉄槌 侵蝕+4 対象はラーヤ
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:ふむ。取りあえず妨害は無しだ
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:ダイス-5個は忘れずに!
昏色 イザヤ:あい
昏色 イザヤ:6dx7+11+10
DoubleCross : (6DX7+21) → 10[1,2,2,3,10,10]+10[7,8]+6[6,6]+21 → 47

GM:う~ん固定値が強い!
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:取りあえずドッジ。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 5[2,4,4,5] → 5

クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:失敗したので
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:《領域の盾》対象にカバーリングを行わせる。シーン3回
昏色 イザヤ:っじでよぉ…
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:ディジ~助けて~
ディジー:ディジー!庇います!
昏色 イザヤ:そんなやつかばうな!
昏色 イザヤ:ダメージ出します…
GM:お願いします。
昏色 イザヤ:5d10+10+18
DoubleCross : (5D10+10+18) → 20[3,3,4,7,3]+10+18 → 48

ディジー:良いダメージ……だけどこれくらいでは死なない!
昏色 イザヤ:諸々有効、コンビネーターものります。レインボウアビリティでHP-5。
GM:コンビネーターも了解!ちなみにディジーには装甲無いです
昏色 イザヤ:良かった
昏色 イザヤ:よくねえよ
GM:次、シレーナさん!
シレーナ・F・リトミカ:マイターン
シレーナ・F・リトミカ:マイナー無し。メジャーで《サイレンの魔女》+《終焉の残響》。雷神の戦鎚効果も適用し、ダメージロール+2d10します。
ルルフィポウリ:では《砂の加護》《砂塵霊》です。この判定の天声王さまのダイス+5個、攻撃力+16。ミーの侵蝕率+6。
シレーナ・F・リトミカ:いただきます!
GM:やべ~……判定どうぞ!
シレーナ・F・リトミカ:丁度デバフと打ち消し合って
シレーナ・F・リトミカ:6dx+8 リアクション不能
DoubleCross : (6DX10+8) → 8[2,4,7,7,8,8]+8 → 16

GM:リア不なのでダメージどうぞ!あっ対象はエネミー全員ですよね?
シレーナ・F・リトミカ:あ、宣言しそこねていた。そうです!
GM:承知!ではその前に
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:《領域の盾》対象にカバーリングを行わせる。シーン3回
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:残り2回。
シレーナ・F・リトミカ:さっき使ったの+今回で、後1回ですか?
GM:あ、そうですね。カバーし終えると残り1回です
ディジー:カバーリング対象は私が選ぶのでイチカを庇うよ~!
シレーナ・F・リトミカ:何っ
シレーナ・F・リトミカ:ではダメージを出す
シレーナ・F・リトミカ:24+10+16+4d10 装甲無視
DoubleCross : (24+10+16+4D10) → 24+10+16+23[1,8,7,7] → 73

シレーナ・F・リトミカ:侵蝕115 HP17に
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:ひっ……で、でもまだ生きてる!
シレーナ・F・リトミカ:ちなみに
シレーナ・F・リトミカ:ディジーちゃんのコンビネータ―火力も計算する必要はありますか?
GM:あ~~厳密にいうとしてもらった方が良いのですが、どのみちHP0になるので今は大丈夫です
シレーナ・F・リトミカ:…分かりました。
ディジー:倍で受けて戦闘不能ですが【不滅の妄執】で復活。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:加えて
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:《復讐の領域》受けたHPダメージをそのまま攻撃を行ったキャラクターに返す。
シレーナ・F・リトミカ:こいよ!
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:73ダメージを……受けなさい!
シレーナ・F・リトミカ:死ぬ!タイタス復活します
シレーナ・F・リトミカ:リルトリッチ様のロイスを切って復活。HP11
シレーナ・F・リトミカ:12でした
GM:OK!ではイニシアチブ
乙黒イチカ:僕の手番だね。このまま行動しても良いかな
島原 メルク:ちょっと待ったー!
島原 メルク:エンブレムアイテム<走破者>を使用。暴走を得つつイニシアチブ行動します
GM:ほう……!
GM:どうぞ!
島原 メルク:では、《縮地》を使いつつマイナーアクションで戦闘移動。敵エンゲージの背後5mの地点に移動します。
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を2増加(94 → 96)
島原 メルク:そしてオートアクションで二重冠を起動。侵食率を14上昇させて攻撃力上昇効果を使います。
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を14減少(96 → 82)
島原 メルク:間違えた。
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を28増加(82 → 110)
島原 メルク:メジャーアクション前に《タブレット》+《多重生成》を使用。《アドレナリン》の対象を3体視界に変更しつつ
島原 メルク:島原メルクの侵蝕値を5増加(110 → 115)
島原 メルク:【コンボ:『偉大なる踏破』】 《アドレナリン》+《コンセントレイト》 敵3体に運転による白兵攻撃を仕掛けます
シレーナ・F・リトミカ:判定時《援護の風》+《ウィンドブレス》。ダイス+8、達成値+18 侵蝕119
島原 メルク:天声王の力が流れ込んでくる……!
シレーナ・F・リトミカ:ペナルティを判定時忘れないように!
シレーナ・F・リトミカ:差し引き+3個です
島原 メルク:(3+3+4+1-5+8)dx7+4+18 ありがとうございます!判定!
DoubleCross : (14DX7+22) → 10[1,1,1,2,3,4,4,4,5,5,6,8,9,10]+6[2,3,6]+22 → 38

クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:う~~~~~ん!取りあえずドッジ!
乙黒イチカ:ガード。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 10[6,6,6,10]+2[2] → 12

クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:まあ無理だよね。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:最後の領域の盾。
ディジー:行動ルーティンに従い、洗脳と友情どっちが強いかダイス~!
ディジー:1d2
DoubleCross : (1D2) → 2

ディジー:イチカをカバーします。
シレーナ・F・リトミカ:貴女は…立派でした…!
島原 メルク:友情……!
GM:ダメージどうぞ!
島原 メルク:4d10+44+28 ダメージ(装甲・ガード有効)
DoubleCross : (4D10+44+28) → 18[9,2,1,6]+44+28 → 90

ディジー:取りあえず私はまたHP0です。不滅の妄執で復活。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:私もこれは流石に耐えられないけれど……
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:《イモータルライフ》戦闘不能から復活してHPを2D点回復。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:2d10
DoubleCross : (2D10) → 7[6,1] → 7

島原 メルク:《イモータルライフ》……だと……
GM:では次!今度こそイチカか……?
GM:どうなってるんだこの戦闘の行動順はよ
シレーナ・F・リトミカ:お前が始めた物語だろ
GM:仰る通り。イニシアチブ、イチカの手番です
GM:あっ使用順間違えた!
GM:今のは2回目の手番の奴でした。忘れてください
乙黒イチカ:マイナーで閃光の刃の効果を起動。メインプロセス中の攻撃範囲を範囲(選択)に変更します
乙黒イチカ:更にメジャー。
乙黒イチカ:《インフェルノ+一閃+クロスバースト+コンセ》
乙黒イチカ:PCのエンゲージへ突入しエンゲージ内のPC全員を対象に。
乙黒イチカ:攻撃がヒットした場合、全員行動済みになります。
シレーナ・F・リトミカ:そうなんだ(行動済)
ルルフィポウリ:アイエッ
乙黒イチカ:何も無ければ……判定しちゃおっかなァ!
昏色 イザヤ:しんじゃう
加賀智 ニコル:SS『万人救済主義+』 《時の棺》 判定直前に使用、その判定を失敗にする 侵蝕[+10]
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を10増加(103 → 113)
ルルフィポウリ:やったーっ!ニコル様の時の棺よーっ!
GM:切らせた……切らせたけど……!まだあるんだよな~とんでもないことに……
乙黒イチカ:判定失敗。ただ、判定に失敗しただけなので移動は行われます。
GM:エンゲージ更新
GM:クリスタ[5],ディジー[6]--5m--シレーナ[10],ルルフィ[9],ニコル[8],イザヤ[6],乙黒イチカ[4]--5m--メルク[4]
島原 メルク:あ、島原はクリスタたちの背後5mの地点にいますね
GM:あっそっか。編集します
GM:では続いて、クリスタ。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:《絶対の恐怖+神の御言葉+領域調整+要の陣形》攻撃力36、射程視界、3体を対象、装甲無視
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:加えてエンブレム使用。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:《ハイライトアクション》このメインプロセス中、バッドステータスを受けているキャラクターはリアクションを行ったりエフェクトを使用する事が出来ない。シナリオ3回
GM:では判定いってもいいかな
加賀智 ニコル:対象はどなたでしょう?
GM:そうでした!
GM:ええと、イザヤさん、ルルフィさん、ニコルさんかな
ルルフィポウリ:あわわ!
昏色 イザヤ:く
GM:取りあえず判定にはいきますね
加賀智 ニコル:どうぞ
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:11dx+13@7
DoubleCross : (11DX7+13) → 10[2,2,2,2,2,3,4,5,6,6,7]+10[7]+10[7]+10[9]+2[2]+13 → 55

ルルフィポウリ:高い!!
加賀智 ニコル:PS『献身』 《紫:軍神の護り》 行動権を使用せずカバーリングを行う 侵蝕[+3] イザヤをカバーリングします。
昏色 イザヤ:あざ
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を3増加(113 → 116)
ルルフィポウリ:あ、そうかすみませんこっちのリアクション!!
ルルフィポウリ:回避!
ルルフィポウリ:2dx+1
DoubleCross : (2DX10+1) → 7[2,7]+1 → 8

ルルフィポウリ:失敗!!
GM:イザヤさんも取りあえず振っておきますか?
加賀智 ニコル:そうですね、振っておきます
昏色 イザヤ:いや
昏色 イザヤ:ルーラーでふれないかな
加賀智 ニコル:そうでした……しょんぼり
ルルフィポウリ:そうでした、わたくしも素で食らいます……
加賀智 ニコル:運動不足が祟りましたね
GM:そういやそうだった!ではダメージ。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:6d10+36
DoubleCross : (6D10+36) → 28[10,1,3,2,3,9]+36 → 64

クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:装甲無視!
ルルフィポウリ:死!下からディジーちゃんのロイスをタイタス化して復活!
加賀智 ニコル:耐えられませんね。ディジーへのロイスを昇華してHP11で復活します。
GM:OK!次は……ディジーですが待機を選択。
GM:ニコルさんの手番です
加賀智 ニコル:待機します。
GM:承知!ではルルフィさんの手番です!
ルルフィポウリ:は!
ルルフィポウリ:マイナーアクションで《骨の銃》《死招きの爪》。武器を作成。侵蝕率+6。
ルルフィポウリ:そしてメジャーアクションで撃ちます!《コンセントレイト》《カスタマイズ》。対象はラーヤさん。そして《砂の加護》。この判定のダイス+5個。侵蝕率+7。振ります!
GM:どうぞ!
ルルフィポウリ:8dx7+5
DoubleCross : (8DX7+5) → 10[2,5,5,5,8,10,10,10]+10[2,3,4,8]+10[10]+3[3]+5 → 38

クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:しっかりとした出目!ではドッジ。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 8[3,6,7,8] → 8

クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:ダメ!ダメージどうぞ。
ルルフィポウリ:は。ではラーヤさんには今コンビネーターとかかかってなかったからそのままで……。
ルルフィポウリ:4d10+36
DoubleCross : (4D10+36) → 5[1,2,1,1]+36 → 41

ルルフィポウリ:装甲有効!
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:う~~~~~ん!それは耐えない!戦闘不能!
ディジー:不滅の妄執の効果消失。行動ルーティンが変更されます。
GM:イニシアチブ。
GM:ニコルさんの手番前に
ディジー:《加速する刻》
ディジー:メインプロセスを行います。
ディジー:マイナー、《魔眼槍》。攻撃力21の武器を作成。この武器による攻撃で1点でもダメージを受けると《硬直》を与えます。
ディジー:メジャー。《瞬足の刃+シャドーテンタクルス+原初の黒:マスヴィジョン+混色の氾濫+コンセ》
ディジー:対象はPC4人が固まっているエンゲージ。当然イチカは対象外
昏色 イザヤ:来い!
加賀智 ニコル:SS『万人救済主義』 《孤独の魔眼》 自身を対象に含む「対象:範囲or範囲(選択)」の判定直前に使用、対象を自身のみに変更 侵蝕[+4](2/3)
ディジー:ゲェ~~~
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を4増加(116 → 120)
ルルフィポウリ:ニコル様!!
ディジー:流石はニコルお姉様!判定いきます
ディジー:21dx+3@7
DoubleCross : (21DX7+3) → 10[1,1,1,1,2,3,3,3,4,4,4,5,6,6,6,7,7,7,7,8,9]+10[5,5,5,6,7,9]+10[6,9]+10[9]+10[9]+10[10]+4[4]+3 → 67

加賀智 ニコル:ドッジはダイスが足りないのでガードで。
ディジー:ダメージ。
ディジー:7d10+40
DoubleCross : (7D10+40) → 44[6,10,7,7,3,9,2]+40 → 84

加賀智 ニコル:ふふっ、当然吹き飛びます。バッドハット・フライバージェスへのロイスをタイタス化して昇華、HP11に。
GM:では……次、イザヤさんの正規手番かな?
昏色 イザヤ:よし
昏色 イザヤ:メジャー NS『再現式/再現率変動』/コンセントレイト+無形の影 侵蝕+6 対象はイチカ
乙黒イチカ:む……!妨害は無しだよ
シレーナ・F・リトミカ:《援護の風》+《ウィンドブレス》。ダイス+8、達成値+18。
シレーナ・F・リトミカ:侵蝕123
昏色 イザヤ:かたじけない
昏色 イザヤ:14dx7+6+18
DoubleCross : (14DX7+24) → 10[1,1,2,4,4,5,5,6,6,8,8,8,8,10]+10[3,6,6,8,10]+10[6,7]+5[5]+24 → 59

昏色 イザヤ:アイテム使用
昏色 イザヤ:サポートスタッフ 達成値+2
乙黒イチカ:…………………避けられる訳ない!ガード!更に《氷盾》を宣言してガード値に+15
昏色 イザヤ:6d10+20+18
DoubleCross : (6D10+20+18) → 26[1,2,2,2,10,9]+20+18 → 64

昏色 イザヤ:諸々有効
乙黒イチカ:装甲10、ガード値15で差し引き39ダメージ、まだ生存。
GM:ええと次は待機のニコルさんかな?
加賀智 ニコル:EX『英雄作成+』 《白:さらなる力》《赤:崩れる大地》《蝕命の魔眼》《虚:ナーヴジャック》 侵蝕[+0]
GM:出たわね
加賀智 ニコル:射撃攻撃を行う 命中時、対象を未行動にし、シーン間ドッジダイス[-2] さらに、回数制限のないメジャーアクション1回を行わせる 自身は上昇する侵蝕の代わりにHP[4D10+2]点失う
加賀智 ニコル:対象はイザヤ。判定します。
加賀智 ニコル:(4+3)dx+1
DoubleCross : (7DX10+1) → 10[3,3,4,5,6,9,10]+10[10]+10[10]+5[5]+1 → 36

昏色 イザヤ:ガード
GM:ダイスあってます?ダメージ減るかも
加賀智 ニコル:命中。ダメージを発生するエフェクトが介在していないためダメージはなし。上記効果が発動します。
GM:あっそっかないのか
加賀智 ニコル:ああダイス5個減ってるからファンブルの可能性があったのか……振り直したほうがいいですか?
GM:いえ!大丈夫です。余計なダメージ減るかな?と勘違いしてただけなので
加賀智 ニコル:了解です。上昇侵蝕値(予定)を振り、HPを減らします
加賀智 ニコル:4d10+2
DoubleCross : (4D10+2) → 21[5,5,6,5]+2 → 23

加賀智 ニコル:HP23点ロスし、侵蝕上昇を肩代わりします。伊佐平良ベラへのロイスを昇華、HP11点で復活。
GM:OK!
GM:では行動権を獲得したイザヤさんどうぞ。
昏色 イザヤ:メジャー NS『再現式』/コンセントレイト+原初の赤:黒の鉄槌 侵蝕+4 対象はディジー  でいいかな?
加賀智 ニコル:一応獲得手番は自由に行動可能+ナの分は回数制限エフェクト・アイテム使用不可 という感じです
昏色 イザヤ:良し…行きます
昏色 イザヤ:もう…眠れ!
GM:来な!
昏色 イザヤ:6dx7+21
DoubleCross : (6DX7+21) → 10[4,7,7,8,8,10]+10[1,2,2,3,7]+2[2]+21 → 43

ディジー:うううん!どうしよっかな!
ディジー:リアクション放棄!《迎撃する魔眼》使用!
ディジー:イザヤさん、取りあえずダメージどうぞ~!
昏色 イザヤ:5d10+10+18
DoubleCross : (5D10+10+18) → 29[5,5,10,7,2]+10+18 → 57

昏色 イザヤ:諸々有効
ディジー:耐えられない!けど戦闘不能は《蘇生復活》で治しちゃうよ~!
ディジー:蘇生札はもうないや
ディジー:反撃!
ディジー:16dx+3@7
DoubleCross : (16DX7+3) → 10[1,1,2,3,3,4,4,5,5,5,6,8,8,8,9,9]+10[3,6,8,8,10]+10[6,8,9]+10[8,10]+10[7,7]+10[9,9]+5[2,5]+3 → 68

ディジー:リアクションは出来ないからダメージ振っちゃうね
昏色 イザヤ:きな
ディジー:7d10+16
DoubleCross : (7D10+16) → 37[9,3,6,3,6,1,9]+16 → 53

ディジー:えいえい
昏色 イザヤ:装甲でマイナスしても死
昏色 イザヤ:ディジーのロイスをタイタス昇華
昏色 イザヤ:11で復活
GM:よし……これで1ターン目終わったかな
昏色 イザヤ:あい
ルルフィポウリ:激闘だったぜ……
GM:では最後に
ディジー:【愚者の契約】を使用。"楽園"とノヴァリスの間にある障壁を一部破壊。メルクさんの10m後方に"アジール生物圏保護区"を新たに追加します。
シレーナ・F・リトミカ:何ィ!?
昏色 イザヤ:???
加賀智 ニコル:か、壁が……
島原 メルク:何だって―――――ッ!!??
GM:これで変化する要素については2ターン目のセットアップに纏めて解説。
GM:▼Round2--セットアップ
GM:このラウンドから、伊佐平良ベラを除いたNPCカードの使用が可能となります。
ディジー:加えて、【さらなる絶望】×2を使用。
ディジー:メルクさんの10m後方にウルル・スタンジェスターとメル・ウガを登場させます。エンゲージ更新
GM:ディジー[6]--5m--シレーナ[10],ルルフィ[9],ニコル[8],イザヤ[6],乙黒イチカ[4]--5m--メルク[4]--5m--ウルル[13]--メル・ウガ[3]
GM:では改めてPCのセットアップからどうぞ
GM:あっ、NPCカードが強化されるのであとでメモを確認しておいてください。編集します
シレーナ・F・リトミカ:《限界突破》。《援護の風》指定
シレーナ・F・リトミカ:侵蝕127
ルルフィポウリ:《限界突破》。砂の加護の使用回数を+1。侵蝕+3。
加賀智 ニコル:NS『英雄たれ』 《黄:活性の霧》 ラウンド間対象の攻撃力[+18]、ドッジダイス[-2] 拒否可能 侵蝕[+3] 対象はシレーナ。
加賀智 ニコル:加賀智ニコルの侵蝕値を3増加(120 → 123)
昏色 イザヤ:なし
島原 メルク:なし
シレーナ・F・リトミカ:もらいます
ディジー:《爆裂重力》このラウンドの間攻撃力+200。1点でもダメージを受けると解除
ウルル・スタンジェスター:《先陣の火》行動値に+20
シレーナ・F・リトミカ:成程
GM:ではイニシアチブ。ウルル・スタンジェスターの手番
シレーナ・F・リトミカ:ではなく
シレーナ・F・リトミカ:《スピードフォース》。イニシアチブ行動
ウルル・スタンジェスター:あっはい!
シレーナ・F・リトミカ:侵蝕131
シレーナ・F・リトミカ:二重冠起動。侵蝕を12上げて攻撃力24加算!
シレーナ・F・リトミカ:現在侵蝕142!
シレーナ・F・リトミカ:143です
GM:ひょぇ~~~~~!
GM:覚悟だ
シレーナ・F・リトミカ:ダイスボーナス1個もらえる
シレーナ・F・リトミカ:メジャー!《サイレンの魔女》!判定に《援護の風》+《ウィンドブレス》とNPCカード全部!対象敵全員!
ルルフィポウリ:《砂の加護》《砂塵霊》。この判定のダイス+5個、攻撃力+16。ワイの侵蝕率も+6!
GM:全部載せだ~~~!判定どうぞ!
シレーナ・F・リトミカ:20dx+26 これがド級のサイレン…………ドサイレンだ!!!!!
DoubleCross : (20DX10+26) → 10[1,1,1,2,3,3,3,4,4,4,4,5,7,7,7,8,9,9,10,10]+6[6,6]+26 → 42

ディジー:ドッジ……!
GM:というかガード値機能しないから全員ドッジ。
ディジー:11dx+1
DoubleCross : (11DX10+1) → 10[2,2,5,7,7,8,8,10,10,10,10]+9[2,2,8,9]+1 → 20

シレーナ・F・リトミカ:がんばるじゃん
乙黒イチカ:12dx+1
DoubleCross : (12DX10+1) → 9[1,2,2,3,3,3,4,4,5,6,9,9]+1 → 10

メル・ウガ:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 10[5,8,10]+7[7] → 17

ウルル・スタンジェスター:10dx+2
DoubleCross : (10DX10+2) → 10[1,3,4,6,6,8,9,9,9,10]+1[1]+2 → 13

GM:クソ~~~~~~!全員駄目か!!
GM:ダメージどうぞ!
シレーナ・F・リトミカ:ダメージ!装甲ガード無視!侵蝕150になります。
シレーナ・F・リトミカ:24+10+24+18+16+5d10
DoubleCross : (24+10+24+18+16+5D10) → 24+10+24+18+16+24[3,5,2,6,8] → 116

メル・ウガ:ウルル・スタンジェスターを行動放棄でカバー。
メル・ウガ:取りあえず私は耐えられる訳が無いので戦闘不能、離脱ですね……何の為に出てきたのやら。
ディジー:私は……ダメ!戦闘不能!
乙黒イチカ:ガード値も通用しないから死だけど……《蘇生復活》を切ってHP1で復活。エネミー全体でも蘇生札はこれで品切れ。
GM:コマとエンゲージを整理。
GM:シレーナ[10],ルルフィ[9],ニコル[8],イザヤ[6],乙黒イチカ[4]--5m--メルク[4]--5m--ウルル[33]
ウルル・スタンジェスター:では次こそ私の手番だな。
ウルル・スタンジェスター:《氷の加護》攻撃力+10
ウルル・スタンジェスター:メジャー。《フレイムタン+バリアクラッカー+コンセ》
ウルル・スタンジェスター:射程視界の白兵攻撃。対象は島原メルク。加えてサラマンダーエフェクトを使用した極光剣での攻撃の為、装甲も無視だ
島原 メルク:来な
ウルル・スタンジェスター:10dx+12@7
DoubleCross : (10DX7+12) → 10[1,1,2,4,4,6,8,8,9,9]+10[2,3,4,7]+10[10]+4[4]+12 → 46

島原 メルク:暴走中なのでリア不!
ウルル・スタンジェスター:ダメージ。
GM:5d10+45
DoubleCross : (5D10+45) → 37[8,8,10,4,7]+45 → 82

GM:あっGMで振っちゃった。まあいいか
島原 メルク:戦闘不能……ウルル・スタンジェスターのロイスをタイタス昇華して復活します!
島原 メルク:島原メルクのHPを13に変更(4 → 13)
GM:では……ルルフィさん!
ルルフィポウリ:はい!
ルルフィポウリ:マイナーアクションで移動……はイチカさんがいるので出来ないのでこのまま。
ルルフィポウリ:メジャーアクションで撃ちます!《コンセントレイト》《カスタマイズ》《スプリットアタック》。対象はイチカちゃん、ウルルさん。そして《砂の加護》《砂塵霊》。この判定のダイスと攻撃力増。侵蝕率+14。
GM:来い……!
シレーナ・F・リトミカ:でもって
シレーナ・F・リトミカ:《援護の風》+《ウィンドブレス》
ルルフィポウリ:天声王さまの支援よ~!
シレーナ・F・リトミカ:ダイス+8、達成値+18。
シレーナ・F・リトミカ:侵蝕154…限界だ…!
ルルフィポウリ:すごっ。えっ、すご、ありがとうございます!天声王さまは無理しないで!!
ルルフィポウリ:ではいきます!
ルルフィポウリ:21dx7+5+18
DoubleCross : (21DX7+23) → 10[1,1,2,3,4,4,5,5,5,5,6,6,8,8,8,8,9,9,10,10,10]+10[2,2,2,5,6,7,7,7,10]+10[3,7,7,7]+10[4,5,9]+10[7]+10[8]+4[4]+23 → 87

GM:うぇ……!!!!
ウルル・スタンジェスター:ドッジだ……!
ウルル・スタンジェスター:10dx+2
DoubleCross : (10DX10+2) → 8[2,3,4,5,5,5,5,6,6,8]+2 → 10

乙黒イチカ:12dx+1
DoubleCross : (12DX10+1) → 8[1,2,3,4,4,5,5,6,7,8,8,8]+1 → 9

GM:くっ……ダメージ……ください!
ルルフィポウリ:9d10+52
DoubleCross : (9D10+52) → 57[10,7,8,9,1,2,9,2,9]+52 → 109

ルルフィポウリ:装甲有効!
ウルル・スタンジェスター:…………ううむ。惨敗。戦闘不能
乙黒イチカ:同じく、戦闘不能。
GM:エネミーの全滅を確認しました。
GM:貴方達の……勝利です!
ルルフィポウリ:やったーっ!
ルルフィポウリ:今回のセッション、ダメージダイスが低めに回りがちだったんだけど最後にでかいのが出たぜ……
島原 メルク:勝ったー!!
昏色 イザヤ:勝ち!
加賀智 ニコル:か、勝ち……!
シレーナ・F・リトミカ:勝ったぜ
GM:ではバックトラックを先に済ませましょう。
GM:Eロイスは【さらなる絶望】×3、【不滅の妄執】、【超越活性】で合計5個。
GM:希望者は振ってください
加賀智 ニコル:振らない選択肢がありましょうか、いやない
加賀智 ニコル:123-5d10
DoubleCross : (123-5D10) → 123-19[3,4,10,1,1] → 104

昏色 イザヤ:ふる
島原 メルク:115-5d10 振ります
DoubleCross : (115-5D10) → 115-21[2,4,10,1,4] → 94

加賀智 ニコル:ロイス残り3枚。通常振りで。
加賀智 ニコル:104-3d10
DoubleCross : (104-3D10) → 104-12[1,7,4] → 92

加賀智 ニコル:5点帰還です。
昏色 イザヤ:121-5d10
DoubleCross : (121-5D10) → 121-38[5,8,8,7,10] → 83

島原 メルク:通常ロイス5個残っているので通常振りでいきます
シレーナ・F・リトミカ:ふります
島原 メルク:94-5d10
DoubleCross : (94-5D10) → 94-20[3,2,7,6,2] → 74

シレーナ・F・リトミカ:愚者の契約はカウントされないんですかね
島原 メルク:5点で帰還です
ルルフィポウリ:振ります!
ルルフィポウリ:147-5d10
DoubleCross : (147-5D10) → 147-26[2,10,2,6,6] → 121

GM:あっしまった!含まれます!振りたかったって人は振り直してもらっても大丈夫です
昏色 イザヤ:通常ぶり
昏色 イザヤ:83-5d10
DoubleCross : (83-5D10) → 83-32[5,8,4,8,7] → 51

シレーナ・F・リトミカ:では振ります
シレーナ・F・リトミカ:154-6d10
DoubleCross : (154-6D10) → 154-34[1,6,4,8,9,6] → 120

ルルフィポウリ:あ、そうでしたか!では……よし、振り直します……!
シレーナ・F・リトミカ:いい感じだ
シレーナ・F・リトミカ:とはいえ安全を取って倍振り
ルルフィポウリ:147-6d10
DoubleCross : (147-6D10) → 147-29[3,10,1,7,4,4] → 118

シレーナ・F・リトミカ:120-10d10
DoubleCross : (120-10D10) → 120-64[10,10,5,6,2,9,6,6,5,5] → 56

シレーナ・F・リトミカ:帰還!
ルルフィポウリ:んんんんん……行けるとは思いますが……倍振りで……!
昏色 イザヤ:帰還
ルルフィポウリ:118-10d10
DoubleCross : (118-10D10) → 118-68[9,8,6,3,9,9,8,6,7,3] → 50

ルルフィポウリ:下がり過ぎだバカ!
ルルフィポウリ:でも帰れました。3点です。以上!
GM:OK!ではいつもの5点、シナリオ点7点を加えてくだされ
ルルフィポウリ:ありがとうございます!うまい!
昏色 イザヤ:16かな
加賀智 ニコル:17点ですね
島原 メルク:17点です
GM:シレーナさんは16点、ルルフィさんは15点ですね。
シレーナ・F・リトミカ:16点です!
GM:では演出!

クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「レネゲイドへの抵抗力も、行使力も弱まった今の君達にできる事なんて限られている」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「降参はいつだって構わないからね」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:君達を見下すように、軽薄な笑みを浮かべた。
昏色 イザヤ:「…余裕ぶっているところ、申し訳ありません」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「…………」
昏色 イザヤ:「子供を侮り、驕る……ある意味大人の宿痾なのでしょうか」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「心外だね」クスクスと嗤う。
昏色 イザヤ:「忘れているのですか」
昏色 イザヤ:トントン、と頭の上を指差しする。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「だから、何だって言うんだい?不正に入場した君達に楽園での権利は何一つ──」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:軽薄な笑みがスッと抜け落ちる。
昏色 イザヤ:曇りガラスのような十字の冠に────光がかかる。
昏色 イザヤ:「大人あなたたちが、そうして負けたということを」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「二度ある事は三度あるとは言うけれど。君達のソレはたった一度の奇跡だ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「二度目の壁を越える事は無い」
昏色 イザヤ:「じゃあ、奇跡でも何でもないのかもしれませんよ」
昏色 イザヤ:「ただ当たり前に、そうあるべきだと…」レネゲイドが隆起し、可視化され、煌めく
昏色 イザヤ:「そんなふうに、背中を押してくれてるだけなのかも」盾のごとき礼装が少女の周りに展開され、瞬きのたびに色彩を変える。
昏色 イザヤ:ふふ、と笑って見せる。
昏色 イザヤ:「降参するなら」
昏色 イザヤ:「今のうちですよ?」きいてあげるつもりなんて、ないけれど
シレーナ・F・リトミカ:「―――成程。ここが、ノヴァリスであるのならば」
シレーナ・F・リトミカ:「"気高く、お優しい方"が、いつでも私達にはついているわけですね。」
シレーナ・F・リトミカ:「クリスタ様。あなたの手管も既に割れつつあります。」
シレーナ・F・リトミカ:「"言葉を介して対象を操作する"……ほんの少しだけ、私に似た能力・・・・・・を扱われる。」
シレーナ・F・リトミカ:「そうやって、口先だけで丸め込めるほど、甘くはありませんよ。何しろ―――我々、思春期なものですから。」
シレーナ・F・リトミカ:周囲の空気が、ひとりでに渦を巻き始める―――さあ、今一度、王へと戻る時だ。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:ぴくり、と肩が震える。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「……全く。子供というのは素直であるべきだというのに」
シレーナ・F・リトミカ:「あなたの好みなど、知ったことではありません。」
シレーナ・F・リトミカ:「我々は、ただ。」
シレーナ・F・リトミカ:「自分の歌を歌うのみです。」
シレーナ・F・リトミカ:―――シレーナの継承した王鍵…告命響典ジヴリールの作用として、"発声に雷電を伴わせる"という説明は、その全容を表せていない説明である。
シレーナ・F・リトミカその程度・・・・のことならば、尋常の異能によって充分に齎せる作用でしかない。何より、その能力機序の複雑さは、ノイマンシンドロームが関わっていない限りは説明出来ない程の難解さに達している。
シレーナ・F・リトミカ:その本質は、『言霊』の遺産。
シレーナ・F・リトミカ:「《―――つんざけ》」
シレーナ・F・リトミカ:雷電という形で『言葉に命を吹き込む遺産』である。
シレーナ・F・リトミカ:「《告命響典ジヴリール》」
シレーナ・F・リトミカ:渦巻く風が、服と髪をざわめかせる。ここからが天声王ロード・アンセムの本領だ。
ディジー:この場における脅威度を測っているのか──虚ろな光を湛えたまま、首だけをシレーナへ向ける。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「……成程、増長するのも納得だ」
ルルフィポウリ:ゴ!!
ルルフィポウリ:天声王の宣誓に言うが早いか、自分たちがついていたテーブルを思いきりクリスタに向かって蹴り飛ばす!
ルルフィポウリ:勢いのままその場で姿勢を低く、臨戦態勢。
ルルフィポウリ:「すぅーっ……」
ルルフィポウリ:深呼吸。大人。すごく、すごく嫌な感じがする大人。
ルルフィポウリ:自分から望んで、喜んで戦う経験は、ルルフィポウリにはない。だがこの相手は……今戦わなければならない。どうやって?今はよって立つオーヴァードの力も封じられているというのに?
ルルフィポウリ:「すぅーっ…………」
ルルフィポウリ:……大丈夫だ。大丈夫な気がする。自分の体の裡から、力が沸き上がって来る『感じ』がある。
ルルフィポウリ:いや、もっと言えば、力のあるなしは多分関係ないのだ。己の培ってきたものによって、危難に立ち向かわなければならない。今まで自分が為してきたことと、きっと同じ。
ルルフィポウリ:いま、ここはそういう場所なのだ。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「成程。君達のソレは確かに試練に立ち向かう勇士、あるいは巡礼者としての資格を示すに足るものらしい」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:軽薄な笑みを取り戻し、大仰に腕を広げる。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「けれど──これは試練ではない。楽園に足を踏み入れた生者を追い返す、ただの反作用」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「君達の意思だとか、あるいはくだらないプライドだとか。善性も──意味なんてない」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:言葉を紡ぎ続ける。クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤの連ねる言葉にも、意味はない。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:空虚で、欺瞞に満ちた──求める現象を起こす為だけの指標に過ぎない。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"キミ達は敗北した"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"何度も、何度も、何度も。立ち上がる事に意味はない"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"筋書きの中で繰り返す予定調和の勝利と幸福だけを享受しろ"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"この楽園において──君達に新たな道が示される事は無いのだから"」
GM:言葉が向けられるのは君達の記憶ではなく、世界そのもの。この世界全体を自我を持った一つの生命体として定義づけた、世界への洗脳。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"さあ、イチカ。君の守ったった一つを刈り取る郎党を切り伏せよう"」
乙黒イチカ:その言葉に応えるように、ゆっくりと剣を掲げる。
乙黒イチカ:「──秘鍵壊錠ゲ ハ イ ム ・ ア ウ ブ レ ー ヒェ ン
乙黒イチカ:黒く染まり切った剣が砕ける。
乙黒イチカ:砕けた欠片がどろりと粘性を持った液体のように広がり、イチカを包む。
乙黒イチカ:鼓動を思わせる振動が、静かに続く。粘性を持った黒い膜は彼女を包み──まるで卵のような形を保っていた。
乙黒イチカ:その中から、くぐもった声が響く。
PC1
乙黒イチカ:「失瞑フェアツィヒト
乙黒イチカ:殻が砕ける。
乙黒イチカ:黒く、そして粘ついた甲冑に身を包む騎士。瞳の辺りには涙を思わせる装飾がへばりつく。
乙黒イチカ:粘ついた装甲は、外気に晒され硬質化し──彼女がゆっくりと顔を上げた時には堅牢に変質していた。
島原 メルク
 

島原 メルク:私の世界を ”柵”が囲む
島原 メルク:「”柵”の向こうにはどんな景色が広がっているのか?」
島原 メルク:”柵”を見て 羊たちがそわそわとささやく
島原 メルク:”柵”があるのは 悪い狼たちの為か 羊飼いが羊を逃がさない為か
島原 メルク:”柵”の向こうへ飛び越えるべきか ”柵”の内側へと残るべきか
島原 メルク:羊たちに”運命”なんて見えやしないけど
島原 メルク:それでも私は自由であり続ける
島原 メルク
 

島原 メルク:「……気に入らねぇな」
島原 メルク:「ああ、気に入らねぇ。 お前……そうやって人の思い出の中にズカズカと入り込んで」
島原 メルク:「一体、どれだけの人々をその歯牙にかけた? 10か?20か?」 「いや、そんなもんじゃあ収まらねぇだろ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「さあ?覚えておいた方が良かったかな?これからは努力しよう」
島原 メルク:「……ああ。覚えておく必要も、数えておく義務もお前にはない」
島原 メルク:意思が選択を生み、選択は責務を生じる。自由とは責務によって担われるものなのだ。
島原 メルク:ならば、責を負わない彼女は何者か。意思を奪う彼女は何者か。
島原 メルク:……”それ”を奪われた者は、何なのだろうか?
島原 メルク:「お前が掴める”自由”はない」
島原 メルク:”密航王”の瞳に意思の火が灯る。高出力のレネゲイドの拡散と共に俄かに巻き起こるは廻り渦巻く荒び風。
島原 メルク:諦観と静謐に満ちた楽園世界を、惑わし動乱する”自由”の蠢動!
島原 メルク:「飛び越えるぜ……”楽園”を」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「いいや、君達が飛ぶ空はここには──ない」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"刻を正視しろ"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"現実から目を背け、虚構に身を預け。ただ与えられる順を待ちわびよ"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:先程まで行使していたレネゲイドとは異質。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"相手の手札は不明。不用意にしかけるのは得策ではない──だから、まずは様子を見るべきだ、とさっき言っていたじゃないか"」
GM:確実な違和感を伴った記憶の変質を、君達は受け入れる。接続部の不明瞭さすらもかき混ぜて、納得だけを押し付ける"異言"。
加賀智 ニコル:その言葉を、確かに聞いた。耳にした。脳を揺さぶられた。
加賀智 ニコル:──ただ、そのようにしよう、とは。ただの一編たりとも思わなかった。
加賀智 ニコル:「ああ、"正しく"見えていらっしゃる方には──正視することも叶うのかもしれませんが」
加賀智 ニコル:「生憎、この瞳に映る全ては曖昧で。とても、とても」 薄っすらと笑みを浮かべて。
加賀智 ニコル:この少女は──否、少女ですらないのかもしれないが。彼女が今どのような表情をしているのかも、分からない。
加賀智 ニコル:かつて浮かべていた表情を思い返す。一度だけ近付いて見た彼女の、少しだけ右の口角が吊り上がる笑みが印象的だったか。
加賀智 ニコル:「私の目が、もっと確かに物事を見つめられていれば」
加賀智 ニコル:「貴女に、妹達を拐かされることもなかったのかもしれないと思うと。酷く胸が痛む思いでなりません」
加賀智 ニコル:「……ですが、それも過去のこと。その罪を背負い進むこともまた──父のお導きでしょうから」
加賀智 ニコル:黒い修道服の少女の傍に歩み寄る。
加賀智 ニコル:「イザヤ」
加賀智 ニコル:「貴女に、無理をさせます。きっと、いつも以上に」
昏色 イザヤ:「仰せのままに」
加賀智 ニコル:「……ふふっ」
昏色 イザヤ:「ふふふ!」
加賀智 ニコル:「私達がここに留まることも、災厄が溢れ出すことも。我らが王は望みはしないでしょう」
加賀智 ニコル:「我らが王は常に、ノヴァリスに住まう全ての妹達の幸せを願っておいでです」
加賀智 ニコル:「その障碍となるもの。貴女の目に映る罪悪を払うのも、私達の役目」
加賀智 ニコル:同じ形に歪んだ三日月の唇が重なり合うように、影が絡み合う。
加賀智 ニコル:輪郭が溶け合い、互いの意識すら混在しそうな手前で留まる。囁く。
加賀智 ニコル:「《"英雄"よ、其の魂は永久に朽ち果てることなく》」
加賀智 ニコル:「《罪と人は分け隔てられ、其の魂は二度輝かん》」
加賀智 ニコル:流れ込む昂りの奔流は影を介して、少女の肉体精神に溶け落ちた。幾度も通じ合ったレネゲイドの繋がりによる励起は、容易に限界を超越する・・・・・・・
加賀智 ニコル:「"刻を正視する"──笑止千万」
加賀智 ニコル:「この子なら、全て視た上で。解き明かしてみせるでしょう」
昏色 イザヤ:瞬きのあいだ
昏色 イザヤ:否、それよりも速く。
昏色 イザヤ:魔術式が空間を駆ける。
昏色 イザヤ:「見つけた」
昏色 イザヤ:拘束用の再現礼装がクリスタを捕らえる。
昏色 イザヤ:同時に異なる魔術が、呪いが、奇跡がその身を目指して降り注ぐ。
昏色 イザヤ:常軌を超えた再現礼装と魔術群の高速展開。
昏色 イザヤ:ニコルによる心身の英雄化。加えて、一度使用した礼装/術式が使用不可になるという設定の追加による限界を超えた初手必殺。
昏色 イザヤ:「もう」
昏色 イザヤ:「いい加減耳障りなんですよ」
昏色 イザヤ:「空虚で適当な言葉の羅列をぺらぺらと…!!」
昏色 イザヤ:イザヤの術式への執着は酷く薄い。
昏色 イザヤ:特に、戦闘用のそれは道具であり。拘らないゆえ出し惜しむという思考のラグが存在しない。
昏色 イザヤ:「……これでっ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:(虎の子かな?いや……どちらにせよ連続使用に耐える性能には見えない。なら──)
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:被弾したらどうなるか、を思考しているのではない。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:どう台無しにしてやれば心が折れるか?
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"助けて、ディジー"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:言葉が──いや、声質と口調が変化する。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:乙黒イチカと、同質に。
ディジー:「──」
ディジー:くん、と体がブレる。
昏色 イザヤ:「────このっ」
ディジー:イザヤの放った術式とクリスタの間に体を滑り込ませる。防御も、回避も行わないただの盾として。
ディジー:礼装によって皮膚と肉が切り裂かれ、血しぶきが飛び散るが表情に変化は見られない。
昏色 イザヤ:「~~~~~!」
加賀智 ニコル:「冷静に」 短く声を掛ける
加賀智 ニコル:「貴女が、彼女を大切に想う気持ちは察します」
加賀智 ニコル:「見つめなさい、彼女の砕けた冠を。そして、思い返しなさい」
昏色 イザヤ:「わかって、ます」ああ、くそ、分かってる。解れよ。こういう相手だと知ったばかりだろう。
加賀智 ニコル:「……私達の──かつての穏やかな日々を。これ以上穢されないためにも」
昏色 イザヤ:「一秒でも速く」
加賀智 ニコル:彼女の肉体精神術式全てに負荷を掛け続ける。その苦しみを僅かでも請け負えれば、如何ほど嬉しいだろう。
昏色 イザヤ:「終わらせます」だらり。目じりから血が流れる。眼球が熱い。
昏色 イザヤ:けど
昏色 イザヤ:「まだ、無茶じゃないですよ」
加賀智 ニコル:「……いい子」 酷薄とも見える笑みが、俄に陰った。
シレーナ・F・リトミカ:思考を他者に整理される感覚…それが、全身に回り切る前に。
シレーナ・F・リトミカ:眼の前で血を流しながら抗う、次女を継ぎし人を見習う。即ち―――非合理的にでも。暴れる。
シレーナ・F・リトミカ:「《Op.25b》《骸白踏酔のノクターン》」
シレーナ・F・リトミカ:体内クロックの上書き。電気信号と心拍をオーバーライドし、強制的に時間感覚を加速させる。
ルルフィポウリ:「天、声王さまっ!」邪悪の嵐の前に立つ、王を見る。闇に立ち向かう威光に対する、信頼のまなざしがある。
シレーナ・F・リトミカ:ちらりと、目線だけを送る
シレーナ・F・リトミカ:この状態になれば、普通は精神と肉体のアンバランスさ故に、あっという間に均衡を失うが…今はその信頼こそが、大きく頼れるよすがとなる。
シレーナ・F・リトミカ:そして、このアンバランスさを保つため。あるいは…幼子を虐げる結果から、自らの精神を護るために。一つだけの目的意識を定める
シレーナ・F・リトミカ:【眼の前の大人を誅伐せしめること】
シレーナ・F・リトミカ:虚ろな目に目的意識の焔が灯る
シレーナ・F・リトミカ:「《Op.2bからOp.5b、Op.15bにかけて》。《煌々羅密のインテルメッツォ》+《竜窟滾るカデンツァ》+《凍て疾走るフーガ》」
シレーナ・F・リトミカ:多重詠唱。
シレーナ・F・リトミカ:複数の語のそれぞれの一部を組み合わせた"かばん語"。単語一つに多重の意味を込める"暗喩"。《空の楽器》による直接的な二重演奏
シレーナ・F・リトミカ:ホーミー等に用いられる独特の発声法"喉歌"。倍音によって喉一つで2種類の音色を展開。
シレーナ・F・リトミカ:これらの技法の併用によって、親和性のある歌を合成した【重複詠唱】アクロスティックが展開される。
シレーナ・F・リトミカ:「【三重唱】トリオ。《歌劇:オペラ:逆鱗燦然騎行ドラッヘヴィルベル》」
シレーナ・F・リトミカ:竜の息吹としては、いささか迫力に欠けるその唱歌は、しかし。味方を除いた、目に映る全ての物体が、その音響に形を保てなくなっていく。
シレーナ・F・リトミカ:イオン化された大気と共に、天声王の唱歌が尋常の音速を超えて吹き荒れていく。電磁波と音響によって空間内の物質は精査され、同時に展開された音響は電流による大気組成の変化により音程をチューニング。
シレーナ・F・リトミカ:その物質のパーツごとの"共振周波数"に合わされた超振動が、100%に近い効率で化学結合へと浸透、千切り崩してしまう。
シレーナ・F・リトミカ:まさに竜息の如く、吹きかけられた遍く全てを塵へ還す、暴虐の歌であった。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「──ッ■■■!」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:暴虐の波。その第一派を察し、言葉を紡ごうとするが──
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:全てを揺らし、崩す音の波に呑まれて意味のあるものとして出力されない。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:ただ、声を出したという結果のみが残る。
乙黒イチカ:「───」
乙黒イチカ:押し寄せる破壊に、対処する様子すら見せない。ただ、ぼんやりと見上げる。
ディジー:動きに、僅かな迷いがあった。言葉によって命令を与えられたのは理解できるが、その内容は霧散してしまっている。
ディジー:誰かを、誰かを守らなければならない。誰かを──
ディジー:その思考の先で、イチカの目の前に滑り込むのは必然だった。
ディジー:本来、身一つで守り切れるものではない──が。無限とも言える程に沸き立つレネゲイドによって急速に肉体の損失が補填されては音の波に砕かれる。
ディジー:それでも、消えない。再生し、再生し、再生し、音の波が止むまで。生き返り続ける。
ディジー:衝撃を抑え込もうとして吹き飛んだ手首が再生していくのをぼんやりとした瞳で見つめていた。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:(──やはり、星徒を完全に手懐けるのは無理か。イチカの記憶は飛ばしておくべきだったかな?)
シレーナ・F・リトミカ:「――――」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「……ふふ、全く全く。全く持って冗談のような出力だ」
シレーナ・F・リトミカ:結果に感情を動かさない。自ら縛った。
シレーナ・F・リトミカ:あるいは、それが最も大きい代償なのかもしれない
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"君のような子供がそんな力に耐えられる筈もない。もう、ボロボロじゃないか──可哀想に"」
シレーナ・F・リトミカ:「―――ッッ!?」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:半身を削り飛ばされながらも、致命傷を回避し紡ぐ言葉は。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:本来発生しない類の代償を君の身体に無理やり植え付ける。
シレーナ・F・リトミカ:「ガ――カッ……」
シレーナ・F・リトミカ:ただでさえ解放中の告命響典ジヴリールの代償は軽くない。
シレーナ・F・リトミカ:喉から、目から、体腔の至る所から出血し、強制的に理性を取り戻させられていく
シレーナ・F・リトミカ:「ごぶっ…うっ……」意味のない発声には効果は塁することはない。それだけはマシだ。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:(──ふむ。行動不能になるくらいには込めたつもりだったが……あの密度のレネゲイドを突破して十全な結果を狙うのは無理があるか)
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「痛々しくて見ていられない。命は大事にするものだよ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:また、口癖のように意味のない言葉を吐く。
シレーナ・F・リトミカ:濃密な鉄の香りを吐き出し、少女を傷つけた苦しみに悶えながらも、口を、開いて
シレーナ・F・リトミカ:「《お…Op.42、b……》」
シレーナ・F・リトミカ:「《果てぬ羅針のパストラル》」
シレーナ・F・リトミカ:今や膨大な塵の舞う教会に、一陣の風が吹く。
シレーナ・F・リトミカ:効果は厩司王の歌Op.15bに近い、空気のイオン化による抵抗緩和。しかしこちらはよりアグレッシブに、行動者へ大きい電圧を纏わせる。攻勢加速支援。
シレーナ・F・リトミカ:負荷は更に大きいが、速度と威力、何より自由度は格段に上がる
島原 メルク:「――――この風は……!」 「”天声王”!」
島原 メルク:”天声王”の謳う42番。その表題の意味する事は解る。
島原 メルク:歌唱と共に吹き抜ける風は刺激的で、島原の脳裏に一つの記憶を想起させた。
島原 メルク
島原 メルク:──
島原 メルク:───
島原 メルク:自由とは選択であり、選択とは責務である。
島原 メルク:力の有無に関わらず、意思を持つ全ての者は選択による責務を伴う。
島原 メルク:”自由”とは”意思”の中から生まれる物なのだから。
島原 メルク
島原 メルク:──八月革命期。 ”無象王ロード・フリーダム”と呼ばれる王の伝説が有った。
島原 メルク:戦禍に燃える市街で、あるいは窮地に追い込まれた戦場で、
島原 メルク:助けを求める者の声に応え、有象無象の生徒たちの中から現れる救い手の名前。
島原 メルク
島原 メルク:その者は子供であり大人であり。
島原 メルク:あるいは女性であり男性でもあり。
島原 メルク:時には人でなしであり篤志家であった。
島原 メルク:……”無象王”とは誰でもあり、誰でもない。
島原 メルク
島原 メルク:それは”自由”を希求する人々の”意思”。 同じ意思を持つ者達による助け合いの連鎖。
島原 メルク:”意思”に助けられた者がそれを継ぎ、また別の場所で危殆に瀕した者を救う互助の輪。
島原 メルク:燎原の火の如く広がっていった”自由を求める者達の意思”……それこそが”無象王”の正体であった。
島原 メルク
島原 メルク:……だが、その”意思”の発端が一人の少女の選択にあった事を知る者は少ない。
島原 メルク:あの日、目の前に居る”誰か”を助けようと思った一人の少女の”自由意思”、”無象王”と呼ばれた者達の火種。
島原 メルク:その”灯”が今……
島原 メルク:頭上に輝く二重冠とともに燃え盛る。
───
──

島原 メルク:「雲海の奥、夜空の果て、異国の大地に灯を」
島原 メルク:「大洋の先、蒼穹の終わり、未踏の航路に黄金を」
島原 メルク:「草を踏みしめ、砂を噛み、船を漕いでは、空を駆く」
島原 メルク:「”彼方”を目指すその背には、一押し”此方”の風が吹く!」
島原 メルク:それは”彼方”を目指す旅人達の唄。”天声王”の歌唱に併せて、旅立ちを祈念する言葉が紡がれる度、電荷を伴う暴風が吹き荒れる。
島原 メルク:高まる内圧に負け、真鍮の通行証”オールマイティー・フリーパス”が割れ、ひしゃぎ、己の中身を曝け出す。
島原 メルク:砕けた破片を撒き散らし、暴風の中で顔を覗かせたのは汚らしい粘土の塊……いや。
島原 メルク:これが……! これこそが島原メルクが継承した”王鍵レガリア”!
島原 メルク:「──王鍵、出立さあ、たびのはじまりだ!
島原 メルク:始原の時代、人類が世界に播種する為に踏み出した”最初の一歩ファーストステップ”。
島原 メルク:足跡に残された意志と希望……彼方を目指す者たちの祈りが込められた、その”王鍵”の名はッ!
島原 メルク:「けよ、【開拓者グレート・ジャーニー】!!」

島原 メルク:継承した王鍵の真の名を告げる。
島原 メルク:瞬間、吹き荒ぶ風は勢いを強めて嵐となり、半透明に色付いた情景が嵐界の中に幻像を結ぶ。
島原 メルク:人々が自らの脚で大地を歩き、馬を友とし、船を作り、いつしか空の果てまで翼を広げていく。
島原 メルク:それは、この世のあらゆる”乗騎”を統べる【開拓者】が見せる人類史の記憶……!
島原 メルク:だが、【開拓者】の旅路はここで終わりではない。
島原 メルク:【開拓者グレート・ジャーニー】は『前進』する。
島原 メルク:人類が歩んできた道程を辿るように、この先の未来を掴み取るように。
島原 メルク:通常起動状態において、人類史に刻まれた”乗騎”を従えるその権能は
 

島原 メルク:「なあ、あんた……」
 

島原 メルク:解放起動状態においては、さらに一歩、『先』の景色を望むものとなる。
 

島原 メルク:「私らが、飛ぶ空はないとか言ったっけ?」
 

島原 メルク:返事を待たず、周囲の幻影が暗く夜空を映し出す。
島原 メルク:金色の翼が広がる、極彩色の粒子が飛び交い、光が風となって吹き荒れる。
島原 メルク:瞬間的に顕現したその姿は、幾何学的にデザインされた『カイト』のようにも見えて
島原 メルク:  ヂッ  ィィィ ……… … ッ ッ!!!!
島原 メルク:稲妻の如き閃光が瞬き、金色の光が一条の線となって駆け抜ける。
島原 メルク:出現したのも一瞬ならば、それが動き、消え去るのもまた一瞬。一秒の10分の1にも満たない刹那の出来事。
島原 メルク:ただその一瞬の中で……
島原 メルク:   ゴオォ ォォォ  オオオオ ッ !!!!
                     ……巻き起こった破壊は、甚大。

島原 メルク:超高温の熱風を伴った質量爆撃が周囲一帯に薙ぎ払ったのだ。
島原 メルク
島原 メルク:────『太陽帆船』というものがある。
島原 メルク:恒星から放出される光・電磁波・イオンを反射し、推力と変える理論上の推力機構だ。
島原 メルク:真空の宇宙空間を航海し、惑星ほしの枠組みを飛び越えるこの”乗騎”の最高速度は
島原 メルク:『光』の速さにも匹敵する『亜光速』へと達しうる。
島原 メルク:人類が未だ届かない理論上の星間飛行に、島原メルクの”自由の翼”は一歩だけ早く、先に到達した。
島原 メルク:「ああ……情報が古いぜ。あんた」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「─────!」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:回避や防御といった行動をとるのはいつぶりだったか。いや、ほんの少し前にも──
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:熱風に煽られた皮膚が焼け付き、捲れ上がる。肉も溶けだし、骨が──
ディジー:「……………まだ、生きてたんだ」
ディジー:熱風に呑み込まれるクリスタを見やって、小さく呟くが。直ぐにまた瞳から光が失われる。
GM:周辺をなぎ倒し、焼き尽くした熱風が収まる頃には──
ディジー:「………」
ディジー:重力で浮かべた瓦礫の盾ごと焼き尽くされた体が急速に再生していく。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「………は、ハハ。ハハハハハ!!!」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"全く危ない所だった!紙一重、あと少しで死んでしまう所だったじゃないか!"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:何だか、少し前にもこんな言葉を口にしたような気がする。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:本来ならば、こんな陳腐なセリフではなく万全である事を示すべきだった。しかし、それを現象の方が赦さない。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:私の言葉では、今の世界を完全に騙しきることができない。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:(このままでは押し切られる。情報量の綱引きに──負ける)
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:苛立ちも、焦りもない。ただ純粋に目の前の出来事と自らの状態を評価し、イチカへ向けて言葉を紡ぐ。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"──早くしないとディジーが死んでしまうよ。急げ、急げ!今にも息絶えそうだ!"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:記憶の差し込みではなく、リバイバル。瀕死のディジーを抱えて涙を流していたイチカの記憶を再生する。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"走れ、邪魔するものは全部斬れ!今ならまだ間に合うぞ!"」
乙黒イチカ:「い──やだ。死なないで、死なないで、死なないで──」
乙黒イチカ:ギギ、と異音を立てながら首を巡らせて君達を見やる。
乙黒イチカ:「邪魔だ、邪魔だッ!全部──」
乙黒イチカ:姿が一瞬揺らいだかと思った瞬間には君達の中心に居る。ギギ、とまた異音が鳴る。
乙黒イチカ:掲げられた、歪み切った黒剣から燃え盛る炎のように揺らぐ影が噴出する。
加賀智 ニコル:「……イチカ。ああ、愛しい子」
加賀智 ニコル:その最も近くに立っていたのは、白い修道服の女。今にも覗く皮膚が焼け爛れそうな程のざらりとした熱気にも、その憂いの表情を崩さないまま。
加賀智 ニコル:「貴女の苦悩を、悲哀を、絶望を。私達は受け止める場所として在ることができなかったのですね」
乙黒イチカ:「嫌だ、やめて、止めろ──ッッッッ!!!僕たちから持っていくなァァッ!!!」
乙黒イチカ:君の姿を、何に重ねたのか。
乙黒イチカ:嘆きを孕んだ絶叫と共に燃え盛る炎の剣を君へ向けて振り下ろす。この至近距離で巻き込まれれば周囲の仲間も無事では済まない。
加賀智 ニコル:恍惚とした表情が、僅かに浮かんだ。
加賀智 ニコル:──それを振り払うように、手を伸ばす。
加賀智 ニコル:(……いえ、いえ。私が傷付けられてはいけない)
加賀智 ニコル:「貴女は、今でも私達の大切な"妹"」
加賀智 ニコル:伸ばした手が炎の剣を掠める。白い礼服の端がじり、と音を立てて焦げ落ちた。
加賀智 ニコル:黒色の無骨な鎧に纏われた頬に触れる。嫋やかな、それでいて慣れた手付きで抱き寄せる。
加賀智 ニコル:「……いいえ。貴女にはこれ以上──誰も、傷付けさせはしません」
加賀智 ニコル:背の間傍に炎の熱がある。あと少し彼女が力を込めれば、きっと無事では済まない。
加賀智 ニコル:「辛かったですね。悲しかったですね」
加賀智 ニコル:「貴女は、大切な友人のため。これまで、戦っていたのですね」
加賀智 ニコル:「とても立派です。私は、貴女のことを誇りに思います」
乙黒イチカ:「──ッア……ゥ……あ」
乙黒イチカ:激しい頭痛に耐えるような仕草を見せ──僅かに下がる。
乙黒イチカ:「ァ──ああッ!!」
乙黒イチカ:何かを振り払うように、出鱈目に黒剣を振る。
加賀智 ニコル:「大丈夫──貴女は、知っているはずです」
加賀智 ニコル:「"グレゴリオ"の妹達なら、護るべき約束を。さあ、思い出して」
加賀智 ニコル:出自も経歴も何もかも異なる少女たちが一つの大聖堂を拠り所に集う。その時、最初に伝えられる教えは。
加賀智 ニコル:それこそが、愛の誓い。幾度となく唱えた誓いの言葉を借りて、少女に語りかける。
加賀智 ニコル:「"違った血脈の下生まれようとも我らは家族であり"」
加賀智 ニコル:さあ、と促すように言葉を切る。
乙黒イチカ:「……………………………」
乙黒イチカ:口を開くことはないが──何かを確かめるように君を見つめていた。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:(──なんだ、これは。精神干渉か?私の"異言"とは系統が違うが)
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:眉を顰める。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:(割り込まれた?記憶領域まで?)
加賀智 ニコル:「──"悪戯に傷つけあう事を望みません"」
加賀智 ニコル:代わりに言葉を続け、赤い瞳がラーヤに向いた。
加賀智 ニコル:背に感じていた炎の熱は、もうない。彼女の意志は、まだ確かにそこにあるのだと確信している。
加賀智 ニコル:「いま、言った通りですよ」
加賀智 ニコル:「私達は、離れていても家族なのですから」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「一体どんな手を……まあいいか」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:肉体の負荷が高い。これ以上の継戦は悪手だ。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:(本当は全員残して起きたかったんだけれど──仕方ないな)
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"主よ、私が失ったものをどうかお返しください"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:信じてもいない、神へと語り掛ける。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"一に天の使いから賜りし声の器を"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"二に7つ並べられた厄災の内1番目を"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:言葉に合わせて、焼け付いた喉が瞬く間に再生を始め。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:更に、彼女の足元から"錆"の嵐が吹き荒れる。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"三に──終わることのない苦痛と戒めを"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"恒朽ドゥ ケ シャ マ リ"」
GM:その直後、吹き荒れる嵐が指向性をもった死の息吹となってイザヤ、ルルフィ、ニコルを襲う。
ルルフィポウリ:「……これってっ!」知っている。あの戒行者さんが使っていた、滅びの竜巻だ――!
ルルフィポウリ:一息に吹き飛ばされる。いくら己のレネゲイドの力で対抗し得るといっても、直撃すればひとたまりもない!!
昏色 イザヤ:「流石に、これは」
加賀智 ニコル:一方向に向かっていない。枝分かれしたそれは、全てを受け止めるに足りないが──それでも、誰も護れないわけではない。
加賀智 ニコル:「言ったでしょう、イザヤ。無理をさせると」
加賀智 ニコル:イザヤと嵐の間に立つ。さも当然のように。
昏色 イザヤ:いや、自分が考えるべきは…攻撃
加賀智 ニコル:「まだ、無理ではないのでしょう?」 微笑む。錆の嵐が、ヴェールのように伸びた影に直撃した。
昏色 イザヤ:「もう、そんなこと言って」「自分はもっと無理するんですから」
昏色 イザヤ:「ええ、ええ」
昏色 イザヤ:「後輩たちにバシッと、決めますよ」
加賀智 ニコル:己の肉体精神と密接な関係にある女の影が傷付くことは、同時に己の限界に近付いていくことも示す。あと幾度、持つだろうか──
昏色 イザヤ:「”先輩”としてね」
加賀智 ニコル:「それは、それは。見逃せませんね」
ディジー:「──ぅあ」
ディジー:恒朽の余波で崩れた指先を引き千切り、再生するのを待ちながら──何かを考えるように二人のやり取りを見つめている。
ルルフィポウリ:ぎゅ――。
ルルフィポウリ:ルルフィポウリが吹き飛ばされた先、瓦礫が積みあがる礼拝堂、砂ぼこりの向こうから骨肉の斧剣が飛ぶ!
ルルフィポウリ:風車めいた、手裏剣めいた厚いナイフが、勢いよく回転しながらクリスタに襲い掛かる!
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「ふむ──」ナイフから急所を庇うように腕を持ち上げる。
ルルフィポウリ:ナイフが腕に絡みつく。回転する短刀から繋がる骨肉のワイヤーの先にいるのは……ルルフィポウリだ。
ルルフィポウリ:「がっ……」ワイヤーを掴む腕。盾としてとっさに広げた骨肉の外套もろとも吹き飛んだ腕。今まさに骨から再生していくそれで掴んでいる。
ルルフィポウリ:「う、うう……」
ルルフィポウリ:ルルフィポウリは、このノヴァリスにやってきて以来大人とのまともな『戦闘』を体験していない。
ルルフィポウリ:キングダム辺境に位置する受け入れ校は過酷な圧制とは縁遠かった……というか技術や資本その物が大学区に比べて劣っていたのかもしれない。何らかの政治的な取引ゆえの緩衝地帯であったのかもしれない……し、
ルルフィポウリ:革命に至ってすら派手な混乱や流血もなく早々に生徒に陥落させられている。
ルルフィポウリ:ゆえに、悪辣たる理事会の強大な大人との対峙は、事実上これが初めてとなる。
ルルフィポウリ:「うう、うううう……!!」
ルルフィポウリ:さっきから。
ルルフィポウリ:気持ち悪い。あまりに心がざわつく圧力だ。こちらの自由を奪い不都合を押し付けることで勝利する。戦場の『遭遇戦』でまみえる大人とは、まったく形が違う。
ルルフィポウリ:「あな、た」
ルルフィポウリ:「あなた、嫌いですっ……!」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「ふ──ふふ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:絡みつくナイフによって切り裂かれる腕を気にする事も無く──嗤う。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「君の心は信じられないくらい純粋だな。まるで幼児じゃないか」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:肉が裂け、血が噴きだし、骨が露出する。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"でも──残念。隠すのが上手い奴らはいるけれど、大人なんて皆こんなものさ"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:嘘を、吐き続ける。起死回生の一手に繋がる事を望むのか──あるいは。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「"これから、長くない時を重ねて君達が至る場所の名だ"」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:この綺麗なものを、何となく台無しにしてしまいたかったのかもしれない。
ルルフィポウリ:「ううううう……!」唸る。
ルルフィポウリ:「そう、そう、そう、ですねっ……でも……!」
ルルフィポウリ:いや、そもそもこの学園都市に来る以前だって『大人との戦い』がどれほどあっただろうか。
ルルフィポウリ:セルの『大人』は……少なくとも自分に優しかったか、まず自分が適わないほどに強かった。戦いではない。
ルルフィポウリ:戦場で会った『大人』は……自分のことを現地の迷子だと思っていた大人は……優しかったかもしれない。
ルルフィポウリ:でも会ったその晩にたまたま戦場で再会してしまった大人は……優しくはなかったかもしれない。同じ人だったのに。
ルルフィポウリ:『皆こんなもの』かもしれない。そうかもしれない。でも――!
ルルフィポウリ:「ルル、フィは……ルルフィはっ……!!」言葉にするのは初めてだ。だが……何となくは思っていたことだ。
ルルフィポウリ:誰かに、自分以外の『誰か』への姿勢。それは大人とか子供とか、多分きっと関係はなくて――。
ルルフィポウリ:「あなたみたいなことをして、誰かと生きていたくないですっ!みんなと笑って、お茶をして、楽しい遠足みたいに生きていきたいんですっ!」
ルルフィポウリ:まるで幼児だ。言われた通り、幼児にすぎる。でも……自分はすでに知っているのだ・・・・・・・・・・
ルルフィポウリ:この世界は美しいと、愛と希望に満ちていると。生きて死んで、たとえそれだけでも、誰かの血肉になって、生きているから、それが世界には息づいていると知っているのだ。
ルルフィポウリ:大自然で……このアジール保護区のような大自然の密林で、そういう命の輪の中にいたから……知っているのだ!
ルルフィポウリ:「だからあなたみたいな大人には……なりません!みんなで笑って……生きていきたいんです!」
ルルフィポウリ:ナイフが、爆発する!!
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:「──ッグッ」
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:絡みついたナイフの爆破で腕が吹き飛び──喉が焼ける。
ルルフィポウリ:最初に自分に戦い方を教えてくれたのは、故郷の樹海の獣たちだ。共に殺し殺され、時に守り守られ、生きて死んでいった仲間たち。
ルルフィポウリ:アジールの王種にはまるで及ばないが、あの頃の非力だった自分には王種のように強大だった、樹海の支配者たち。彼ら相手に培った生き方を、外でも振るっていた。
ルルフィポウリ:それが後に戦場の戦い方を学ぶ前の、ルルフィポウリの最初の生き方。
ルルフィポウリ:獣が獣を狩りだすやり方を、つまりは戦場の殺しの形に適応させていたのだ。
ルルフィポウリ:……樹海の四王、河川の王。強靭極まる尾、重厚極まる爪牙、堅牢極まる鱗。そして巨大な体躯とそこに秘められた圧倒的膂力により、水域の命の頂点に立ったクロコダイル。
ルルフィポウリ:……樹海の四王、樹上の王。見えない、聞こえない、何よりも疾い。他を寄せ付けない敏捷性と柔軟性。空気をも震わせず密やかに大胆に樹海を駆け、殺す。頂点のジャガー。
ルルフィポウリ:振るうナイフは力強く、一息に。駆ける体は迅速に、柔らかに。河川の王に、樹上の王に見出した、ルルフィポウリの生きる骨子。
ルルフィポウリ:無音。一息で肉を抉るナイフが……物理的に在り得るのだろうか、そんな圧力を持って放たれたもう一本のナイフが、音もなくすでにクリスタの胸に突き刺さっている。
ルルフィポウリ:爆発の瞬間、更に投げ放ったナイフだ。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:ゴボ、と口から溢れる血液が白を基調としたシャツに染み込んでいく。
ルルフィポウリ:「あなたには、負けません!」
ルルフィポウリ:ルルフィポウリにとっての、ノヴァリスでの『革命』に代わる一矢である。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:("それは──虚飾だ。君達は何かを奪う事を、踏み台にする事を、そうやって言葉を尽くして美化しているに過ぎない")
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:必死に絞り出そうとした言葉は血液を押し出すだけに過ぎず、空気を震わせない。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:("可愛らしく、愚かで──弱い。今も君はただ、障害を殺しただけだ。何も乗り越えちゃいない───ああ、クソ")
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:無理やりに開いた気管に血液が流れたのか、激しくせき込みながら崩れ落ちる。
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:地面へ這い蹲り、ルルフィポウリを──いや、子供を呪う言葉を指でなぞろうともがき──
クリスタ・イリィニチナ・ブラヴァーツカヤ:弾けるような音を立てて、物言わぬ肉の塊となった。
ディジー:「……………………………………」
ルルフィポウリ:「………………」ディジーとは、その内心は違うかもしれない。だがそのクリスタの最期を、ぼんやりと眺めている。
ルルフィポウリ:どうして……どうして外で生きている人間のひとたちは……こんな風に死んでいくのだろう。なにも、誰にも残せていない……ように見える……そんな死に方で……。
ディジー:「………ああ」
ディジー:小さく、声を上げる。
ディジー:「やっと死んだんだ」
ディジー:先程までの生気を感じられない表情は鳴りを潜め、先程まで君達と会話をしていた時のような笑顔を浮かべる。
ルルフィポウリ:ゆっくりとディジーちゃんの方を向いて。
加賀智 ニコル:(……”枷”は砕かれた。その結果──如何なる反応を示すのか)
ディジー:スッと、イチカを見やる。
乙黒イチカ:「あれ…………?いや、なんで──違う、だろ。これ……」
乙黒イチカ:甲冑の騎士は、混乱したように頭を抱える。
ディジー:「大丈夫だよ、イチカ。約束したよね」
ディジー:穏やかに、子供を寝かしつけるような口調で語る。
ディジー:「アイツとの契約が終わったら──今度こそ、一緒に暮らそうねって」
ディジー:「前に、行きたいねって言ってたスイーツのお店にも行こう」
ディジー:「キングダムの外を見て回るのも良いよね」
ディジー:ゆっくりと、イチカへ向けて歩き出す。
乙黒イチカ:「違う──ディジーは……死んで……?あ……?」
乙黒イチカ:頭痛を払うように頭を振り、後退る。
ディジー:「ニコルお姉様も、イザヤさんも、シレーナ様も──ルルフィさんも、メルクさんも。一緒に行こう?」
昏色 イザヤ:「……っ」
島原 メルク:「そいつはどうも。素敵な提案だね」
ルルフィポウリ:「あなたは……ディジーさん……」クリスタと相対した時とは違う、別種の悪寒に襲われる。
ディジー:「皆で、楽しい遠足みたいに生きていこうよ?」
ディジー:「私なら──他の、私達に酷い事をする誰かが居ない場所まで連れて行けるよ」
ルルフィポウリ:「い、いえ……いえ、いえ!あなたは……!!」自分が言ったばかりの言葉に、自分で震え上がる。
シレーナ・F・リトミカ:「――――」
加賀智 ニコル:「……そこが、貴女の信ずる”楽園”ですか?」
シレーナ・F・リトミカ:ああ…必要ではあったとはいえ。一時でも、この子を痛めつけることから目を背けた自分が恨めしい。
シレーナ・F・リトミカ:法王様は、"この姿"と対峙していたも同然だ。彼女を尊崇するのであれば、私もまたその姿勢に習う必要があったというのに。
ディジー:「そうですよっ!みんなで、楽しく──ずっと一緒に暮らせればどこだって"楽園"でしょう?」
加賀智 ニコル:「……そうですね」 ふ、と口元を緩ませる。
加賀智 ニコル:「貴女のように信心深く、朗らかな妹と。ともに過ごすのはきっと、この上なく楽しいのでしょう」
加賀智 ニコル:「めでたし、めでたし、と」 ぱたん、と本を閉じるような仕草。
加賀智 ニコル:その仕草には見覚えがあるかもしれない。記憶の欠片にまだ、かつての景色が刻まれていたのなら。幾人もの末妹たちが寝床を共に、読み聞かせを受けていた頃の──
加賀智 ニコル:「──ですが、そうはならなかった」
加賀智 ニコル:「ならなかったのですよ。ディジー」
ディジー:「………どうして、ですか?みんな、ディジーの事が嫌いになってしまいましたか?」
ディジー:苦しそうに、顔を歪める。
島原 メルク:ジャームを連れて街を練り歩く。それもあり、と”密航王”島原メルクは考える。
島原 メルク:世間じゃあ星徒とやらで騒がれているが、そんなもんは自由の妨げにはならない。
島原 メルク:だが…… と思いながら、”彼女”の言葉を聞き遂げる。
島原 メルク:「それがあんたの答えか? ニコルさん」
加賀智 ニコル:「ええ」
加賀智 ニコル:「死した者は、帰らない」
シレーナ・F・リトミカ:「………」
シレーナ・F・リトミカ:瞑目し、静かに言葉を聞く
加賀智 ニコル:「彼女は父の御下に招かれ、微睡んでいるべき者です」
ディジー:「なんで──ディジーはここに居ますよ?」
ディジー:くしゃりと表情が歪むのに合わせて──周囲の重力が歪み始める。
ディジー:「皆と一緒に居て、お話して、楽しい事をするのが好きなディジーはここに居るのに──誰の」
ディジー:「誰の話をしてるんですか──ッ!!」
ディジー:悲しみが、怒りへと変質し──彼女を中心に重力場が殺意を伴った槍に変わり、君達に降り注ぐ。
ディジー:出鱈目に飛んでいったソレは、教会の壁を抉り、天井を穿ち、そして──
加賀智 ニコル:「──────ッ」
加賀智 ニコル:自らの力不足を嘆く。祈りの無力を噛み締める。どれだけ祈ろうと、願おうと、請い縋ろうと、
加賀智 ニコル:失った者は、戻らない。
ルルフィポウリ:「ディジーさん!」叫ぶ。これが、この『形』がジャーム――!!
加賀智 ニコル:──祈りは、生者のためのものだ。
加賀智 ニコル:祈りは、生者が健やかに生きるために必要なものだ。死者の安寧を願い、弔うことは、自らの行先が幸せであると信ずることに他ならないから。
加賀智 ニコル:ここに、一つの可能性が立っている。
加賀智 ニコル:死して尚、その者の”可能性”がそこに立っている。
加賀智 ニコル:可変であれば、力を尽くしたであろう。彼女の再誕を、どのような手段を使ってでも希っただろう。
加賀智 ニコル:だが、その手は尽くしてはならない。
加賀智 ニコル:私は、生者の安寧の地を護るものとして、その手を伸ばさない。
加賀智 ニコル:「《私はただ、祈り続けましょうI keep praying》」
加賀智 ニコル:「《血の海に一片の薔薇の花弁と泪を流してI drop a rose petal down the sea of blood and tears──》」
加賀智 ニコル:父の光が今もここに降り注ぐのであれば、ただ、祈る。
加賀智 ニコル:生者のために。愛しき妹達の未来のため──救うべきものを選ばなければならない苦渋に、身を焦がしながら。
加賀智 ニコル:言の葉が己の影を揺らし、さざめくように波打ち、ヴェールのように浮かび上がる。
加賀智 ニコル:致死の槍を。彼女の慟哭を、怒号を、無念を──その全てを、その一つで包み込まんと──
ディジー:槍はその身を貫き、込められた重力の嵐が傷口をかき乱す。
ディジー:影に誘われるように、広範囲に打ち出されたそれは全て彼女の身に収束した故に──込められた怒りの全てが叩きつけられる。
加賀智 ニコル:「────ぐ、ぅうぅ……っ!」
シレーナ・F・リトミカ:「《ニコル様…無茶を…!》」
加賀智 ニコル:平静な表情はもはや保てない。全身を余すところなく串刺しにされたような激痛に身を捩り、噛み締めた唇から赤い雫が1滴、地を汚した。
乙黒イチカ:「ディジー……」
乙黒イチカ:ふら付きながらも、一歩踏み出す。
昏色 イザヤ:「加賀智」振り向かず。前だけ見て。
昏色 イザヤ:「私は、ディジーのところまで行きます」
加賀智 ニコル:「……ええ。あの子に、よろしく、と──」 こふ、と短く息を吐いた。口腔内に鉄錆の味がする、飲み下す。……虚ろな瞳が、ほんの少し前を行く少女の輪郭を追う。
昏色 イザヤ:一歩ずつ歩みを進める。その先には、乙黒イチカの姿がある。
昏色 イザヤ:一歩、二歩…繰り返して。
昏色 イザヤ:向かい合うほどの距離に近ずく。
乙黒イチカ:「どいて──イザヤさん」
昏色 イザヤ:「それは、聞けません」
乙黒イチカ:「僕が、僕がディジーの傍に居てあげないと──ッ」
昏色 イザヤ:「聞いて、乙黒」
昏色 イザヤ:優しい声色。
昏色 イザヤ:「あなたにも言いたいことが沢山あります」
昏色 イザヤ:「良いことも。悪いことも、ね……」
乙黒イチカ:「…………やめて」
乙黒イチカ:表情は伺えないが、声が揺らぐ。
昏色 イザヤ:「けど。今は……ひとつだけ」
昏色 イザヤ:「ひとつだけ伝えさせてください」
昏色 イザヤ:君の瞳には、微笑みが映る。
昏色 イザヤ:穏やかだけど、どこか寂し気で…泣いているようにも見えた。
昏色 イザヤ:「貴女の大事な友達ディジーへの想い」
昏色 イザヤ:「大切だと思ったこと」「失った悲しみ」「そして……怒り」
昏色 イザヤ:「それだけは────絶対に間違いじゃない」
昏色 イザヤ:それだけは、他の誰にも否定させない。
乙黒イチカ:「じゃあ──僕の邪魔をするなよ──ッ!!!!!」
昏色 イザヤ:「私は、ディジーのもとにいく」
昏色 イザヤ:「文句なら、後で何度だって聞きます」
乙黒イチカ:「駄目だ。絶対に──」
昏色 イザヤ:失った片腕をかざす。
乙黒イチカ:黒く輝くを剣を、己の意思を表明するように掲げる。
昏色 イザヤ:再生のため、ネレゲイドが煌めき、集まり、形作られる…その途中。淡い光の束が黒い剣にそっと触れた。
乙黒イチカ:「──ッ」
乙黒イチカ:怯えるように震え、一歩下がり。出鱈目に剣を振るう。
昏色 イザヤ:再現式は物質の記録を元に型に情報を流し込み、機能を反映させる術式。
昏色 イザヤ:オリジナルに近づくほど再現率は上がっていく。
昏色 イザヤ:なら、逆は?
昏色 イザヤ:100、99,98……
昏色 イザヤ:「原型率・・・───90%」
昏色 イザヤ:「外典鍵杖干渉完了」
昏色 イザヤ:脳内で、ゆらゆらと揺れるイメージを塗りつぶし。
昏色 イザヤ:上書きし。
昏色 イザヤ:書き換える。
昏色 イザヤ:「定め────賛幕晩歌ラシスライラ
乙黒イチカ:「な──ッ!?」
昏色 イザヤ:発生するのは、機能の追加・・
昏色 イザヤ:剣は、鎧は先程と比べ物にならないほどの出力を発揮し────
昏色 イザヤ:────当然のように、ガス切れを起こす。
昏色 イザヤ:そう。解析と再現、加えて干渉。
昏色 イザヤ:現代風に言えば二次創作の術式。それこそが、イザヤの切り札であった。
昏色 イザヤ:「…ごめんなさい。許してとは、言わないから」
昏色 イザヤ:動きの鈍くなったイチカを抜き去り、駆ける。
乙黒イチカ:「──待って、お願いだから……ッ」
乙黒イチカ:外典鍵杖内に収められたリソースの全てを無理やりに吐き出させられた事で、姿勢を崩しながらも必死に手を伸ばす。
昏色 イザヤ:その声に、心が引き裂かれそうになる。
昏色 イザヤ:術式の行使で、体も脳も限界で、足も止まりそうになる。
昏色 イザヤ:けど
加賀智 ニコル:「……イザ、ヤ」 ゆっくりした足音が、その背を追うように歩み寄る。
加賀智 ニコル:幾度となく己の心身に疵を負い、満身創痍となりながらも、その背に追い付いた。
加賀智 ニコル:「無茶を。させに来ました」
昏色 イザヤ:「…よろこんで!」
加賀智 ニコル:昂りきったレネゲイドが己の内で震える。衝動に身を窶すことへの恐怖──或いは、焦がれ。
加賀智 ニコル:二人の影が重なり合う。
加賀智 ニコル:重なった影同士の輪郭は失われ、互いに互いを喰い合うように溶け合い混ざり合い絡み合い──やがて、一つになる。
加賀智 ニコル:「イザヤ」
加賀智 ニコル:「《貴女の魂を、私に見せて》」
加賀智 ニコル:耳朶を揺らす言葉が、少女の精神を蝕むように塗り潰した。
加賀智 ニコル:──そうして、貴女の意識は暗い影に、堕ちる。
加賀智 ニコル
加賀智 ニコル:──その夢は、礼拝堂から始まった。
加賀智 ニコル:貴女は礼拝堂の中にただ一人、佇んでいる。そこはグレゴリオの大聖堂ではなく、同時に貴女の知るどの礼拝堂でもない。
加賀智 ニコル:内装は、既存の宗教のための場所に見えた。しかし、そのどれとも異なるように思えた。
加賀智 ニコル:信徒らしき者も、聖職者らしき者も、誰もいない。昼か夜かも曖昧な光が、閉ざされた窓から注いでいる。
加賀智 ニコル:貴女はぼんやりと──礼拝堂の中でただ一人。その光景を見つめている。
加賀智 ニコル:……やがて、うつろう視線が行き場を失った頃。
加賀智 ニコル:『告解にいらしたのですね。どうぞ、こちらへ』
加賀智 ニコル:何処からか響く声に導かれるように、貴女の身体は右へ向いた。そこに在ることを知っているかのように、"懺悔室"へと足を踏み入れる。
加賀智 ニコル:その造りだけは、貴女のよく知る大聖堂と同じであったから。
加賀智 ニコル:……"懺悔室"に踏み入れると同時、がちゃん、と。ひとりでに扉が施錠される音がした。
加賀智 ニコル:その部屋には、花瓶があった。活けられたホオズキが、色鮮やかだ。
加賀智 ニコル:さもそれが当然かのように其処にある花。なぜだかそれは、貴女の視線を捉えて離さない。
加賀智 ニコル:『さあ。どうか、貴女の罪を……私に教えてください』
加賀智 ニコル:花瓶の向こうから、女の声が響いた。
加賀智 ニコル:貴女はその声の主を、知っている。だが、声を掛けようとは思い至らない。
加賀智 ニコル:《"懺悔室"に入ったのであれば、罪を告白しなければならない》
加賀智 ニコル:ただ、その思考に囚われたように、夢見心地のように、貴女は口を開く。
昏色 イザヤ:『決断を、先延ばしにしました』
加賀智 ニコル:『どのような決断を、先延ばしにされたのですか?』
昏色 イザヤ:『グレゴリオの一員になるという決断を』
昏色 イザヤ:グレゴリオに導かれて、そこで交流が広がり、五辻モモカにも仄かに友情を感じていた。
昏色 イザヤ:本当なら、すぐに一員になってもよかったのだ。
昏色 イザヤ:ただ、自分という一個人のプライドや曖昧な関係であることに心地よさを感じて、法王の手をとるのが少しだけ遅れた。
昏色 イザヤ:もっと早く、手をとっていれば……グレゴリオの一員として正式に過ごしていれば
昏色 イザヤ:失わなかったものも……あったのかもしれない
昏色 イザヤ:それが、ずっと、少しだけ、心に影を作っていた。
加賀智 ニコル:『……成程。貴女は自身の決断の遅さが、何かを失った理由かもしれないと』
加賀智 ニコル:『そのように案じておられるのですね』
加賀智 ニコル:女の声が響く。全てを包み込むような、声。”懺悔室”に反響し、その声にしか意識が向かない。向けられない。
加賀智 ニコル:『罪人にこそ理解と親愛を示しましょう』
加賀智 ニコル:『罪人を罪と人に分離する、そうやって初めて本当の贖罪が始まるのです』
加賀智 ニコル:『──私は、貴女を赦します・・・・・・・・・・
加賀智 ニコル:福音のように、拒絶しがたき甘い言葉が貴女の耳朶に絡む。
加賀智 ニコル貴女はもはや罪人ではない・・・・・・・・・・・・
加賀智 ニコル:その罪は貴女から分離され貴女のものではない。
加賀智 ニコル:貴女のものでなくなった罪は貴女から切り離される。
加賀智 ニコル:当然のことだ、貴女の罪ではない。貴女の罪ではない。貴女の罪ではない。貴女の罪ではない。貴女の罪ではない。貴女の罪ではない。貴女の罪ではない。貴女の罪ではない。貴女の罪ではない。
加賀智 ニコル:貴女の罪でなくなったのであれば、貴女は、その罪を二度と悔いることはない・・・・・・・・・・・・・・・
加賀智 ニコル貴女の罪では、ないのだから・・・・・・・・・・・・・
加賀智 ニコル:その確信を、貴女は感じている。
加賀智 ニコル:疑うことはない。疑う理由など、何一つありはしない。
加賀智 ニコル:貴女の罪は今ここで分かたれたのだから。
加賀智 ニコル:『そうして──分かたれた罪の分だけ、貴女の魂は伽藍堂がらんどうになった』
加賀智 ニコル:『欠けた魂を埋めるのは、祝福以外では有り得ない』
加賀智 ニコル:『そうでしょう? イザヤ──』
加賀智 ニコル:『愛しい、私の妹』
加賀智 ニコル:囁く声が、遠く。遠くなっていく。
加賀智 ニコル:霧が掛かった夢から、意識が醒めゆくように──白昼夢から、現実へ。帰っていく。
加賀智 ニコル:『……分かたれた罪は、私が。確かに、背負いましょう』
加賀智 ニコル:最後に貴女の耳に届いた声は、甘く至福に蕩けた声音で────
加賀智 ニコル
加賀智 ニコル:────目覚めた時、最初に感じるのは違和感だろうか。
加賀智 ニコル:在るはずのものがない。無いはずのものがある。
加賀智 ニコル:互いに、そのような感触を抱いて、瞳を開ける。
加賀智 ニコル:この間、数秒も満たない。互いの意識の混ざりあった、夢の中の出来事。
加賀智 ニコル:そこに立っていたのは、片腕のない女と。両腕の揃った少女であった。
昏色 イザヤ:その様子と、自分の中の違和感を冷静に分析して。
昏色 イザヤ:「…加賀智」
加賀智 ニコル:「なんでしょう」
昏色 イザヤ:瞳を覗き込むように顔を近づけ。
昏色 イザヤ:鼻と鼻が当たるような距離
昏色 イザヤ:ゴ ン。 と鈍い音が鳴る。
昏色 イザヤ:頭突きだ。
昏色 イザヤ:「……今は、これで許す」
加賀智 ニコル:「…………ふ、ふ。痛い、痛いです」
昏色 イザヤ:「ばか」
昏色 イザヤ:「いってきます」
加賀智 ニコル:「ええ」 片腕を挙げようとして、違和感に首を竦める。
加賀智 ニコル:その腕の足りなかった分が、元に戻った分だけ。──移っている。満ち足りている。失われたはずの生命力が。
昏色 イザヤ:歩く。否、駆けだす。
昏色 イザヤ:そして、辿り着く────少女のもとに。
昏色 イザヤ:「ディジー」
ディジー:「…………イザヤさんも」
ディジー:「私じゃない誰かを見てるの?」
ディジー:「私が此処に居ちゃだめっていうの?」
ディジー:ボロボロと涙を零しながらも、滲む殺意は確実にジャームのソレだ。
昏色 イザヤ:「そうかも、しれません」
昏色 イザヤ:「けど…貴女は悪くない」
昏色 イザヤ:「うん…貴女には罪なんて、ないんです」
昏色 イザヤ:「私が、貴方といっしょに行けないのは…私の事情」
昏色 イザヤ:自分には、きっと、帰りを待っていてくれる人たちがいる。
昏色 イザヤ:今が、ある。
ディジー:「じゃあ、なんで……」
ディジー:「置いてかないでよ──ッ」
ディジー:殺意で練り上げられたレネゲイドが大気へ伝わっていく。
昏色 イザヤ:原型率50%『共心術』、相手と心を、想いを、痛みを繋げる術式。同時に、解析の魔眼の色彩が両の目に流れる────夕暮れと夜が交じり合い、黄昏の色に染まる。
昏色 イザヤ:こちらも、攻撃用の重力術式を組み上げ、撃ちこむ。
昏色 イザヤ:そして、苦痛は半分こ…いや、こっちが持っていく!
昏色 イザヤ:「ごめんなさい」
昏色 イザヤ:「ディジー」
昏色 イザヤ:ディジーの精神も、イザヤとつながる。
昏色 イザヤ:ジャームは、戻らない。
昏色 イザヤ:しかし、一瞬だけ、かけらほど、イザヤの思いが流れ込むかもしれない。
昏色 イザヤ:『貴女が大切だった』
昏色 イザヤ:伝わればいいな。そう、思った。
ディジー:「─────」
ディジー:重力術式に晒され、崩れる身体に痛みが走らない事に困惑したような表情を浮かべるが。
ディジー:「………………大嫌い」
ディジー:バツン、と音を立てて崩れ出していた身体が高出力のレネゲイドに引き寄せられて結合する。
昏色 イザヤ:「大好きですよ」
ディジー:大気を支配する殺意は揺らぐことは無い。想いが、届かないから。気持ちが繋がらないから、ジャームなのだ。
昏色 イザヤ:そう呟いて、崩れ落ちた。
ディジー:「…………嘘つき」
ディジー:崩れ落ちたイザヤから視線を逸らしながら呟く。
ディジー:「もう──いい。イチカだけ………連れて行く」
ディジー:両の目から零れる涙を袖で何度も拭い、虚に手を伸ばす。
ルルフィポウリ:「ディジーさんっ!」何を、何と言えばいいのか。みんなで楽しく生きていきたいと自分で宣言したばかりなのに。これがジャームなのか――!
ディジー:「こんな所に私達の"楽園"はないから」
ディジー:開かれた掌をゆったりと、景色を区切る様に滑らせていく。それに合わせるようにして景色が──歪み始めた。
ディジー:虚像のようにいくつもの景色が浮かんでは消え、あるいは重なり歪み、混じっていく。
ディジー:幾重にも重なる異なる景色。遺跡、砂漠、聖堂、教会、そして──多種多様な生物の暮らす荒野。その全てが収束し──。
ディジー:何かが、砕ける音が響く。
ディジー:楽園を覆っていた青空は砕け、白み始めた夜空が広がる。
加賀智 ニコル:「──まさか、境界が壊れて……?」
島原 メルク:「おいおいおい……”柵越え”は私の十八番だぜ?」
GM:君達の立っている朽ち果てた教会だけが、アジール生物圏保護区に広がる荒野にあった。
シレーナ・F・リトミカ:「《期せずして…戻ってきた、と。》」
ルルフィポウリ:「ここはっ……!」ノヴァリスだ、楽園ではない!
ルルフィポウリ:「あっという間に戻て来てしまいました……!こんなことまでっ!」
島原 メルク:「”境界”そのものをぶち破るなんざ、掟破りも甚だしいね!」 状況の変化に苦し紛れの笑みを浮かべる。
GM:困惑する君達のすぐ傍に──高速で飛来する雹が着弾する。
島原 メルク:「…………ッ!?」 見覚えのある攻撃に咄嗟に後ろに飛び退く。
加賀智 ニコル:「喜んでばかりも……いられませんか。境界が壊れたということは、すなわち──」
ウルル・スタンジェスター:「ディジーが出てきたな。賭けは某の勝ちだ、メルウガ」
ウルル・スタンジェスター:帯刀した和装の少女が得意げな笑みと共に着地する。
島原 メルク:「サムライガール!」
ルルフィポウリ:「あなたたちはっ!」
メル・ウガ:「………おやおや。死んでしまったのですか?あの人。どうなったかお聞きしても?」
メル・ウガ:和装の少女の影から滑り出るように、嫌らしい笑みを浮かべた褐色の少女が顔を覗かせる。
ルルフィポウリ:「……死んでしまいましたっ。ご家族かお友達の方ですかっ」そうではないだろう。雰囲気でわかる。
島原 メルク:「……レンジャー部を襲ってた連中だ。恰好はともかく、実力は折り紙付きだ」 ついてないね、とぼやきながら額に手をやる。
加賀智 ニコル:「お会いしていなかった"戒行者"の方々、と。なるほど」
シレーナ・F・リトミカ:「《―――》」戦力として侮れない。ただ一人にチーム単位で恐ろしい打撃を受けた存在が、今や3人、それ以上だ。
メル・ウガ:「この期に及んで敗戦処理に勤しむ程の恩はありませんが……ディジーを殺されるのは困りますねぇ」
メル・ウガ:「我々の大事な仲間ですので──見逃して頂けませんか?」
昏色 イザヤ:「……い、やです」
昏色 イザヤ:か細い声か小さく響く。
ルルフィポウリ:「ディジーさんはジャームで……《楽園》に行きたがっていますっ」
昏色 イザヤ:「わたさ、ないで」
ルルフィポウリ:「さっきまでいた場所ではない《楽園》を……この世界に創ろうとしているんです」
ルルフィポウリ:「あなたたちもなのですかっ?」
ディジー:「………私はもう貴方達の仲間じゃないよ」
メル・ウガ:「……ん~」
加賀智 ニコル:「……彼女らはあくまでもラーヤの協力者であった、と。そういうことなのでしょうか」
メル・ウガ:「ふふふ。そうですね!我々は別にあの女の部下ではありません。協力者というのが正しいでしょう!」
メル・ウガ:何故か高揚した様子で語る。
メル・ウガ:「ああ、でも今はその。そういう事は関係があまりなくて」
メル・ウガ:「短くとも、同じ道を歩んだ仲間を"何となく"で助けに来ました!ふふ、あはっ!なんて──正しい動機でしょう?」
メル・ウガ:「ああ、ええ。たぶん冷静に考えればディジーには色々と利用価値がありますけれど」
メル・ウガ:「あの女亡き今、星徒のコントロール等我々にできる筈も無し!本当に、ただそれだけですね」
ルルフィポウリ:「……なるほど……」仲間だから何となく助けに来た。星徒だろうが関係なしに。なら理解できる。とても理解できる。
加賀智 ニコル:(どこまで本気の台詞か。全てが虚飾のようにすら思えますが)
島原 メルク:「おいおい……」 こいつも言葉で人を惑わせるタイプか、と内心で思う。
ルルフィポウリ:「でもっ……でもディジーさんはダメですっ……!」
ルルフィポウリ:「ディジーさんはもう……誰とも何も繋がっていませんっ……ディジーさんが創ろうとしてる《楽園》も……そこには誰もいないんですっ……!」
ルルフィポウリ:ジャームだからだ。人と対話や交流が出来るようで、一切誰とも絆を結べない。己の欲望のみだけに突き進み続ける機械のようなものだからだ。
ルルフィポウリ:「お帰りくださいっ……!あなたたちにディジーさんが仲間のように見えても……仲間では……ないと思いますっ……!」
メル・ウガ:「そうでしょうか?愛は繋ぐものではなく注ぐものだと私は思いますが──まあ」
メル・ウガ:「これ以上言葉を尽くす意味はあまりなさそうなので──お互いの正しさを、その重さを図り合うとしましょう!」
GM:その時、二人の乱入者へ向けて複数の弾丸が飛来する。
ウルル・スタンジェスター:「……無駄話をしている場合では無かったな」刀を振り払い、弾丸を叩き落す。
ルルフィポウリ:「……ううう……!」姿勢を低く。……愛は注ぐもの。何も報われなくとも、そういうのもあるのか……憔悴した頭で戦闘態勢を取りつつ、ぼんやりとそんなことも思う。
物部リクト:「見つけたぞクソ野郎共──ッ!?お前ら……!」
島原 メルク:「よう」 気さくな態度で手を振る。 「良い所に来たね」
物部リクト:「消えたり現れたり忙しい奴らだな……!」
島原 メルク:「まあ、そう言うなって。 それに、ただ出たり消えたりしてるわけじゃあないさ」
島原 メルク:「丁度良い合流地点だ。そろそろこの騒動も終わらせるとしようか」
島原 メルク:「手を貸してくれよ。みんな」 その言葉の行く先は物部リクトと、その奥に居る者達・・
リルトリッチ・アブー:「わ は は ははははは は!」
リルトリッチ・アブー:空から、高笑いと共に少女が降ってくる。
???:「───」
GM:彼女を振り落としたのであろう飛行生物は、君達を見下ろすと力ない羽ばたきで去っていく。
リルトリッチ・アブー:「お前らが、はやく……悪いヤツ、倒してくれた、から!生きてたぞ!良い事だ!」
リルトリッチ・アブー:「ありが、とう!」
ルルフィポウリ:「ヴォルケさん……」戻ってきていたのか。向こうではなく、こちらに。
加賀智 ニコル:「……飛べていましたね。それだけでも少し、安心しました」
シレーナ・F・リトミカ:「《ご無事で…!》」
ルルフィポウリ:「……いいえっ!」胸によぎったものを振り切るように、元気よくリルトリッチに応える。
ルルフィポウリ:「ご無事で何よりですっ!でもすみません、もう少し大変そうですっ!リクトさんも、余裕がありましたらお手伝いくださいっ!」
シレーナ・F・リトミカ:「《お願い致します。我々の力で、この局面を………いいえ》」
シレーナ・F・リトミカ:小さき星徒と、絶望に浸りながら剣を手放さぬ鎧の騎士を見やる
シレーナ・F・リトミカ:「《かつての、"妹達"を。その尊厳を、取り戻させて下さい。》」
シレーナ・F・リトミカ:深々と頭を下げる。本来は王として、自らの手でなさねばならぬこと
シレーナ・F・リトミカ:同じ王と言えど、法王様と比べ、未熟に過ぎる身を実感している。"あの日"の私は、誰かを救う余裕すら持てなかった
シレーナ・F・リトミカ:「《札を、切ります。彼女達の動きを、出来るだけ止めて下さい。》」
ルルフィポウリ:「はいっ!!」片手、指の間にそれぞれ骨肉のナイフ。両手でしめて十本。援護の構えだ。
シレーナ・F・リトミカ:歌うでもなく、瞑目し、静かに呼吸を整える。
加賀智 ニコル:「……であれば。私は、懐かしい歌を──貴女の創った歌を以て、貴女への《祝福》と為しましょう」
加賀智 ニコル:”妹達”の尊厳を取り戻さんと願うなら、かつて、ともに歌った歌を以て。
加賀智 ニコル:「──《大いなる父よ、我らの心に愛を灌ぎし父よO great Father, whose love doth cascade into the fount of our hearts》」
加賀智 ニコル:それは、グレゴリオの妹達が礼拝の時に歌う聖歌。かつて、シレーナが”次女”として居た頃に創った歌。
加賀智 ニコル:四つの教義を学ぶ道標になるように、と。そうして、今も歌い継がれるそれを、女の唇は紡ぐ。
加賀智 ニコル:「《大十字の光輝に従い、"楽園"へ我らを導きたまえLead us to 'Eden', guided by the resplendent glow of the Grand Cross》」
加賀智 ニコル:「《失われた魂が父の御下にて揺蕩うよう、我ら、祈りの声を響かせんAs the lost souls wander beneath the care of the Father, let us echo the voice of prayer》」
加賀智 ニコル:「《迷い道を進む子らに、贖罪への導きと赦しを示し続けようLet us continue to show the way to redemption and forgiveness to those who tread the path of wandering》」
加賀智 ニコル:厳かに、しかして柔らかに。紡がれた音が大気を震わせ──それは、誰よりも音との親和性を誇る”王”の力へと成り代わる。
シレーナ・F・リトミカ:手を祈りの形に。敵に囲まれた状況すらも忘却し、一心に拝聴する。
シレーナ・F・リトミカ:「《―――ありがとう、ございました。》」
シレーナ・F・リトミカ:何度も何度も、微睡みの中でさえメロディが入れば口が勝手に諳んじる程に歌った曲
シレーナ・F・リトミカ:私が過ごしてきた年月が、この歌の中に息づいている。
ウルル・スタンジェスター:「……某は密航王を斬る。それまでの時間はお前が死んでも稼げ」
ウルル・スタンジェスター:鞘から刀を抜き、鋭く息を吐くと──それが白く濁る。
島原 メルク:「おアツイねぇ……」 ともあれ、その視線は悪くはない。
島原 メルク:ここで己が時間を稼げば、それだけ天声王の支度が十全となるからだ。
島原 メルク:「いいぜ。相手になろうじゃないか。ただし……」
島原 メルク:「捕まえる事が出来るなら、ね」 風が周囲を舞う。
メル・ウガ:「負けは負けですからねぇ。まあ、戦力を削ぐことは間違いではないでしょうし。斬り損ねないでくださいよ?」
メル・ウガ:肩を竦めて笑う。
シレーナ・F・リトミカ:「《―――では》」
シレーナ・F・リトミカ:「《始めましょう。》」
シレーナ・F・リトミカ:肺をいっぱいにしない程度に息を吸い込み……口を開き
シレーナ・F・リトミカ:かすかな煌めきが、細く掠れた線のように、天へと走る。
シレーナ・F・リトミカ:ほんの些細な…まさに一呼吸で終わる、小さな予兆。それが、全ての始まり。
メル・ウガ:「……審判シーツリヒター
メル・ウガ:シレーナの呼吸を察知し、指先を伸ばす。
メル・ウガ:(私が抑えるべきはアレですかね──)
メル・ウガ:シレーナの周囲に"係争中シュトライト"と書かれたホログラムがぼんやりと浮かび上がり──
物部リクト:「させるかボケッ!!全員集中射撃!」
物部リクト:胸元から取り出したホイッスルによる合図で、物陰に隠れていたレンジャー部が一斉にメルウガ目掛けて射撃を開始する。
メル・ウガ:「………チッ」
メル・ウガ:視線をシレーナから逸らし、弾丸をすんでの所で停止させる。
物部リクト:「テメェも人間だ。どんな能力だろうとその脳みそで把握、認識する必要があんだろ」
物部リクト:「全員分の弾丸を処理しながら"王"の相手が出来るもんならやってみやがれ──ッ」
メル・ウガ:「罪人が──ッ!」
メル・ウガ:舌打ちと共に飛来する弾丸を瞳で捉え、停止させていく。弾丸が尽きるのが早いか、あるいは──
シレーナ・F・リトミカ:煌めきはとうに見えなくなっている。
シレーナ・F・リトミカ:ひとときひとときが、短く、そして貴重だ。それが積み重なって自分を形作っている。
シレーナ・F・リトミカ
シレーナ・F・リトミカ:シレーナが、"次女達"ウィゾルトであった頃は、単純な考え方をしていた。
シレーナ・F・リトミカ:グレゴリオの教義は皆に穏やかさと協調性を齎し、未来を信じられる素敵なものであり。ここに集まる者はその賛同者で、教義を違えるような行いをすぐに改め、楽園へと共に昇る人々だと。
シレーナ・F・リトミカ:微塵も疑わなかった。"あの日"が来るまで。
シレーナ・F・リトミカ
シレーナ・F・リトミカ:王となる前であろうと、シレーナは十二分な破壊力を持つ超人オーヴァードであり、"次女達"ウィゾルトたる存在であった。
シレーナ・F・リトミカ:第二次ノヴァリス紛争時において、その力は、敵を制するには能うものではあったが
シレーナ・F・リトミカ:心と体の痛みで呻く人達へ。傷の一つも癒やせず。痛みを和らげる業もまだ覚えておらず。気休めしか齎せぬ、教義の歌を繰り返し。
シレーナ・F・リトミカ:友を、同胞を。聖堂の屋根の下で過ごし、傷ついたものを、誰一人として救えぬ程度でしかなかった。
シレーナ・F・リトミカ:かつて創った歌には、理想が込められていた。皆の誓いが、お互いの平穏と未来への信頼を保証しあう、輝かしい偶像。
シレーナ・F・リトミカ:しかしながら、現実は、ただ理想や夢に陶酔するのみの、無力な少女であることを突きつけてくる。
シレーナ・F・リトミカ:―――"王鍵"の適合が示されたのは、まさに、その時。
シレーナ・F・リトミカ:その座に手を伸ばさねば、グレゴリオに居続けることも可能であっただろう。だがしかし、シレーナは、求めたのだ。己の声を擲って。
シレーナ・F・リトミカ:戴冠を迎えながら、なぞるように思い出していた―――己の洗礼名を。
シレーナ・F・リトミカ:シレーナ・【フォノン】・リトミカ
シレーナ・F・リトミカ:フォノン。音の一粒。その身、いくら強く響けど、ただの一粒、ただの一人であることを忘れず。
シレーナ・F・リトミカ:しかして、他の存在に依らず、己自身で己を示せる者であること。
シレーナ・F・リトミカ:―――法王様は、最初から示してくださっていた。
シレーナ・F・リトミカ:私の求める物は、いずれグレゴリオから巣立ち、その手で掴み取るものであると。
シレーナ・F・リトミカ:そうだ。私の求める姿。
シレーナ・F・リトミカ:何度無力や絶望に晒されようと、己を手放さず、歌を歌い、そして皆の歌を祝福し続ける。
シレーナ・F・リトミカ:そういう。そういう、王になる。
シレーナ・F・リトミカ:私は
シレーナ・F・リトミカ:法王様を超える王となる。
シレーナ・F・リトミカ:さあ、歌おう。寄る辺を喪ったかつての妹へ。己の怠惰が招いた罰の具現、今は亡き、もう一人の妹へ。
シレーナ・F・リトミカ:"自分の歌"を。

シレーナ・F・リトミカ:アジールの空高く。夜天を貫き奔る大十字冠。それに重なるように、赫耀のヘイローがその身を広げていく。
シレーナ・F・リトミカ:"ELVESエルヴス"。極めて高層での放電に伴う高高度発光現象TLE。原理的には多少違うものの、数ミリ秒しか発生しないはずのそれが、継続的に観測出来る状態であるということ。
シレーナ・F・リトミカ:―――今、アジールの空には極めて莫大な電荷が蓄積されている。
シレーナ・F・リトミカ:上空は空気が薄く、電気抵抗が低い。"この歌"はその環境を利用し、振動で更に空の大気を希釈・真空層で包装。シレーナの把捉しうる範囲で、天を丸ごと・・・・・コンデンサにして蓄電・放出する大技である。
シレーナ・F・リトミカ:赫き環に対するように、空が白み始めた

シレーナ・F・リトミカ:――――それは、夜明け前と夕焼けの後のわずかなはざま。天気が良かった、雲のほとんど無い、または全く無い空気の澄んだ日にだけ現れる気象現象である。
シレーナ・F・リトミカ:夜明けと日没を待つ、静寂を抱えた空が、青一色に染まる。ほんの僅かな間だけの、無窮の蒼天。
シレーナ・F・リトミカ:その名は

シレーナ・F・リトミカ:「《ディジー様。イチカ様。区切りをつける、ということは、まさに身を切るかのごとく辛く、地獄を心に宿すかのようでしょう。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《しかし…しかしながら。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《それでも、前を向き、私達は、自分の歌を歌わねばなりません。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《自分以外に、自分の歌を歌ってくれる人など、いないのですから。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《―――ですが、それは、けして一人であることを意味しません。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《ここにいる、皆様が、証明です。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《今から私は、"自分の歌"を歌います。貴女も、是非倣って下さい。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《その時…貴女は、どんな空の下にいようとも。隣に皆がいます。》」
シレーナ・F・リトミカ:赫耀の環が、消える。
シレーナ・F・リトミカ:「――――《"つんざけ"!Op.0!》」
シレーナ・F・リトミカ:「《青瞬賛歌Blue moment Anthem!!!》」
シレーナ・F・リトミカ:超高層の天穹から、字義通りの雷速を以て、篠突く蒼雷が降りしきる。
シレーナ・F・リトミカ:空気が爆轟を起こし、凄まじい音響を響かせる。一撃一撃が莫大な電圧とエネルギー量を誇るそれは、終末の騎行の如き大群となって押し寄せてくる。
シレーナ・F・リトミカ:最早"爆撃"に近い落雷の乱舞は、しかし、シレーナの敵対者のみを打ち据え、他に被害を出さない。荒れ狂う奔流を、紙一重で制御しているのだ。
シレーナ・F・リトミカ:「《また、会いましょう。私のかつての妹たち。》」
シレーナ・F・リトミカ:雷轟の只中で、その声だけはまっすぐに耳に伝わってくるだろう。
シレーナ・F・リトミカ:「《今度は、そよ風の中で…お話、致しましょう。》」
メル・ウガ:「ウルル──ッ!私の後ろに……!」
メル・ウガ:青ざめた顔で、ウルルの前へ滑り出る。弾丸へかけていた能力をすべて解除。
メル・ウガ:弾丸がその身を貫くのを無視して、意識の全てを降り注ぐ蒼雷に。だが、それでも──
メル・ウガ:雷に与えられた係争中シュトライトの文字が一瞬でブレ、消える直前に無罪ウンシュルトへ変質。
メル・ウガ:全身が一瞬で焼け焦げ、光の粒子へと変わる。
ディジー:「────」
ディジー:雷に貫かれた体の表面だけが沸き上がるレネゲイドによって急速に再生した為に、傍目には無傷であるように見えるかもしれない。
ディジー:しかし体内は焼け付き、致命的な損傷を追っている。再生の余地がない程に、絶対的な死。
ディジー:「──そうだ」
ディジー:シレーナを、ぼんやりとした瞳で見つめ、小さく口を開いた。
ディジー:「私……皆とお話したい事が沢山あったんだ」
シレーナ・F・リトミカ:微笑みを以て、頷く。
ディジー:その瞬間、形を保つ事すら困難になった身体が朝日に照らされて崩れ落ちる。
シレーナ・F・リトミカ:「《―――必ず。》」
シレーナ・F・リトミカ:「《また。どこかで。》」一筋の涙が、雷熱に乾いていく。
乙黒イチカ:「………………」
乙黒イチカ:鎧は砕け、全身に火傷を負いながらも──ひび割れた黒剣を支えに立ち上がる。
乙黒イチカ:「まだ……だ」
乙黒イチカ:「失われたモノが集まる"楽園"なら、ディジーは……まだ……」
乙黒イチカ:「ウルル……ッこいつら全部斬るから……手伝えッ!」
島原 メルク:「やる気か……」 己の行く手を遮る障害ではあるが、その意志を貫く様には好感を覚える。
島原 メルク:「あんたはどうする?続けるかい?そこのサムライ」
ウルル・スタンジェスター:「……………そうだな。メルウガではないが」
ウルル・スタンジェスター:「某も"戒行者"を名乗る以上は──最後まで刀を振るう義務がある」
ウルル・スタンジェスター:「お前を切り捨てる事でその足掛けとする」
島原 メルク:「なら……掛かって来いよ」
島原 メルク:己の首に指先を向けて、挑発的なジェスチャーを送る。
島原 メルク:「獲ってみろ。”王”の首級がここにあるぜ?」
ウルル・スタンジェスター:「──"樽俎返して華散らし、名聞踏みしだいて打ち笑へ"」
ウルル・スタンジェスター:ダン、と地面を蹴る。引き抜かれた刀が大気の温度で溶け消えていく。
ウルル・スタンジェスター:大気に溶けだした刃が、ウルルの構えに応えるように空中で硬質化し──メルクの首を切り裂くように再構築される。
ウルル・スタンジェスター:「鳴礫コルキノルッ!!!!!」
ウルル・スタンジェスター:間合いも、防御も完全に無視した神出鬼没の刃がメルクの首元へ迫る!
島原 メルク:「ああ……」 自身に差し迫る脅威を前に、喉から小さく声が漏れる。
島原 メルク:全ての者達に”自由”を認めれば、必ずどこかで意志はぶつかり闘争が生じる。
島原 メルク:”自由”を幇助する者にとって、全ての者達に等しく力を貸す事なんて出来やしない。
島原 メルク:畢竟、自由意思による選択とは何を信じてどちらに着くか、取捨選択の話であるからだ。
島原 メルク:「…………。」
島原 メルク:「あいつらは意思を決めた」 それがどんな結果を導くものであったとしても
島原 メルク:「ならば、私も覚悟を決めなければならないな」 人が、己の意思によって出した結論は等しく尊いのだから。
島原 メルク:凍てつく様な逆風(さかさかぜ)の中、大気を舞う刃に傷つく我が身を顧みる事もなく
島原 メルク:一歩、また一歩とウルル・スタンジェスターに向けて歩みを進める。
島原 メルク:限りなく僅かな時間とはいえ”未来の一歩”を手にした代償は重く、王鍵はガス欠。
島原 メルク:出来る事と言えば、ほんの一瞬の”乗騎”の幻影を繰り返し顕現し、辛うじて致命傷を避けるだけの微々たる行動。
島原 メルク:それでもなお、小さな一歩を積み重ねて氷撃の主、ウルル・スタンジェスターへと肉薄する。
島原 メルク:「来いよ……」 口から零れ落ちる血とともに、言葉を放つ。
島原 メルク:「獲って見せろよ!ウルル・スタンジェスターッ!!」
ウルル・スタンジェスター:「──安い挑発だ」
ウルル・スタンジェスター:口元を歪めながらも、その言葉に乗るように更に深く踏み込み氷の刃で胸元を貫く。
島原 メルク:「ガァ……アアッ!」
島原 メルク:ウルルの刃は胸を突き、心臓を貫き、骨を断つ。
島原 メルク:だが……それだけだ・・・・・
島原 メルク:ミシ……     ミシミシィ…………
島原 メルク:骨まで達した刃が、まるで岩に斬り込んだかのように、動かず固定される。
島原 メルク:のみならず、ウルル・スタンジェスターの腕までもが何かに縛り付けられ、一寸たりともその場所から動けなくなる。
島原 メルク:島原 メルクは骨肉操作型能力エグザイル・シンドロームの持ち主だ。肉をワイヤーに、骨を鉄筋として誰かを縛り付ける事など造作もない。
島原 メルク:何しろ目の前に手本となる人物・・・・・・・がずっと居たのだから。
島原 メルク:「ルルフィポウリ!」
ルルフィポウリ:返事はない。
ルルフィポウリ:だが――意図は寸分のたがいなく伝わっている。
ウルル・スタンジェスター:「面倒な──ッ」
ルルフィポウリ:位置取りは既に済んだ。密航王さまの影、ウルル・スタンジェスターからちょうど死角の位置。
ルルフィポウリ:その場から赤いワイヤーが……幾条にも解たれた骨肉の弦が、手首足首肘膝、肩に首、それぞれに猫科の猛獣のように襲い掛かる!
ルルフィポウリ:ウルルだけではない、その場にいた……至近の位置と言ってもいい乙黒イチカにも同様だ。
ルルフィポウリ:――大勢は既に決している。天声王さまの一撃で、既に。ならば。
ルルフィポウリ:「王さまは……やっぱり、やっぱりすごいですね。ルルフィ、こんな大きなカミナリ、初めて見ました……!」
ルルフィポウリ:「そして密航王さまも……」その相手と向き合わんとするその魂に、自由へ懸ける意志に。心から感服する。
ルルフィポウリ:「――助かりました、ありがとうございますっ!」その礼に代えて、一気に糸を引き絞る!
ルルフィポウリ:……樹海の四王、大地の王。その軍勢は誰もの隣で密林の命を支えながら、襲い食らう時は怒涛の一瞬。地下の玉座から無数の蟲群と共に形なき版図を築き上げた大蟻の女王。
ルルフィポウリ:自分の力を用いる時は、小さく、広く、一つの形に拘らず。速やかに、柔軟に。ゲリラ戦の罠とは想像の外から。これはそういう戦い方だ。その薫陶を持って、一息に締める!
ウルル・スタンジェスター:「グッ──」
ルルフィポウリ:「……すみません、あなたたちがどのように思って、どうしたくて、ディジーさんに協力してたのかはわかりません……」
ルルフィポウリ:「ですが……ルルフィは、あなたたちのことも知りたいです。いずれまた会ったら、教えてください」
ルルフィポウリ:そう、ここに生きる生徒は、既に死んでしまっている者とも、何も関わりが持てないジャームとも違う。
ルルフィポウリ:みんな生きてこの地に住んでいる、仲間のはずだ。ルルフィポウリはそう思う。
ルルフィポウリ:締め上げて、即意識を落とす!ここは、これまでである!
ウルル・スタンジェスター:「……難儀な生き方だな」
ウルル・スタンジェスター:締め上げられた事でうめき声を漏らしながらも、それとは違う苦笑を浮かべて。
ウルル・スタンジェスター:逆手に持ち換えた刀に力を込め──再出現した刃で己の首を斬り飛ばす。
ウルル・スタンジェスター:噴き出した血液は地面へ零れる前に光の粒子となって空へと昇った。
ルルフィポウリ:「ッ、あっ!?」
ルルフィポウリ:「……も、もう~~……!」後で、この場でお話というわけにはいかなさそうだ。だが、次につなげられればいいと思う。
島原 メルク:「いや、十分だよ……ルルフィ」 ふぅ~、と肩を回しながら、刀から抜け出せた事への解放感に浸る。
島原 メルク:「ありがとう。助かったぜ」
ルルフィポウリ:「……いいえっ!密航王さまも、お疲れ様です!」
乙黒イチカ:「ディ、ジー……」
乙黒イチカ:虚ろな瞳で、朝日に照らされ崩れた亡骸の在った方角を見つめているが──動きは完全に停止していた。
ルルフィポウリ:「……っ」そしてイチカを見て。
加賀智 ニコル:「……もう、戦う意志は。残ってはいませんか」 微かな安堵と、憐憫の混じった声。
シレーナ・F・リトミカ:生ぬるい喀血を無理やり嚥下する。もはや一節すら口にするのも大変だ。
乙黒イチカ:「……………諦めないから」
乙黒イチカ:疲れ切った表情で、項垂れる。
乙黒イチカ:「これ、解かないでくださいよ」
昏色 イザヤ:ぼやけた視界の中で、なんとかイチカを捉える。
加賀智 ニコル:「これから、どうするつもりなのか。宛はあるのですか?」
加賀智 ニコル:「その傷付いた身体では、何をするにも障るでしょう」
ルルフィポウリ:「……」言われた通り、ぐいいと締めている。いずれ、このイチカさんとも話ができるのだろうか。わからない。だが、今は――。
ルルフィポウリ:そのようにして、グレゴリオのみなさんの後ろに控え。
島原 メルク:「諦めろとは言わないさ。ただ……」
島原 メルク:「ゆっくりと、話し合う時間は必要だろう?」 「お互いに」
島原 メルク:視線が”4人・・”を流れ、その一人一人を見回していく。
乙黒イチカ:「…………別に。このまま罪人になるならそれでもいい」
乙黒イチカ:「話す事なんてないよ。何も」
加賀智 ニコル:「そうですか──では」
加賀智 ニコル:「話したくなる時が来るまで。幾らでも待つとしましょう」
加賀智 ニコル:「どちらにせよ、貴女をこのまま放っておくという選択肢は。私の中に、ありませんから」
乙黒イチカ:「……もう、僕はグレゴリオじゃないですよ」
シレーナ・F・リトミカ:フリップを取り出す。騒乱でだいぶ減ったが、無事1枚は残っている
シレーナ・F・リトミカ:『私も同じく、グレゴリオではありません。』
シレーナ・F・リトミカ:『ですが、宗派として選んでなくとも、誰も気に留めませんよ。』
シレーナ・F・リトミカ:『それに…貴女がどのような立場であろうとも、見過ごさない方もいらっしゃいますので。』
シレーナ・F・リトミカ:イザヤ様へと視線を向ける
昏色 イザヤ:「そういえば」ぽつりと、思い出したかのように
昏色 イザヤ:「あらためて。私、シスターになったんですよ」
昏色 イザヤ:今更なことを、イチカに言う。
乙黒イチカ:「……見れば分かるよ」
昏色 イザヤ:「似合ってないかもしれませんが…あの頃と、立場が逆になりましたね」
乙黒イチカ:「……そうだね」
昏色 イザヤ:「私」
昏色 イザヤ:「貴女たち二人がムリヤリ礼拝に引きずっていったこと…忘れてませんから」
乙黒イチカ:「……もう忘れたよ」
乙黒イチカ:声が、静かに震えていく。
昏色 イザヤ:「覚えておくように、ずっと、ぜったい」声に力がなくなっていく
昏色 イザヤ:「私は、忘れたりなんてしませんから」
昏色 イザヤ:意識が薄れていく。
昏色 イザヤ:うっすら浮かんでくるのは、大聖堂の何時もの席。
昏色 イザヤ:つまらなそうに本をめくる自分と
昏色 イザヤ:そんな自分を興味深そうにのぞき込む少女。
昏色 イザヤ:背後からは、どたばたと騒がしい足音が聞こえて
昏色 イザヤ:────振り向く。むじゃきな笑顔が瞳に映る。
昏色 イザヤ:その記憶は、忘れない。
昏色 イザヤ:いまでも、私の大事な”しあわせ”だ。

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ED1「ルルフィポウリ」

GM:アジール生物圏保護区 居住エリア
GM:戒行者達の齎した脅威を退け、学区内には平穏が戻りつつあった。傷ついた生徒達が元の生活に戻るにはもう少し、時間が必要だろうが──
GM:一時の悪天候を凌いだかのように、原生生物たちは普段通りの活動を再開している。
GM:嵐など無かったかのように空を悠々と飛び回る鳥たち。野原を駆け回る獣。帰還までのわずかな時間で、そんな景色を眺めている君へ無邪気な声が掛かる。
リルトリッチ・アブー:「よ!」
リルトリッチ・アブー:君の顔を横から覗き込むようにして両手に袋を抱えて笑う。
リルトリッチ・アブー:「もう、帰る、のか?」
ルルフィポウリ:「リルトリッチさん!」溌溂とした様子で帰りの荷物を整えている。
ルルフィポウリ:「はい。あの、ボランティアとして、どれだけの仕事ができたかはわかりませんが……」
ルルフィポウリ:「一旦の期間が終わりそうですので、今後どうするにしても、一度……帰ろうかと……!」
リルトリッチ・アブー:「そっ、か」
リルトリッチ・アブー:どすん、と君の隣に腰かけると
リルトリッチ・アブー:両手に抱えていた袋を君に押し付ける。
ルルフィポウリ:「戒行者さんが暴れた分のお片付けばかりになってしまった気がしますが……!!」
リルトリッチ・アブー:「これ、やる!」
ルルフィポウリ:「わ」
ルルフィポウリ:「こ、これはっ」
リルトリッチ・アブー:「干し肉、干し野菜、ナイフ、魔除け……あと、王種の、爪だ。高く売れる、ぞ!」
リルトリッチ・アブー:「道具と食べ物、は!全部、俺が作っ、た!」
ルルフィポウリ:「すごいです……!」目を丸くしている。
リルトリッチ・アブー:「皆で、分けて、くれ」
ルルフィポウリ:「えっ、これをっ、頂けるんですかっ。もちろんお掃除部やグレゴリオのみなさんのおみやげにもさせてもらいますが……いいんですかっ」
リルトリッチ・アブー:「うん。世話になった、からな」
リルトリッチ・アブー:「俺の、大事な……場所?守ってくれて、ありがとな!」
ルルフィポウリ:「立派なナイフです……お守りも、かわいらしい形でっ……」わああ~っ、わあ~っと掲げて見ている。
ルルフィポウリ:「いえ、いえ……!ルルフィ、ボランティアですのでっ」胸を張る。
ルルフィポウリ:「アジールさんをお助けするのは当然ですっ。リルトリッチさんもヴォルケさんも、無事でよかったです!」
ルルフィポウリ:「むしろこんなに貰ってしまってすみません。いえっ、ありがとうございます!」
リルトリッチ・アブー:「ボランティア…………タダ働き、か?」
ルルフィポウリ:「『ただ』……」その言葉をぽかんと聞いて。
ルルフィポウリ:「……そうですねっ!ボランティアって言葉の意味で言えば、確かそうですっ!」
ルルフィポウリ:「でもただ働きかもしれなくても、いいんです!今のルルフィ、こうやって色んな所に行って、色んな方とふれあえるのが、楽しいのでっ!」
ルルフィポウリ:「アジールさんもリルトリッチさんも、よくしてもらえてルルフィほんとにうれしいです。そういうことで言えば、全然ただじゃありませんっ」
リルトリッチ・アブー:「ふーん……」
リルトリッチ・アブー:「ルルフィ、悪いヤツ……に、騙されるな、よ?」
ルルフィポウリ:「…………」きょとんとして。
ルルフィポウリ:「……そうですね、はい……」神妙な顔。
リルトリッチ・アブー:「なんか、変な……事言った、か?」
ルルフィポウリ:「……いえ。いえ。ただ……」
ルルフィポウリ:「悪いヤツ……悪い人……今回、こちらで会った戒行者さんの黒幕さん……」
ルルフィポウリ:「その人は多分そういった悪い人で……ルルフィはこうして今やりたいことがやれてすごい楽しいですけど、」
ルルフィポウリ:「そういった人がルルフィを嘘で騙して『りよう』しようとすることは本当に、本当によくあることのような気がしていまして……」
ルルフィポウリ:「気をつけなくちゃなあ……と思っていた所ですっ……」なんとか、なんとかうまく言葉にしようとするように、少しづつ言う。
リルトリッチ・アブー:「ルルフィ、は………騙され、そう……ではあるな」腕組をしてこちらも神妙な顔で唸る。
ルルフィポウリ:「……と、いいますか」
リルトリッチ・アブー:「うん?」
ルルフィポウリ:「多分、多分ですけど。ルルフィは……ルルフィはこのノヴァリスに来た時点で、そういう……そういう大人の人の『もくてき』がすごく関わってるんだろうなあって、そんな気もするんです」
ルルフィポウリ:「いえ、ルルフィだけじゃなくノヴァリスにいるほとんどの学生さんがそうで……」
ルルフィポウリ:「みんな、みんな外の自分たちがいたセルの大人の人から、なにかしかの目的のために、送り込まれている……」
ルルフィポウリ:「ですので……こうやって今楽しく過ごしてるこの時も、何かの……そういう、騙されてたり、利用されてたりの中にあるんじゃないかなあ……とは……」
ルルフィポウリ:「たまに思うんです……」また、なんとかなんとか言葉を選んで、自分の考えを口に出す。
リルトリッチ・アブー:「みんな……は分からない、けど」
リルトリッチ・アブー:神妙な顔で腕組をしながら、左右に揺れる。
リルトリッチ・アブー:「ルルフィも、それが嫌だから……戦った、ん……だろ?」
リルトリッチ・アブー:「うん、そう、そうだ!戦えばいい!みんな、も!」
ルルフィポウリ:「たたかう……」
リルトリッチ・アブー:「それに、な」
リルトリッチ・アブー:「騙されて……も、利用され、ても」
リルトリッチ・アブー:「ルルフィが悪いヤツの……仲間、になってる、とこは……想像?できん!」
リルトリッチ・アブー:「良い大人、だったら仲良く、して。悪いヤツ、だったら……戦う!」
リルトリッチ・アブー:「違う……か?違う、かも……うぅん……」
リルトリッチ・アブー:自信ありげに拳を天に突き出した次の瞬間には不安げに腕組をする。
ルルフィポウリ:「騙されちゃうのは嫌ですから、そうならないよう気をつけようって話でしたね、たしかっ」笑って。
ルルフィポウリ:「悪い大人の人だったら、戦うのはそうです。ルルフィは多分、ちょっと騙されてちょっと困っても……自分でご飯を取ることくらいはできますがっ」
ルルフィポウリ:「……けどそうじゃない人もいて……『それくらい』で済まない嘘で騙そうとしてる大人の人とは……そうですね、戦うのが……いいかもしれません」
ルルフィポウリ:実際、今回のクリスタさんはそうだったのだ。放っておいて、みんなが笑って楽しく暮らしていくことはできそうにない……だから、自分は戦った所は大きい。
ルルフィポウリ:「戦いましょうかっ」ニッコリ笑って、いう。
リルトリッチ・アブー:「……ルルフィ、は。みんな、の事ばっかり、だな」何故か少しだけ不満げに
リルトリッチ・アブー:「……うぅん、そう、だ」
リルトリッチ・アブー:少しだけ唸った後、腰に括りつけていた袋から小さな骨を取り出して君に握らせる。
リルトリッチ・アブー:「これ、ルルフィに、やる」
ルルフィポウリ:「ふふふ、そこはですね。ルルフィ今がとっても楽しいですし、少しくらい失敗しても……わ、わわっ」
ルルフィポウリ:骨を握る!
ルルフィポウリ:「こ、これはっ……何ですかっ」
リルトリッチ・アブー:「俺の……友達、だ」
ルルフィポウリ:「ともだち……」
リルトリッチ・アブー:「俺を守って、くれ、る。けど」
リルトリッチ・アブー:「コイツに、は……ルルフィ、を。頼ん、だ」
ルルフィポウリ:「リルトリッチさん……」
リルトリッチ・アブー:「お前の、代わりに……お前を……大事に、してくれる、ぞ」
ルルフィポウリ:「ルルフィの代わりに、ルルフィを……」
リルトリッチ・アブー:「そう、だ。俺、は……ルルフィが……嫌な事されるの、嫌だ。だから、持って、いけ」
ルルフィポウリ:「………………」
ルルフィポウリ:「……リルトリッチさん……」
ルルフィポウリ:「こちらの骨がリルトリッチさんの『ともだち』で、それがリルトリッチさんが生きてきた中で出会った『つながり』だったのですね……」
ルルフィポウリ:そしてそれを、今自分に託してくれている。
ルルフィポウリ:「……ありがとうございます。そこまで、そこまでルルフィのことを考えてくれて、とてもうれしいです」
ルルフィポウリ:「はい、お預かりします。いつか、いつお返しできるかわかりませんが……」
ルルフィポウリ:「ルルフィが、もうルルフィは大丈夫、悪い人に騙されない、つらい目にあってもくじけない……さっきお話ししたような、今いる不安の中でも迷わない……」
ルルフィポウリ:「そう胸を張って言い切れる日まで、お借りして、守ってもらいます。とても、とても心強いです」
ルルフィポウリ:「えへへ……」大事そうに包んで仕舞う。
リルトリッチ・アブー:「……うん!」
リルトリッチ・アブー:満足げに笑い、勢いよく立ち上がる。
リルトリッチ・アブー:「俺、そろそろ行かな、きゃ……だ」フードを被る
ルルフィポウリ:「……はい」
リルトリッチ・アブー:「また、また……遊びに、来て………………」
ルルフィポウリ:「もちろんですっ!」元気よく言う!
リルトリッチ・アブー:「──!」
リルトリッチ・アブー:「絶対、絶対だぞ!今度は、景色の良いトコも、案内して、やる!」
ルルフィポウリ:「また来ます、リルトリッチさんも、キングダムにいつでも遊びに来てください!」
リルトリッチ・アブー:「そう、だな……!」
ルルフィポウリ:「リルトリッチさんも、大事なお友達ですのでっ」
ルルフィポウリ:「歓迎します、こちらのアジールも、キングダムも色んな所で、遊びましょう!」
ルルフィポウリ:「――いへへっ」にっこり。
リルトリッチ・アブー:「おう!じゃあ、な!また!」
ルルフィポウリ:「はいっ!お元気でっ!」ぱっと立ち上がる!
リルトリッチ・アブー:そう言って、手を振りながら走り──崖から飛び降りる。
ルルフィポウリ:「あっ、そうだ、ヴォルケさんにも――」よろしく伝えて……と言おうとしたところで!
リルトリッチ・アブー:「わ は は は は!」岸壁を蹴り、枝につかまり──スルスルと降りていく彼女はすぐに見えなくなる。
GM:そして、君の言い残しを悟ったかのように。頭上を大きな影が過ぎ去り──雲に隠れて見えなくなった。
ルルフィポウリ:「――うふふ!」地面を過ぎる影、それだけを見て取って。
ルルフィポウリ:「さあ、もどりましょう!」そう、戻っても、報告にお掃除部の仕事にと、やることはたくさんある。
ルルフィポウリ:グレゴリオも訪ねなきゃ。戒行者のみなさんとも、お話ししたいことはたくさんある。ふふふっ、でも……。
ルルフィポウリ:大丈夫。きっときっと大丈夫。ここのアジールのみんなにはたくさんの物をもらった。ボランティアの筈だったのに、たくさんたくさん素敵な思い出ができた。
ルルフィポウリ:だから、大丈夫!
ルルフィポウリ:満面の笑顔。
ルルフィポウリ:きて、よかった。

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ED2「シレーナ・F・リトミカ」

GM:キングダム連合学院 グレゴリオ大聖堂
GM:昼下がり。平時は末妹達や来訪者で賑わう大聖堂も、人払いをなされ静まり返っている。今は大聖堂の長椅子に腰かける法王と、君の二人だけだ。
五辻モモカ:「随分と──グレゴリオが世話になった。天声王の尽力と誠意に心から感謝を」
五辻モモカ:「私が想定していたよりも遥かに大事となってしまった事は心苦しい限りだ」
五辻モモカ:君が訪れてからも、暫くの間沈黙を保っていた法王が小さく口を開く。
五辻モモカ:「献身には報いなければならない。私の力が及ぶ限り──という制約付きではあるが、礼をさせてくれないか」
シレーナ・F・リトミカ:『いいえ…私は既に、身に余る礼を尽くして戴きました。』
シレーナ・F・リトミカ:再び魔法局に創ってもらったフリップを使用している。
シレーナ・F・リトミカ:『王となり、知らず驕った身となったにも関わらず、かつて名すら覚えようとしなかった妹……いえ。"英雄"に。真の意味で助けて貰ったのですから。』
シレーナ・F・リトミカ:『これ以上の礼を尽くされてしまうと、私の立つ瀬も無くなってしまいます。どうかお慈悲を。』
五辻モモカ:「……それは、私ではない。英雄の行いだ」
五辻モモカ:苦笑しながら、居心地悪そうに座り直す。
シレーナ・F・リトミカ:『貴女の説いた教えの一つですよ。』
シレーナ・F・リトミカ:『法王様…私はあの地にて、ひとときの間、グレゴリオとして戦いました。』
シレーナ・F・リトミカ:『変わらず抱いてきた教えと誓いは、あの場に貴女の姿をも呼び寄せて下さいましたよ。』
五辻モモカ:「…………………」
五辻モモカ:シレーナの言葉に、少しの間瞑目し。
五辻モモカ:「シレーナ。お前が、ここを離れようともグレゴリオの理念を忘れる事無く過ごしてくれるのは……私にとって何よりの救いだ」
五辻モモカ:少し、柔らかくなった口調でそう語ると。
五辻モモカ:おもむろに、フリップを握るシレーナの手に自らの手を添える。
五辻モモカ:「……だが。状況を見誤り、お前を危機に晒した私の罪を償う機会も与えて欲しい」
五辻モモカ:「私の為だと思って、我儘を言ってくれ」
シレーナ・F・リトミカ:『―――』
シレーナ・F・リトミカ:かけられた手を優しく持ち上げると
シレーナ・F・リトミカ:左手で、懐からもう一枚のフリップを取り出し、握らせる
シレーナ・F・リトミカ:『心の表層のみを文字として出してくれます』
シレーナ・F・リトミカ:『貴女は、王。序列11位にして"グレゴリオ"の統括者』
シレーナ・F・リトミカ:『故に、言葉として何かを発することは相応の重みが伴います。』
シレーナ・F・リトミカ:『罪、と仰られましたね。我々は…あの地にて、過去の貴女が取りこぼしたものがあると繰り返し聞かされました。』
シレーナ・F・リトミカ:『私は貴女を尊敬しております。その時の行いを聞き、尚その念は変わりありません。』
シレーナ・F・リトミカ:『ですので…あの日。』
シレーナ・F・リトミカ:『何があったのかを、私に"お見せ"願いたい。』
シレーナ・F・リトミカ:言葉として、万一にも失態と思えるものを序列が下の王に開示した、という事実は、貴女の言う"罪"と釣り合うものではない。そう思っている。
シレーナ・F・リトミカ:だが…尊敬する相手だからこそ。辛い現実から逃げてほしくはない。
シレーナ・F・リトミカ:気高き行いをしたのだと。その責から目を背けない、王なのだと。
シレーナ・F・リトミカ:私に伝えてほしい。
シレーナ・F・リトミカ:気づいて欲しいからだ。貴女はけして一人ではない、と。
シレーナ・F・リトミカ:音の一つ。文字の一つにすら起こさない。
シレーナ・F・リトミカ:"天声王"の『無言』が、そこに示されていた。
五辻モモカ:虚を突かれたように、握らされたフリップを見つめる。
五辻モモカ:「………………………」
五辻モモカ:暫しの沈黙。そして、フリップを握る手に力を込めて目を閉じる。
五辻モモカ:そして、静かに文字が浮かび上がる。
五辻モモカ:『私は、二人の"妹"を天秤にかけ……救える可能性の高い方を選んだ。それに後悔はない。同じ状況に立たされることがあろうとも、必ず同じ選択をする』
五辻モモカ:『だが、私の愛に偽りはない。彼女の事を──片時も忘れた事は無い、、、、、、、、
五辻モモカ:ゆっくりと、シレーナを見据える。
五辻モモカ:「そして──今の私は。二度と妹を天秤にかけない為に」
五辻モモカ:「揺るぎない王への道を歩んでいるつもりだ」
シレーナ・F・リトミカ:ほんの少しだけ、見知った情報と違う言葉に違和感はよぎるものの
シレーナ・F・リトミカ:大事なことはそうではない。
シレーナ・F・リトミカ:『―――そのように在る貴女が、私を頼ったのです。』
シレーナ・F・リトミカ:『是以外を口にはできません。私もまた、今は王なのですから。』
シレーナ・F・リトミカ:目を見つめ返す。慈愛と、そして青く、凛とした翠玉の瞳に曇りはない。
シレーナ・F・リトミカ:『ありがとうございました。私もまた、王として―――』
シレーナ・F・リトミカ:フリップの文字が途切れている
五辻モモカ:「───?」
シレーナ・F・リトミカ:懐にフリップを仕舞って
シレーナ・F・リトミカ:無言で、法王の手を引いて、中庭へ引っ張ります。
五辻モモカ:「む、む?」
五辻モモカ:されるがまま。
シレーナ・F・リトミカ:ここでいいだろう。聖堂を破壊する訳にはいかない
シレーナ・F・リトミカ:適度な距離を法王様から取って、息を吸い込む
シレーナ・F・リトミカ:「《我こそは、番外二十位諸王、天声王ロード・アンセム!》」
シレーナ・F・リトミカ:声に雷電がほとばしり、地面だろうが己だろうが無差別に焼いていくものの、おかまいなしだ。
シレーナ・F・リトミカ:「《いずれ、尊崇する貴女を超えるつもりですので!》」
シレーナ・F・リトミカ:「《お覚悟願いましょう!!》」
シレーナ・F・リトミカ:口元から血は出てるわ、あちこちリヒテンベルク状の火傷は走るわ
シレーナ・F・リトミカ:なんなら周囲はボロボロの体たらくでは在るが
シレーナ・F・リトミカ:まるでカマしてやったと言わんばかりの子供のように、満面の笑みを浮かべて、法王の告解へ返答・・したのであった
五辻モモカ:最初こそ驚いて手を伸ばそうとしていたものの。返答を最後まで聞き届けた頃には穏やかな笑み……というよりも堪え切れずに目頭を押さえるような仕草すら見せている。
五辻モモカ:「ふ、ふふ。はっはっはっは!」
五辻モモカ:ばさり、と勢いよく羽織った上着を翻し。
五辻モモカ:「確かに聞き届けた。姉にとって妹の成長は喜ばしい限り──だが!」
五辻モモカ:「こればかりは………序列十一番目の"王"として──受けて立とう」
五辻モモカ:「天声王。その尊崇に値する背中をお前に見せ続ける。そう簡単に越せると思ってもらっては困るぞ」
五辻モモカ:どうしても喜びの感情が滲んではいるものの、珍しく挑戦的な笑みを浮かべて口を閉じた。

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ED3「島原メルク」

GM:アジール生物圏保護区でいう"道路"とは必ずしも舗装されている事を意味しない。
GM:サスペンションという概念を自動車工場に置いてきたに違いない、君の乗るジープは道端の石ころを踏みつけて大きく跳ねる。
物部リクト:「いってぇ!何か踏んだぞ!?」
物部リクト:跳ねた拍子に、天井に頭をぶつけた運転手が叫ぶ。
島原 メルク:「ははーん。さては素人運転だな」
島原 メルク:声がするのは後方、荷台からだ。
島原 メルク:上下に揺さぶられる様な明らかな乱暴運転の中でも、その声に焦りはない。
島原 メルク:むしろ、荷台に乗せられた貨物、穀物の袋を背に寝そべって空を眺めている。
物部リクト:「涼しい顔しやがって……」
物部リクト:「なんで車内の俺の方が落ちそうなんだよ、クソが」
物部リクト:悪態を付きながら、ハンドルを勢いよく回す。
GM:一瞬、片輪を浮かしたジープは崖際で転身。山道を下っていく。
島原 メルク:「こういうのは慣れだよ。慣れ。」 「あー……いや、ちょっとしたズルは使ってるけどさ」
物部リクト:「ズルだぁ?"王鍵"かよ」
島原 メルク:「はは、秘密」
島原 メルク:「ところでさ。”例の一件”……結局アイツらはどうなったの? ほら、あの場所に居た連中」
物部リクト:「……放棄エリアの馬鹿共の話なら」
物部リクト:「お陰様で、あと数日もすりゃ医療テントとおさらばできるだろうよ」
物部リクト:カチン、と金属音が響き──車窓から煙が漏れる。
島原 メルク:「そうか……」 「うん?」
物部リクト:「まあ、精神的に参っちまってる奴らが回復するのにどれくらいかかるかは……んだよ?」
島原 メルク:「煙草かぁ? 若いうちからそんなのやってると将来馬鹿になるぜ」
物部リクト:「人聞きの悪い事言うなよ」
物部リクト:にゅっと窓から顔を覗かせ、悪戯な笑みを浮かべる。
物部リクト:「これは俺が、"たまたま見つけた火を付けたらいい匂いのするミント"だ」
物部リクト:「紙で巻いちゃいるがな」
島原 メルク:「すげえ! 本当にいい匂いがする!」
物部リクト:「ふん。どちらにせよ、馬鹿になったって構わねえけどな。賢いと色々大変そうだ」
物部リクト:「密航王様も……なっとくか?馬鹿によ」
物部リクト:窓から新品の"たまたま見つけた火を付けたらいい匂いのするミント"を巻いた紙をひらひらと揺らす。
島原 メルク:「……ああ、一本貰おうか」
島原 メルク:ひょい、と差し出された”紙巻”を受け取る。
島原 メルク:「火……。普段、こういうの吸わないから火がねぇな」
島原 メルク:「火ィ貸してくれよ」
物部リクト:「…………ほらよ」
物部リクト:ほんの少し、驚いたように目を丸くしていたが雑にライターを放り投げる。
島原 メルク:「さんきゅ。」 ぼっ。浅く息を吸いながら先端に火を灯す。肺を煙が満たさない程度の呼吸でゆっくりと味を確かめる。
島原 メルク:「ふぅぅ……」 緩やかな呼気とともにゆらゆらと紫煙が吐き出された。
島原 メルク:「ミントだ……。」
物部リクト:「ミントだって」
物部リクト:そう言って苦笑して、緩やかにブレーキをかける。
島原 メルク:「いや、わかってた事だけど滅茶苦茶ミントでビビった」
物部リクト:「深く吸い過ぎると眼球までひんやりしてくるから気を付けろよ、はは」
島原 メルク:「夏場は虫除けになりそうだな ……っと、着いた?」
物部リクト:「あ~…………………いや、もうちょい。給油だ」
物部リクト:頬を指で掻き、視線を逸らして助手席からポリタンクを降ろす。
島原 メルク:「やるよ」 そう言ってポリタンクを受け取り、中の液体をタンクに注いでいく。
GM:そうすると、あっという間にタンクは満杯になる。ポリタンクの重さは殆ど変わらない。
島原 メルク:「それにしても……物騒な連中だったな。アイツら」 キャップを締めながら
物部リクト:「……そうだな。危うく学区が滅ぶとこだった」
物部リクト:運転席のドアにもたれかかり、小さく同意する。
島原 メルク:「大げさ……って言い切れないのがまた厄介だ」 燃料を助手席に戻して再び荷台へ。
島原 メルク:「余計な箔が付いちまったぜ。”地獄から舞い戻って来た女”……異名としちゃあちょっとハッタリが弱いか?」
島原 メルク:まあ、正確に言えば”あの世”ってわけじゃあないんだけどな。
物部リクト:「ひでぇB級映画のサブタイトルみたいだな」
島原 メルク:「サメとかチェーンソーとでも戦うか? クリムゾン学区で」
物部リクト:「冗談キツイ…………冗談だよな?」
島原 メルク:「…………。」
島原 メルク:すぱー、と煙を吐き出す。
島原 メルク:「……冗談だ」
物部リクト:「……………」
物部リクト:「俺、絶ェッ対アジールから出ねえ」
島原 メルク:「はははははは!引きこもりか?レンジャー部!」
物部リクト:「うるせえ!日の光は充分浴びてる!」
GM:再びエンジンが掛かり。学区の境界が少しずつ見え始めた。
島原 メルク:「いや……真面目な話をすると”増えたな”って思ってさ」
物部リクト:「……増えた?」
島原 メルク:「”気掛かり”」 あるいは”責務”。
島原 メルク:「私さ……この一件の中でちょっと焚き付けちゃったんだよね。色々とあって」
島原 メルク:それは”楽園”での出来事。”星徒ディジー”の処遇に悩む一人の女性に『選択』を迫った事があった。
島原 メルク:「それが、ちょっと気になるって言うか……」
島原 メルク加賀智ニコル・・・・・・。 あの時、彼女は何をした? 昏色イザヤに対して何をしていた?
島原 メルク:「その選択が私のせいだとしたら、最後まで見届けないといけないなって」
物部リクト:「…………何言ってっか分かんねえけど」
物部リクト:「お前がそう思うんなら見届けりゃ良いんじゃねえか」
物部リクト:おかしそうに、と口端を持ち上げる。
物部リクト:「お前は自分がやりたい事しかやらねえ自由人だろ?密航王様」
島原 メルク:「……ははっ、その通りだ」
島原 メルク:”自由”なる選択には必ず最後に結果と責務が伴う。
島原 メルク:かつて己が”王”となった時、燎原の火の如く広がった”意思”が無数の”結果”を生み出してしまったように。
島原 メルク:(ああ……重たいな。”自由”って奴も)
島原 メルク:だからこそ、島原メルクは選択する。目の前の”一人”を助ける為に。顔も知らない”何か”に絡めとられてしまわないように。
島原 メルク:「さあて、それじゃあ行こうか」
物部リクト:「……ふん」
物部リクト:ルームミラー越しに視線を荷台へ向けて、意を決したように口を開く。
物部リクト:「俺は絶対アジールから出ねえって言ったけど」
物部リクト:「……もし」
物部リクト:「お前のやりたい事がお前ひとりで出来ない時は言え。その時、その一回だけは出てやってもいい」
物部リクト:「……世話に……なった、から……な」
島原 メルク:「…………っ!」
物部リクト:言い切り、口をへの字に曲げたリクトの耳は赤く染まっている。
島原 メルク:「ふ、ふふははは……まさかお前からそんなに素直な言葉が聞けるなんてな!」
物部リクト:「……キングダムのあれこれに興味はないが」
物部リクト:「俺が仰ぐ椅子があるとしたら──42番目のちんけでお粗末な玉座だけだ。覚えとけ、この野郎」
物部リクト:それだけ言い切ると、アクセルを踏み込んだのかジープが急加速する。
島原 メルク:「……ぐぎゃっ!」 急発進の慣性に巻き込まれて身体が思い切り荷台の縁に叩きつけられる。
島原 メルク:「いててて……ああ、その時はよろしく頼むぜ。物部リクト」
島原 メルク:”密航王”島原メルクは何者にも捕らわれず、何者も支配しない。”自由”の王である。
島原 メルク:そんな彼女に伴う者が居るとするならば。
島原 メルク:それは互いに助け、助けられる互助の輪。同じ意思の炎を燃やす同志。
島原 メルク:あえて陳腐な物言いをするならば”仲間”という事になるのだろう。

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ED4「昏色イザヤ&加賀智ニコル」

GM:──キングダム連合学院──
GM:乙黒イチカはキングダムに連行後、処遇が決定されるまでの間拘置される事となった。
GM:どういった判決が下されるのかは現在の所未定だが、学区一つを巻き込んだ騒動の中心に居た彼女は仮に君達が試みたとしても匿う事は難しかっただろう。
刑務官:「面会は15分。差し入れ等は禁止となっておりますので、ご留意くださいますよう。それでは──何かあればお呼びください」
GM:やけに重厚な鉄の扉がガタン、と閉じる音。音と空気、それとわずかな光だけを通す窓。一枚の壁を隔てて君達三人は再び対面する事となった。
乙黒イチカ:「…………二人は忙しいんだから、15分も時間を無駄にしちゃダメですよ」
乙黒イチカ:壁の向こう側から小さく声が響く。
加賀智 ニコル:「イチカ。お元気でしたか?」 苦言を意にも介さないように、常日頃から変わらない微笑みを浮かべている。
昏色 イザヤ:「暇ですが?」「いや忙しくとも時間なんてムリヤリ作りますが?」
加賀智 ニコル:「イザヤったら、今日やらなければいけない書類仕事、全部午前中に終わらせたのよ」 付け加える。
昏色 イザヤ:「ちょっと」まあ、小教会の妹達にうるさく言われたため仕事量もさほど多くはない。
乙黒イチカ:「あはは」
乙黒イチカ:「困るなぁ」
乙黒イチカ:「そんな事言ってもらっても、僕が吐ける情報はもうありませんよ」
乙黒イチカ:突き放すように、明るく声を上げる。
昏色 イザヤ:じとー
加賀智 ニコル:「情報を得るために来ているのではありませんから。ね、イザヤ」
昏色 イザヤ:「そうですね」
昏色 イザヤ:「じゃあ雑談でもしましょうか、これは友人の話なんですか運動不足解消のためのランニングをする際、準備運動で息を切らせて~~」すらすらと話し出す。
加賀智 ニコル:斜め上に視線を送り始める。誰の話でしょうね?
乙黒イチカ:「…………若いうちから、大変だね。"その人"は」
乙黒イチカ:瞳を閉じて、嘆息する。
加賀智 ニコル:「運動不足の人に、そんな激しい運動を急にさせるのは如何かと思うのですが」 他人事だ。
昏色 イザヤ:「準備運動だぞ」血の気が引いてる。
加賀智 ニコル:「……こほん。その友人の話はもういいでしょう」 少し顔が赤らんでいる
乙黒イチカ:「…………ほんとに、何しに来たのさ」
昏色 イザヤ:「面会だけど…?」
乙黒イチカ:「もう話せる事は全部話したってば」
加賀智 ニコル:「だからこそ、来ているのですよ」
加賀智 ニコル:「私達はただ、貴女と話すために来ているのです」
加賀智 ニコル:「数年間会えなかった、空白の時間を。少しずつでも構いません、埋めていきたいと思っていますから」
昏色 イザヤ:「15分ですよ。貴女も何か言いなさい」オラ、なんか言えよ。
昏色 イザヤ:「イザヤ先輩のインナーカラーがイケてるとか、そういう、ほら」髪ファサー
乙黒イチカ:「…………イザヤさんは変わらないな」
乙黒イチカ:「ニコル様は、少し……話しやすくなった」
加賀智 ニコル:「……あら。そうでしょうか」 くすり、と笑う。
乙黒イチカ:「……何となく、ね。今ならおススメのスイーツについて、とか。そういう会話もできそうだ」
昏色 イザヤ:「昔のこの人空気ヤバかったですよね」
加賀智 ニコル:「イチカのおすすめも聞かせてもらいたいですが……イザヤ、そんな風に思っていたのですか?」 眉が少し八の字になる
昏色 イザヤ:「まあそれを言うと冷徹ロリシレーナちゃん…もとい天声王様もなかなか…」
昏色 イザヤ:「え、ああ…ふふっ?」
昏色 イザヤ:困ったように微笑む。
乙黒イチカ:「……みんな、変わってるんだ。シレーナ様も昔と雰囲気違ったもんな」
乙黒イチカ:少しだけ、声が震える。
加賀智 ニコル:「変わらない人など、いませんよ」
昏色 イザヤ:「ですねえ」
加賀智 ニコル:「誰も彼も、この地に住まう子達はまだまだ子供ですから。成長だってします」
加賀智 ニコル:「そういえばイチカ、背が伸びましたよね。顔立ちも、すっかり大人びて……」
昏色 イザヤ:「昔はもっとぽやっとしてたのにねぇ」
乙黒イチカ:「そうかなぁ……自分では、あんまり分かんないや」
乙黒イチカ:「……いや、違うか」
乙黒イチカ:「背が伸びたのも、顔立ちが変わったのも、大人になったのも」
乙黒イチカ:「分かりたくないんだ、僕」
乙黒イチカ:壁に背を預けていたイチカがずるずると座り込むのが音でわかるかもしれない。
乙黒イチカ:「ディジーは……ずっと小さいままだった」
乙黒イチカ:「ディジーだけが、僕の中でいつまでも色褪せずに笑ってて」
乙黒イチカ:「僕だけが写真が古くなるみたいに……どんどん変わっていく」
乙黒イチカ:「……ごめん。僕、やっぱりチャンスがあるならまたディジーに会おうとすると思う」
昏色 イザヤ:「……まあ」
昏色 イザヤ:「否定はしませんよ。私は」
加賀智 ニコル:「……イチカは、聡い子でしたから」
昏色 イザヤ:しかたないなあ。というように聞いている。
加賀智 ニコル:「ディジーのことも、理解はしていたのでしょう?」
乙黒イチカ:「……」
乙黒イチカ:「そうだね。分かってる」
乙黒イチカ:「けど、それでも……僕は……」
加賀智 ニコル:「……大切な者を想うこと。亡くしてなお、会いたいと思い続けること」
加賀智 ニコル:「それは、とても尊い感情です。誰も、勿論私も──それを否定はしません」
加賀智 ニコル:「けれど、その感情は。ひどく、重たいものです」
加賀智 ニコル:「持ち続けることは、苦難を伴う。時に、心に影を落とすことさえあるでしょう」
加賀智 ニコル:その疲弊した精神は、容易く悪意に乗っ取られた。
加賀智 ニコル:「……ゆえに、人は"信仰"を欲します。心の寄る辺を、寄す処を」
加賀智 ニコル:「数多くの妹達が、グレゴリオに集ったことこそ。何よりの証左でしょう」
加賀智 ニコル:《わたしは信じます。父が与えたもう大十字の輝きに導かれ、わたしたちが訪れる"楽園"の存在を。健やかなる営みを続け、その場所に相応しい魂を持ち続ける事を誓います。》
加賀智 ニコル:──結局のところ、"信仰"とは生者の言い訳に過ぎない。
加賀智 ニコル:「ただ、それでも」
加賀智 ニコル:「彼女らが、よりよい明日を夢見ることができるなら。……それで、良いのです」
加賀智 ニコル:「誰彼も、強くはなれないのですから。──貴女のように」
加賀智 ニコル:言葉を区切る。真っ直ぐに、イチカの赤い瞳を見つめている。
乙黒イチカ:「………そう、かもね」
乙黒イチカ:その視線を受け止める事が出来ず、思わず逸らす。
昏色 イザヤ:「あ、ちなみに」
昏色 イザヤ:「私の方からはグレゴリオに戻っておいで。とかもないですよ」さらり
昏色 イザヤ:「自由な身になったら、遊びに来てもいいと思いますけど」
昏色 イザヤ:「私的には妹じゃない後輩も貴重なので…今になってはね」
乙黒イチカ:「自由の身って…………」
乙黒イチカ:「これでも結構快適なんだよ、ココ。何も出来ないから何をするべきか考えなくて済むし」
昏色 イザヤ:「そうは言っても、ずっとそのままではいられないでしょう?」
昏色 イザヤ:「今はまあ、それでもいいと思いますけどね」
昏色 イザヤ:「私も卒業しちゃうんですから、それまでに顔くらい見せに来なさい」
昏色 イザヤ:「これ、先輩命令ですから」わかったか。と言いたげな顔。
加賀智 ニコル:「こうやって先輩風も吹かせるように……ああいえ、これは前からでしたか」
加賀智 ニコル:ふふ、と笑って。
加賀智 ニコル:「イチカ。私も、戻ってきてほしいとは言いません」
加賀智 ニコル:「ただ、どうか忘れないでほしいのです」
加賀智 ニコル:「貴女がかつて寝食を共にし、互いに慈しみ合い過ごした日々は、確かに貴女の中にあるのだと」
加賀智 ニコル:「"グレゴリオ"は、いつまでも──貴女のふるさとであるのだと」
乙黒イチカ:「────」
乙黒イチカ:「やめて欲しいなぁ、ほんと」
乙黒イチカ:声が、強く震える。
乙黒イチカ:「……何にも、返せないよ。僕」
乙黒イチカ:鼻を啜るような音が響いたとほぼ同時。
GM:重厚な扉が開かれ、刑務官が室内へ足を踏み入れる。
刑務官:「面会終了時間でございます」
乙黒イチカ:壁の向こう側で、同じく刑務官に連れられて部屋を出る直前。振り返り──
乙黒イチカ:「──イザヤさん。ニコル様」
乙黒イチカ:「またね」
加賀智 ニコル:「ええ、また」
加賀智 ニコル:初めて返ってきた『またね』という言葉に、笑みを深くする。
昏色 イザヤ:「では、また」
昏色 イザヤ:いたずらっぽく笑い。手を振る。
GM:刑務官に連れられ、廊下へ出る。地下道を吹き抜ける肌寒い風が君達を迎えた。
昏色 イザヤ:「いやー」
昏色 イザヤ:「後輩泣かせましたね~」なんてことを言いながら大きく伸びをする。
加賀智 ニコル:「悪い先輩になってしまいましたね」 ひときわ強く風が吹き荒び、ぶるりと身体を震わせる。
昏色 イザヤ:「これを巻くといい」ポンとマフラーを出してブルグルと巻き付ける。
加賀智 ニコル:「ふわっ」 されるがまま。
昏色 イザヤ:「修道服とマフラーって…合いませんね」
加賀智 ニコル:白い礼服にマフラーを巻いた奇妙な格好になりつつ、苦笑い。
加賀智 ニコル:「暖かいのは、確かなのですけれど」
加賀智 ニコル:「外では一組のマフラーを二人で巻くという風習があるとかないとか……」
昏色 イザヤ:自分もコートを羽織る。うん、なんか変。
昏色 イザヤ:「浮かれカップルかテンション上がりまくった女学生??」
昏色 イザヤ:「…やりたい?」もしや
加賀智 ニコル:「……こほん。言ってみただけです」
昏色 イザヤ:「報道されちゃいますね」
加賀智 ニコル:「新聞部のゴシップ面にですか。とんだスキャンダルですね」
昏色 イザヤ:「全ノヴァリスのファンが悲しみますね」
加賀智 ニコル:「さて、そんなにいらっしゃるのかどうか」
昏色 イザヤ:ふわふわとした会話を繰り広げながら二人で並んで歩く。
昏色 イザヤ:「…大変でしたね」
加賀智 ニコル:「……ええ、本当に」 マフラーの肌触りを確かめるように頬擦りをし、天を仰ぐ。
昏色 イザヤ:「結局、謎も多いままですし」
昏色 イザヤ:「友達に”ナニカサレタ”みたいですし…」ジトーっと隣を見る。
加賀智 ニコル:「うふふ」 手袋を嵌めた手を見つめる。
昏色 イザヤ:「『うふふ』じゃないなぁ…」こいつ…
昏色 イザヤ:「それに」
昏色 イザヤ:「法王…五辻とも、話せてない」少しだけ、遠くを見る。
加賀智 ニコル:「……私もですよ。正確には、事務的な報告以外は、ですが」
昏色 イザヤ:「なんなんですかねアレ」
昏色 イザヤ:「あー」
昏色 イザヤ:「もやもや…いや、イライラしてきましたね」舌打ちを飲み込む。いけないいけない。
加賀智 ニコル:「……ふふ」 いつものイザヤだなぁ、と少し微笑ましく思いつつ。
加賀智 ニコル:「イザヤは──あの"楽園"を。どう思いますか」
加賀智 ニコル:「私は、私達の信仰とは異なる其れだと感じましたが」
昏色 イザヤ:「…所感でいいです?」
加賀智 ニコル:「ええ、もちろん」
昏色 イザヤ:「お粗末な推理ですが、全く無関係とも言えないと思いますよ」
昏色 イザヤ:「信仰的にはあまりよろしくありませんが…たとえば」
昏色 イザヤ:「かつてあの場所に本当の”楽園”があった」「あの場所は”楽園”をモチーフにした別空間」「あるいは…その逆」
昏色 イザヤ:「とかなんとか、考えるだけならいくらでも出てきますが……私ではこの辺の推測が限界ですかね」
加賀智 ニコル:「結局。それについては、イチカも一切口を閉ざしたまま」
加賀智 ニコル:「……私は」 マフラーを解く。風が柔らかな布を呷り、大きくはためいた。
加賀智 ニコル:「"楽園"は、夢のままであって欲しいと思ってしまうのですよ」
加賀智 ニコル:「……だって、手の届くところに在ってしまえば」
加賀智 ニコル:「イチカのように。また、叶わぬ願いに身を窶すような迷い子が、出てしまいかねません」
加賀智 ニコル:「──私が願うのは、何より。妹達の、平穏なのですから」
昏色 イザヤ:柔らかく、微笑んで
昏色 イザヤ:「そうですね」
昏色 イザヤ:「けど、まあ…そうだな…」
昏色 イザヤ:「加賀智がそういう子だって、わかってるから」
昏色 イザヤ:「私は、まあ…迷った子が出ちゃったら」「一緒に迷ってあげようかな」
加賀智 ニコル:「えっ」
加賀智 ニコル:「……だめですよ、イザヤが一緒になっては。貴女は導く立場でしょう」
昏色 イザヤ:「駄目な時には、皆が待ってる家に戻ればいいし」
加賀智 ニコル:「戻れなくなったらどうするつもりですか」 少し拗ねたように。
昏色 イザヤ:「迎えを出してくださいよ」
昏色 イザヤ:「五辻を」
加賀智 ニコル:「法王様自らをご指名とは、大きく出ましたね」
昏色 イザヤ:「あっちが大口叩いてるんですから、こっちに言われても文句言わせませんよ」
昏色 イザヤ:「ま、一緒に迷っても困らないように鍛え直すくらいはしないとですね~」
昏色 イザヤ:「加賀智」
加賀智 ニコル:「はい、なんでしょう」
昏色 イザヤ:「私も全然、折れたり凹んだりしますが…」
昏色 イザヤ:「立ち直りもしますので…ちゃんと頼ること」
昏色 イザヤ:「勝手に背負ってばかりだと、流石の私もキレますからね!」人差し指を立てはっきりと言い放つ。
GM:イザヤの言葉が終わるとほぼ同時──
GM:ニコルの耳に、高らかに鳴り響く鐘の音が飛び込んでくる。
加賀智 ニコル:(────?)
GM:人差し指を立てたまま固まるイザヤ。先ほどまで時折明滅していた電灯も輝いたまま止まり。
GM:鐘の音が鳴りやむころには周囲の音がすっかり消え去っている。
???:「あー。タイミング最悪だったかな、お嬢さん。大事な友達との時間を邪魔してほんとすまない」
GM:周囲の様子を完全に把握する間もなく、君のすぐ傍に置かれた待合用のベンチから声が響く。
加賀智 ニコル:虚ろな赤い瞳、そこに映る視界に声の主を捉える。
???:そこに居たのは──白面の人影。
NPC
???:男性的な体つきではあるが、声は中性的であるようにも聞こえる。
加賀智 ニコル:「……ええ。大事な友人との、歓談の最中でしたが」
加賀智 ニコル:「私に、何かご用事でしょうか」
???:「うん。すまない。実際、こうやって干渉するまでは君がどういう状況なのか分かんないもんだから……ああ、用ね」
???:手を擦り合わせる。
???:「時間も無いし手短に伝えよう。今回の件で"楽園"に幾つか穴が開いた」
???:「ああ、ここで言う楽園ってのは君達がアジールで訪れた場所の事だ」
加賀智 ニコル:「……穴が開いた。それは即ち」
加賀智 ニコル:「再び、あちらからの訪れが近いと。そう捉えて宜しいのでしょうか」
???:「ご名答。訪れっていうよりも、漏れ出すって方が近いかもな」
???:びし、と指を立てて頷く。
???:「ノヴァリスから失われた疫病だの……厄災だの」
???:「何が漏れ出すかは正直俺も分からん……し、俺の側から穴をふさぐ事は残念ながら出来ない」
???:「そこで、だ。俺が特定した穴の発生予定地を伝えるから」
???:「君達にはそこを塞いでほしい」
加賀智 ニコル:「……何故、私にそれを?」
加賀智 ニコル:「私は力を持たぬ一介の信徒に過ぎません。頼るならば──より良い人選があるかと、思いますが」
???:「……君が一番」
???:ベンチから立ち上がり──ぐい、と顔を近づける。
???:「"こんなの楽園じゃない"って顔をしてたからだ」
???:「俺としてはそーいうのがビビっと来たワケ」
加賀智 ニコル:のっぺりとした顔が近付く。それに相対する女の表情は、凍て付いたように堅い。
加賀智 ニコル:虚ろな瞳と無地の顔面が向かい合い、どちらにも何も映らない。
加賀智 ニコル:「……ふふっ」
加賀智 ニコル:ただ唇だけがいびつに歪んで、嗤った。
???:「可笑しいか?可笑しいな。笑え笑え」
???:「俺は俺の言ったことで誰かが笑うのが好きなんだ」
???:「ま、ともかく。1つ目の穴を特定出来たら伝える。信用するか否かは君が自分で……あるいは誰かと相談して決めるといい」
加賀智 ニコル:歪んだ唇から、細く息を吐く。
加賀智 ニコル:「あまり、嬉しくはない出来事でしょうが。時が来れば──お話は、確かに聴きましょう」
加賀智 ニコル:「私は、"懺悔室"ですから」
???:「……そりゃイイね」
???:「次までに……告白する罪でも見繕っておくよ」
加賀智 ニコル:「ええ、是非に」
???:ひらひらと手を振りながら、背景と同化していく。
加賀智 ニコル:「別れとなるのであれば、最後に。教えてください」
???:「うん?」
加賀智 ニコル:「貴方は、一体誰なのですか」
???:「誰、か。その質問に誠意をもって答えるのは中々難しいが……」
???:人差し指で顎を一撫でし、顔を上げる。
徘徊者:「徘徊者ベルヴィント、かな」
徘徊者:「ま、好きに呼んでくれ。ナイスな仇名を考えてくれても結構」
加賀智 ニコル:「徘徊者ベルヴィント」 舌先でなぞるように、音を確かめるように反芻。
加賀智 ニコル:個人名はないのか──或いは。疑念は山ほどあるが。
加賀智 ニコル:「……さようなら。また、いずれ」
GM:君の言葉が終わる頃には、徘徊者の姿はすっかり消え──
GM:人差し指を立てて君を見やる友人の姿と、明滅する電灯だけが残った。
加賀智 ニコル:ぱち、ぱち、と大きくまばたきをする。
昏色 イザヤ:「────い」
昏色 イザヤ:「おーい」「聞いてますか?」
昏色 イザヤ:君を心配そうに見つめる紫の瞳。
加賀智 ニコル:(……戻ってきたのですね) 取り落としてしまったマフラーを拾い上げ、落ち葉を手で丁寧に払う
加賀智 ニコル:「……すみません。少し、疲れが溜まっているのやもしれませんね」
加賀智 ニコル:「なんでしたか、そう──もっとイザヤを頼らないと駄目だ、という話でしたか」
昏色 イザヤ:「寝ろ、寝なさい、寝かしつけますよ?」
昏色 イザヤ:「む、聞こえてるじゃないですか…」
加賀智 ニコル:「今が頼り時かもしれません」 苦笑い。
昏色 イザヤ:「…へ?」
加賀智 ニコル:「キングダムは大聖堂から出てアジールまでの長旅。そして休む間もなく襲撃に次ぐ襲撃」
加賀智 ニコル:「私はもう、すっかり疲れ果ててしまいました」
加賀智 ニコル:「……ふぅ。これはお茶会の一つでもしなければ癒やされないでしょうね……」
昏色 イザヤ:「じゃ、さっさと帰りましょうか」
昏色 イザヤ:「労ってあげますよ。”お姉さま”」
加賀智 ニコル:「……ふふ。頼りになる妹を持って、私は幸せ者ですね」
GM:星より堕ちた巡礼者は眠りにつき。日の巡りは正しき刻を取り戻した。
GM:四十一日目を終えた者達に、また再び安息の四十日間が訪れる。

オーヴァード・ノヴァ『Day41』
End

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